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稲葉忍

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Apr 9, 2020
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カテゴリ: 読書・コミック
今回のお題は「三島由紀夫VS東大全共闘-美と共同体と東大闘争-」。

『学生・社会運動の嵐が吹き荒れた1969年の5月31日、超満員となった東大教養学部で、三島由紀夫と全共闘の討論会が開催された!
自我と肉体、暴力の是非、時間の連続と非連続、政治と文学、観念と現実における美・・・互いの存在理由を巡って、激しく、真摯に議論を戦わせる両者。討論後に緊急出版されるやたちまちベストセラーとなり、いまだに”伝説の討論”として語り継がれる貴重なドキュメント、三十余年ぶりの復活!』(書籍裏面の解説より)

渦中にある東出昌大がナビゲーターになったドキュメント映画でおなじみの三島由紀夫VS全共闘の討論会ですが、TVの「爆報!フライデー」で取り上げられたから・・ってのが読む動機。

 三島由紀夫の作品の根幹をなす「美」「天皇論」「過去・現在・未来」「自我と肉体」「観念」等のお題を分けて討論されていたもの。
 エリート中のエリート(言い過ぎか?)な東大生が主宰していたということでじっくり読んでも難しい言葉の羅列ばかりで頭に入ってこない。ただ、天皇論の部分は面白くて日本武尊の話が出てくるがこの話を通じて神としての天皇と統治者としての天皇に分かれてしまったとかと言うのはよくわかる。旧憲法では現人神のような扱いをされた天皇だが、戦後昭和天皇が「人間宣言」をし、象徴として扱われるようになったのは欧米に感化されたとしか(英国の国王の不問律「君臨すれども統治せず」と一緒)・・
 三島は天皇論の中で「後宮を持つべき」と言ってるが、今の情勢をピタリと当ててます。今天皇家って後継ぎの男子が殆どおらず(秋篠宮家の長男だけ)、若い皇族は女性ばかりになってるところを考えるとね。
 全共闘の人に「日本人であるという限界を越えることは出来なくなってしまうことでしょう」と言われ三島は「できなくていいのだよ。僕は日本人であって、日本人として生まれ、日本人として死んで、それでいいのだ。その限界を全然僕は抜けたいと思わない。」「日本人であることを自分では抜けられない。これは僕は自分の宿命であると信じているわけだ。」というのは全ての日本人が抱えるジレンマと言うか宿命ってのは痛感する。
 三島が全共闘の面々に言霊について語ってるが、これって「爆報!フライデー」でも出てきましたね。





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最終更新日  Apr 9, 2020 11:47:44 PM
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