今回のお題はイエスの「究極(Going For The One)」。 1977年7/15日にアトランティック・レコードからリリースされたスタジオ8作目。 本作はKeyのリック・ウェイクマンが復帰したことで話題を呼んだ。 リックは「海洋地形学の物語」の内容に強い不満を抱いて他のメンバーと対立。1974年5月に発表した「地底探検」が同月のイギリスのアルバムチャートで1位を獲得したこともあり、6月にイエスを脱退。イエスはリックの後任にパトリック・モラーツを迎えて「Relayer」をリリースして翌年にツアーを行った。その後彼らは活動を一時停止してメンバー全員がソロアルバムを発表した。(アトランティック側はメンバーが再結集して新作アルバムを発表するまでの空白を埋めるため、初期の音源を編集したアルバム「イエスタデイズ」を75年3月に発表している) 1976年秋、メンバーは再結集して税金対策の為にスイスで本作の制作を開始したが、やがてパトリックは脱退。マネージャーのブライアン・レーンはリックとも契約していたので、彼等はリックにまずサポート・メンバーとして本作の制作への参加を要請し、11月に彼を再び正式メンバーとして迎え入れた。そして1977年7月に本作を約2年半ぶりの新作として発表した。 前作まで共同プロデューサーを務めたエディ・オフォードが降板し、バンドのセルフプロデュースになっている。本作のアルバムアートはロジャー・ディーンに代わり、ヒプノシスが担当。ジャケットのビルはカルフォルニア州・センチュリーシティーのセンチュリープラザ・タワーズの写真をコラージュしたもの。
<エピソード> ・パトリックが脱退した時期はリハが始まる前ともリハが始まった後とも言われている。パトリックは本作の発表と相前後して制作したソロアルバム「Out in the Sun」収録曲の「Time For The Change」を根拠に自分も「悟りの境地」の作曲に関与したと主張。スティーヴはパトリックの貢献を認める主旨の発言をしている ・本作のレコーディング終了後、同じスタジオでリックのソロ「罪なる舞踏」のレコーディングが始まり、クリスとアランが参加している ・レコーディング風景がプロモーション用にビデオ撮影されたが、一般公開されずに終わった。一部の映像がブートレッグ・ビデオとして流出した。