フィギュアスケート時々バレエ~浅田真央とパトリック・チャン応援記

フィギュアスケート時々バレエ~浅田真央とパトリック・チャン応援記

2006年04月27日
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「白鳥」の余韻に浸っている間も無く、今日からは「パキータ」ですね。
私は明後日のマチネのみの鑑賞ですが、これまた楽しみです。ドロテちゃん無事に踊ってね~。
さてさて「白鳥」ですが。私この版を観て、初めてジークフリートという人物に対して
ちょっと興味を抱いてしまいました。私にとって「白鳥の湖」って作品は、やっぱり1にオデット
2にオデット(含むオディール)、3、4が無くて5に白鳥のコール・ド、って感じだったので
これまではジークフリートのことなんて殆ど気にしたこと無かったと思う。もちろん重要な
人物であるということはわかっているし、この物語に欠くことのできない存在だということも
わかってはいた。ジークフリートはそれなりに観ていたつもりではあったけど、やっぱり
バレリーナ目当てで劇場へ行く私にとってジークフリートは正直「誰が踊っても同じ」な存在
でしかなかった。だからジークフリートの内面とか精神状態に思いを馳せるなんてことは正直
これまで一度も無かったと思う。そもそも、おとぎ話なんだしそういう「設定」なんだからそんなこと
考えるなんて無意味、みたいに思ってた。でも、このヌレエフ版は名実共にジークフリートそのひと
が主役なんだから、どうしても今回は彼について考えてみざるを得なくなってそもそもジークフリー
トという人は一体どうゆう人なんだろう?ってことから考え出しちゃって。
第一この人はなんでこんなに悩んでるんだろう?悩む必要があるんだろう?成年になり花嫁を
迎えて国王になる、
そのことは本来とても喜ばしいことであるように思うんだけど。ジークフリート本人が一番喜んで
いい事であるように思うんだけど。バレエ作品を解説した本などでは「自由気ままであった青春
時代に別れを告げて国王という重責ある地位に就くことへの戸惑いや不安」から彼は物思い
に沈んで・・みたいなことが書かれてあって今まで私はあ、そうなんですか、としか思ってなかった
んだけど。でもよくよく考えたらそりゃあ国王という立場は責任はあるし大変なんだろうな~、と
いうことは想像出来るけど反面これ以上ない、ってくらいの素晴らしい地位でもあるわけで、喜び
勇んでその地位に就く日を待ちわびる、って人の方が多い、というかその方が「普通」なんじゃ
ないの?と思えてきて。花嫁を迎える、結婚する、これも確かに責任伴うよね~、心から愛する人
と結ばれるとかいうんならともかく政略結婚だしね、気も重くなるよね~、うざいよね~、などと
考えればジークフリートの戸惑いやブルーな気持ちも理解できないでもない。だけどもこの結婚に関して
だって、まぁてきと~に結婚して妻となった相手に対してもてきと~に接してたらいいんじゃん、
気に入らない相手なら、いやたとえ気に入った相手であっても愛人でもなんでもつくって楽しんで
たらいいじゃん、そういうこと全て許されるのが国王という立場でしょ?何してようがどんな暮らし
方しようが全てよほど目にあまるような行為を働かない限り全て許される、それが国王ってもんじゃ
ないの?だったらこれほど結構な立場は無いじゃない?国中全てが自分のもので、その国で一番偉くて
尊敬もされて、といいこと尽くめであるように思えるんですけどね。むしろ王子であった時より
ずっと「自由」を手に入れられる、と思うんですけど?このように考えてくると何故にジークフリー
トがこんなにも悩んでいるのかが全くわからない。もっと気楽にかる~く考える人だったらこんなこと
で憂鬱になるはずがない。そうですよ、ジークフリートってほんとに真面目な人なのね。物事を
深く考えちゃってついついいらぬ心配をしてしまう、そんなタイプなんじゃないでしょうか。国王に
なることで得られるであろう「楽しみ」なんかにはついぞ頭が周らなくて「責任」だの「重圧」だの
真面目なことばかり、重苦しいことばかりに心が行ってしまう。国王になったって国政のことなんて
ど~でもよくって、てきと~に、面倒なことは側近に全て押し付けちゃえ、みたいに考える人では
絶対にないわけね。国王になったらあれもしなければ、これもしなければ、ってそんなことばかり
考えちゃって、このように考えてくるとすごく「責任感」のある人であるように思う。だけどその「責任」に自分は耐え得るだろうか?立派に「国王」としての任を務めきれるであろうか?とかついつい
考えてしまって堂々巡りに陥っている、と言うか。「責任感」が強いだけに自信を失いがちで
果たして自分は国王として立派にやっていけるのだろうか?という思いに常に捉われている。これは
裏返して言えばすごく「良心的」な人であるように思う。国王なんて、そんなのてきと~にやっとけ、
みたいに考える人では絶対にないわけだものね。こんな人が国王になったらたぶんいろんなことに気を
遣って、庶民の暮らしぶりにも心を向けて善政を敷く、すごく良い「王様」になるんじゃないでしょう
か?「真面目」なだけに理想と現実との間で板ばさみになり悶え苦しむことは多そうですが。でも
自分自身が悩める人である分、他人には優しい人であるように思える。こういう内省的な人は人の上に立つ立場には向いていない、と思われてるかも知れないけれど
むしろこういう人の方こそそういう立場には本当は向いているんじゃないでしょうか?ただし「平和時」
に限って、のことだと思いますけど。
とにかく要するに彼は「純」なひとなわけですよ。「すれて」ないんですね。ひねくれてない。
真っ直ぐ過ぎるくらい真っ直ぐなんだと思う。王子さまとして育てられたのだからそれも当然と言える
ことも出来るのかも知れないけど、王子としてゆくゆくは国王として育てられたのであれば、もっと
我がままで自分勝手な、倣岸不遜な人間になってた可能性だってあると思う。或いは完全に世の中の
ことなんてど~でもいい、知ったことじゃない、って考えるようなタイプの人になってたっておかしく
ないと思うのに、彼はそうはならなかった。環境がそうさせたのか彼自身の素質のせいなのかどうか
はわからないけれど、とにかく彼は人として悩むことを知った存在になった。こうして書いてくると
彼はすごく「人間くさい」人物であるというように思えてくるのですが。オデットが好きになっただけの
「価値はある」存在だと思えてきます。だってジークフリートが唯の「バカ男」であるとしたらそんな
男を好きになって全てを賭ける決意をしたオデットって一体・・オデットだって単なる「バカ」じゃん、
みたいに私は思うんですけどね~。





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最終更新日  2006年04月28日 15時53分26秒
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