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勝ったと思っただろうな~・・・2017四大陸選手権での羽生選手。FS演技終了直後の彼の顏は勝利を確信したものだった。いつもなら、それで間違いなかった。勝利は間違いなく羽生選手の物だった筈だ。それが・・・ネイサン・チェン。彼は余りにも、いや余りにも、なんて言葉では表現し尽くせない程、「異次元」の存在だった。鮮やかに決める4Lz-3T、4F。最も難度の低いジャンプが3Lzという、規格外のジャンプ構成。もうもう、言葉を失う、絶句してしまう演技構成。それも、これらのジャンプを何とか跳ぶ、何とか決めるというレベルではない。素晴らしい加点付きで跳べてしまえるのだ。4Lz-3Tといえばボーヤン・ジン選手の代名詞でもあるけれども、ここまでの加点は貰えてはいなかったと思うし(確認していないので間違っていたらすみません)、ルッツが得意な選手の常として?フリップはそこまで得意ではないのか、流石に4Fを跳べてはいないようだ。それがネイサンときたら、4Lz、4F共にあれだけの質のものを見事に決めてしまえるのだから、もう脱帽するしかないよ。羽生選手は天才だけど、ネイサンときたら、果たして一体何と形容したらよいのだろう?宇宙人とか怪物とか、色々言われているんだろうけど、それにしてもとにかく凄すぎて。その驚異的な演技を見ていて、ふとウサイン・ボルトの走りを思い起こしてしまった。人類の限界、これ以上は望めないものを見たという、ボルトの走りを見ている時に感じる感覚と似た感覚、それを味わわせてくれたのが今回の4大陸でのネイサンの演技だった。そう言う意味では、スポーツとしてのフィギュアスケートの魅力を、これ以上は望めないというレベルで私たちに見せてくれる人が現れた、と言っていいのかも知れない。北京五輪でボルトから受けた衝撃と、今回の4大陸でネイサンから受けた衝撃は、同質のものだもの。しかもネイサンはまだ17歳。伸び代で一杯だし、今回これだけのレベルの演技をしていても、彼からはまだ「余裕」を感じた。それも「かなりの」余裕を。羽生選手が一杯一杯、必死に、それこそ命を賭けて、という位のレベルで演技しておられたのとは(あくまで主観ですが)対照的だ。羽生選手は恐らくこれ以上、「もの凄く」伸びるという事は難しいのでは?殆ど「限界」なのでは?と思えるのだけれど、ネイサンは違うと思う。何とも涼やかな顔で、余裕綽綽。ジャンプ以外の要素も、これからどんどん伸びて行かれると思うし、一年後、平昌五輪はもしかしたら「主役」「金メダル最有力候補」として迎える事になるのかも知れない。楽しみな様な、怖いような、何とも複雑な心境だわ。私は今回、ネイサンの演技に本当にワクワクさせられたし、一種の陶酔(ボルトの走りに感じる様な)さえも味わわせて貰ったので、彼の事は決して嫌いではない、どころかむしろ凄く好きなんだけど、平昌ではやっぱり羽生選手か宇野選手に金メダルを獲って貰いたい、って感じてしまうので。今回の4大陸、宇野選手も素晴らしかった!初挑戦の4Lo成功、しかも見事な質で!は言うまでもない事なんだけど(今回、SPでの3Aは私にとっては宇野選手のこれまで見て来たジャンプの中で最高の出来だった、あの飛距離、あの流れ、ため息ものです!)、FSの「ブエノスアイレス午前零時」、見ていて鳥肌が立ちましたよ。あの難しそうな曲をあれだけのレベルで表現出来てしまえる宇野選手、彼も紛う事無き天才ですね。今大会でのFSの演技は、正に出色。耳障りすれすれとも言える大迫力のボーカルにも全く負けていない。音楽と彼との凄まじい駆け引きを見る様でした。対照的に優美な「ヴァイオリンと管弦楽の為のファンタジア」も好きだなぁ。要は、宇野選手の演技なら殆ど何でも好き、って事なんですが(笑)。ネイサンが「スポーツ」としてのフィギュアを堪能させてくれるのであれば、宇野選手はスポーツと芸術との融合としてのフィギュアを堪能させてくれる。二人ともに、本当に素晴らし過ぎて・・・そして、羽生選手は一体何だろう?私にとって彼は一体何なんだろう?宇野選手ともネイサンとも、他の誰とも違う、独自の次元で輝いている存在みたいです。
2017年02月23日
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「神プロ」来た~!、思わずそう叫びそうになってしまいました、真央ちゃんのフィンランディア杯での演技を見て。素晴らしいじゃないですか、真央ちゃん!昨季、ジャパンオープンで「蝶々夫人」をお披露目した真央ちゃんを見て、彼女は明らかに変わった、進化した(これまでとは別の方向へ)、と私は思ったのだけれど、「リチュアル・ダンス」での彼女は昨季よりも、更に更に、明らかに進化の度合いが深まっていましたね。彼女の、「演じたい!」「表現したい!」という思いが身体中から迸り出て、もの凄い「エネルギー」を発していた様に私には感じられました。彼女の身体表現の何て美しく雄弁な事!「輝かしく踊る」とは正にこういう演技を指して言うのだろう、と思われます。これまでの彼女の演技は、良くも悪くも淡白で、美しい水彩画の様な演技だったように思うのですが、「リチュアル・ダンス」での彼女は「タメ」をたっぷり効かせて、魅惑的に微笑んで、「魅せる」演技が実に素晴らしい!今までにない「浅田真央」だと感じました。音楽だけを聞いていると、このような曲を表現するというのは、相当難しいのではないか?と思われるのですが、恐るべし、浅田真央。見事に表現し尽くしておられますね。否、元々彼女は、天性の表現力の持主であり、音楽を表現するという事に関しては、天性の才能を授けられて生まれて来た人だったと思います。けれどけれど、彼女はその事に、余りに無自覚かつ無頓着であり過ぎる様に私は感じて来ました。けれど昨年、「浅田真央に惚れ直す」という記事で述べさせて頂いた通り、一年の休養を経てリンクに戻ってきた彼女は明らかに変わりましたね。「ジャンプ偏重の演技」からの脱皮を、見事に果たされた姿を見て、私は本当に嬉しく、感涙にむせんだものです。そしてまた一年、更に更に美しくなって、彼女はリンクに戻って来てくれました。儚くも強く美しい、浅田真央の蝶々夫人、とはまた全く別の表情で。お披露目の段階で、既に私はその魅力にノックアウトされてしまった様な状態ですが、浅田真央のリチュアル・ダンス、がこれから先、どのように進化(深化)して行くのか、その過程を見守る事が出来るというのは本当にワクワクしますし、楽しみでなりません。本当にありがとう、真央ちゃん!今回のフィンランディア杯での真央ちゃんは、アイスショーの時の彼女と、殆ど違いが無かったように私には思えました。アイスショーでは思いっきり弾けて、「魅せる」演技が出来るのに、試合になると「別人」になってしまわれるのがこれまでの浅田真央で、私にはその事が本当に残念で、勿体なく思えたものです。アイスショーと試合で、これ程表情が異なるスケーターは他にいない、そう思って来ました。その原因は、元々人一倍デリケートで感じやすい、繊細な神経の持主でいらっしゃる事と、3Aを始めとする、高難度ジャンプに全神経を集中させておられるからだろう、そう思っていました。これまでの彼女の演技はやはり、「ジャンプの為の演技」だった、そう思います。浅田真央の本当の魅力、真の素晴らしさというのは、ジャンプ以外の所にある、その事に真央ちゃん、気付いて!私は常々そう思って来ましたので、「ジャンプ偏重」から解放され、解き放たれた真央ちゃんの、実に生き生きとした表情を見るのは本当に嬉しくて、言葉では言い尽くせない程、感慨深いものがあります。とは言え・・・「試合」として、「選手」としての彼女を考えた時、「今のまま」ではなかなか大変だろうなぁ・・と思ってしまう自分もいて。彼女が、もう勝ち負けには拘らない、順位など気にしない!勝とうが負けようが、自分のやりたい演技をするだけ!と割り切って下さればどんなによいだろう・・などと思ってしまう自分がいて・・そんな風に割り切ってしまえた方が、却って自ずから結果も付いて来るような気もするのですが・・・話が全く変わるのですが、いよいよ今日からプロ野球のクライマックス・シリーズが開幕しました。もうすっかり、「秋の風物詩」として定着しましたね(笑)。CSが始まると、あ~、もう秋なんだな~、としみじみ思います。それにしても、CSの日程が、セ・パ共に全く同じというのは何か凄く残念・・確か、何年か前までは、パ・リーグの方が開幕が早くて、パ・リーグのCS見届けてから、セ・リーグを観戦、というスタイルだった様な記憶があるのですが、今は日程が重なっているから、基本的にセ・パのどちらかしか見られない。両方見たければ、こまめにチャンネルを替えて交互に見るか、何台かテレビがあるご家庭なら2台同時に見るとか、しなきゃならない。私は今日はパ・リーグメインで時々セ・リーグの方も見るというスタイルでしたが(今のジャイアンツの試合なんて見る気にもならないもの・・)、たまたまセ・リーグにチャンネルを合わせていた時に、筒香選手が凄い、目の覚めるようなHRを打たれて。今季一体、これと似た様なシーンをどれだけ見せられた事だろう?と思うと、本当に笑ってしまう位でした。いやもうほんと、「笑ってしまう位」勝負強いです、筒香選手。「帳尻合わせ」のHRとは訳が違う。ここで打って欲しい、ここで一発、何とか!と願う場面で、殆ど打っておられた様な記憶しかありません。これぞ真の四番バッター。しかも!「まだ」24歳ですよ?失礼ながら、34歳と言われてもすんなり信じてしまう事でしょう。それ位、漂う「風格」が凄いです。ヤクルトの山田選手と同い年とは・・青で埋め尽くされた東京ドームの観客席も壮観でした。ファイナル・ステージは赤と青の壮烈な闘いが見られそうだとワクワクして来ます。と言っても、ホークスとファイターズの「死闘」の方に私は興味があるので、パ・リーグメインで見ると思うんですけど。何というか、CSはある意味、日本シリーズよりも楽しめる場合があるんですよね。同一リーグで、順位が決定した後だからこそ、絶対に負けられない、今度こそ勝ってやる、という意地と意地のぶつかり合い、みたいな所があって、先ず何よりも選手達の「眼の色」が違う。見ているだけのファンも、あのチームには絶対勝って欲しい、とか、絶対負けたくない、とか思う。これが日本シリーズとなると、お互い立場は「対等」だから、また微妙に心理や感覚が違ってくるんだろう、と思います。「クライマックス・シリーズ」とは正に言い得て妙で、CSの本質をこれ以上無いという位、そのままズバリと言い当てているなぁ、と命名された方(一般公募で決まったのでしたっけ?)に尊敬の念さえ覚えます(笑)。日本シリーズへと勝ち進むチームはどこか?日本シリーズの舞台には、一体どのチームが立っているのだろう?暫くの間、ワクワクが止まりません。
2016年10月08日
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美しいな~・・・宮原選手の「ため息」を見てはそう思う。「美しさ」でこれだけ魅せられる選手が他にどれだけおられるだろう?ある意味、真央ちゃんに似ている、とも思う。彼女もその優美極まる演技で私を虜にしたのだが、彼女に次ぐ存在として、宮原選手が俄然大きな存在になり始めた。細部にまで行き届いた表現の緻密さ。見れば見る程魅せられるし、感心する。美しいリストの調べが、彼女の指先から、腕から、全身から、零れ出してはリンクを埋めて行くのが見えるようだ。あれだけの難しい技術をこなしながら、これだけの表現をも出来てしまえる宮原選手。しかも驚嘆すべきは彼女がまだ17歳の若さだという事。いやこれはもう、恐れ入るとしか言い様がないです。真央ちゃんの17歳の時も、それはそれは、筆舌に尽くし難い程高雅で美しかったけれど、あの美は彼女が持って生まれた「天性」に依る所も大きかったと思う。彼女は生まれついての「白鳥」で、特別な努力をせずとも「美しさ」という面においては最初から大きなアドバンテージを持っていた。「華」とか「オーラ」とか、人々をついつい惹き付けてしまうもの、磁力のようなものは、これは真央ちゃんや羽生選手のような、ごく限られた人に贈られる神様からのプレゼントなのだろう、と思う(真央ちゃんや羽生選手が努力していないと言ってるのではありません)。宮原選手は残念ながら、というか別に残念でも何でもなくごく普通の事なのだけれど、そういったものを神様から授けられて生まれて来た人ではないと思う(勿論人によってはそうじゃない、彼女には天性の華がある、と感じる方もいらっしゃると思いますが)。けど人間って、何が幸いするか分かりませんね。宮原選手は恐らく、自分には天性の美や華がある訳じゃないから、その分努力して、それらを身に付けよう、身に付けたい!という気持ちがかなりおありだったんじゃないか?と想像します。そう、「意欲」が。これこそ最も大事なもので、その気持ちこそが向上心であり、探究心であり、全ての「始まり」「出発点」となるものだと思うんですよね。彼女の表現に対する拘り、それを私は並々ならぬものと感じるので、そんな風に想像してしまうのです。「白鳥」は最初から美しいので、別にこれ以上、特別美しくなりたいとは思わないでしょう。白鳥は白鳥のままで十分美しく、人々を惹きつける事が出来るのだから。だからその分は、別の事、それが真央ちゃんにとっては3Aを始めとする超高難度ジャンプだったと思うのですが、そういった別の面に力を注ぎこんだ、傾注した、という事だったんだろうと、思います(あくまで想像ですが)。天性の才能に恵まれている訳じゃなかったから、その分誰よりも努力する。表現面についてのみじゃなく、技術面に関しても同じ事が言えると思います。才能に恵まれた人は、なまじ恵まれている事が仇となって、努力をそこまでしない事も少なくないのではないでしょうか?努力しなくとも出来てしまえるのですから、当然と言えば当然ですね。出来ない人間は、努力せざるを得ないから、努力の量が凄い事になって、結果として天性に恵まれた人間の上に行く事も可能になる事もある。野村克也元監督が仰る様に、「不器用は器用に勝る」事が可能となる場合もあるのだと思います。野村元監督も、自分は不器用だった、野球選手としての天性の才能に恵まれていた訳では全く無かった、であるからこそ誰よりも努力し、考え、工夫し、頭を使うようになった、もし自分が中途半端に器用な人間に生まれていたなら、今の自分はなかったであろう、というような趣旨の発言を、著書で何度もされています。私は宮原選手の事を連想してしまいますね。勿論、「不器用」と言っても、トップアスリートの世界において不器用という意味なのであり、一般人とは元々レベルが違い過ぎる話ではあるのですが。あれだけのジャンプ構成を、ほぼ安定して成功させ続ける事の出来る宮原選手は、やはり凄いとしか言い様がありません。スピン、ステップでも毎回ほぼ確実にレベル4を揃え、更に表現にも力を入れて、一つの「作品」として提示する能力の高さ。演技を見ていると、宮原選手が演技を楽しんでいる、今ここで、この演技を出来る事が嬉しい!という「気持ち」を持って演じておられる事が伝わって来て、見ている私まで心が弾みます。彼女は「演じる」事が好きみたいですね。そういうのって、自ずと伝わる物があって、今の彼女は技術面と表現面とが、車の両輪の如く、本当に上手く噛み合っている、という印象です。上り坂にある者だけが放つ、ある種の「オーラ」のような物さえ感じる様になって来ました(これはかつてのヨナ選手にも感じた事です)。日の出の勢いの宮原選手のこれからが本当に楽しみでなりません。
2016年02月28日
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フィギュアスケートの試合を見ていて先ず何よりも嬉しいと思う事は、好きだと感じる選手がどんどん増えて行くという事。昨シーズンまではそれ程とも思っていなかった宮原選手や宇野選手の事を(宇野選手はジュニアだった訳ですが)、今季の私はもの凄く好きになって。彼らの演技を見る事が大きな楽しみの一つとなったし、階段を一段一段上がるごとに自信やオーラを身に付けて行く、輝きを増して行く彼らを見ていると、見ているだけの私まで大きなパワーを貰え、無条件でワクワクさせられます。あどけない表情をしていた選手が、どんどん「闘士」の顔に変わって行く。唯ひたすら前だけを見据えて、前進これあるのみという、若者だけが持つ特権。「若い」っていいな~、思わずそんな感慨に耽ってしまう。今回の4大陸選手権、女子シングル女王に輝かれた宮原選手には、心からの称賛と、祝福の言葉を贈りたいです。今季始まるまで、彼女がここまで躍進されるだなんて、予想していた人が一体どれだけいるのでしょう?少なくとも、私は全く思っても見ませんでした。昨シーズンのワールド銀メダリストであり、勿論期待出来る選手だと思ってはいましたけれど、ラジオノワの不調に助けられた感もある、「棚ぼた銀メダル」みたいな印象も抱いていましたから。また彼女は誰が見てもポテンシャルの高さが明らか、というタイプでもなく、特にジャンプの低さはど素人の眼にも一目瞭然で、そこまで「可能性」を感じさせる選手でもない、そんな印象でしたから。事実彼女のジャンプはジャッジから高い評価を受けている訳ではなく、加点は非常に少ないです。そこそこの加点が見込めるのは、ステップやコレオシークエンス、レイバックスピン位で、他のトップ選手と比較しても加点の少なさは際立っている、そんな印象を受けます。それでも勝てるのは、ミスをしないから、それに尽きるのでしょうね。基礎点をきっちり取る、取り切る、そこにこそ彼女の強さがあるのだと思います。加点は見込めずとも、ルッツからのコンビネーションや2A-3Tといった難度の高いジャンプを安定して成功させることが出来る、ジャンプ構成のバランスが良い、こういった点が大きいのでしょうね。「精密機器のよう」と彼女を評する向きもある様ですが、私も全く同感です。勿論称賛して言っています。フィギュアスケートはほんの僅かな感覚の違いや、ほんの些細な心の揺れが、ミスに直結する競技です。精密機器のような安定感が武器になる、武器にする事が可能な選手というのは、本当に「強い」選手だと私は思います。言い方悪いかも知れませんが・・もしかしたら凄く失礼かも知れないのですが、「ループを跳べる、加点の少ないヨナ」、私は彼女を、そんな風にも思ってしまいます。宮原選手は本当に、「技術」の選手だと思う。「職人」というイメージです。「氷上の職人」、余り褒めてる事にならないかな?持って生まれた輝かしい才能とか、人並み外れた身体能力とか、そういったものを感じる事は余り無いのですけど、職人魂のようなものを私は彼女に感じて感動してしまうのです。その職人魂は、勿論表現面にも徹底して込められていて、試合を重ねるごとに、どんどん深みを増して行かれているのがこれまた凄いと感じ入ります。「ため息」での彼女は正に絶品、グランプリファイナルでの演技が一番好きだと思っていましたが、今回の4大陸での演技は更にその上を行くものでした。ラストのレイバックスピンを見ていて私は本当、鳥肌が立ちました。彼女の「想い」が奔流となって迸り出て来る、そんな素晴らしい演技だったと思います。今回に限らず、彼女の演技にはいつも「想い」が込められていますね。「小手先」で演じているのでは決してない(指先にまで神経の行き届いた彼女の演技はそれは淑やかで美しく、私はいつも感心させられるのですが)。だからこんなにも感動させられるのだと思います。表現面への飽くなき挑戦、探究心というものがひしひしと感じられ、そういった点においても非常に好感が持てるのです。世界選手権が楽しみですね。相手云々ではなく、「宮原知子の演技」をして欲しいですし、見せて欲しいです。聡明な宮原選手の事、誰に言われずともご自身が一番良く分かっておられる筈ですけれど。メドヴェージェワやラジオノワ、ゴールドらとの白熱した手に汗握る戦いを見たいと期待しています。そして出来れば・・その中に、真央ちゃんが加わってくれたらと、そう願っています。追記・宮原選手に対して「加点が極端に少ない印象」と書きましたが、それももしかしたら「過去」の事となる日も近いのかも知れません。今回の4大陸では彼女、12点近くの加点を得ているんですね。ジャンプへの加点はやはり、総じて少ないと感じますが、2度の2A-3Tへの評価は大変高いです。雀の涙程の加点しか与えられなかったスケートアメリカからNHK杯、グランプリファイナル、4大陸と、鰻上りと言っても差し支えない程に、評価が上がっています。凄まじい成長振りに改めて驚きました。
2016年02月22日
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「辛い」とか「苦しい」とか「状態は最悪」とか、もっと発言しても構わないのではないでしょうか?SPの後、今までに無いネガティヴな発言をされた真央ちゃんの事を考えていて思いました。正直、少しショックでもあったのです。これまでの彼女は、どんな状況であってもあんな弱気な、後ろ向きの発言をされる事は無かったですから。例えどんなに苦しくとも、内心血の涙を流しておられたとしても、彼女はひたすら「前」を向いている、そんな風に思って来ましたから。だから、その真央ちゃんが「あんな」発言をされたと知って、本当に驚きましたし、そこまで状態が悪いのか、追い詰められているのかと更に心配になりました。何とか3位以内に入って、世界選手権出場の切符を掴んで来て欲しい、そう願っていましたが、もしかするとそれも叶わないかも知れない、いやもしかしたらこの全日本を最後に引退されてしまうかも、とさえ思い、もう目の前が真っ暗に。恐らく多くの彼女のファンが、同じ様な思いでいらっしゃったと思うのですが。しかし・・ふと思ったのですよね。こんな今までにない後ろ向きの、ネガティブな発言をされてしまった真央ちゃんの心は、かなり「軽く」なられたのではないかな?と。ずっと思ってきた事なのですが、真央ちゃんは何もかも、一人で抱え込んでしまうタイプでいらっしゃるような、そんな気がするのです。苦しんでいる事があったとしても皆に心配をかけまいとして「大丈夫です」「何でもないです」と言ってしまうタイプではないか?と。或いはもしかしたらそれは、人への気遣いなどではなく、「自分の弱さを見せられない弱さ」、なのかも知れません。けど人間って、驚くほど単純な一面も持っていて、辛い時や苦しい時に一言「辛い・・」と言ってしまったら、もうそれだけで心が軽くなって、最前程の辛さや苦しさを感じなくなっている事ってありますよね?「辛い」と口にすれば、もうそれだけで救われる部分って、絶対にあると思うんですよ。自分の中にある辛さや苦しさの存在を認めてあげて、それらを「解放」してやる。それだけで本当に驚くほど、心は軽くなる事を、私も体験的に知っております。なので今回真央ちゃんが初めて?あのような弱気な発言をされた事を、私はある意味、非常に喜ばしい事だ、と受け止める事にしました。そして今、思います。彼女はもっと、ネガティブな発言をしても良い、いやむしろするべきだ、と。ネガティブな発言をする事によって確実に、ネガティブな感情は「解放」されます。それだけで心理的にもの凄く救われると思うんです。真央ちゃんの様な本当に生真面目で、一本気な性格の人には、何よりの「メンタルトレーニング」になるのではないか?そう私は思うのですが。イメージが許さないでしょうか?「浅田真央」がネガティブな発言をする様になったら許せませんか?真央ちゃんは、常に「清く、正しく、美しく」あらねばなりませんか?私はそうは思わないです。彼女がネガティブな発言をするようになったとしても、「浅田真央」は「浅田真央」であり、彼女の「本質」が損なわれる事は全くない、そう思います。ネガティブ、と言うと聞こえが悪いかも知れません、もっと率直になってもいい、という事です。いつもいつも「優等生」でなくても全然構わないんだよ、真央ちゃん!もっと自分を「解放」して上げて!絶対「楽に」なれるから!そう私は思います。
2015年12月29日
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フィギュアスケートの試合を見て、こんなに興奮したのはいつ以来だろう?ふとそんな感慨に耽る程、素晴らしい演技が続出した2015年のグランプリファイナルでした。羽生選手、宇野選手、フェルナンデス選手、パトリック、メドヴェージェワ、宮原選手、ラジオノワ、ワグナー、「神演技」の続出にワクワクとドキドキが止まりませんでした。皆さん本当に素晴らしかった!特に宇野選手。「トゥーランドット」を見ていて、私は本当に号泣してしまいました。何なんだろう、彼のあの表現力の凄まじさは?まだ少年の面影を残した(というか実際まだ少年だけど)、愛らしいともいえる容貌の小柄な選手。それがリンクに立ち、いざ音楽が流れ出すと一転、まるで別人になったかの如く氷上を彼の色に染めていく。まるで音楽によって新たな生命を吹き込まれたかのように。自由自在に音楽を操り、遂には音楽さえも彼の「配下」になってしまうかのようだ。あの荘厳な「トゥーランドット」をここまで自分の物として表現し尽くせるとは・・もう言葉が無いです。まだ17歳ですよ?高校生ですよ?一体何をどうしたらこんな演技が出来るのか、こんなにも「魅せる」演技が出来るのかと、唯々呆然とさせられます。人間って、二つのタイプに分かれるのかも知れないですね。「何を演じても自分自身」になってしまう人と、「他の誰かに成り切れてしまう」人と。それはもしかしたら生まれ持った、天性の物であり「宿命」であるとさえ、言えるものなのかも知れないです。羽生選手は前者であり、宇野選手は後者である、と個人的には感じます。「何を演じても自分自身」、このタイプは生まれながらの「スター」であると思います。超有名な、スターと言われる芸能人を思い浮かべてみて下さい。大抵、前者のタイプですよね?特に「大スター」と言われる人程、そうした傾向は強いと思います。「大スター」「スター中のスター」であればある程、実はそこまで「演技力」に秀でている訳ではない事に気付きます。彼らは「演技力」などという次元を超越した地点で輝いており、「自分自身」であるだけで、唯それだけで磁力を発する事の出来る、人々を魅了する事の出来る、正に選ばれし人々なのです。対する後者は、自分自身を捨てる事によって輝けるタイプです。自分ではない誰か、に成り切れば成り切る程、その威力は凄まじいものとなります。逆説的ではありますが、自分自身を捨てる事によって、その事によって却って自分を輝かせる事が出来るのですね。羽生選手が天性の「スター」であるならば、宇野選手は天性の「役者」である、そう思います。得難い個性を持つ二人が、こうして同じ時代に生を享け、同じ時代にフィギュアスケーターとして輝いてくれる事、互いに切磋琢磨して行ってくれるであろう事、を私は心の底から嬉しく思います。役者タイプ、演技派といえば、宮原選手も該当するかも知れません。「ファイアダンス」といい「ため息」といい、別にこれといったストーリーがある訳ではありませんが、それでも彼女は「役」に成り切っていると感じます。「演じている」と感じます。宮原知子は宮原知子であるのだけれど、演技の中において彼女は「宮原知子」ではない、と。しかも年々、益々、試合を経るごとに彼女の役者魂、女優魂には磨きがかけられて、今回のファイナルでの演技は正に圧巻でした。特に「ため息」での彼女は絶品ですね。文字通り、思わず知らずため息が漏れてしまうかのような素晴らしい演技でした。それにしても、本当に凄い大会だった、と思う。羽生選手の快挙に関してはもう、何をか言わんや、という所だし、女子ではメドヴェージェワが素晴らしかった。実は今まで彼女の演技は動画でしか見た事がなく、凄い選手と思いはしてもそれ程感じ入るものはなく、その実力には少々懐疑的でさえいたのだけれど、う~ん、やはり「凄い」選手だったのですね、彼女は・・やはりテレビの大画面で見るのと、パソコンの小さな画面で見るのとでは印象が全然違う。正直、素晴らしいと感動してしまった。彼女も若干16歳、シニアに上がって来たばかりの選手ですよ?それなのに、なんと上手い「演技」をされるのだろう、とビックリしてしまいました。彼女も敢えて分類するとすれば「演技派」タイプではないか?と思う。ロシアの女子ならば、リーザやラジオノワは「スター」タイプかと私は思うのだけど、彼女は「自分自身」を武器にして、燦然と輝けるタイプではない。見た目はリーザやラジオノワと比較するといまいちパッとしないと言うか、正直「地味」だとさえ感じてしまう。可愛らしい顔をされているし、あの細身のスタイルは何と言ってもこれからの彼女の「武器」になるものかも知れないと、期待もするのだけれど(お願いだから太らないで!)、それにしても何というか「華」がない、というか・・(失礼な事言って本当に申し訳ないです)。けど、彼女も宇野選手と同じく、いざリンクに立つと人が変わったかのようになる。宇野選手程、音楽を自分の物とされている、とまでは思わないけれど(表現力があるとは思わないけれど)、「演技力」は凄い、と感じる。哀愁漂うあの雰囲気は、生半な16歳が醸し出せるものとは思えない。ラジオノワのいかにも年齢相応、の「演技」と比較すると、彼女の凄さ、本質がよく分かるのではないだろうか?(注・ラジオノワは「スター」タイプなのであれでいいのです。)ラジオノワもミスはあったけれど、渾身の演技には私は心から感動させられました。メダリストになった3選手には心からの拍手と、感謝の気持ちを表したいです(それにしてもこのメンバーの中で宮原選手が銀メダリストに輝かれるとは、失礼ながら予想していなかったです、本当に凄い事ですね!)。真央ちゃんは悔いの残る演技だったと思います。悔しいでしょうね、さぞかし。これからこうした「試練」を迎えるのかも知れませんが、まぁ、私があれこれ思い煩っても仕方がない事です。浅田真央は私達ファンが思っているよりずっとずっと「強い」人である筈なので、彼女について心配する事は止めました。素晴らしい演技と共に、色んな「人間模様」を垣間見る事の出来た大会でもあったなぁ、としみじみ思います。私たちが想像も出来ない位の、凄まじい重圧に打ち勝った羽生選手、もうてきと~に手を抜いて欲しいと思う位ですが・・失意のSPから一転、素晴らしいFSで魅せてくれたパトリックとワグナー。優勝候補だったのにどうしちゃったの?だったグレイシー。正に悲喜こもごもで、「ドラマ」を見ている様でした。
2015年12月13日
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私は真央ちゃんに、誤らなければならないと思う。これまでの私は、真央ちゃんがあれ程までに3Aに拘り続けるのが理解出来なかった。完璧な3Aを跳び続けておられたとしたなら話は全く別ですが、ほぼ毎回の様に回転不足を取られるジャンプを跳び続けるなんて、一体どういう了見なのだろう?回転不足になる事がほぼ確実な3Aを跳ぶ事に精根込めるよりもその分を、他のジャンプを質よく跳ぶ事に重点を置いた方が遥に良いだろうに、と思っていたのですね。3Aに殆ど全てを捧げておられる様な印象を受け、その分「表現する事」「演じる事」がおざなりになっているような、そんな印象さえ受けていました。浅田真央が今より一層素晴らしいスケーターにアップグレードする為には、3Aへの拘りを捨てなければならないだろう、3Aを跳びながら、芸術的表現力をアップさせる事は、流石に無理があり過ぎるだろう、そう思っていました。しかし、どうでしょうか。復帰を果たした真央ちゃんはこれまで3回、3Aを跳びましたが、3回とも回転不足の判定は受けませんでした。どころか3回目、先日の中国杯でのFSでは、息を呑むほど見事な、素晴らしい3Aを決めてみせたのです。私がこれまで見て来た彼女の3Aの中で、最も見事な3Aでした。浅田真央史上、最高の3Aであったと言っていい出来であったと思います。こんな見事な、華麗なる3Aを休養明けの復帰初戦で跳んでみせた真央ちゃん。凄いとしか言いようがないですし、同時に私は、色々な事を考えさせられました。先ず、回転不足を取られるから~、とか何とか言って、彼女が3Aを跳ぶことを諦めてしまっていたら、今回の、華麗なる3Aは見る事が出来なかったであろう、という事。回転不足になる事を恐れず、挑戦し続けたからこそ、今回の様な非の打ちどころのない3Aを跳ぶことが出来る様になったのだ、という事。つまり、「目先」の事だけ考えれば、確かに彼女が3Aに拘り続けた事は、それ程賢い選択とは言えなかったかも知れないけれど、遠くない「将来」の事まで視野に入れれば、回転不足だろうが何だろうが、3Aを跳び続けた彼女の判断は、間違ってはいなかった、正しかったのだ、という事。「結果論」かも知れませんが、そう思わせられました。また私は3Aか、表現力か、という風に、二者択一で真央ちゃんのスケートを考えていた、と思います。それも間違っていた事が明らかになりました。3Aを捨てなくても、彼女の芸術的表現力は以前とは比較にならない位、アップしたと感じますし、プログラムの完成度を高める、究める事へと彼女の意識がはっきり向けられている事も感じ取る事が出来ました。結果的に私は、全て間違っていたんですよね。というか、真央ちゃんを見くびっていた、のだと思います。甘く見過ぎていました。真央ちゃんのファンだと言いながら、何時の間にやら偉そうに、彼女の保護者か何かになったような気分でいたのだと思います。ご免なさい、真央ちゃん。あなたを信用していなかった。信じていなかった。心から反省しています。と同時に、真央ちゃんが私を「見返して」くれた事を心から嬉しく思います。「な・め・ん・な・よ」、もう5年も前のCMですが、あのCMの真央ちゃんが思い出されます。そう、「なめんなよ、浅田真央だぞ」、この意気です!3A以外のジャンプに関しては、やはり課題も見えました。というか以前と全く同じです・・単発ジャンプでは加点も貰える様になって来ましたし、いい感じ、なのですがやはりコンビネーションが・・そういう意味では彼女は正に埼玉ワールド時点のレベルにきっちり戻して来られたと言える訳ですね、良くも悪くも。SPでルッツというのは流石にどうなんだろう?リスクが高過ぎる、と思いますし、これから先どうされるのかは分かりませんが、個人的には真央ちゃんが、SPからルッツに挑戦、というのは応援したいのです。というのも3Aの例に見る通り、やはり試合で跳び続ける事によってしか、本物のルッツを跳べるようにはならないだろう、と思うからです。「e」を恐れていては、何時まで経っても試合本番でルッツを跳べるようにはならないだろう、と思うのですよね。これから先万が一、3Aを跳べなくなってしまったとしても、ルッツが跳べるのであれば世界のトップクラスで闘っていける筈ですから、ここは一つ、本腰を入れて正確なルッツを習得出来る様、「試合で」跳び続けて行って欲しいです。SPに組み込んで来るという事は、練習では殆ど完璧なルッツを跳んでおられるという事ですから、後は試合で跳び続けるしかない、と考えます。「目先」の勝利のみを考えるなら、これは不利な作戦かも知れません。しかし将来の大きな成果を得る為には、これがベストではないか?と思うのですよね。唯、3F-3Loは・・これは流石に無理ではないかと思います・・一度3F-3Tを跳んでみて欲しいのですが・・ジャンプといえば、男子シングルのボーヤン・ジン選手!4Lz-3Tなどという、あり得ないとしか言いようのないジャンプを見事に(これが重要)決めておられましたね。ビックリし過ぎて、腰を抜かしそうになりました。余りにあっさり、綺麗に決めてしまわれたので、一瞬3Lzか?と思ってしまった程でした。いや~、凄すぎます。身体全体がピンと張ったバネのようで、強靭な筋力の持主であろうことがよく分かります。キビキビとした動作が小気味よいですね。スピンも上手いので、スケーティングスキルを向上させられれば、とてつもないスケーターに成れそうです。中国が、シングル競技でも本気を出して来たら恐いぞ、と思ってはいましたが、いやこれは、想定外、規格外の選手が現れたと言っていいのではないでしょうか?眼が離せませんね。
2015年11月09日
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いや~、凄かったですね、羽生選手とパトリック。私はこのお二人がとりわけ好きなので、またソチ五輪シーズンの様な、火花飛び散る闘いが見られるのかと思うと、本当に嬉しくてワクワクします。今回、特にフリーは、このお二人のそれぞれ真骨頂!と言える演技を見る事出来たのではないでしょうか?特に羽生選手。何だか久々に「羽生結弦」を見たような気がして、懐かしいような気分にさせられました。「SEIMEI」はこれ完全にプログラム名「羽生結弦」、でしたよね(笑)。あの射る様な眼!ギラギラした羽生選手が大好きな私としては、あんな羽生選手を久々に見る事出来て、本当に嬉しかったです。安倍晴明、だったかと言われれば恐らく全然違うのだろう、と思いますが、羽生選手がもう一つの意味を込めたと仰っていた「生命」そのもの、ではありました。羽生選手の生命の迸る姿は本当に魅力的だ。そして狂おしいまでに「自分」を表現出来る羽生選手を羨ましい、とさえ思ってしまう。今回の彼を見ていて思ったのだけど、というか前からずっと思っていた事ではあるのだけど、羽生選手も決して「演技力」に秀でた選手ではない、という事。演技力を、自分を殺して別の誰かを演じる事、別の人物に成り切る事、だと定義すれば、むしろ全く演技力など無いのではないか?とさえ思ってしまう。彼の演技にはいつもいつも「自分」というものが隠しようも無く出てしまって、けどそれは否定されるべき事では全然無く、むしろそんな時、自分を全開にして勝負してくる時ほど、彼の魅力は弥増さるように思える。無理して「自分」を抑えようとしている時の彼は全然魅力的じゃない。自分という存在が剥き出しになればなる程、曝け出せば曝け出す程魅力的になる、それが羽生結弦だと私は感じます。そういう意味では、彼は生まれついての「スター」だと、そう言えるのかも知れないですね。「スター」の多くがそうである様に、彼もある意味もの凄くアクの強い人だから、受け付けない人は絶対受け付けないだろうな、って思う。好き嫌いがはっきり分かれるタイプ。ファンも、アンチも、両方多いというのはだから私にはとてもよく分かる。好きであれ嫌いであれ、あの存在感はちょっと無視出来ないものだもの。羽生結弦?ど~だっていい、好きでも嫌いでもない、興味ない、というフィギュアスケートファンは少ないんじゃないかな?羽生選手について考えていると、私は本当に止まらなくなり、どんどん深みに嵌って行きそうになります。ので、この辺りで止めておきます(笑)。前から散々書いていますし。けど、とにかく「観察」していてこんな面白い人は滅多にいないです。色んな意味で目が離せません。本当に面白い人だと思います。「SEIMEI」が果たして、プログラム名「羽生結弦」、ではなくなる時が来るのか?「SEIMEI」が「SEIMEI」になった時、それはどんな衝撃を私たちに与えてくれるのだろう?楽しみに待つ事にします。それにしても次はNHK杯か・・重圧が半端じゃないだろうな・・ふてぶてしいようでいて繊細なのが羽生選手なので、かなり心配です。SPから良い演技を見たいのですが・・パトリックの演技も鳥肌ものでした。彼はジャンプさえ決まれば無敵だろう、と思います。相変わらず異次元の「滑り」でした。私は彼の、あのリンクのギリギリ、本当に壁にぶつかりそうなスレスレの所を超高速で滑って行くあの技術が、本当に凄いと感嘆します。彼の演技はいつもそうですが、これぞ「フィギュアスケート」というものだと思います。余計なものは要らないのです、彼の場合は。唯純粋に美しいスケートがある、それだけでいいのがパトリック・チャンです。
2015年11月01日
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いや~、凄かったですね、昨夜の山田選手。ホークスに向いていた流れを一気に断ち切る3連発でした。スワローズのファンは、今夜は嬉しくて眠れないのではないでしょうか?スワローズファンでも何でもない私でさえ、いまだに興奮冷めやらず、といった感じですもの。これは面白くなって来ました!と言っても私は別にスワローズを応援している訳ではないです。セ・リーグ代表として頑張って貰いたいと思ってはいますけれど、ホークスも好きなチームですから。そういう意味ではどちらが日本一になったとしても全然構わない。唯、「良い試合」が見たいだけなんですよね。ヤフオクドームでの第1戦、第2戦を見た限りでは、正にホークスの「完勝」、スワローズの「完敗」、といった印象を受け(唯、特に初戦に関しては後述します様に見るべき点もありました)、余りにも一方的な展開でつまらない、と思っていました。あれ程猛威を振るったヤクルト打線が、いやらしかったヤクルト打線が、まるで借りて来た猫のようにシュンとしてしまって、武田、バンデンハーク両投手に物の見事に封じ込められてしまっていました。第1戦は4安打、第2戦は3安打、これではなかなか勝つ事は難しい。唯、光明?も見えました。スワローズの堅守が光り、ホークスは第1戦、15安打も放っておきながら4点しか獲る事が出来ませんでした。これ、守備が雑なチームであれば10点位獲られていても全然おかしくないんですよね。それを4点にとどめた、というところに、今年のスワローズの「強さ」を見た様な気がしました。ヤクルト打線は確かに凄かったですが、決してそれだけじゃないんだと。地味な様ですが堅守、好守も大きく「物を言い」、ペナントを勝ち取ったのだ、そう思います。なので私は初戦に関してはそう悲観する事はない、むしろ胸を張るべきだ?と思った位なんです。15安打も打たれながら4点しか許さなかった、それを重視すべきだろう、と。そして同時に、これは来季以降のスワローズは恐いぞ、今年以上に絶対強くなる、そう思いましたね。このシリーズ、仮に敗れたとしても「もともと」です。最後の最後までもつれにもつれ、ギリギリの所で何とか優勝を掴み取ったヤクルトと、圧倒的な強さを誇って優勝した最強ソフトバンク、どちらが強いかなんて、恐らく誰の眼にも明らかでしょう。見るべき点は勝敗ではなく、「内容」であると、そう私は思っていました。勝つにせよ負けるにせよ、どのような内容で勝つのか、或いは負けるのか。それが最も重要な事であり、それこそが見るべき点である、そう思っていたのですね。その意味においては、今までの所、ヤクルトはよくやっている、と思います。中村捕手を観察しているのも面白いです。面白いなんて言っちゃ申し訳ないんですけど、やっぱり面白い(笑)。いや、本当にどれだけ大変でいらっしゃる事だろう、と思うと想像するだけで胸が痛くなる位なんですが。何しろセ・リーグにはこれ程までにプレッシャーを与える打線というものは存在しないし(あるとすればヤクルト打線でしょうが、ヤクルトバッテリーがヤクルト打線を相手にすることは当たり前ですが無いので)、1番から9番まで一瞬たりとも気を抜く事の許されないホークス打線を相手に、もう頭の中どうなっておられるんだろう?って色々想像してしまうんです。そしてこれは来年以降恐いな、このシリーズは中村捕手をきっともの凄く成長させる筈、捕手としてきっと、一回りも二回りも大きく成長される事だろう。けどそれは、ジャイアンツ、タイガースにとっては脅威以外の何物でもない訳で。タイガースはともかく、来季のジャイアンツは全く期待する事が出来ず、正直真面目にBクラス、下手すれば最下位も、十分あり得ると思うんですが(高橋新監督には失礼ながら)、これは益々「差」を付けられる事にもなりそうだ、そう思ってしまうんですよね・・それにしても高橋由伸「選手」を見るのは今季限りだったなんて、ほんの数週間前までは想像もしていなかったですね。井端選手も。勝負強い、値千金打を放てるこの2選手が来季以降おられないなんて、ジャイアンツにとっては死活問題になるのでは?などと思わざるを得ないのですが。「選手」高橋由伸は恐いけど、「監督」高橋由伸は恐い存在ではないだろう、と思うのですが。まぁ、分かりませんけどね、こればかりは。それにしても来年からセ・リーグの監督は全員が40代、しかも6人中5人は外野手出身という、これはかなり珍しい現象ではないでしょうか?一気に世代交代の波が押し寄せたなぁ、という印象です。これが果たして吉と出るのか凶と出るのか、今の時点では何とも言えませんが、また熱い闘いが見られます様、良い意味での「混セ」を期待しています。個人的にはホークスと日本シリーズを闘ったスワローズがまた一段ステージを上がる事になるのではないか?と期待する半面、怖くもありますね。
2015年10月27日
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真央ちゃん、変わったな。その事を痛感させられたジャパン・オープンでの演技でした。休養前の彼女の演技は「ジャンプの為の演技」だったと思う、思い切って言い切ってしまえば。何よりも先ずジャンプを跳ぶ事に重点が置かれていて(それはある意味当然ではあるのだけど)、演技は二の次、三の次だった。というか殆ど考えてないんじゃ?とさえ感じてしまう事だって私はあったのだけど、明らかに彼女は変わりましたね。「蝶々夫人」はこれまでの様な「ジャンプの為のプログラム」、ではありませんでした。彼女のジャンプは、執拗なまでの拘りを見せていた彼女のジャンプは、「プログラムの為の」ジャンプへと進化を遂げていました。ジャンプだけではなく全ての要素が、「プログラムの為の」要素へと、明らかに変わった、と私には見えて、その事が何よりも嬉しいのですよね。「ジャンプの為のジャンプ」を跳んでいた真央ちゃんの演技はややもすると、ジャンプだけが突出して見えてしまい、演技に溶け込んでいない、悪目立ちする(ジャンプによって前後の流れが途切れてしまう)、という印象を与える事もあったと思うのですが、「プログラムの為の」ジャンプを跳ぶようになった彼女のジャンプは、演技に溶け込み演技に寄り添っています。なので彼女の演技は最初から最後まで非常に流麗で目を離す事が出来ません。気が付いたらはや演技は終わっている、という感じで4分間が非常に短く感じられます。ジャンプだけじゃない、スピンもステップもそう。「全てはプログラムの為に」、これを根幹に据えた彼女の演技は様変わりした、そう思います。演じたい、表現したい、そんな彼女の「意志」「想い」は確実に彼女の中で育っていて、それをはっきり感じ取る事が出来たのがまるで長年の片想いが叶ったかのような心境で、本当に嬉しいの一言です。仕草の一つ一つに「表情」があった事、これまで「無表情」だった彼女の腕にも脚にも、表情がある事を感じ取れた事が本当に嬉しかった。あれだけ美しい腕や脚を持っていながら、それらが「語る」事が無いのを、本当に勿体なく感じていたので。「宝の持ち腐れ」だよ、真央ちゃん。どうしてその宝を活かそうとはしないの?誰もが授かれるものではないんだよ、そう心の中で思う事しか出来なかったのが本当に残念であり、悔しかった。けど、もうそんな思いとはサヨナラ出来そうです。彼女の身体が「語る」ようになったら、更には「歌う」ようになったら、浅田真央はどれだけの存在になれる事でしょう!想像するだけでワクワクします。これからの真央ちゃんはきっと、私の様な、超我がままで要求水準の高いファンの期待にも応えてくれる事だろうと確信しています。勿論、少しづつでいいんです。一歩一歩で。彼女の新たな才能が開花する日は近い、そう信じて、生暖かく見守って行きます。衣装も本当に素敵ですね~。タラソワさんじゃないので、可笑しな衣装ではないだろう、とは思っていましたが(汗)柔らかな薄紫は、真央ちゃんに本当によく似合う。気高く誇り高い蝶々夫人のイメージともぴったり重なって凄く良いと思います。ただもうちょっとメークは濃くしてもよいように思うけど。ローリーさんにも本当に感謝の気持ちで一杯です。真央ちゃんらしい上品な「蝶々夫人」で、彼女の美点を最大限発揮出来る様な振付ですよね。こうして考えてみると、一年間の休養は、無駄どころではなく、むしろ必要なものであったのだ、と思えて来ます。ソチ以降も引き続き彼女が競技を続けておられたとしたら、こんなにも鮮やかに「変わる」事は出来なかっただろう、と思いますしね。やはりある程度スケートから距離を置き、その間様々な体験をされた事により、物の見方も違って来たりしたのでしょうし、ご自分の事もスケートの事も客観的に見る事が出来るようになられたりしたのでしょうね。私は彼女のジャンプの技術が落ちてしまうのではないかと心配だったのですけど、全くの杞憂だったようです。むしろレベルアップしてるし!やはり勇気を持って「休む」「現場から離れる」事も、人間には必要な事なのだなぁ、とつくづく感じています。「復帰」といえばパトリックもそうですね。お帰りなさい、パトリック!相変わらず異次元の滑りですね~、彼の滑りは。しかし男子はやはり、宇野選手に全てを持って行かれてしまった、という印象です。「トゥーランドット」の荘厳な音楽に全く負けていない17歳って・・恐ろしいとしか言いようがないです。
2015年10月06日
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はぁ~・・・・・・と、ため息ばかりが出てしまう近頃のジャイアンツの戦いぶり。とにかく、打てない。好機を活かせない。相手を助ける戦い方ばかりしている。昨夜なんてスワローズの投手陣から8つもの4球を貰っておきながら得点はゼロ。孤軍奮闘していたポレダが本当に気の毒でならなかった。あの内容で負け投手なんてね・・遂に自力優勝の可能性も消滅したそうですが、それもそうでしょう・・という感じ。全然驚きが無いのが悲しい位。流石にCSは大丈夫だろうと思うけど・・思いたいけど、今季はBクラスでも驚かない、そう感じてしまう。いや、元々今季のジャイアンツに「期待」はしていませんでした。投手陣で期待出来るのが菅野と杉内位しか思い浮かばなかったからです。野球は(特に日本の野球は?)何だかんだ言ってやはり「投手力」だと思っていましたから、投手力が脆弱となるであろう今季のジャイアンツは苦戦するだろうな、と思っていました。しかし投手に関しては嬉しい誤算でしたね。全くの未知数であった両外国人投手が活躍、「当たり」であった事、同じく全く未知数であったルーキーの高木投手が活躍してくれた事が大きく、昨夜の試合が終わった時点でのチーム防御率は12球団トップを誇っています。しかししかし、如何せん打てない・・こんなにも打てないであろうとは、正直全く予想もしていなくて、ダメージが大き過ぎます。調べてみたらチーム打率も12球団で最下位だったんですね・・まぁ全然驚きませんけれど。それにしても12球団トップの防御率と最下位の打率とは・・余りに極端過ぎる、アンバランスなチーム状態。これでは「勝てる」筈はないなぁ、と思わず唸ってしまいました。「巨人打線」、こんな言葉を聞くと、凄い重量打線であるかのような錯覚をいまだに抱きがちですけれど、その実態は悲惨の一語に尽きます。何とか打線の状態を上向きにしないと、CSすら危ないと思う。投手にも負担が掛かり過ぎてると思います。1点もやれない、と思って投げるのと、3点位取られても構わない、と思って投げるのとでは、精神的に全然違うでしょうから。っていうか!防御率1点台の菅野が何で9勝9敗なの?何でこんなに負けてるの?菅野自身にも問題がある事は分かる、分かるけど、この「負け数」は多過ぎない?と、すみません、ただそれを言いたかっただけなんです。一ファンの愚痴でしかないことは重々承知の上です・・ファンと言えば、私はホークスの柳田選手のファンにもなりそうです。先週京セラドームへバファローズとの試合を見に行って来ました。最強ソフトバンクはどんなチームなのか、どんな試合をするのか、興味があったからなのですが、やはり一番の目当ては柳田選手でした。柳田選手の豪快なホームランが見たい!と期待して行ったのですが、3打席ともボテボテの内野ゴロで、あ~、今日はダメか・・と諦めかけていた最終打席、打った瞬間それと分かる、目の覚めるような弾丸ライナー、スリーランホームランが飛び出して、もう唖然とさせられました。それ位「えげつない」HRで。やっぱり凄いです、柳田選手。「千両役者」とは彼の様な人の為にある言葉だと、改めて実感させられました。それにしても3番柳田、4番イ・デホ、5番松田、ってどんなクリーンアップなんですか!代打に内川も控えてるし、反則過ぎる!と言いたくなる程凄い面々ですね。しかも彼ら個人が個人として凄い、というだけじゃなく、チームとして一丸となって戦っている、「フォア・ザ・チーム」の精神を持って戦っている、それが見ている観客にも伝わって来る、だから今年のホークスはこんなにも強く魅力的なのでしょうね。セ・リーグに所属するチームのファンとしては、一体どうして今年のホークスやファイターズがこんなにも強いのか(ファイターズ、貯金「20」で2位って・・)、こんなにもハイレベルなのか、勉強させられる面が多々あると感じています。ど素人のファンが勉強したって仕方ないんですが・・けど、強いチームにはやはり強いなりの理由が、弱いチームには弱いなりの理由が必ずある筈であり、その辺りの事情について徹底的に考えてみる事、それをしなければセ・リーグは当分パ・リーグの「2軍」に甘んじる事になると思います。パ・リーグファンに「セカンド・リーグ」などと揶揄されても文句は言えない、のが残念ながら現実であり、この問題、セ・パのリーグ間「格差」に関しては、本当に真剣に考えてみなければならない時期に差し掛かっている、と思います。
2015年08月28日
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ここ暫く、すっかりフィギュアスケートから遠ざかってしまっていた私、不意に思い付いて羽生選手の今シーズンの新プログラム「SEIMEI」を見てみました。まともに見るのは実は初めてでしたが、うん!良いじゃないですか!これは上手く行けば羽生結弦を代表する名プログラムになる可能性も大だと思います。羽生選手の一種「神がかった」雰囲気、彼にしか出せない独特の雰囲気が、凄くよく生かされているな~、と感心。雅楽のような?音楽を使用してフィギュアスケートというのは、余り例が無く凄く難しいのでは?と思うのですが、流石ですね、羽生選手は。選曲したからには絶対に表現し切ってみせる、外すなんてあり得ない、という彼の決意が漲っていますもの。三味線や和太鼓でフィギュアスケート、というのは今まで例もありますし、結構合うもんだな~、と感心させられたりして来たものですが、ここに来ていよいよ雅楽?ですか。三味線や和太鼓のように、民衆のエネルギー、ダイナミズムを表現するのではなく、雅な貴族社会を表現する音楽は(と言ってもすみません、私は雅楽に関する知識はゼロで、陰陽師に関しても殆ど知りません、映画も見ていないですし)、羽生選手の高貴な雰囲気にぴったりですし、どこか謎めいてミステリアスな彼の雰囲気も、陰陽師を表現するにはぴったりなのではないか?と思います。元々和顔ですし、「日本」を全面に出したプログラムは似合うだろうな、と思ってはいましたが、ここに来て本当に素晴らしいプログラムに出会えそうな予感。「素敵なプログラム」、じゃなくて素晴らしいプログラム、ね。「素敵」なんて言葉は、この「SEIMEI」に関する限り、違うと思います。何だかこう、見ていてゾクゾクさせられるような、鳥肌の立つようなプログラムになるのではないか?と思います、この「SEIMEI」が成功作になるとすれば。もしかしたら、ですけど結構好き嫌いが分かれるプログラムになるのではないかな?とも思います。何というか、「羽生結弦」の本性が炸裂する作品になるような気がするので。「羽生結弦」の本性が曝け出される程好きになる私の様なタイプの人にとっては、たまらないプログラムになりそうでワクワクするのですが(笑)。「ダークユズル」全開で、その魅力を余すところなく味わえるプログラムになるといいな~、そんな羽生選手が見たい!と、これは完全に私個人の勝手な妄想です。それにしても・・20歳の若さにして、これだけの「凄み」と「闇」を表現出来る羽生選手ってやっぱり只者ではないな~。高橋元選手が表現した「闇」とはまた違う、羽生結弦の「闇」。ふとたじろぎを覚える程の、底知れない闇の深さ、濃さ。闘志と情熱だけで突っ走った「ロミジュリ」の頃を思うと、感慨深いものがありますね。あの頃から、この子は本当に色んな顔を持っている、そしてそれを演技として表現する事の出来る人だ、と思ってはきましたが、昨季の「バラード第一番」から比べても更に一段、ステージを上がられたような、そんな気がします。お披露目の段階で既にこれだけのレベルに達しておられるのですから、期待は膨らむばかりです。余り期待し過ぎてハードル上げ過ぎるとダメだって、分かっているのですけどね。けど羽生選手の場合、こちらがハードル上げ過ぎても更にその上を行かれてしまう事が多いので(笑)。色んな意味で本当に突き抜けてる人だな~、と。もう感心するしかありません。「SEIMEI」で私たちは、羽生結弦の「凄み」を改めて突き付けられ、魂を持って行かれるような、ショッキングな体験をすることになるやも知れません。「ショッキング」、羽生選手を一言で表現するとしたらまさにこれですね。羽生結弦の本質(の一部)。その「ショッキング」の虜になってしまった私は、彼の術中に完全に陥ってしまっています(笑)。羽生選手の演技を見ていたら、昨夜の試合でジャイアンツが負けて腹立たしい思いをしていたのも、少しは慰められました(苦笑)。ジャイアンツ、ベイスターズに完全に力負けしているし、明らかに「弱い」・・こんな弱いジャイアンツは本当に初めて見たような気がします。砂田投手、良い球投げておられましたね。イケメンだし、19歳という若さだし、こんな投手ジャイアンツに欲しいわ~、なんて思いながら見てました(笑)。
2015年07月15日
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これはいよいよ本当に、「新しい浅田真央」に出会える事になるのかも知れません。真央ちゃんの新プログラム、FSは「蝶々夫人」だと知って、その想いを一層深くさせられました。曲を表現するだけではない、「演じる」浅田真央の魅力がいよいよ開花するのかも知れません。復帰表明以降の真央ちゃんは、「表現する事」に関して並々ならぬ意欲をお持ちでいらっしゃる様にお見受けし、これまでとは明らかに違う、一皮も二皮も剥けたような真央ちゃんがそこにいる、と感じては来ましたが、まさかFPに「蝶々夫人」を選択されるだなんて。このプログラムを真央ちゃんで見たい!と願ってきたファンは多いですよね。私もそうです。けど、如何せん彼女の情熱は、技術面にのみ注がれがちであり、「表現する事」「演じる事」に関してはそこまで熱い情熱をお持ちでいらっしゃる様には思えず、そんな状態の彼女が「蝶々夫人」を演じられたとしても、掛け値無しに素晴らしい作品、と言える程のものにはならないんじゃないか?と思っていました。彼女には、音楽そのものを表現するという事にかけては天賦の才能があり(勿論努力もされていたとは思いますが)、天性の表現力で「曲そのものに成り切る」事の出来る人でしたが、殊「演じる」という点に関しては才能に恵まれているとは思えず、またそもそもそういった事にそれ程価値を見出してもおられない様子でしたから、そういった点において、私はもうずっと彼女に「勿体ない」という気持ちを抱いて来たのですよね。彼女の想いが、情熱が、「表現する事」「演じる事」に注がれたなら、浅田真央はもっともっと凄くなれる。そう確信していただけに、尚更勿体なく思えてならなかったのですよね。それが一転、どうでしょう。休養を経た真央ちゃんは、まるで「別人」になったかの様です。「表現する事」に関しこれまでになく色々発言される様になったという印象を受け、本当に嬉しく思っていたのですが、FPは遂に!「蝶々夫人」を演じられるとの事。天性の表現力ではない、「演技力」が要求されるプログラムを彼女が選択し、また「演じたい!」という彼女の想いを確かに感じ取る事が出来るのが何より嬉しいですね。例え拙くてもいいんです、別に。最初から「素晴らしい演技力」で観客を魅了出来る人の方が稀なのですから。それよりも何よりも、彼女が「演じたい!」という気持ちを抱いてくれる様になった事、その事が何よりも嬉しくてならないんですよね、私は。「表現する事」「演じる事」に目覚めたかのように見える真央ちゃんが、どんな「蝶々夫人」を見せてくれるのか、楽しみに待つ事にします。彼女が出場を決めたNHK杯には宮原選手も出場される。彼女の来季のFPはリストの「ため息」だという。これまた素敵なプログラムになりそうだ、と楽しみにしているのだけど、この曲を聴いた時、真央ちゃんに凄く合いそうだな、と思ってしまったんですよね。振付もローリーさんだし。で、宮原選手に「蝶々夫人」っていいんじゃない?って思ったりしていたんですよね。彼女の繊細な表現力、演技力は素晴らしいと私は感じ入るものがあるし(決して派手さはないけれど、心に染み入るような演技が素晴らしい)、「古風な日本女性」というものが似合いそうじゃないですか?いつか彼女の「蝶々夫人」も見てみたいなぁ、と思います。繊細さで魅せる宮原選手と、天性の華で魅せる真央ちゃんとは全くタイプが異なるけれど、私は宮原選手も真央ちゃんも大好き。ライバルが強ければ強い程、お互いにとって得るものは多くなる筈なので、お二人共に、素晴らしい演技で魅せて欲しいですね。
2015年06月29日
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エアウィーヴの新?CMで真央ちゃんが、「祇園小唄」by井上流、を舞っておられるシーンを拝見しました。余りに素敵過ぎて、見惚れるばかりです。真央ちゃん、舞妓姿が本当によく似合っておられますね。というより似合い過ぎでしょ!本物の舞妓さんより「舞妓さん」に見えますよ。新CMはこちらです、https://www.youtube.com/watch?v=eciWxJCpwAUお支度もやはり全て、本物の舞妓さんと同じだったんですね。自分の髪で日本髪を結い(本物の舞妓さんの髪を結っておられる美容院で結って頂いておられました)、お化粧も本式で、着物も帯もぽっちりも、全て本物。その上祇園のお茶屋さんで、本物の芸妓さん、真生(まお)さんと舞を舞われるだなんて。いや~、これは素晴らしい筈ですが、それにしたってやっぱり似合い過ぎてます。このまま舞妓さんになって頂きたい位ですね。まぁ本来なら真央ちゃんはもう芸妓さんの年齢ではあるのですが(芸妓さんバージョンも見てみたいです!)、ギリギリ何とかOKでしょう(笑)。それにしても真央ちゃんの気品たるや、圧倒される程のものがあります。「気品」という言葉は、真央ちゃんの為にあるような言葉だと改めて実感させられます。あの気品は、天性のものなのかな?素の真央ちゃんは、根っからのアスリート気質で大の負けず嫌いで、色々な意味で「泥臭い」選手なのだけど、私たちの前に現れる時の彼女はいつも、ほんわかと笑っていて、「ほっこり」した空気を纏っている。徹底的に憂き世離れしていて、この世の人ではないみたいだ。いつか月へと帰ってしまうかぐや姫、そんな印象さえ抱いてしまう。そう、確かに彼女は、いつかはリンクを去り、ある意味では「月へ帰ってしまう」存在なのかも知れない。けどまだ暫くは、私たちの手の届く所にいてくれる事を決意してくれた。その事に、私は先ず何よりも心から感謝したいと思うし、新しいスタート地点に立った真央ちゃんの「これから」が、幸多きものでありますように、と祈るような心境でもある。不安要素ばかり取り上げて、あれこれ気を揉んでいた私ではあるけれど、そんな事を考えていても得るものは何もないのだ。道がどんなに険しくとも、その険しい道を歩んで行くことを決意した真央ちゃんの「覚悟」、その強さを、私も見習わなければならない、と思う。あんなにも気品に満ち、凛としていながらも穏やかで、ほんわかとした空気を纏っている真央ちゃん。こんなにも素敵な女性に成られたのだな、と本当に嬉しくなりましたが、あの真央ちゃんなら大丈夫。どんな困難にぶつかっても絶対にへこたれず、挫けずに、彼女のスケート人生を全うしてくれる事だろうと思う。ファンが彼女を信じなくてどうする!と自分自身に「喝」を入れてやりました(笑)。帰って来てくれて有難う、真央ちゃん。あなたの素晴らしい演技を再び見られる日が来ることを、その日が来ることを楽しみにしているよ!
2015年06月08日
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色々あった(あり過ぎた)フィギュアスケートの2014~2015シーズンも遂に幕を閉じました。今季は真央ちゃんもパトリックもいないし、金妍児も引退しちゃったしで、フィギュアスケートに以前程興味が持てなくなってしまうのではないか?と若干危惧しないでもなかったのですが、とんだ杞憂に終わりました。スケートアメリカでの町田選手の演技に衝撃を受けた事に始まって、中国杯での「羽生ショック」。やはりこれが大きかった。あの事故を契機に、本当に色んな事を考えさせられましたし、改めて自分は羽生選手が好きなんだな、好きというかものすご~く好きなんだな、という事に気付かされました。私が羽生選手を好きなのって、もしかしたら他の羽生選手ファンの方が彼に寄せる想いとは、少し、というか大分違うかも知れないのですがね。え~、白状しますと、私は何年も前から羽生選手は、元横綱の朝青龍関に似てる、と思っていて(顔が、じゃなくて中身が)、そして私は朝青竜のファンだったんですね(汗)。何故朝青竜か?と言われると唯強かったから、憎らしい程強かったから、であり、あのふてぶてしさ、猛々しさにも私は大きな魅力を感じていました。朝青竜は身体も決して大きかった訳ではなく、むしろ小柄な方だったと思いますが、豹のような鞭のようなしなやかさと敏捷さがあり、私は彼の相撲を「美しい」とさえ感じる時があったのですね。色々言われましたけれど、紛れもない「天才」だったと私は思っています。その一方で土俵を降りた彼にはお茶目で無邪気な一面もあり、その「ギャップ」にも惹かれるものがありました。とここまで書けばお気づきですよね?私が羽生選手に惹かれる理由と殆ど同じだったんです。羽生選手も紛れも無い「天才」であり、他選手のファンの方から見れば「憎らしい程強い」存在に見えている事でしょう。本物の天才にしか許されない、ある種の「傲慢さ」のようなものも持っている。なよやかな外見とは裏腹に、もの凄くふてぶてしく、猛々しい。それでいて無邪気。澄み切った水のような清冽な美しさをも持っている人だと思う。過去に何度も書いているように私は彼の事を、燃え盛る炎のような人だと感じていたし今でもその気持ちは変わっていない。メラメラと闘志を、魂を燃え立たせている羽生結弦は言葉に出来ない位、もの凄く魅力的だ。けれどあの当時には感じなかった、水の様に静かな、清らかな美しさも紛れも無く彼のものなんだ、という事に今シーズンに入って気が付く事が出来たように思う。羽生結弦という人は、色々な顔をもっているものだとつくづく感じさせられる。そしてその「色々さ」にこそ、羽生結弦の魅力が凝縮されていて、彼の演技を見る醍醐味もそこにこそあるのだと思う。もう一つ、戦闘態勢に入った時の彼の「眼」が私は凄く好きなんですよ。鋭利な刃物を思わせるようなあの鋭さ!あの眼に切られてもいい、とさえ思ってしまいます(笑)。そして私は彼の事をずっと「ドS」だと思って来ましたが、追い詰められれば追い詰められるほど力を発揮する彼の姿を見ていると、ドSじゃなくてむしろドMか?と今シーズン(もう昨シーズンと言うべきか)になって思うようになりました。どれだけ「逆境」が好きなのよ!としか思えないじゃないですか(笑)。華奢で儚げともいえるあの身体のどこから、あんな凄い力が湧き上がって来るのか?などというご意見を拝見する事もあるけれど、彼を甘く見過ぎてますよ。羽生選手の中身は朝青竜ですからね、って冗談ではなく本気で私は思ってます。勿論最大の賛辞の意味で。リーザのトリプルアクセルにも度肝を抜かされましたね!加点「2」のトリプルアクセル・・シーズン始まるまでは、トリプルアクセルに挑戦してくる選手が現れるという事さえ予想もしていなかったというのに、認定されるどころか加点まで貰える3Aを跳ぶ選手が現れるだなんて。いや~、恐ろしい&楽しみだわ、リーザ。このままどこまで駆け上がって行かれるのだろう。誰もまだ眼にしたことが無い景色を、彼女に見て貰いたい。そんな期待に胸を膨らませて、シーズン始まるまでの半年間、野球を楽しみます!
2015年04月22日
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先程の記事をアップした後に、このニュースを知りました。巨人の長野選手とテレビ朝日の下平アナウンサーとの結婚。長野選手は私も大好きですし(というか巨人ファンで彼を好きじゃないという人はあまりいないと思いますが)、下平さんも一応「知ってる」アナウンサーですので(私は普段殆ど民放テレビは見ないので最近のアナウンサーについては全く知りません)、このお二人が結婚されたというのは私にとっても何だか嬉しいニュースでした。心から祝福の言葉を贈りたいです。長野選手、下平アナウンサー、おめでとうございます。末永くお幸せに!人の悪口を言うのが大好きなヤフコメでも、概ね祝福の言葉が多くてホッとさせられたのですが、気になった事があります。それは「子供」の事。下平さんの年齢が年齢だけに、子供は望めないんじゃないの?とかもうギリギリの年齢だから一刻も早く子供つくった方がいいとか、多くの人がお子さんの「心配」をされてるんですよね。ご当人たちにしてみれば正に「余計なお世話」としか言いようがないだろうと思いますが、私も個人的に違和感を抱きました。結婚したら子供を持つ事が当たり前なのでしょうか?そうだとしたら、子供を授からなかった、或いは子供を持つという選択をなさらなかったご夫婦は幸せではないのでしょうか?人間誰しもが、子供を持ちたいと願っている訳ではありません。子供が嫌いという人もいます。子供に束縛されないで、思う存分仕事に打ち込みたい、自由に自分自身の人生を生きたい、そう思う人もいます。子供を授かり、共に成長していく人生は素晴らしいです。けれど、そうでない人生も同じくらい素晴らしい筈です。何を幸せと感じるか、どんな人生を理想とするかは本当に人それぞれであり、子供がいるから幸せ、子供がいないから幸せでない、などと言い切る事は人生の選択肢を自ら狭める事になり、非常に「不幸」な考え方であると思います。逆に結婚しないで子供だけ持つ、という選択も、私は普通に捉えられてしかるべきだろう、と考えます。安藤美姫さんがそういう選択をされた時、ネット上では彼女に対して眼を覆いたくなるような酷い罵詈雑言が飛び交いました。あの時も私は、結婚しないで子供を持つ事の何がそんなに非難されなければならないのか、理解に苦しんだものです。今でも全く理解出来ません。またその彼女がフェルナンデス選手との交際を発表された時にも、これまた酷い誹謗中傷を受け、余りに狭量なネット民?に辟易させられました。ネットって、何だか異常なまでに「潔癖症」だな、と感じる事があります。彼らは所謂「出来婚」にも酷く拒否反応を示しますよね。「出来婚」の何がいけないのか、これまた私にはさっぱり分かりません。とにかく彼らは「普通」でなければ許せないようですが、「普通」とは一体何を持って「普通」と言うのでしょう?人それぞれ価値観は全く異なるのです。色んな生き方があっていいとは思わないのでしょうか。犯罪さえ犯さなければ、どんな人生を送ったってそれはその人の人生だ、と思います。アレコレ口出ししたり、まして誹謗中傷する権利など、誰にもないと思います。狭量なネット民?は余り本を読んでいないのかも知れません。私は子供の頃から本が好きでしたが、本を読むと、人間の暗部や狂気、その他様々な負の感情というものに、耐性が出来るようになると思います。また一見「悪」と見える事が実は「善」であったり、「善」のなかにも「悪」の匂いを嗅いだりと、この世の中、人間というものは実に複雑に入り組んだ存在で、決して単純に割り切ることなど出来ないものなのだな、という事を理解出来る様になると思うんです。芳しい「悪」の匂いに酔いしれる事さえ出来る様になるのですね。というか文学なんて殆どが「負の感情」の上に咲いた花ですよね。芸術だってそうだと思います。本を読むと、そういう事にもう慣れっこになってしまって、ちょっとやそっとの事でギャーギャーヒステリックに他者をバッシングするなんて笑止千万、余りに愚かしい、と感じるようになると思うのですが、今の高校生の一日のスマホ使用時間はトータルで何と7時間!という調査結果まであるそうで、「単かつ純」な人々はこれからもどんどん増える一方だと思うと、何だか暗澹たる気持ちにさせられます。人間の人間たる所以は複雑さにこそあるのに、それが分からないのでは非常に狭量になってしまうのはある意味当然かも知れず、これからもネット上では他者へのバッシングが絶える事は無いのでしょうね。ネットって、一体何なんだろう・・こうしてブログやってる私が言うのも何ですが、時々そんな事を考えざるを得ません。あ、私は決して「読書家」ではありません。こんな事書くと凄く本を読んでる人のように思われるかも知れないですが全くそんな事はないので誤解なさらないよう、くれぐれもよろしくお願いします(笑)。
2015年03月30日
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上海ワールド男子シングル。フェルナンデス選手、金メダルおめでとうございます!やっと、やっと、遂に、という感じですね。本当に、どれだけ感慨深い金メダルになった事でしょう。世界王者に相応しい、素晴らしい演技での金メダル獲得でした。銅メダルのデニス・テン選手、今季の彼はまた一段と洗練され、艶っぽくなられたようにお見受けします。何だかどんどん素敵になって行かれるようで眼が離せない存在になりました。今季のプログラムはショートもフリーも本当に素晴らしい。出来る事ならFP、平昌五輪シーズンにもう一度やって欲しいです。このプログラムで金メダルを獲りに行って欲しいです。それ位、私は凄く好きだし、テン選手でなければ出来ないプログラムだと思います。ショートでのあのアクシデントが~(涙)。本当に残念でした。ああいう場合は選手に一呼吸置く時間を与え直すべきだろうと思います。そして羽生選手。満身創痍ともいえる状況での銀メダル獲得は、凄いとしか言いようがありません。しかも「あの」リンクで。けど私は・・贅沢過ぎるファンだと怒られてしまうかも知れないけれど、今回の羽生選手の演技には余り感じるものがありませんでした。闘志が滾っていない彼の演技は何だか「つまらなかった」です。いや、仕方がないって分かってはいるんですよ、勿論。彼は今出来る最善を尽くしてくれたと思うし、必死に戦っていた。もう痛い程それは分かりました。分かり過ぎて疲れた・・見てる「だけ」の私が。だから、羽生選手ご自身はいかばかりであったろう?そう考えると胸が痛くなるような思いにさえなってしまうのですが。エキシビションでは漸くやっと、本来の「羽生結弦」が見られたと感じ、嬉しくなりました。素敵でしたね、滑りの美しさを堪能できるプログラムでした。今回の上海ワールドは、羽生選手について色々な事を考えさせられた大会となりました。先ず、今回のように碌に練習も出来ず、病み上がりの状態であるにも関わらず、日本人初の連覇、を期待されてしまう羽生選手を、私は本当に気の毒だと感じてしまいました。常々私はアスリートに対して「気の毒」だとか「可哀そう」などという感情を抱くのはそのアスリートに対してある意味最大の「侮辱」である様に感じていて、失礼極まりない、と思っている人間なのですが、今大会の羽生選手に限っては「気の毒」だと感じてしまいました。自信の裏付けとなる練習が碌に出来ていない状態でしたから、羽生選手にはいつもの「自信」が殆ど無かったであろう、と想像します。何だかみょうに落ち着いて見えましたが、「みょうに落ち着いて見える」時の羽生選手って、大抵調子が良くありません。彼はメラメラ、ギラギラして見える時程調子が良い証だと私は個人的に思っていて、なので最初に一目見た時から、あ~、今回はダメだ・・と思ってしまいました。落ち着いて見える、それも色々あるのですが、GPFの時のような、憑物が落ちたようなスッキリした表情をされている時は良いのですが、今回はそんな「良い意味での落着き」には私には全く見えず、「みょうな落着き」にしか見えなかったのですよね。落ち着こう、落ち着こう、大丈夫だから、と精一杯ご自分に言い聞かせておられるように見えました。羽生選手は「心臓に毛が生えている」かのように強靭な精神力の持主ではあるのですが、同時にもの凄く「繊細」な人でもあると私は感じていて(それはある意味当然の事ではあるのですが)、人間の二面性、多面性という物を凄く面白いと感じる私のような人間にとってはまたとない鑑賞、観察の対象となるタイプの方なのですが、今大会での羽生選手を見ていると、彼って元々、根っこの部分は凄く繊細で、繊細さの方がベースにあるのかな?と思ってしまいました。それが普段は見えにくく、もの凄いメンタルの持主であるかのように見えてしまうのは(見えるというか実際にもの凄いメンタルの持主になってしまうのは)、偏に普段の練習の積み重ねが裏付け、根拠となって羽生選手の自信となり、血となり肉となり、また誰よりも強く抱いている(それこそ、人百倍位)「勝ちたい!」という思いが彼の生来の繊細さ、を覆い隠してしまうのかも知れない、と思います。だから、自信の根拠となる練習が殆ど出来ず、また「勝ちたい!」ではなく「勝たなければ」となった時の羽生選手には一転して「繊細さ」が全面に出て来るんじゃないか?と思います。羽生選手が追う立場になった時こそ、最もその本領を発揮するというのも、そんな風に考えると合点が行きますね。今回の上海ワールドは、そういう意味においては羽生選手にとっては「最悪」の状況下で迎えた、とも言えます。練習は殆ど出来ていない、それなのに周囲からは世界選手権連覇を期待される。「勝ちたい」という彼自身の思いよりも周囲の方が彼の勝利を願い、「勝たなければならない」状況になってしまう。元々敏感で真面目な羽生選手は誰よりも周囲の期待に応えたい、応えなければならない、という思いが強く、益々「勝たなければ」という思いで自らを雁字搦めにしてしまう・・羽生選手は今回、周囲から受ける様々な重圧を相手に必死に戦っておられるように私には見えました。こんな状況で、「良い演技」が出来る筈も無く、本来の羽生選手の30パーセント位の力しか発揮できなかった、と私は思うのですが、それでもあれだけの演技が出来、銀メダルを獲得してしまえる彼の強さには驚嘆するしかありません。素直に頭が下がります。心から敬意を表します。銀メダル、おめでとう!素晴らしい銀メダルだよ!と思い切り叫びたいです。けど・・・「羽生結弦」はこんなもんじゃない!って事は羽生選手自身が、誰よりもよくご存知の筈です。フィギュアスケートって本当に過酷な、そして残酷な競技だな・・という事も改めて痛感しました。羽生選手程のスター選手になってしまうと、自分のファンさえも、ある意味「敵」なんですよね。ファンの期待に応えなければ、という思いは知らず知らずの内に羽生選手の神経をすり減らし、体力さえも奪ってしまう。自分の為に、自分が勝ちたいから、という単純な状況ではいられなくなってしまう。凄かったですね、歓声・・アイドルのコンサート会場か?と思う程でした。あのような状況で演技しなければならないとしたら、私は人気選手、スター選手に成りたくはないな、と思ってしまいました。「不人気選手」のままでいたいです。そんな事想像したって無意味だと分かってはいるのですが。以前私はプロ野球の前田健太投手について書いた事があります。「重圧」に関する事でした。プロ野球のエースもそりゃあ大変です。けれどやはり、チームスポーツであるという点で、まだ「救い」があると思います。フィギュアスケートは、シングル競技は、ですけれど当たり前ですが完全に「一人」ですからね。たった一人で、あの広いリンクへ出て行かなければならない。しかも、これまた当たり前ですけど、「スケート」なんです。氷上なんです。ほんのちょっとした感覚、精神状態の違いで結果が全く異なってしまうスポーツ。正に「紙一重」の競技。フィギュアスケートは「恐ろしい」、そう思わずにはいられません。
2015年03月29日
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私はいつからこんなにリーザの事が好きになったんだろう?こんなに彼女の事が好きだったんだろうか?って自分でも驚いてしまう位、昨夜の彼女の演技には感動させられました。見ていて涙が・・リーザの演技を見て涙を流す日が来ようなんて夢にも思わなかった。やっぱりトリプルアクセルの「魔力」なのかな。今まで通りの構成ならいかに会心の演技とは言え、涙が出てくる次元にまでは絶対行かなかったろうと思うから。トリプルアクセル・・・トリプルアクセルに拘り続けた浅田真央をずっと応援してきた私にとって、このジャンプはやはり特別。というかもう完全に「別格」なんだなぁ・・という事を改めて思い知らされました。どんなに高難度の3-3を見ても「満足」出来なかった心の中の澱のような思いが綺麗さっぱり拭い取られ、何とも言えない爽快感と充足感に今私は包まれています。本当に幸せな気分。こんな気持ちにさせてくれたリーザには心からの感謝の気持ちで一杯です。リーザ、そうなんですよね~、成功させてくれたのが他ならぬリーザだったというのも本当に大きいと思います。天才少女と騒がれジュニア時代からソトニコワと共にソチ五輪で金メダルを獲得する事を期待されていた選手でした。女子選手は取らないという事で有名な?ミーシンコーチがわざわざコーチを買って出た程その才能は群を抜いており将来を期待されていた訳ですが、御多分に洩れず彼女も思春期の体型変化と怪我に悩まされ、ここ2年程は全く精彩を欠いてしまっていました。出場間違いなしと殆ど確信されていたであろうソチ五輪の代表にさえなる事が出来ず、本当にどれ程悔しかった事でしょう。飛ぶ鳥落とす勢いだった昨季のリプニツカヤ、五輪女王にまで輝いたソトニコワを、彼女はどんな思いで見つめていたことか。ソトニコワもシニアデビュー後、思うような演技が出来ず苦しんだ選手で、その彼女が試練の果てに五輪女王に輝いた事を私は凄く嬉しく感じたものですが、翌年今度はリーザが輝きを取り戻すだなんて。しかも輝きはどんどん強く、今や目映いばかりになって来ているじゃありませんか。試練の分まで輝きに加算されているような、そんな気にさえさせられます。試練を乗り越えた時、人は一段と強く逞しく美しくなる。今季の彼女を見ていると、つくづくそう思いますね。今年に入ってから彼女がトリプルアクセルを練習で跳んでいる動画がアップされたり、実際国内の小さな大会ですが試合に投入してくるなど、リーザのトリプルアクセル、がフィギュアスケートファンの間では話題になってはいましたが、実際ワールドに入れて来るかどうか?という点では意見が分かれていました。普通にやれば優勝はほぼ間違いない、だから敢えてリスクを冒す必要は無いだろう、世界女王のタイトルを獲得する事を最優先に考えるのでは?そういう意見も多く拝見しましたし私もそう思っていました。けど、彼女がワールドでトリプルアクセルを入れてくると聞いた時、心の底から嬉しく感じてしまったのですよね。リーザは本気で勝ちに来るんだ、って。そして只勝つだけじゃなくって、「絶対女王」になる事も視野に入れているのだろう、って(こちらが思っている以上にもしかしたら彼女はラジオノワを手ごわいと意識しているのかも知れないですが)。何しろ彼女は3Aは別にしてもルッツもフリップもきちんと跳び分ける事の出来る女子選手では稀な存在で、エッジエラーに対する採点が厳格化された今季以降、非常に有利になったのだがその彼女が更に3Aまで跳んでくるとなると、それに対抗出来る選手というのは当面ちょっと見当たらなくなってしまう。しかも彼女は昨夜のSPで世界歴代3位の得点を叩き出したのだが演技構成点にはまだまだ伸び代があり、得点を伸ばす事はまだまだ可能だ。技術点でもジャンプ構成を変更して更に難度の高いプログラムにする事も出来る。つまりまだまだリーザは発展途上なのだ。上にいる2人、浅田真央と金妍児とはその点で決定的に異なっている。真央ちゃんとヨナ選手が共にキャリアの全盛期にその得点をマークしたのに対し、リーザはまだ18歳。しかも「復活」を果たしたばかりのシーズンなのだ。彼女の「完成形」というものはとてつもないものになっているやも知れず、もしかしたら女子シングルの歴史を変える選手になるかも知れないとさえ思ってしまう。それ位期待させられる。女子シングルはこれから大きく「変わる」かも知れないし、そうでなければリーザの黄金時代が続くのだろう、と思う。彼女が「絶対女王」として君臨するのか、そうはさせじと立ちはだかる選手が現れるのか、本当に面白くなってきた。女子シングルから目が離せない。けど、取り敢えず先ずは明日のフリーです。点差はありますがこの差がどう影響するか。ラジオノワは完全に開き直って良い演技をするだろうと思うのでまだまだ何が起きるか分かりません。初のワールドタイトルを目前にしたトゥクタミシェワのメンタルの強さが問われる闘いになるだろうと思います。出来ることなら二人共にノーミスの、素晴らしい優勝争いを繰り広げて欲しいですね。そして宮原選手、「ミス・サイゴン」は本当に素敵なプログラムだと思うので是非良い演技をして表彰台に乗って頂きたい、と思います。
2015年03月27日
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宮原知子=ジゼルorシンデレラグレイシー・ゴールド=キトリorマノンエリザヴェ―タ・トゥクタミシェワ=オディールorマノン羽生結弦=アルブレヒト私はバレエファンでもある(あった、と正確には過去形)ので、ついついこんな妄想を抱いてしまいます。フィギュアスケーターが仮にバレエの主人公を演じるとしたら誰に何を演じて欲しいか?という全く個人的な妄想をです。宮原選手はあの小さくて華奢な身体が、いかにも病弱なジゼルに見えますし、恋人に偽られていたと知ったショックの余り発狂して死んでしまう・・などという設定に全く違和感がありません。「発狂」というのがちょっと想像付き難い所ではありますが、宮原選手は演技力あると思いますし(しかも年々深化されていると感じます)、また決して発狂シーンを取り入れなければならない訳でもないので問題ないと思います。華奢で儚げでありながらも芯の強そうな所など、正にジゼルにピッタリでしょう。同じような意味でシンデレラなんかも似合うと思います(ただしプロコフィエフのあの曲がネックになって来そうではありますが)。明るく華やかで爽快な魅力に溢れるグレイシー・ゴールドには「ドン・キホーテ」のヒロイン、キトリを、トゥクタミシェワにはあの妖艶な魅力をこれでもかと発揮できる「白鳥の湖」のヒロインの一人、オディールを、演じて貰えたら最高ですね。ゴールドとトゥクタミシェワ、2人に共通して演じて貰いたいヒロインにマノンがいます。オペラや映画では「マノン・レスコー」として有名なあのマノンです。恋人と駆け落ちするも、お金に目がくらんで恋人を裏切り、富豪の愛人となって贅沢三昧に生きる事を選択する、享楽的で刹那的で背徳的なヒロイン、マノン。男の方では純愛を貫き通し、結局マノンの為に全てを失ってしまうという話なのだけど、見た目だけで言えばゴールドが最も様になるんじゃないかと思う。問答無用のあの美貌は正にファム・ファタルに相応しい。リーザも同じく。で、羽生選手にはアルブレヒト(ジゼルの恋人だったのだが身分を偽っており、婚約者がいるという事実まで隠していたのが露見したものだからジゼルは死んでしまった。ジゼルを死に追いやった張本人)と思ったのだけど、そもそもこれまでに男子シングルの選手でこの役を演じた人っているのだろうか?聞いた事が無いような・・けど、アルブレヒトっていうのはジゼルを死に至らしめた張本人であるにも関わらず、ジゼルは彼の事が好きで堪らなくて(だから死んでしまったともいえる)、死後もその想いは変わらずウィリ(精霊というか亡霊というか)となって甦り、彼の命を救おうと夜通し踊り続けるのだから、アルブレヒトっていうのはもの凄く重大な役柄なのね。アルブレヒト自身も、当初は遊び半分で手を出した相手なのに(演じ方には二通りあって、遊びではなく真剣にジゼルを愛していた、というのもある)ジゼル亡き後初めて自分自身の罪の大きさと、ジゼルを心から愛していたという自らの真の気持ちに気が付き、皮肉な事に二人は生死を異にして初めて、本当の意味でお互い愛し合い、求め合うようになるという、「ジゼル」というのはそういうお話なのだけど、そういう意味においてアルブレヒトという役は、バレエ「ジゼル」においてものすご~く重大な役。ダンサーによっちゃ、むしろ「アルブレヒト」っていうタイトルか?って思う位、もの凄い存在感を発揮するし、観客もアルブレヒトを、誰がどんな風に演じてくれるのか、毎回凄く楽しみに会場へ足を運ぶ、そういうものなのね。だから、主役じゃないとはいえ、アルブレヒトはもっと取り上げられてもおかしくない役柄だと思うのだけど。少なくともジゼルと同じ位には、なんて私は思ってしまうのね。で、私は誰のアルブレヒトが見たいか?と言われれば、断然?羽生結弦と答えます。なお、町田樹とも答えたかったのではありますが、これはもう叶わぬ事なので。けど、何故羽生選手なのか?それは「激情」とか「狂気」とかいう言葉で表されるものが、彼ほど相応しい人はいないと思うから。第2幕(ジゼル死後の世界)でのアルブレヒトにはもの凄い感情の振幅が要求されます。先ず、己の過ちを悔い、罪の意識に責め立てられてジゼルの墓参りにやって来るところから、ジゼルと再会しこの人を取り戻したい、もう一度わが手で抱きしめたいと身悶えする程のジゼルへの恋慕の情、一方でウィリの女王ミルタに死ぬまで踊れと命令され、魔のものによって「踊らされている」という状態、とここまで述べただけでももの凄い状況を演じなければならない訳ですよ、アルブレヒトは。見てみたいと思いません?羽生選手で(笑)。どんなに想い合っていても、死者のジゼルを生者のアルブレヒトは、けれど絶対にもう、我が手で抱きしめるという事は出来ない。亡霊をひたすら追い続けるアルブレヒト。けれど最後、漸く二人の想いは重なったか・・と思った所で夜が明ける。墓の下に帰らなければならないジゼルはアルブレヒトに永遠の愛を誓い、そして消えて行く。一人、呆然と立ち尽くすアルブレヒト(人によって色んな演じ方があります)。とまぁ、これだけ書いたらお分かり頂けると思うのですが、アルブレヒトって、凄い役者でなければこなせない役なんですよね。しかも明らかに「普通」じゃない(笑)。ある種「異様」とも言える状況で、「異様」とも言える感情(狂おしいまでの死者への愛)を表現しなければならないのです。考えれば考える程羽生選手にぴったりな役に思えてきます。音楽の使い方が難しいかな?どのように編曲すべきか、確かに頭を悩ませそうではあるけれど、アルブレヒト、いいと思うんだけどなぁ。何とか、実現しないものだろうか?と妄想に取り付かれている私です。
2015年02月19日
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エリザヴェータ・トゥクタミシェワ選手の快進撃が続いている。グランプリファイナル初制覇に続き、先月開催された欧州選手権ではFSで140点を超える驚異的な得点をマークしその圧倒的な力を見せつけたトゥクタミシェワ。同じく素晴らしい演技を見せたラジオノワを抑えての優勝であった事から、その存在はより一層強く私たちに印象付けられる事となった。トゥクタミシェワ最大の武器、それは何と言ってもジャンプにある。加点の基準のほぼ全てを満たしているといっても過言ではない位の、実に質のいいジャンプ、胸のすくようなジャンプを見せてくれるのだ。ジャンプ(だけ)を見ていて、これだけワクワクする気分になったのは久しぶりだ。安藤美姫、金妍児に続く、紛れもない天才ジャンパーであると思う。しかもトゥクタミシェワは、安藤選手やヨナ選手にはあった若干の不安というか不満、も全くない。安藤選手はフリップに若干不安があったし、ヨナ選手は事実上ループを捨てていたが、トゥクタミシェワはルッツ、フリップの跳び分けが完璧で、両方のジャンプで大きな加点が見込める。ループに不安が無い事は言うまでもない。これだけジャンプ単体で魅せられる女子選手というのは希少だ。フィギュアスケートは氷上ジャンプ競技ではなく、あくまで「スケート」競技ではあるのだがそうは言っても、やはりジャンプには魔力の様な魅力があると感じる。その魔力のような魅力を堪能させてくれるという点において、やはりトゥクタミシェワは「天才」なのだろう、と思う。今季の彼女の躍進はちょうど4年前の2010~2011シーズンにパトリック・チャンが快進撃を見せた事を彷彿とさせる。あの時も五輪シーズンの直後でルール改正があり、その新しいルールがパトリックを絶対王者の地位にまで押し上げた感があったものだが、今回も同じだ。特にエッジエラーに対する厳格な採点は、トゥクタミシェワに対して大いに有利に働いたと思う。昨季世界の注目を集め、五輪団体戦の金メダリストに輝いたリプニツカヤ。飛ぶ鳥落とす勢いだった彼女はしかし、ルッツにエラーを抱えていた。その為今季のリプニツカヤは大変な困難を抱えて闘っていたと思う。何度か彼女について言及したことがあるが、私は彼女のノーブルな雰囲気と大人びた演技力が好きで、ロシアの若手選手の中では彼女を最も応援していた。昨季あれ程輝いて見えたリプニツカヤ、それなのにたった一年経っただけでこんなにも景色は違ってしまったのだ。リプニツカヤとトゥクタミシェワ、ちょうど4年前の高橋大輔とパトリック・チャンを思い起こさせる。あの時も、一年でこんなにも立場が変わってしまうものかと愕然とさせられたものだけれど(私はパトリックを応援していたとはいえ)、やはりルールというのは恐ろしい。選手を活かすも殺すもルール次第、という事をまたまた改めて実感させられた。あ、誤解のないように申し上げておきますが、だからと言って私はこの厳し過ぎるルールがいけないのだ、なんて言っているのでは全くありません。元々ルッツに不安のあったリプニツカヤが「悪い」のであり、ルールがおかしいのではなく、リプニツカヤに課題があった、それだけの事だと思っています。リプニツカヤが誰にも文句を言わせない完璧なルッツを習得すればいいだけの話であり、真の実力の持主であるならば、彼女はいずれ必ずこの場に、トゥクタミシェワと互角に戦える場に帰ってくるでしょうし、そうでなければ結局それだけの選手だった、という事です。フィギュアスケートは正確なエッジ遣いが命ともいえる競技ですから、不正確なルッツやフリップを跳んでいる選手が「悪い」のであり、ルールが悪いなんて批判はお門違いもいいところだと私は思っています。実際この厳格なルールに適応できる選手がいるのですから、ルールのせいにするなんてナンセンスですね。トゥクタミシェワのように完璧な跳び分けが出来、かつ高難度ジャンプをただ跳ぶだけでなく質をも高めて跳ぶ。これだけの課題を克服してしまえる選手が現れたという事に、私は大いなる喜びを感じています。リーザ、凄いよ!あなたのジャンプは本当に凄い!掛け値なしにそう称賛する事の出来る選手が現れた、というか復活してくれたことに、私は心から感謝したいし、エールを送りたいです。辛い雌伏の時を経て、再び輝き始めたトゥクタミシェワ。美しさにも更に磨きが掛かり、本当に光り輝いて見えます。3Aも楽しみで仕方ありません。18歳にして既に女王の如き貫禄のある彼女。アラビアンナイトの世界から抜け出て来たかのようなエキゾティックな魅力のある人ですね。ベタ過ぎるかも知れませんが、いつか彼女の「シェヘラザード」を見てみたいです。
2015年02月04日
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暫く更新出来なくて、本当に申し訳ありませんでした。グランプリファイナル、全日本と、フィギュアスケートファンにとっては息つく間もないここ半月でしたね。羽生選手のグランプリファイナル連覇、全日本3連覇は、シーズン初めの中国杯でのあの事故の事を思えばまるで奇跡のようなとしか言いようがない、夢かと疑いたくなる程の「偉業」だったと思います。羽生選手、おめでとうございます。本当に凄過ぎるよ。あなたの鉄の意志の勝利だと思う。けど、それにしても余りに尖り過ぎておられるようにお見受けしました。鋭利な刃物であるかの如く、うっかり近づけばスパーンと切られてしまいそうだった。その「鋭さ」に思わずたじろぐ程でした、私は。彼のインタビューを聞いていて。何故こんなにも刺々しいのだろう、と疑問に感じる位だったので、昨夜のニュースを聞いて妙に「納得」してしまいました。腹痛を抱えておられ精密検査を受ける為に入院されるとの事ですね。本当に心配ではあるのですが、やはりそれだけ自分自身と闘っておられたのだと納得出来ました。本当に極限まで自分自身と闘い、ご自身を追い詰めておられたのだと。羽生選手の鉄の意思と不屈の精神には感服する以外にもうありません。何度も言うけど本当に凄いよ、羽生選手は。けど、だからこそお願いしたい。今度こそは、今回こそは、スケートの事など何も考えずにひたすら休養して下さいと。それが彼のファン皆の思いであり、願いである筈です。ゆっくり休息し、身体を労わる「義務」が羽生選手、あなたにはあります。ほんの少しでいいから、自分自身を甘やかして上げて下さい。何かに憑かれたかのように演技に向かって行く羽生選手の姿には他の誰にもない「魅力」があると思うし、それが羽生結弦なのだという事も私は十二分に分かってるつもりではあるのだけれど、それでも精密検査が必要な程、自分自身を追い詰めるのはもう止そう、と私は言いたい。怜悧この上ない羽生選手に、私ごときが物申すのはナンセンスだと自分でも良く分かってはいるのだけれど、それでも私は羽生選手の最高のパフォーマンスを何度でも見たい贅沢なファンだからやっぱり言わせて貰います。「今度こそは」ひたすら休息する時だと。ゆっくり休養して身体を万全な状態に戻して、試合に戻って来て下さい。身体が万全でなければ、ベストなパフォーマンスなんて出来る筈もないのだもの。身体を壊してしまっては元も子もないという事。どうか体調を万全にして戻って来て下さい。中途半端な状態で戻って来たりしたら許さないからね。羽生選手の「バラード第一番」が好き過ぎて、殆ど毎日のように演技を見てしまいます。彼の歴代のプログラムの中でももしかしたら一番好きと言っていいかも知れない。時折バトルの面影がよぎるのだけれど、それは仕方ないね(笑)。バトルがパトリックに振付けた「エレジー」も本当に美しい作品だったけれど、「バラード第一番」も本当に美しいプログラムだ。パトリックの演じる「エレジー」は純度の高いクリスタルのように透明な美しさで輝いていた作品だったけれど、羽生選手の演じる「バラード第一番」はどう表現したらいいのだろう?難しいのだけど敢えて言うなら、「羽生結弦的美しさで一杯の作品」かな(笑)。この「羽生結弦的」というのがポイントで、羽生選手の場合パトリックのような無色透明の美しさというものは先ずあり得なくて、羽生結弦という人間の「業」のようなものが隠しようもなく露わになってしまってるのね。というか隠す気などそもそも微塵も無いか。けどその「業」が例えようもなく魅力的にプログラムを彩っていて。「業」に美しさを感じるなどと言うと変な気がするけれど、羽生結弦の魅力はその「業」を感じさせる所にこそあるんだよねぇ、と私は思っている。「業」こそが美しく、魅力的に燃え盛るのだ、彼の気持ちの入った演技というのは。「バラード第一番」はもう殆ど完成形を見せて貰ったような気分ではあるけれど、やはりノーミスの、否パーフェクトな演技を絶対に見たい!いつか、でいいです、いつか、でいいですから羽生選手、絶対に見せて下さい。いつまでも待っていますから。そして町田選手・・余りに突然過ぎて、唐突過ぎて、いまだに頭の中が混乱しています。晴天の霹靂とは正にこの事。正直何故?としか思えない自分がいます。町田選手ご自身が下された重い「決断」なのですから、その想いを当然尊重すべきだ、との思いは勿論あります。けど頭では理解出来ていても「心」は別なのですね。研究者になりたいという町田選手の想いは理解出来るし、応援したいと思いますけれど、それにしても何故「今」なのだろう?との思いを拭い去る事が出来ません。勉強はいつでも始める事が出来るけれど、スケートは(トップレベルのアスリートとしては)「今しか」出来ないのに・・「第9」の完成形が見たかった。もう一度表彰台に立つ彼の姿が見たかった。それがまさか、今回の全日本が最後になろうなんて・・・宇野昌磨、山本草太という、とてつもない可能性を秘めた選手も全日本で見ることが出来ました。特に宇野選手は、今現在の時点でも十二分に世界で闘って行ける選手だと感嘆しました。ジュニアグランプリファイナルでの演技も見事の一語に尽きる演技でしたし、これはもの凄い「化け物」が出て来たという印象です。彼の事は全日本で何度か見ていましたけれど、昨年のこの大会では4Tは勿論3Aも跳べなかった選手が、僅か3か月余りで完璧にマスターされるだなんて!羽生選手の宿命のライバルと呼べるであろう選手は彼なんじゃなかろうか?というような、もの凄い「予感」がします。本当に楽しみです。山本選手に関しては、14歳の若さ、というか幼さとはとても信じられないようなスケーティングの美しさに惚れ惚れさせられました(宇野選手もそうですが)。「滑り」を見ているだけで心地よい気分にさせてくれる14歳のスケーターなんて、初めて見たと思います。宇野選手もそうなのですが、ジャンプの質も素晴らしい、にも関わらずジャンプだけが突出していません。というか、ジャンプのみが突出していないからこそ、質も素晴らしくなるのでしょうね。あくまでもスケーティングの一環として、完全に流れの中に溶け込んだジャンプが跳べる。全ての要素を流れるようにこなす事こそが、今のフィギュアスケートにおいては最も重視され、求められている事だと思うのですが、宇野、山本の2選手は共に完璧にこの要求を充たした演技を今の時点で行う事が出来ているのです。この調子で修練を積んで行って下されば、ゆくゆくどんな選手に成長される事か。日本男子は、これから益々とんでもない時代に突入しそうです。正に「黄金時代」。この2選手からは眼が離せません。本当に楽しみでならない選手がまたしても現れました、しかも2人も。
2014年12月29日
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羽生選手の記者会見?の記事を読みましたが、何だかホッとしました。相変わらずの「負けず嫌い病」が炸裂していたからです(笑)。悔しくてうなされただの、こんなに悔しい思いをしたのは小学生の時以来(つい数年前だよね・・)だの、とにかく負けず嫌いの塊、権化のような羽生結弦健在!という感じで私は凄く嬉しかった。NHK杯の表彰式、リンクサイドで拍手を贈っている彼の姿が映し出されていたけれど、一見クールな表情に見えはしたけれど、彼の事だもの、内心はきっと嵐のように猛り狂ってるんだろうな~、と想像はしていたのだけど、やっぱり、というか予想以上の悔しがり振りに、私はニンマリと思わず知らず笑みが浮かんで来てしまったのだった。そう、それでなくっちゃ、羽生選手は!それでこそ羽生結弦だ、と私は心の底から嬉しくて、胸が高鳴るのを抑える事が出来ずにいます。彼の病的なまでの負けず嫌い振りが、私は好きで堪らなくって。もう完全に「負けず嫌い病」の患者といってもいいレベルの人だと思うけど、あれほどのレベルに達すればもういっそ逆に清々しくて、拍手を贈りたい気分になるのだ、私は。思い起こせば彼はずっとそうやって闘って来た訳で、その漲る闘志が、溢れんばかりの勝利への情熱が彼の演技をずっと特別な物に輝かせて来たのだと思う。彼をここまで「勝利」に拘泥させるものって、一体何なんだろうな、とか疑問というか不思議に思わざるを得ない部分もあるのだけれど、この負けじ魂の強烈さこそが、羽生結弦を羽生結弦たらしめて来たのであって、思い起こせば私はずっと、その吸引力の凄さに惹き付けられて来たのだと思う。NHK杯ではその負けん気の強さが逆に彼の手足を縛る、重い手枷、足枷となって働き、完全に裏目に出てしまったのだと思うのだけど(ソチのフリーもそうだったと思う)、この負けん気の強さは表目?に出さえすれば何の問題も無い。どころか他の誰より勝る「武器」として羽生結弦の最大の強みとする事も出来る。事実彼の負けじ魂の強烈さこそが、彼を10代の若さにして五輪王者の地位にまで押し上げたのだ、と私は思っている。勿論天性の才能というのも大きいけれど。一番を目指して、勝利することだけを考えてギラギラと輝いている羽生選手は本当に魅力的だ。あのギラギラ輝く羽生結弦に再び会いたい!自己顕示欲の塊のような羽生選手に、それが良い方向に働いている状態の羽生選手の演技を早く見たい。今季は色んな意味で大変なシーズンになるだろうと思う。というか既になっちゃってる。私は今季から、フィギュアスケーター羽生結弦の「第2楽章」が奏でられ始めたのだと思っている。開幕は大変な不協和音で始まってしまったけれど、最終的にそれはどんな音色になっている事だろう。平昌までの4年間が楽しみでならないよ。追記・今年のジャパン・オープンでのパトリック・チャンの演技を見て、私は確信しました。彼は今季は休養だけれど、近い内に必ず競技に戻って来てくれると。それが来シーズンになるのか再来シーズンになるのかは分からない。けど近い将来きっと戻って来てくれます。私は平昌五輪で金メダルを獲る事を彼が目標にしてくれないかな、と密かに願っています。平昌で、羽生選手とパトリックが、双方完璧な演技を披露してくれる事を夢想してしまいます。そうなったら、この二人が共にパーフェクトであったなら、果たして勝利はどちらのものになるのでしょうか?羽生選手とパトリックの、真剣勝負をもう一度見たいです。
2014年12月01日
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NHK杯、男子シングルが終わりました。何はともあれ村上選手、優勝おめでとうございます!本当に素晴らしい演技でした。あれだけ見事にジャンプが決まり続けるのを見たのも久しぶりのような気がします。GPS初表彰台が初優勝だなんてドラマチックですね。とにかく一躍村上大介の名が観客の心に刻まれる結果となったNHK杯でした。今後の活躍が楽しみですね。女子はグレイシー・ゴールド選手。GPS初優勝と聞いて凄く意外な気がしたのは私だけではないですよね?表彰台常連ではあってもなかなか届くことが出来なかった一番高い台。そのセンターにここ日本で、彼女自身大好きだと常日頃言ってくれている日本開催のNHK杯で立つ事が叶ったというのは彼女自身は勿論ですが、彼女の日本のファンにとっても凄く嬉しい事だったと思います。私もゴールド選手は大好きな選手の一人。彼女のあの満開のバラの如き美貌と華やかさには見惚れるばかりとしか言いようがないし、登場するだけでその場がパッと明るくなる天性の華は本当に凄いと感嘆する。スピードに乗ったまま思い切りよく跳ぶ彼女のジャンプは決まると実にダイナミックで気持ちが良く、爽快さを存分に味わう事が出来る。3Lz-3Tなんて、キムヨナのそれと殆ど双璧だと思う。冒頭ルッツのあの飛距離!今の女子では一番ではないでしょうか?見事の一語に尽きると思います。彼女の小気味よいスピンも私は大好きだ。美しいポジションを維持しながら難しい技をサラリとこなす事が出来てしまえる実力者、グレイシー・ゴールド。優雅さと豪快さという、併せ持つことが難しいであろうこの二つの要素を、絶妙なバランスで実に見事に体現することの出来る、素晴らしい選手だと思う。ローリーさんの力はやはり偉大だったね。ファイナルも期待しています。完璧な演技で輝くばかりのグレイシーが見たい!と完全にファンモードですみません。「ファン」とまで言える程彼女の演技が好きか?と聞かれればちょっと考え込んでしまうので恐らくファンとまではいかないと思うのですが・・でもやっぱファンなのかなぁ。ファイナル進出が決まった6選手の中ではやっぱり彼女が一番好きだし、優勝して欲しいと思うので。次点はリプニツカヤ。リプニツカヤかラジオノワかと言われれば、私は断然リプニツカヤなんです。彼女がリンクに立ち、演技に入った瞬間に空気が変わり、波紋のように周囲にリプニツカヤの世界が広がって行く。あのリプニツカヤならではの世界の創り方に私は完全に参ってしまうのですね。16歳の若さにして知っているんですよ、空間と時間を「支配」するということを。知ったというより「学んだ」というべきかも知れませんが(この件に関しては以前述べさせて頂きましたが)。今シーズンは中国杯で驚く位ジャンプにミスが出てしまい、またエッジエラーに対して厳しく採点する事になった為、昨季まで跳んでいた3Lz-3Tを外さざるを得なくなるなど苦労している様ですが、それでも彼女の創り出す世界に私は凄く惹かれるものがあるのでずっと応援していきたい選手です。彼女は一部で「ツンデレ」などと呼ばれているそうですが、そういう気位の高そうな所も私は好きです。自分を安売りしない、媚を売らない彼女はかっこいいと思う。これからもその「ツンデレ」振りを如何なく発揮して頂きたいものです(笑)。そして問題の羽生選手ですが・・またしても「羽生結弦」全開モードでしたね・・フリーの昨夜はまだ少しではありますが「まし」になっていたように思いましたが前日のSPでは・・負のオーラが漂いまくりで、あ~、こりゃダメだ、と一目見た瞬間にほぼ「確信」してしまいました。それにしても羽生選手は、一体全体何と闘っているのだろう?自分自身となのか、或いは金メダリストとしての自分となのか、部外者の一般人に分かる筈もないのだけれど、それにしても闘い「過ぎてる」と思ってしまいました。フィギュアスケートは確かに「自分自身との闘い」の競技ではあるけれど、それにしても余りにも必要以上に闘い過ぎておられますよね?SPの時はとにかく負のオーラが漂いまくりで、その余りにも張り詰めた空気が恐ろしくさえ感じられてしまった。顔色も凄く悪く見えましたし、それにまた一段と痩せておられたようにもお見受けしました。頬がこけ、元々小さな顔が益々小さくなったように見えましたし、手足が長くプロポーションに恵まれておられるのは良いことなのですが、なんだか針金で作った人形のようにひょろひょろに見えてしまって。昨夜のフリーでも後半スタミナが切れてしまったというような事を本田さんが仰っていたように思いますが、そりゃああれだけ痩せておられればスタミナも切れるでしょうよ。なんだか罠に掛かって逃げ場を失い、追い詰められた獣のようで、何故そんなにも真剣になり「過ぎて」おられるのだろう?と疑問を抱かずにはいられません。過ぎたるは及ばざるが如し。もっと肩の力抜いて行こうよ!肩肘張り過ぎだよ、と言いたくてなりません。人間は確かに「守る」立場になった時の方が遥に苦しいし、その「真価」を問われるものだとも思います。「追う」立場にある方が遥に楽なんです。追う人間は負けて元々だし、ノンプレッシャーの状態で、自分の事だけ考えていればいいだけですからある意味こんな結構な立場はない。しかし羽生選手は五輪金メダリストですから、これ以上ないという位「守る」立場に立つ事になってしまった。守るものだらけ、の立場に立たされる事になってしまった。彼に圧し掛かる重圧や如何に。部外者の一般人には想像だに出来ない程「重い」ものだろう。羽生選手は今、その重さに必死になって耐えているように見える。彼が闘っている相手というのは「重圧」なのか。常に五輪金メダリストとして見られること、それは素晴らしく誇らしい事であると同時に彼の身心に想像も出来ない位の重圧となって圧し掛かり、羽生選手の身体と心を蝕んでいくようにさえ見える。あの負けじ魂の塊のような羽生選手の事だもの、絶対に負けてたまるか、という思いが強すぎて、重圧と、それに負けまいとする彼の心がいたちごっごのような状態になり、出口のない迷路にはまり込んでしまったかのような印象さえ受ける。改めて思う。五輪金メダルを獲ったフィギュアスケーターの多くが、そのまま引退、若しくは休養、という道を選択されるのはこういう事態に陥ることを誰よりも知っておられたからではないか?と。羽生選手は私たちが想像も出来ない位「強い」人である。私はその事をよく知っている。だからこの闘いにもいずれきっと勝利を収めてくれる事と信じている。「バラード第一番」「オペラ座の怪人」が羽生選手の代表作で、一番好きだ、一番良かった、と後年語られているであろう事を願っている。
2014年11月29日
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「アスリートとして、止めて欲しい」、昨日松岡修三氏ははっきりこう仰いました。私も全く同じことを思いましたし、羽生選手のファンの殆ども、或いはたまたまテレビを見ていただけの人でも、多くはそう思ったに違いありません。けれども、羽生選手は演技をする事を選びました。私は身体中の震えが止まりませんでした。「感動」したのではありません。演技する事を選んだ羽生選手を「称賛」していたのでもありません。唯一つの事実、ごく当たり前の「事実」に改めて気づかされ、愕然とさせられたのです。ああこれが、「羽生結弦」なのだ、という事実に・・・恐らく彼は「アスリートとして」演技されたのではないでしょう。否、「アスリート」であるなどという意識があったとしたなら、演技を止めることを選択されていたと思います。恐らくあの時の彼は「アスリート」などという次元を超越してしまっていたことでしょう。そこにいたのは一人の人間、「羽生結弦」であって、彼の中に渦巻く様々な想いが演技することを選ばせた、そう解釈するしかないように私は感じています。彼を演技へと突き動かした想い、衝動というものは部外者である常人(一応・・)には理解しがたいものさえあります。誤解を招く表現かも知れませんが、ある種の「狂気」のようなもの、それが羽生選手に演技することを選ばせたとさえ言えるのかも知れません。実際「普通に」考えたら、あの状態で演技するなどということはあり得ないことだと思います。これが例えば4年間待ちに待った五輪の舞台だとか世界選手権の舞台だとかいうならまだ、分かります。けど、たかがグランプリシリーズの中の一試合でしかない訳です。しかも五輪の翌シーズン。五輪王者である彼が、どうして「そこまで」しなければならないのか?どうしてあんな状態でまで演技したいなどと思うのか?思わなければならないのか?彼の直後に演技したコフトゥン選手のインタビュー記事によると、辺りは血だらけだったそうです。テレビではそこまで詳細には分かりませんでしたが、どうもこちらが想像していた以上の「惨状」だったようです。私が羽生選手だったなら、速攻病院へ連れて行って!演技?んなもん知らねーよ!とこうなる事は必定です。なのに羽生選手ときたら・・いや案外、事故の当事者というものは冷静で、周囲の方が逆に色々ぶっ飛んでしまう、という所はあるかも知れません。実際演技後半の4回転をルッツに変更して来られたりして、あ~、意外と冷静なんだな、と感心させられたのですが。唯得点が出た後の彼の涙を見ていますと、いかに彼が「張り詰めて」おられたか、ということを痛感させられましたし、そこまでして何故?という思いをどうしても拭い去る事が出来ないのも事実です。でも彼にとってはそれで当たり前だったのでしょうね。そこに山があるから登るという登山家と同じく、そこにリンクがあるから滑った、演技した、それだけの事だったのかも知れません。これが「羽生結弦」なんだな・・私は今回嫌と言うほどその事を思い知らされたように感じています。彼は恐らく自身の全てを賭けてリンクに出ておられるのでしょう。全てを賭け、捧げておられるのでしょう。命を削って演技することに喜びを感じる、こういったレベルにまで行ってしまっておられるのかも知れません。これは最早フィギュアスケートを愛しているなどという次元を超えていると思います。狂気にも似た想いで「愛している」ということはあるかも知れませんが。そして私は羽生選手の生き様そのものに触れ、その余りの凄まじさに震えを覚えずにはいられなかった、という訳です。「凄まじい」、この言葉以外に思い付く言葉がありません。追記・彼は色々なCMにも出ておられるようですし、スポンサーへの配慮とか責任とか、そういう事情も勿論あるでしょう。応援してくれるファンの為に、という思いも勿論おありだったことでしょう。そういった諸々の事情はあるのでしょうが、それでも私は今回の羽生選手にはある種の「狂気」を見たと感じました。唯誤解して頂きたくないのですが、私はこの「狂気」という言葉に「称賛」の意味をも込めて使用しています。狂気=否定されるべきもの、などという単純な見方はしておりませんので、悪しからずご了承ください。
2014年11月09日
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先ほどやっと、町田選手のスケートアメリカでの演技を拝見することが出来ました。今日もこれから日本シリーズ観戦で(といってもテレビ観戦ですが)時間がとれない為詳細な感想はまた後日書かせて頂きたいと思っていますが、とにかく余りにも素晴らしく衝撃的でしたので、取り敢えず何か書かずにはいられない気分になってしまいました。いや~、本当に魂射抜かれました!「ヴァイオリンと管弦楽の為のファンタジア」「交響曲第9番」、これ共に、町田樹史上最高傑作なんじゃないかな?音楽と一体となり、でも時には距離を取り、そうして音楽の襞のようなものを掬い上げる。その掬い上げ方、緩急の付け方が絶妙だと思う。それのみならずそこに溢れるばかりの「想い」も加わる。切なさであったり激情であったり、更には人間そのもの、この世界そのものに対する「讃歌」であったり。何というか、余りに感動してしまって言葉が出て来ません。いや~、シーズン初めから素晴らしい演技で魅せて貰えました!点数の事を云々言うのはなんか余りに「野暮」であるような気さえします。「競技」であることを殆ど忘れさせてくれるような、町田選手の魂の演技。こんなにも素晴らしい演技を見せて頂く事が出来、私は今幸福感で一杯です。町田選手、有難う!それにしても彼は正に、氷上のアーティストですね~。ダンサーでもありストーリーテラーでもあり、アクターでもある。その才能が見事に花開いたと、感じ入るばかりです。凄いな~・・ところでまたしても野球の話で恐縮なのですが、巨人の阿部捕手が来年からファーストへコンバートされるという記事を読みました。4番打者として打撃に専念する為とのことで、その事に対して異論など全くない、どころか大いに賛成であったりするのですが、しかし「キャッチャー・阿部」がもう見られなくなるのかと思うと何だか寂しいです。野球界においても「世代交代」か・・新しい時代が始まるということでもあるのですが、やはり寂しいという気持ちを抱いてしまいます。恐らく正捕手になられるであろう小林捕手には若い力でジャイアンツを引っ張って行って欲しいと期待していますが。
2014年10月28日
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セ・リーグのクライマックス・シリーズを制し日本シリーズへの切符を掴んだのは阪神タイガースでした。しかし、誰がこんな結果を予想出来ただろうか。ポストシーズン断トツの弱さを誇っていた(笑)阪神が、ファーストステージはともかくファイナルステージをも制して日本シリーズだなんて、しかも巨人相手に4連勝って。解説の江川さんがこの4試合での阪神が、今季一番強かったと思いますね、みたいな事を仰っていましたが、今季どころか、ここ数年で一番強かったとさえ言えるんじゃない?こんな強い阪神初めて見た、とさえ私は思ってしまいました。真面目な話、阪神に神風でも吹いてるんじゃないか?って思ってしまう位、破竹の勢いのタイガースでした。いや~、それにしても痛快でしたね。巨人は為す術もありませんでした。私は原監督率いる今のジャイアンツが好きですが、やはり長年阪神ファンだったせいでしょうか、子供の頃からアンチ・ジャイアンツだったせいでしょうか、思わず知らず、今回はタイガースを応援してしまっていました。巨人は来年以降も幾らでも日本シリーズへ出場出来るでしょうし、日本一の機会も幾らでも巡って来るでしょうが、タイガースはこの機会を逃したら今度はまたいつになるやら分かりませんもの。たまにはこんな予想外の展開になってもいいと思います。それにしても投打が噛み合うと、阪神ってこんなにも強いチームに成れるものなのですね。ファイナルステージでの阪神はここ数年で一番と言っても過言ではない位、状態が良く、特に打線が文字通り「線」となって機能して投手陣を楽にしてくれました。原巨人は、正直今年は決して突出して強い訳でもなく、むしろ「強くない」と言ってもいい位のチーム状態でしたが、それでもペナントを制する事が出来たのは選手それぞれの「フォア・ザ・チーム」の意識と、監督の采配、「監督力」に拠るところが大きかったと個人的には思っています。けれど、今年のチームは底力でもってして何とかペナントを制することは出来ましたけれど、短期決戦、には向いてはいなかったように思います。いわば長距離走、マラソンにおいては勝者になる事が出来たけれど、短距離走、100メートル走で勝負できるチームではなかったと。持久力でペナントを制することは出来たけれど、決して瞬発力に優れていた訳ではなかった。阪神はその逆で、短距離走向きのチームだったのかな、と思います。タイトル獲得者が大勢いて、個々の力だけを見れば今年の阪神は凄く強かった筈なんです。巨人よりもずっと。だから、個々の力さえ合わされば、合わすことさえ出来れば、今回のような結果になっても決して不思議ではなかった。けれどレギュラーシーズンではそれが出来なかったんですよねぇ。ジャイアンツやカープの方がずっと、チームとしてまとまっているな、という印象を私は個人的に凄く受けましたし、一つの目標に向かって皆が一丸となってプレーするという姿勢は、どうもタイガースの選手からはあまり感じ取る事が出来なかった。恐らくそんなところに、タイトル獲得者が大勢いるのに、結果的にジャイアンツに大差を付けられての2位、に終わった原因があるのではないか?と個人的には思っています。今回のCSではタイガースの選手からも強い「フォア・ザ・チーム」の意識、スピリットを感じさせられました。どの選手も気迫に溢れ、大和選手の超ファインプレーも印象的で、全ての選手が輝いていたと思います。個々の力では今季はジャイアンツを圧倒していたのですから、個々の力が一つに合わされば、そりゃあ強い筈です。ジャイアンツは・・やはりやはり、菅野投手の離脱が痛かったですね。初戦、菅野で勝てれば全然違う結果になった可能性も高いと思います。勿論菅野が投げていれば勝てた、とは言い切れませんし、たらればを言い始めれば切りがありませんが。とにかく全てが後手に回ったり空回りするわで散々でした。一度歯車が狂うと、短期決戦では修復する時間もなくあっという間にやられてしまう・・恐ろしいですし、そこがまた面白い所でもありますね。あと個人的に気になったのは、ジャイアンツの選手は悪い意味で優勝、勝利に慣れてしまっていて、勝利への執念というか、切実さというものが希薄になっているような、そんな印象を受けました。何としてでも勝ってやる!及ばずとも一矢報いん、という気迫、執念というものが薄れてしまっているような、そんな印象。まぁあれだけ勢いに乗ったチームの強さを見せつけられればシュンとしてしまうのも分かるのですが、そこはプロの選手ですから、もう少し何とかしてやる!という気持ちを感じさせて欲しかったところです。一方タイガースの選手は何しろこれだけCSで負け続けたものですから、今度ばかりは!という思いは凄かったことでしょう。そうした両軍の「気持ち」の差も、今回大いに物を言ったのかも知れません。次はいよいよ日本シリーズです。まさかまさかの日本シリーズです。ここまで来たら是非とも日本一を狙って欲しいです。それにしてもCSは面白い!短期決戦ならではの、緊迫した張りつめた雰囲気は、レギュラーシーズンでは絶対に味わえない醍醐味だと思う。高校野球のような、一戦必勝のピリピリした雰囲気。この制度に関しては賛否両論ありますけれど、CSならではの魅力を味わってしまうと、もう以前のようなリーグ優勝→日本シリーズ進出、には戻して欲しくないですね。この制度が導入された当初は「?」という感じでしたし、3位からでも日本一になる事も可能だなんて、変だとしか思えなかったのですが。あと、マエケンの解説は毎年のように聞いている気がしますが、いつ聞いても明朗闊達で、素人にも分かり易く話をして下さり私は大好きです。近い将来解説ではなく、解説される側としてこの大舞台に臨んで欲しいですね。そして小山選手、人は悔し涙を流した分だけ成長できるんです。来年の小山選手に期待しています!
2014年10月20日
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昨夜の広島対巨人の試合に巨人が勝ち、結局2位阪神、3位広島と言う、昨年と変わらぬ順位でレギュラーシーズンは終了しました。菅野離脱により、巨人はCS危なくなって来たんじゃ?と思っていたけど、何かやっぱり大丈夫そうだね・・日本シリーズは全く分からないけれど、CSは先ず勝ち抜ける事が出来そうな気がします。しかし、東京ドームで迎え撃つ相手チームが阪神になるのか、広島になるのかは正直全く予想が付かない。ホームアドバンテージのある阪神が有利、とかいう意見も目にするけれど、阪神の場合、甲子園で開催するという事が逆にプレッシャーになって、いつも実力を発揮できずに終わる事が多いような気がする。だから私は、プレッシャーが比較的少ないであろうマツダでCS開催して欲しかったのだが、叶わぬ事となった。それにしてもプレッシャーというのは恐ろしい。昨夜の試合、広島の選手たちは一体全体どれ程のプレッシャーの中で闘ったことだろう。とりわけ先発したエース、前田投手の感じた重圧というものは、いかばかりであったことか。想像することさえ出来ないよ。今季、前田投手はいつもの年程には活躍出来ず、広島ファンから見ればここぞという試合で背信投球をしてしまったらしい。ここで勝って欲しい、この試合に勝ってくれたら、という試合に限って打たれた、と。私は広島ファンではないし広島の試合を多く見ている訳でもないから分からないのだけど、恐らくその通りなんだろうな、と思う。今年も前田投手の防御率は2点台だし、成績を見てもそんな悪いなんてことは言えない筈なんだけど、見た目の数字以上に、どうも印象が良くないらしいのだ。勿論、「前田健太」だと思えば自然とハードルは高くなる。求められる水準が、そんじょそこらの投手への期待とは全然違うものになる。マエケンといえば自然とマー君やら黒田投手やらが頭に浮かび、どうしても彼らと比較してしまう心理状況に陥ってしまうようだ、広島ファンは(広島ファンに限ったことではないかも知れないけど)。いや確かにそういう心理になるファンの気持ちも理解出来る。前田投手が日本を代表する素晴らしい投手の一人であることを否定する人など誰もいない。数々のタイトルを手にし、沢村賞投手でもあるマエケンに寄せる期待は、否が応でも高まらざるを得ない。しかし今季のマエケンは全然良くなかった、彼が例年並みに活躍してくれていればカープは優勝出来ていたのに、これでメジャーに行くつもり?等々、ヤフコメ等では目にする。私は叩かれてこそ「一流」であると信じているし、別に前田投手に同情するつもりなど毛頭ない。「同情」なんて、それこそ失礼な話である。彼はあの程度の投手ではないと多くの広島ファンが知っているからこそ、叩かれるのであって、誰よりもマエケンの実力を信じているファンだからこそ、叩くのだ。私も広島ファンではないが、彼がこの程度の投手ではないことはよく分かる。だから今季の彼に対するバッシングも、全く「ふつー」の事だと思っていて、なんら「同情」などしていない。唯、一つ言いたい事があるのだ。前田投手は確かに素晴らしい投手ではあるけれど、今までの野球人生、これ程までのプレッシャーを感じたシーズンというのは恐らく初めて経験したのではないかな?と思うのだ。何しろ広島は昨年漸く3位になるまで、なんと15年連続Bクラスという、とんでもない「暗黒時代」が続いていた。優勝なんて思いも及ばず、Aクラスに入る事が「悲願」となっていたチーム。そんなチーム状況では、前田投手は恐らく、「自分のことだけ」考えていればよかったのではないか?今まで彼は自分の成績の事だけ考えていればよかった。当然プレッシャーなど無いに等しい。唯ひたすら「自分の為の」投球をしていればよかったのだ。ノンプレッシャーの状況では如何なく彼の実力を発揮することが出来、これまでの実績を積み上げて来たマエケン。それが今季は一転、「優勝」を狙えるチームのエースとして期待されるようになった。昨季漸く悲願のAクラス入りを果たし、今季はそれ以上を!とファンの期待は嫌でも高まる。そしてその期待を彼は一身に背負うことになってしまったのだ。「自分の為の」投球から「皆の為の」投球へ。彼は今季から初めて、「プレッシャー」という重過ぎる存在と、闘うことになったのではないだろうか?ここでもう一つ重要な点。それは彼の所属するチームが地方都市に拠点を置く、「広島東洋カープ」であったことだ。広島の街は恐らく、今季カープの話題で埋め尽くされたのではないだろうか?テレビでも新聞でも恐らく常にカープ、カープと大騒ぎだったのではないだろうか?これが例えば「ヤクルト」だったらどうだろう?そう考えると、マエケンの置かれていた状況は想像しやすいのではないか。実は先ほどもネット上で、マエケンはメンタルが弱い、勝負弱い、オリックスの金子投手の方が上だ、という意見を目にした。確かに金子投手が素晴らしい投手、特に今季は素晴らし過ぎるような投手であることはこれまた誰でも知っている。確かに、マエケンより上、と言ってもいいだろうと思う。と言うか、今季の金子以上の投手っていないでしょ。けれど、同じ弱小チームを優勝争いにまで導いたエースといっても、「広島」の前田投手と「オリックス」の金子投手を比較するのは、私はマエケンに対して少々気の毒であるように思うのだ。オリックスは今季これだけ熱い優勝争いを繰り広げていたにも関わらず、地元である筈の関西でオリックス、オリックスと言っている人は殆どいない。テレビも相変わらず、30年一日の如く「阪神、阪神、阪神」そればかり言っている。私は関西の片田舎在住だが、知り合いにオリックスのファンだと言う人は一人もいない。関西が、オリックスの話題で一杯になるだなんて現象は先ず想像することも困難な位なのだ。オリックスファンって、一体どこにいるのだろう?と思ってしまう位、これだけの成績を挙げていても存在は希薄である。当然このような状況では、金子投手に掛かる重圧というのも、決してそこまで(少なくともマエケンに掛かっているであろうそれと比べると)重くはないであろう、と想像するのだ。マエケンが今シーズン感じてきたであろう重圧というのは、金子投手とは比較も出来ない位の重さがあったのではないか?と私は想像する。関西のマスコミが阪神、阪神と騒ぎ立てるのと同じくらい、否それ以上に広島のマスコミはカープ、カープと今季騒ぎ立てたであろうと思うし、また関西マスコミの阪神狂想曲はいつものことで、それこそ30年前とちっとも変っていない恒例の現象であるとも言えるけど、広島はそうではないでしょう。本気で優勝が狙えると、広島の街全体が一体となって盛り上がるだけ盛り上がったのではないでしょうか?そんな状況でファンの期待を一身に背負った前田投手。いや何というか、同情はしないと言ったけれど、叩くだけ叩くのも、違うと思うんですよ。「重圧」というものが如何に人に重く圧し掛かるものなのか、私は真央ちゃんやパトリックの五輪での演技を見て嫌と言うほど考えさせられましたから、マエケンにも少々同情してしまう部分はあります。この悔しさをバネに、なんてことも軽々には言えません。少なくとも今シーズンはね。来季以降も同じような状態が続くようになって初めて、私は彼を「叩こう」と思います(まぁ、冗談です、叩く程のファンでもなんでもありませんし)。
2014年10月07日
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菅野投手の怪我の知らせにテンション下がりまくりの状態です(涙)。つい10日程前に好投を見たばかりだというのに。ポストシーズンでの活躍も本当に期待していたし、楽しみにしていた。それがまさかこんなことになろうとは・・アスリートに怪我はある程度宿命みたいなところもあるけれど、右肘靭帯部分損傷って・・正直予想もしていなかったよ。本当に残念で仕方ないし、ご本人も無念でならないだろうけれど、菅野投手には来季に向けて本当にじっくりゆっくり休養して怪我を治して欲しい。無理して状態を悪化させていては元も子も無いですしね。クレバーな投手だし、専門の方も大勢付いていらっしゃるだろうから心配する必要は余り無いだろう、とは思いますけど、ご自身の為にもファンの為にも、無理だけは絶対にしないで欲しい。来季また素晴らしいピッチングでファンを魅了して下さい。それだけを祈っています!しかしこれで分からなくなってきた。ジャイアンツは勝ちを先ず確実に計算できる投手を一人失った。正直、CSは余裕で勝ち抜けるだろうと思っていたのだけど、分からなくなってきたよ。逆に阪神や広島からすれば、「希望」がやや見えて来た状態、とも言えるのでしょうね。菅野のいる巨人相手に勝ち目があるだなんて全く思えなかったのだけど、状況がまるで違ってきた。勿論、菅野一人が欠けただけで、依然として巨人有利であることに変わりはない。変わりはないのだけど・・付け入る隙が、途方もなく大きくなったように思える。投げる前から確実に勝ちを計算できる投手は菅野しかいない。勝ちを計算出来るどころか、ほぼ最少失点での勝ちを計算できる投手。その投手を失ってしまった。今年の巨人は先発投手以外の、後ろの継投、所謂勝ちパターンの投手も不安定だ。山口、西村、マシソン。正直何が起こるか分からない。シーズン中は、例え彼らで星を落としたとしても、長いシーズン、そこまで痛さはなかった(勿論痛いのは痛い)。しかし超短期決戦のCSでは、彼らの不安定さが命取りともなりかねない。特に杉内なんかはそこまで長いイニングは期待出来ないし、継投に頼らざるを得ない。あ~、何か急に暗雲が立ち込めて来たように感じる。菅野を欠いた事によって、逆に巨人投手陣が奮起してくれればそれに越したことはないのだけど、どうなるか・・特に内海には絶対に奮起して貰わないと困る。エースはもう菅野だなんて、誰が言ったんだよ!位の気迫のピッチングを見せて欲しい。澤村にも好投を見せて欲しい。彼は器用な菅野と違い、色々不器用に見える。そういう所が好きで、私は菅野と共に彼のファンでもある。一昨年の日本一には彼の貢献が大きかった。今年も是非、巨人の日本一に貢献して欲しい。本来菅野と並んで、ダブルエースになってなきゃいけない人だもの。阪神や広島サイドからすれば、少しは期待出来るかな?程度には面白くなってきたかもね。本日、セ・リーグの2位と3位が確定します。私は1~3割位は阪神ファンでもあるのですが、阪神には正直3位になって欲しいです。阪神が「甲子園で」ファーストステージ突破出来るとはとても思えないからです(苦笑)。異常なまでにポストシーズン、弱いチームですから。マツダでやりましょうよ、その方が東京ドームへ行ける可能性はまだ高いと思います。おまけのような扱いで何ですが、昨日のジャパンオープンでの宮原選手とラジオノワ選手の演技は見事でした。宮原選手、技術点ではラジオノワと殆ど差がありません。加点もそこそこ貰えているし、今季期待が持てますね。彼女はジャンプに高さが無く気になっていたのですが、昨日の演技では余り気になりませんでした。恐らくですが、スピードが上がったのではないでしょうか?スピードが上がった事により、ジャンプが美しく見えるようになったような、そんな印象を受けます。ラジオノワは、15歳の若さだというのにラフマニノフを滑りこなしておられ、その非凡さに改めて目を見張りました。軽やかなジャンプは本当に美しいですね。ただ、完全に「子供体型」なので、今はいいのですが、2~3年後にどうなっているのか?という思いもついつい抱いてしまいます。いずれにせよ、フィギュアスケートもいよいよシーズンインなのだなぁ・・としみじみ思ってしまいました。
2014年10月04日
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私は信州が大好き。信州の美しい山々を見るのが大好きだ。北アルプル、中央アルプス、八ヶ岳、そして御嶽。御嶽山は特に、最も関西寄りで行きやすいという事もあって、子供の頃から何度も訪れた。と言っても「登山」などという大層なものではない。御嶽山は7合目付近までロープウェーで行けてしまえる。その他にも車道がかなり上の方まで整備されていて、「ドライブ」としてある程度の高さまで簡単に登れてしまえる山なのだ。怠惰な私には「登山」なんて大層な事はとても出来ず、ドライブである程度の高さまで行くだけだったし、上ることさえせず、ただ麓の開田高原や濁河温泉方面から御嶽を見上げるだけの事の方がむしろ多かった。それだけで満足で幸せだった。山に「登る」のが好きなのではなく「見る」ことが好きだっただけだから。御嶽は、それにしても魅力的な山である。幾つもの峰を連ねた大きな、巨大を誇る山容。男性的で雄大な、スケールの大きな山。その広大な裾野にはいつ行っても、圧倒される程の感動を与えて貰った。山全体を覆い尽くすかの如き、カラマツの群生も、本当に素晴らしいの一言。「カラマツの山」といってもいい位で、カラマツの木が大好きな私にとっては本当に言葉では言い尽くせない位、魅力的な山だった。しかし何度も訪れているとは言え、あの山がまさか噴火するだなんて、予想だにしなかった。火山活動によって出来た山だという事は知っていたし、日本一の溶岩流の跡といわれる広大な山裾も目にしてはいたけれど、それは遠い遠い昔の事で、「今現在」噴火する可能性があるだなんて、夢にも思っていなかった。昭和54年に、今回の噴火とほぼ同規模の噴火が起こっていたというのも、恥ずかしながら今回の噴火関連のニュースで初めて知った。7年前の小規模な噴火に至っては覚えてさえいなかった・・「有史以来、噴火したことのない山」だと、何故だか勝手に思い込んでしまっていた。何故だろう?あまりに好きな山だったからか、噴火など起こって欲しくない、という思いから勝手に「希望的観測」をしてしまっていたのか・・今回被害に遭われた方たちも、恐らくこの山が噴火するだなんて夢にも思っておられなかったに違いないだろう、と思う。通常の山岳事故は想定されていてもまさか「噴火」するだなんて・・噴火に遭遇された方たちの恐怖を思うと、本当に身体中に震えが走る程だ。恐怖の中で亡くなって行かれた方の事を思うと、他人事ながら涙が出てくる。通常の山岳事故で命を落とされたとしても、それはある程度仕方がないと思えるし、こんな言い方は不謹慎かも知れないけれど、登山家としては本望だろう、とさえ思ってしまう所もある。けど、「噴火」で命を落とすだなんてこれはちょっと言葉にならない。浅間山に登って噴火に遭い落命するのは仕方がないとも思える。しかし御嶽は・・ちょっとそういう感覚にはなれない。御嶽山は「常時観測対象」になっている山の一つだった。「今後100年程度の中長期的な噴火の可能性」があった為、常時監視の対象になっていた山だったという。本当に恥ずかしながら、という言葉しか見つからないのだけど、そういう事態であった事を今回私は初めて知った。乗鞍も観測対象の山だったんだね・・あの山こそ、バス又はタクシーでほぼ頂上まで行けてしまえる。「登山」どころか「観光」として3千メートル近くまで行けてしまえるのだ。バスを降りてほんの少し上るだけでそこはもう天空の別世界。晴れた日には穂高や槍といった北アルプスの名峰はすぐ近くに見ることが出来るし、立山や白山といった遠くの山々まで運が良ければ目にすることが出来る。あそこで今回のような噴火が起きればどうなるのか。「登山家」ならぬ「観光客」がわんさといる状態なのだ。それで噴火など起こったら・・・乗鞍も火山「だった」という事は知っていたけど、噴火の可能性ありだなんて、夢にも思っていなかったよ。余りに身近になり過ぎて、手軽に誰でも頂上付近まで行けるという事で、そういう深刻さを忘れさせる心理が働いたのだろうか。焼岳も危険なら、もう上高地にも行けない。というか日本中、危険な所だらけ、という事になる。自然の恐ろしさの前に、人間は何と無力なことか。特にこの日本列島は危険極まりない。世界でも有数の「危険地帯」にあると言っても決して過言ではないでしょう。そういった事、頭では理解している「つもり」でした。けど実際には全くと言っていい程、何も分かってなどいなかったのだ、という事を今回痛感させられました。余りに能天気であり過ぎた、とつくづく思わされます。今この瞬間も、御嶽の頂上付近には大勢の人が取り残されています。恐怖の中で亡くなって行った方たち、ご家族の気持ちを思うと、本当にいたたまれません。一刻も早く、ご家族の元に帰して差し上げて欲しい。救助に尽力して下さっている自衛隊員の方々、警察、消防隊員の方々には心から感謝の気持ちを抱きます。二次災害だけは、絶対にあってはなりません。追記・「常時観測対象の47火山」のリストを見ていて思ったのですが、近畿地方には対象となる火山がないのですね。言われてみれば近畿地方で火山なんて、聞いた事がないように思います。私が火山に無頓着だったのは周囲にそうした火山といわれる山が無かったせいもあるのかも知れません。北海道や九州在住であれば、火山に無頓着になる、などということはあまり考えられませんし、住んでいる地域によってもこうした感覚は違ってくるのかも知れないなぁ、と今思っています。
2014年09月29日
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原監督の胴上げをこんな嬉しい気持ちで見ることが出来る日がこようとは、数年前までは夢にも思わなかったなぁ・・あんなに巨人が嫌いだったのに(笑)。2年前の優勝監督インタビューでは原監督の「ファンの皆様、優勝おめでとうございます!」という台詞に、心底腹立たしい思いをさせられた、その時の記憶もまだ鮮明だというのに・・人の気持ちは変わるなぁ。あれ程アンチ・ジャイアンツだった私なのに、と色々感慨深いです。原監督は今季のペナントを制したことで「名将」の名を遂に我が物とされたのかな、と思います。なにしろ昨年までの巨人は強過ぎて、戦力が巨大過ぎて、誰が巨人の監督でも勝てるだろ、などと言われていましたし、実際私も原監督の監督としての力量というのはよく分からなかった。と言っても超の付くど素人なので、そもそも分かるも分からないも無いんですが、それでも今季の巨人の優勝は原監督の采配抜きではありえなかったんじゃないかな?と思います。そしてリーダーとして組織を引っ張って行く力、求心力というものも原監督には確実に備わっていて、そういった面、それが監督としては最も重要な資質だと思うのですが、こうした「監督力」が大きく物を言って、今季の巨人は優勝出来たんじゃないか、そう思います。私は3割位は阪神ファンでもありますので、余計にそういった力の重要性を痛感させられます・・野球選手には選手として輝くタイプと、指導者となって輝くタイプ、二通りがあります。原監督は後者のタイプなのではないでしょうか。原「選手」のことは私はあまり良く覚えておらず、また大の巨人嫌いだったので関心もありませんでしたが(引退試合でのホームランは記憶に残っていますが)、歴代の「巨人の4番」としてはそれ程凄い成績を残した訳でもなく、選手としてもの凄かった訳ではないことは確かだろうと思います。けど、監督としての力量は、予想外に?凄かった。逆に堀内氏なんかは選手としてはとてつもない成績を残しておられますが、指揮官としてはあの状態・・僅かな期間とはいえ巨人は「暗黒時代」でした。それを思うと原監督は、指揮官としての力があったということなのでしょうね。とは言えこれまではそれでも、あの巨大戦力では原監督でなくても優勝できる、と監督としての能力を過小評価されていたと思いますが今季、「強くない巨人」を優勝させたことにより、彼の評価は鰻上りでしょう、恐らく。怪我の功名と言うべきか?まぁ、強くない、なんて言っても、あくまで「例年に比べたら」という意味で、他チームのファンからしたらそれでも十分「強い」んですけどね~。それにしても今季は例年にない混戦で、野球ファンとしては見ていて本当に面白いシーズンでした。特に広島の躍進は凄かった。このチームは若い選手が主力だし、数年後にはもの凄いチームになっている可能性も大で、来シーズン以降本当に楽しみ&気がかりなチームとなりそうです。阪神は先が見えませんが・・と言うか監督が抗議している最中だと言うのに選手が完全無視して守備に就くなんて、一体どうなってるの?和田監督は選手に完全に舐められてますよ・・選手に舐められてるようでは指揮官としてお終いでしょう・・和田監督は真面目で恐らくとてもいい人なんだろう、とは思いますけれど、彼も選手として輝くタイプであり(技巧派、渋い2番打者)、指導者として輝くタイプではないなぁ、と拝察します。指揮官如何で本当にガラリと変わることもあるので(数年前のヤクルトなど最たる例ですよね)、阪神を様変わりさせてくれる指導者求む!です。それにしても今のヤクルトは一体何なんだろう・・私は90年代に10代で、野村ヤクルトの黄金時代を見て育ち、ヤクルトのお蔭でプロ野球ファンになったようなものなので、今のヤクルトの惨状には他人事ながら言葉が出ないです・・打線は素晴らしいのですが如何せん投手が・・昨年までの横浜みたいな極端過ぎるチームになってますよね・・・あ、あと中日も心配ですね。しかし監督やコーチが変わっただけで魔法を掛けたように一夜にして強いチームに戻れる訳もないので、長い目で見守る必要があると思います。谷繁監督には期待しています。やはりこのチームには強くあって欲しいですからね。実は、胴上げを期待して、23、24日と名古屋ドームへ観戦に行って来ました。胴上げは見られなかったですが、巨人ファンとしては両日とも本当に楽しめた、素晴らしい試合でした(中日ファンだったら怒りが収まらない試合となったでしょうが)。特に私は菅野投手のファンなので、24日は彼本来のピッチングが見られて嬉しかったです。なにせ7月にこの球場で5回8失点でプロ入り最短KOされた試合も見に行っていたので、あの時のリベンジを果たす姿を見られて本当に良かった。菅野はもう何というか、風格さえ感じさせるものがありますねぇ。オーラと言うか。これぞ「エース」という感じです。まだ2年目の選手だなんて到底思えない。投げる球は一級品だし、制球は抜群だし、メンタルは強いし、どこか欠点でもあるのだろうか?と本気で考え込んでしまう。器用ですよね、本当に。プロ野球選手に成る為に生まれて来たような人です。投げ合った中日の大野投手、彼も投げる球は素晴らしいです。見惚れる程の良い球を投げて来ます。しかし、制球がアバウトで特にランナーを背負うと余計に力が入るのか、途端にボール球が先行するようになり、まだまだ発展途上、という印象を受けます。ポテンシャルは凄いものがあるとど素人が見ても分かるので、来季以降頑張って欲しいですね。同世代の若い投手の投げ合いに大いに力を貰えました。前日の杉内と山本昌の、両ベテランの頑張りにも力を貰えましたが(と言っても杉内と山本昌をベテランの括りで同列に扱うことも出来ないと思いますが)。しかし優勝を目前に控えたチームと、Bクラスが確定して何のモチベーションもないチームとでは、バックの力が全然違う・・森野選手や荒木選手のミスは痛かった。大野投手にはちょっと酷かも知れなかったですね。CS、日本シリーズとまだまだ楽しみは続きます。熱い闘いを繰り広げてくれることでしょう、期待しています!
2014年09月26日
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浅田真央の休養表明。それ自体は、前から予想されていた事であるので何の驚きもない。これまで唯ひたすら全力疾走を続けて来た真央ちゃんには、本当に心行くまでゆっくりして欲しいと願っているのですが、唯一つ、気になることがある。勿論休養中の事にまでファンが一々口を差し挟む権利などない。それは十分分かっているし、本当に身勝手なファンの我儘以外の何物でもないと、自分でも重々承知しているのだけれど、それでも気になるので敢えて言わせて貰う。真央ちゃんは、休養後の進退については全く不明だと言っている。気持ちは十分過ぎる位分かるし、それで当然だとは思う。ソチを目指して走り続けたこの4年間、それこそ血の滲むような苦労を重ねて来られた。ソチで集大成の演技が出来る事を信じて。それだけを信じて走り続けて来られたのだ。そして彼女はソチで、集大成の演技を演じきった。やり切ったと、彼女が心から思える演技が出来たのだ。彼女がやり切った!と心底思える演技が出来たこと、これ以上の喜びは無いし、私は心から満足もしたものだ。もう真央ちゃんを、「自由に」してあげたい、「解放」してあげたい、そう心から思ったし、これからの人生、彼女の好きなように、望むがまま生きて行って欲しいと願っている。それは本当に真実の想いであり、偽りなどあろうはずもない。けれど・・もしも彼女が、現役復帰に少しでも「可能性」を見出しているのであれば、勿論今の時点でそんなことは考えることも出来ない、先の事は分からないとしか言えない状態であるというその事は、重々承知ではあるのだけれど、もし彼女が競技に復帰すると言う可能性を完全に捨て切れていないのであれば、私は彼女に、氷上でのトレーニング、特にジャンプの練習~勿論軽度のものでよい~、を継続して頂きたいと思っている。そんなことは言わずもがなで、当然の如く彼女は氷上でのトレーニングを続けるのかも知れないけれど、もしそれをしないで完全に「休養」ということになってしまったなら、浅田真央はもう、競技者として試合の場に出てくることが不可能になってしまうのではないか?そう危惧するからだ。浅田真央は「天才」ではない。勿論素晴らしい才能に恵まれてはいる人だけど、天才揃いのトップアスリートの世界においては、語弊があるかも知れないけれど私は彼女を「凡人」だと思っている。「凡人」の彼女がここまで長きに渡り、世界トップで闘い続けて来られた最大の理由は、ただひたすら、毎日の精進の積み重ねによる、そう思っている。浅田真央は正に「努力の人」以外の何物でもない。努力こそが、日々の修練こそが、浅田真央を世界トップレベルのスケーターにまで押し上げ、その地位を不動のものとさせていたのだ、と思っている。それは逆に言えば、日々の修練を重ねなくなったら、その時点で浅田真央は浅田真央ではなくなってしまう可能性が高いという事だ。ここで言う浅田真央とはあくまで世界トップレベルの選手としての浅田真央という意味であり、彼女がもうその地位からは解放されたい、一人の人間としての浅田真央、或いはプロスケーターとしての浅田真央という人生をあらたに選択するというのなら話は別で、それならそれで全く問題ないし、新しい「浅田真央」を、私は心から応援していきたいと思う。けれど、競技者としての「浅田真央」に少しでも未練があるのなら、完全に休養するということからは少し距離を置いて、ゆっくり休みながらでも彼女のペースで十分なので、氷上でのトレーニングを続けて欲しいと思うのだ。でなければ、「通用」しなくなる、とまで考えてしまうのは私が人一倍心配性だからだろうか。けれど考えても見て欲しい。真央ちゃんは9月で24歳になる。普通に競技者レベルの精進を怠らない日々が続いたとしても、これから身体能力は確実に落ちる。落ちて行くばかりなのだ。高難度ジャンプは確実にどんどん跳べなくなる。普通の競技者レベルのストイックな生活を続けて行ったとしても、この件ばかりはどうしようもない。この年齢からはジャンプのレベルを上げるなんてどころではなく、現状をいかに「維持」出来るか、ジャンプの難度、質の低下を招くことは避けられない宿命なのだから、その低下の速度をいかにゆっくりとしたものに出来るか?が問題になって来ると思う。要は24歳になる真央ちゃんの身体能力はこれから落ちて行くばかりだという事、その「現実」を彼女がどこまで深刻に捉えているか、ファンの方もいつまでも選手は若くはないという、厳然たる、当たり前の事実にどこまで腹をくくって付き合っていくことが出来るか、そうしたことがこれからは問われてくるのだと思う。繰り返すが浅田真央は「天才ジャンパー」ではない。安藤美姫や金妍児や羽生結弦のような天才ジャンパーとは全く異なるのだ。この人たちは、ある程度のブランクがあっても大丈夫だろうと思うし、実際大丈夫だった。けど浅田真央は違う。天才どころかむしろ不器用で、特にジャンプに関しては課題を残したままだ。ソチでは確かに素晴らしい演技を見せてくれた。しかしジャンプには課題が残されたままであったのは残念ながら事実であり、4年かけて一から矯正し直してもそれでもやはり彼女にとって、ジャンプは鬼門であったという事を明白に物語っている。と言うかそもそもまだ「修正」の途中ですよね?そんな彼女がジャンプの練習を止めてしまったら・・これまでとほぼ同じ質、量の練習をしなくなればどうなるか?身体能力の低下と相まって、最悪の場合ジャンプが殆ど跳べなくなってしまう可能性だってゼロではない、と思う。流石にそれは言い過ぎだとしても、競技に復帰し世界と闘えるレベルのジャンプは維持出来なくなる可能性は高いと思う。それに彼女のジャンプは元々それ程評価されてはいない。「質」が決して「良くはない」からだ。回転不足の心配も常に付いて回る。佐藤コーチの元で彼女はそうした自らの欠点と真正面から向き合い、少しずつではあるが評価されるジャンプへと、ジャンプの質を向上させて来た。それは素人目にも明らかで、折角ここまで進化させて来たジャンプの質が、休養することにより元に戻ってしまわないか、非常に不安なのだ。彼女が「天才ジャンパー」ならこんな心配はしない。する必要もない。しかし彼女は天才ジャンパーどころかジャンプがむしろ「弱点」とも言える選手だ。確かに彼女は高難度ジャンプが跳べる。けれどただ「跳べる」だけでは不十分で、いかに「見事に」跳べるかが今のフィギュアスケートにおける評価基準となっているのだから私は彼女のジャンプを心配せずにはいられない。私は真央ちゃんには常に傍らに専門の方がいて、彼女のジャンプについては特に厳しく見て頂かないといけないと思っている。「自己流」で痛い目にあった過去が過去だけに、二度と同じ轍を踏んではならない。休養ということは、当然暫くは佐藤コーチともお別れするということだろう。あくまで「暫く」ではあるけれど、この「暫く」がどのように働くか、どのような結果をもたらすかが、非常に気がかりでならないのだ。正直な所、これを良い機会として、高難度ジャンプに見切りを付け、低難度であっても加点の貰える華麗なジャンプを物にすることに情熱を注いでくれることにならないかな、と思っていたりもします。浅田真央のあの美しいスケーティングに質の良い華麗なジャンプが加われば、どんなに素晴らしい世界が見られることか、それを想像するとワクワクするのです。勿論今述べたようなことはど素人の戯言であり、「リスク」に関しては真央ちゃん本人が一番良く理解しておられる筈です。その上での休養表明に反対など出来る訳がないし、私も彼女が休養してくれることを心から願ってもいる。先の事を部外者がどれだけ気に病んでも仕方がないし、休養に伴って必然的に生じるリスクは真央ちゃん本人が負うべきものであり「自己責任」以外の何物でもない。このまま競技者人生を終える事を決意されるのだとしたらなんの問題にもならないし、それも彼女の人生、彼女の新しい人生の始まりを私は心から祝福したいと思っている。真央ちゃんにはプロスケーターに成って欲しい、私はそう思っています。ショーなどでの彼女は実に生き生きしているし、心から「表現すること」を楽しんでいるように見えるから。彼女の「幸せ」を考えたなら、それがベストな選択であるようにも思うのですが、僭越過ぎますね、すみません・・
2014年05月22日
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ヨナさんの引退記念プログラム?の「トゥーランドット」の映像を見て、すっかり引き込まれてしまいました。いや、素晴らしいの一言。これぞ「キムヨナ」。久方ぶりに、ヨナさんの魂が燃えている、そう感じました。冷酷で権高な姫、というイメージ(オペラの事何も知りませんが)には元々ピッタリだと思える人でしたけど、役柄がどうとか言うレベルではない、想いが溢れ迸るそのエネルギー、その「熱さ」に驚きました。五輪での彼女の演技が少々消化不良気味だったのが嘘みたい。メダルを獲らなければとか、ファンの期待に応えなければとか、そういった一切の呪縛から解き放たれて、最後の最後に本当に自分が演じてみたかった曲で現役生活にサヨナラする。彼女のこれまでの人生そのものを象徴するかのような、狂おしいまでの舞に圧倒されました。彼女の演技の根底にあるものはクールとかドライという言葉で表現されるような質のもので、感情を掻き立てられるとか血が騒ぐとか、そういうタイプのものではなかった、と私は思っている。観客の心の奥にまでは入っては来ない人だった。それが時には表面的とも映り、皮相な印象を与えることもしばしばだったのは事実だろう。私は好きだったけどね、彼女のクールさが。バンクーバー五輪シーズンの「007」と「ピアノ協奏曲」ではそうした彼女の特質が目一杯生かされて、どちらのプログラムもキムヨナの代名詞となった感さえある。あの一切の妥協を排した「007」。研ぎ澄まされた鋭利な刃物を思わせるようだった、ヨナのボンドガール。そして「流麗」という言葉がこれ程相応しい演技も無いだろうと思わせた「ピアノ協奏曲」。どちらのプロもエモーショナルでなく、感情を掻き立てることなく、それでいてヨナの仕掛けた罠に、観客はしっかり捕まってしまうという、悪魔的なプログラムだった。そう、罠。ヨナの仕掛ける罠は実に実に巧妙で、思わず知らず観客は心をがっちり捕えられてしまうのだ。かくいう私が正にそれだった。真央ちゃんを応援し続けた8年間は、そのままヨナを見続けた8年間と重なる。一見正反対の2人、それでいて不思議にどこか似ている。通底している部分があると感じて来た。でなければここまでキムヨナという人に真央ファンの多くが、心をかき乱されることは無かった筈だ。どんな事情があったにせよね。私は浅田真央のファンではあるけれど、当初からヨナの演技にも惹かれていた。シニアデビューして1、2年はヨナの事も、或いはヨナの方が好きだったという真央ファンは多い。「あげひばり」での彼女の透明な演技は忘れられない。あの儚げで純朴な少女が変わってしまったと嘆く人も多いが、それはヨナ自身が決めたことだ。変わることを決意したヨナの勇気に私は拍手を贈りたい。彼女のあの変身は、何が何でも金メダルを獲るのだという決意表明に他ならなかったのだろうと思う。変わるという事は強くなるという事だもの。ソチ五輪に出場すると決めたのも、ヨナの強さに他ならない。だってもし、メダル獲れなければどうするの?前回五輪女王としての誇りは地に墜ちてしまう。最悪な場合全てを失いかねない。「リスク」を考えたらソチ五輪など出場しない方がよいに決まってる。私はヨナがソチ五輪に出場するだなんて、正直全く思っていませんでした。なので本当に驚いたし、また嬉しかったものです。バンクーバーから数年、キムヨナのいないフィギュアスケートに、一抹の寂しさを感じていたのは紛れもない事実でしたから。そして今度こそ、ヨナに勝って真央ちゃんにリベンジを果たして貰いたい、という思いが沸々と湧き起って来ました。ヨナのいない五輪で「不戦勝」するのではなく、正々堂々と闘った上で金メダルに輝いて欲しい。「正真正銘の」金メダリストになって貰いたい、そう心から願いました。相手が強ければ強い程、その相手に勝っての金メダルは価値が上がります。だから、ヨナにも以前と同じレベルで競技に戻ってきて貰いたいと思っていました。IOC委員になる為に五輪に出場?メダルには拘らない?そんな弱気な事でいいのかな、と思う反面逆に「恐さ」を感じたりもして。こういう精神状態にある人の方がプレッシャー無くて強いよね、逆に真央ちゃんは金メダルを意識してガチガチになってしまわないだろうか・・とか色々な事を思わせられました。けどそれよりも何よりも、またキムヨナの演技が見られるという事が嬉しくて堪らないと感じている自分自身にも気が付いていました。あれ、私ってこんなにヨナさんの事好きだったかな?そこまで思ってはいなかった筈なんだけど、ってなんだか可笑しな気分になったりして。ともかくまぁ楽しみでした。この二人の「物語」の結末やいかに?と。すみません、続きはまた。といっても次がいつになるやら分からないのですが・・
2014年05月07日
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全く更新が出来ない状況で申し訳ありません。世間はいまだフィギュアスケートの話題で結構賑やかな様子ですが?プロ野球ファンでもある私は、この時期もう殆どフィギュアには関心がありません。野球の事で頭が一杯の状態でフィギュアスケートの事「なんか」、すっかり忘れてしまっています。時折思い出したように録画を見たり動画を見たりはしていますけれどね。フィギュアを「思い出す」のは例年いつも夏になってから。「ザ・アイス」を見に行ったり、また夏のあのうだる様な暑さの中でスケートを見るのはクールビズのような効果もあり、ひと時とは言え暑さを忘れることも出来るのがとても心地よいのです。それでその状態のまま気分も盛り上がって行ってシーズン開幕。ここ数年ずっとそんな感じが続いていました。でも今年は・・例年とは少し、いやかなり違った気持ちでシーズンを迎えることになるのかも知れません。真央ちゃんがいない(少なくとも今季は完全にお休みでしょう)フィギュアスケートのシーズン。パトリックもいないシーズン。うう~ん・・ある程度覚悟はしていましたけれどこうして改めて考えてみると、本当に寂しいということを実感させられます。ヨナさんももういない、鈴木選手ももういないんですよね・・勿論ソトニコワやリプニツカヤを私は好きだし、ゴールドも好きだし宮原選手にも心惹かれるものがあるし、これからもフィギュアスケートを楽しみたいという気持ちは勿論あります。けど、今まで程の熱意をフィギュアに対して持ち続ける事が果たして出来るのだろうか?否、今まで余りにもフィギュアに対して熱が入り過ぎていたので、これからはもっと気楽に、普通に楽しむという事が出来るのかも知れないなぁ、とも思っています。浅田真央が好きだった私、フィギュアスケートが好きと言うよりも浅田真央が好きだった私、けど浅田真央を見続ける事によってフィギュアスケートを、フィギュアスケートという競技そのものを好きになることが出来た。これからの私は純粋なフィギュアスケートの一ファンとして選手たちの演技を心から楽しみ、応援することが出来る様になれるかも知れない。そう思うと、今季は私にとっても新しい「出発」、「仕切り直し」のシーズンになると、言えるかも知れないと思う。新ルールも発表されましたね。エッジエラーに対しては更に厳格に採点することになったようですね。良いことだと思っています。正しいエッジで「正確な」ジャンプを跳ぶ、これは本来基本中の基本ですね。今までその辺りが何ともあいまいな形で放置されており言葉は悪いかも知れませんが、正しくは無いジャンプが「見逃されていた」と思います。今回のルール改定により、選手は益々基本のエッジ遣いの大切さというものを見に沁みて感じることになるのではないかと思います。何事も先ずは「基本」です。基本が出来ていない選手に「応用」などあり得ません。リプニツカヤは3Lz-3Tを外すようになるかも知れません。出来ることなら、文句の付けようのない完璧なルッツを習得して頂きたい、と思ってはいますが彼女の場合、体型変化もそろそろ訪れるでしょうし、元々低空飛行のジャンプがこれからどうなって行くのか、難しい時期に彼女は差し掛かる事になるやも知れません。頑張って欲しいですけどね、私はやっぱり彼女の演技が好きなんです。あれ程ノーブルな雰囲気を湛えている選手は他にいないと思いますので。ソトニコワのルッツも少々微妙ですよねぇ・・となるとやはり完璧なルッツを跳べるゴールドがかなり有利と言えるやも知れません。「ルッツが得意」って、やはり素晴らしいと思います。私はキムヨナのルッツが大好きでした。安藤さんのルッツも素晴らしかったですが、やはりジャンプに「飛びこんで行く」としか表現の仕様のないヨナのルッツは垂涎ものでした。「世界一美しいルッツ」と評価されていると聞いた時にも全くその通り、としか思えませんでした。と同時にルッツが得意というのがどれ程「大きい」か、どれ程「有利」か、という事についても考えさせられました。ヨナの得意ジャンプがフリップであったなら、あそこまで圧倒的な「女王」には成れなかった。「説得力」にも欠けていただろう、と思います(安藤さんも同様)。ルッツをあれ程のレベルにまで磨き上げ、更に安定して跳び続けることの出来たキムヨナは凄い。これでループを習得し、物に出来ていたならば、間違いなくソチでも金メダルに輝き、五輪連覇という輝かしい成績を修めることが出来たでしょうに、勿体ないですね。真央ちゃんは残念ながら、ルッツを物にすることは叶いませんでした。だから勝つ為には3Aに固執するしかなかった、とも言えます。私はこれからの選手(女子選手です)には何よりも先ず完璧な3Lzを見せて欲しいと思っています。3A、或いは4Tへの挑戦は本来その「後」の話です。いずれにせよ、新しい時代の幕が切って落とされようとしています。今季のフィギュアスケートの「形」がどのようなものになるのか、想像するとやはりワクワクして来ます。その前に先ず野球なんですけどね、私の場合(笑)。
2014年05月02日
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「世界フィギュア2014大阪エキシビション」のテレビ放送を見ました。とにかく衝撃的だったのがソトニコワの「ブラック・スワン」。圧倒されました。あれは映画のブラックスワンを演じているのでしょうか?それとも音楽「白鳥の湖」を表現しているのでしょうか。どちらでも通じると思いますがいずれにせよ、17歳の若さとはとても信じられない演技で、「絶望」や「苦悩」といった人間の負の感情を圧倒的な身体表現を通じて見せてくれました。正直ソトニコワにこんな演技が出来るだなんて!と驚きの気持ちで一杯になり、今まで私は彼女の何を見て来たのだろう、と自らの不明を恥じ入るばかりです。ソトニコワは今まで技術的なポテンシャルは素晴らしいけれど、「表現」という面に関してはまだまだこれからの選手だと思っていました。まぁまだ17歳なんですから当然と言えば当然なのですが。それがまさかあのような演技も出来るだなんて、本当に驚いたとしか言いようがありません。彼女の表現の質というのは、どちらかと言うと「陽性」タイプで、明るさや強さといったものを表現する事は得意なのかと思っていましたがあにはからんや、このような「陰」の表現も素晴らしいとは。惚れ直しましたよ、アデリナちゃんに。髪を振り乱し、負の感情に翻弄される主人公?を演じるソトニコワ。「狂気」すら感じさせる凄みのある演技(狂気がテーマだったのかも知れませんが)。いや~、本当に吃驚しました。しかし本当に見事の一言だと、感じ入りました。そうそう、「白鳥の湖」の音楽を表現するって、こういうことなんだよ。「白鳥の湖」はやっぱりこんな風に表現して貰いたい!私の好みの問題も大きいかと思いますけれど、「白鳥」の音楽を表現するのに「清く、正しく、美しく」ではダメ。むしろその反対でないと、という私のポリシー?を満足させてくれる実に素晴らしい「ブラック・スワン」でした。振付家は誰なんだろう?録画していなかったのが実に悔やまれます。補足。勿論オデットを演じるのであれば「清く、正しく、美しく」だけでも十分だと思います。けれどこの音楽に内包されているチャイコフスキーの「叫び」、それを私は表現して貰いたいのです。チャイコフスキーがこの音楽に託した、込めた想いは、とても「重い」ものです。チャイコフスキーの「苦悩」がこの曲を書かせたと、そう断言してもいいのではないでしょうか。浅田真央の「白鳥の湖」はひたすら「清く、正しく、美しく」の世界であり、それはそれで素晴らしいとは思いますけど、曲を表現するという意味においてはあまりに表面的に過ぎ、浅薄であるような印象を受けました。水が流れるように美しいけれど、あまりに淡々としていて音楽を身体で演じている、表現しているというようには見えなかった。オデットを演じているのだからそれでいいという意見もあるかも知れませんが、オデットにしたってそれを演じ切れているとは私には思えませんでした。まぁ、この件を蒸し返すのは本意ではありませんのでこの辺りで止めにしますが。それにしても若干17歳のソトニコワの演技力の凄まじさ!彼女は凄いです。これからが本当に楽しみです。この「ブラック・スワン」ですが、もしかしたらバレエ「白鳥の湖」の世界観を表現したものなのかも知れませんね。或いはオデットの苦悩や絶望を黒鳥として表現する、バレエではオデットとオディールは同一人物が演じ、人間の持つ「両義性」がこの作品のテーマの一つでもありますから。或いはジークフリートの苦悩を表現していると解釈することも不可能ではないと思います。様々な解釈が可能なのがバレエの魅力であり、このプログラムもまた、見る人それぞれに解釈を任せたものなのかも知れないですね。
2014年04月15日
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パトリックと高橋選手がワールドに出場しないというニュースを読みました。パトリックに関しては、恐らくワールド出場はないだろうと思っていたので今更特に残念とも思わないのですが、唯彼が、もう一度ワールドで勝ちたい、という想いを抱いている事、その気持ちがあると分かったのが嬉しかったですね。うん、本当に嬉しい。このまま引退、さようなら、なんて事になったら悲し過ぎるし悔し過ぎると思っていたので、彼に「もう一度勝ちたい」という気持ちがあると知れただけで本望というか、もうそれに勝る喜びはありません。今は身も心も本当に疲れ果ててスケートの事など考えることも出来ないであろうのは、ど素人にだって容易に想像出来る事です。金メダルを獲る事だけを考えて走り続けたこの4年間。けど、夢は叶わなかった。勝利の女神は余りに無情で残酷だった。一番欲しかった五輪の金メダル・・一度は掴んだと思った。彼の物になったと思った。それが・・あんな形で彼の手からすり抜けて行くなんて。彼の無念はいかばかりか。想像するだけで胸が痛くなる。失意のどん底に今彼は居るのだろうと思う。けど、「もう一度勝ちたい」と、そう言ってくれた。その気持ちがあると知れただけで、ファンとしてこれ以上の喜びは無い。そうだよ、パトリック。あなたはまだ勝てる。まだまだ勝てるんだよ。あなたは五輪の金メダルを逃した位で悔しがってていいスケーターじゃない。そんな並のスケーターではない筈だ。あなたにいつの日か再び闘志が湧き、闘いのリンクに戻って来てくれる日が来ることを私は信じてる。待ってるよ、パトリック。あなたが再びリンクの上を、氷上を駆け抜けて行く日が来ることを信じて待っている。まったり待っているから、心行くまでゆっくり休んで好きな事だけ楽しんで、英気を養って欲しい。一年後でも二年後でも三年後でも、何時になってもいい、待っているから。あなたが氷上で輝く時が再びやって来ることを信じているから。
2014年03月04日
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「バンクーバーオリンピックもソチオリンピックも、最高のオリンピックでした。」エキシビション演技終了後の真央ちゃんのこの言葉を聞いて涙が止まらなくなりました。「最高のオリンピック」、万感込められた彼女のこの言葉。この言葉が聞けただけで、もう私は何も思い残すことはありません。彼女のファンとしてこれ程嬉しく幸せな事はないです。私にとっても「最高のオリンピック」でした。真央ちゃん、本当にありがとう!すみません、今回はこれだけです。余りに感動して涙が止まらなくなってしまったのでつい書き込んでしまいました。皆さんもそうですよね。
2014年02月22日
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ソチ五輪、女子シングルの闘いは史上最高レベルの凄まじい闘いが繰り広げられた。金メダル・アデリナ・ソトニコワ銀メダル・ユナ・キム銅メダル・カロリーナ・コストナー第6位・浅田真央以下申し訳ありません。興奮覚めやらず、の状態で書き込みましたら、改行が何だかおかしなことになってしまいました。少々読みにくい所もあるかと思いますが、ご容赦下さい。真央ちゃんに関してはまた後日色々述べさせて頂こうと思っていますが(コメント寄せて頂いてありがとうございます、返事が後になって申し訳ありません!)、いやもうとにかく今回のソチ五輪の女子シングルは、正に歴史に残る、凄まじいまでにハイレベルなもの凄いとしか言い様のない、身体の震えが止まらなくなるような凄まじい演技が続出する闘いとなりました。恐らく私は、今回のソチ五輪女子シングルの闘いを、生涯忘れる事はないだろうと思います。本当に何という凄まじい、素晴らしい試合だったのでしょう。もう言葉に成りません。言葉が見つかりません。あの極限状況において、あれだけのレベルの演技を見せて下さった最終グループの選手の皆さんには、本当に心からの敬意と、感謝の気持ちを抱くのみです。本当に「神演技」の続出で、これぞ五輪、これぞ世界一の闘いの舞台だと、心底感じ入ってしまいました。いまだに身体の震えが止まりません。本当に素晴らし過ぎてこの気持ちをどう表現してよいやら分からない。ただ一つだけ確かなのは、こんなにも素晴らしい演技を見ることが出来て、私は本当に幸せだったということ。本当にそれしか言えないような状態です。216点出して銅メダルって・・本当にどれだけレベル高過ぎるんですか!金メダルに輝いたソトニコワ。ロシア女子シングルに初の金メダルをもたらしたのは、結局彼女だったんですね。ジュニア時代タイトルを総なめにし、ソチ五輪の金メダル候補の筆頭だと、何年か前は言われていたけれどいざシニアに上がってみるとなかなか思うような成績が残せなくて、がっかりした表情で演技を終えることが多かった。私も、どんな凄い選手なんだろうと思っていた割には大したことないな、なんて感じてしまい、ポテンシャルの凄さは素人目にも明らかなのだけど、このソチ五輪で金メダルに輝くだろうとは、ちょっと予想していませんでした。ロシア選手権では優勝しているし、ヨーロッパ選手権でも2位、しかも普通なら優勝していてもおかしくないハイスコアでの2位でしたけど、やはり今回はどうしても注目はリプニツカヤの方に行ってしまっていた。彼女は決まると素晴らしいジャンプを跳べるのだけれど(高さ、飛距離とも素晴らしい!)、どうもいまいち安定性に欠けるのが惜しかったんですよね。その他の要素では不安は無い、スピンは絶品ですし、なによりあの「伸びる」スケーティング、あの良く伸びる力強い滑りは圧倒的で、ジャンプさえ安定すれば無敵の選手になれるだろうにな、惜しい!と思っていました。今回SPは素晴らしかったですけど、彼女SPは良くてもフリーで崩れることも多い様な印象でしたので、昨日彼女が僅差で2位に付けた時にも、正直彼女の金メダルは考えていませんでした。それがどうでしょう、あの空気の中、あの凄まじいプレッシャーの中、あの演技!手に汗握って見ていましたが、途中からはもうすっかり彼女の世界に引き込まれて行きました。全てが噛み合うようになったら無敵の選手になるだろうと思っていましたが、ここで、この五輪という舞台でその演技が出来るとは!涙が出て来ました。こんなソトニコワをずっと見たかったのです!やっと、やっとという思いでした。大輪の花が遂に開き始めた・・そんな印象を抱きました。一度ショーで生で見た事があるのですが、彼女は空間の使い方が非常に素晴らしいのです。空間を広く大きく使えるんですね。バレエ的に言えば「大きく踊れる」んです。なので氷上で凄く映える。テレビを通しても彼女の素晴らしさは伝わって来ますけど、ソトニコワは、彼女は絶対に生で見た方が良いタイプです。全身を大きく使った彼女の身体による表現には圧倒的なものがあります。その天賦の才に、全ての技術がしっかり付いて来たら・・それが今回出来た訳ですけど、そりゃあ金メダリストになりますよ。圧倒的スコアで「勝てる」選手です。絶対的女王に成れるポテンシャルを十分持っている人です。今まではなかなか思うように行かず歯がゆい思いをして来られたでしょうが(見ている私もそうでした)、この五輪で最高の演技が出来た事、本当に素晴らしいとしか言いようがありません。結果的に母国に初の女子シングルの金メダルをもたらすという栄誉までおまけに付いてきましたけど、けど彼女にはまだまだ伸び代があります。これが最高ではありません。もっともっと出来る人です。もっともっと伸びてゆける人です。大輪の花は漸く開き始めたのであって、満開になったとは私は思っていません。技術面においても表現面においても、まだまだ彼女はダイヤの原石だと思っています。金メダリストに対して言うべき言葉じゃないかも知れませんが、私はそう思います。そういう意味では羽生選手と同じですね。バンクーバーのキムヨナは正に「完成形」という印象でした。トリノの荒川静香もそうでした。しかしソトニコワはこれが「完成形」とは思わないですもん。彼女の完成形は未来にある筈。まだ17歳ですからね、当然と言えば当然です。是非とも彼女には、五輪連覇を狙って、更にご自身に磨きを掛けて行って欲しいです。ソトニコワの「完成形」がどんなものになるのか、私は本当に期待しています。楽しみです。けど、今はとにかくおめでとう、ですね。史上最高レベルの闘いを制しての五輪女王です。凄い事だと思います。「完成形」と言えばコストナー選手でしょうか。「アヴェ・マリア」はこれぞコストナーの真骨頂!という素晴らしい演技でしたね。例えようもなく清らかで、聖なる世界を創り上げてくれました。慈しみの世界・・見ているだけで心が浄化され浄められるような・・あれだけの世界を創り出せるコストナーはやはり凄いスケーターです。「ボレロ」も素晴らしく、今回は彼女の演技にも涙、涙でした。コストナーの金メダルあるかも、と期待してしまったのですが・・仕方がない、ソトニコワとヨナ選手にあれだけの演技をされてしまってはね。けどコストナー選手の強さと素晴らしさは世界中に伝わったし、フィギュアスケートファンを彼女の虜にすることが出来た五輪だったと思います。彼女にも、心からの拍手と感謝の気持ちを贈りたい。本当に至福の演技でした。
2014年02月20日
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明日からいよいよ女子シングルの闘いが始まります。真央ちゃん、最終滑走だそうですね。しかもソトニコワの直後か・・う~ん、ロシア選手の直後だけは勘弁して欲しい、と思っていたのですが、ソトニコワの後か・・いやでも、ここまで来たら滑走順がどうだとか、誰の後とか、もう関係ないですよね。パトリックだってあんな事になってしまった訳で・・もう彼女が彼女の演技をするしかない、もうそれしかない、それに尽きる!真央ちゃんが真央ちゃんの演技を出来ますように、それだけを祈っています。パトリックのように、ソチ五輪を、苦い想い出として抱えて生きて行って欲しくはありません。例え敗れても、彼女が彼女の力を出し尽くしての敗北なら、「清々しい敗北」ならそれでいい。間違ってもパトリックのような敗れ方だけはしないで欲しい。どうか真央ちゃん、本当に本当に大変だろうと思うけど、辛いと思うけど、自分を出し尽くして、完全燃焼して欲しい。ミスがあっても、恐らく金メダルは逃したな、と思ったろうけど、演技終了直後の羽生選手の表情は、本当に輝いていたよ。「全てを出し尽くした」という充実感で一杯の顔だった。私は真央ちゃんにも、あんな表情を見せて貰いたいと心から願っている。集大成の演技を見せて欲しい。「浅田真央」の演技を見せて欲しい。どうか真央ちゃん、萎縮することなく、あなたの全てを出し尽くして。萎縮したような演技をしてしまったら、一生後悔する。真央ちゃんには清々しい気分で演技を終えて貰いたいし、ソチ五輪を最高の五輪だったと、そう思ってこれから先の人生、歩んで行って欲しいから。とにかく闘志だ、真央ちゃんには。彼女が闘志の塊のような人物である事は良く分かっているけれど、大舞台ではちょっと、いやかなり、そうした普段の闘志が影を潜め、萎縮してしまうような所がある。敏感で感じやすい、繊細な真央ちゃんの、それが良さでもあるけれども、アスリートとして勝ちたいと思うならば、とにかく彼女は闘志を奮い立たせ、燃え上がらせなければならない。最後の最後まで絶対に諦めないという「執念」を見せて欲しい。バンクーバーの時の真央ちゃんはまさにそれだった。殆ど執念だけで掴み取ったような銀メダル。あの銀メダルに感動したのは、彼女の演技の端々から、彼女の魂の燃える様を、燃え上がるような彼女の「執念」を感じ取れたからだ。勝ちたいという彼女の想いが燃えているのを感じ取れたからだ。今回の羽生選手と同じように。今の真央ちゃんはあの時とは違う。何もかも、殆ど全てがレベルアップした。あなたが勝ちたいと願うなら、十分勝てる見込みはあるのだ。彼女が彼女の演技さえ出来たなら、私は勝てると信じてるし、残念ながらそれが叶わなかったとしても、それは相手が一枚上だったというだけの話で、彼女も彼女のファンの多くも納得出来る。清々しい気分でソチ五輪を終える事が出来る。しかし団体戦の時のような、あんな演技で終わってしまったのでは彼女には後悔の気持ちしか残らないだろう。彼女に必要なのは気持ちだけだと思う。ここまで来たら、もう本当に気持ちだけ。最後の最後まで諦めないという気持ち、執念。真央ちゃんが真央ちゃんの演技が出来ますように。清々しい表情で演技を終えられますように。もう本当にそれだけを願っています。
2014年02月18日
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運命のフリー。最高レベルの一騎打ちを期待していたというのに、結局2人ともミスを重ね、相討ちのような結果になってしまった。羽生選手は冒頭4Sはともかく、3Fでのミスは痛かった。直前に4Tを見事に決め、これで乗って行けるかと思った矢先にまさかの転倒。正直、もう彼の金メダルは無いと思いました。しかしその後の粘りは凄かったですね。19歳になったばかりの若い選手です。崩れてしまってもおかしくありませんが、やはり羽生選手は強いです。絶対に諦めない、絶対に勝つんだという強い想い。執念と言ってもいいでしょう。それだけで演じきったような印象を受けました。「強い」羽生結弦が全面展開されたかのような「ロミオとジュリエット」。その姿は、運命に負けない、どこまでも過酷な運命に逆らって自分の道を切り拓いて行こうとする、若いロミオそのもののようで、私は感動しました。今季見た彼の「ロミジュリ」の中で一番良かったと思いました。激情迸る、気迫に満ちた彼の演技は、演技と言うより殆ど「素」だったんでしょうね。2年前の「ロミオとジュリエット」は、あれは完全にプログラム名「羽生結弦」だったと思うけど(それは最高の賛辞でもあります)、今季の「ロミジュリ」ではロミオに見えると私は思っていました。丁寧にロミオを演じているな、と思っていました。けど五輪という場、しかも金メダルが掛かった極限の状況ではやはり「素」の羽生結弦が出てきて、出てきてどころか全開で、けどそれがマイナスとして作用するのではなく、羽生選手の置かれた状況とロミオの状況とがオーバーラップして、不思議な相乗効果を発揮しているように思われました。極限に追い詰められた青年、という意味においては正に羽生選手とロミオは同じな訳です。追い詰められながらも、でも絶対に運命に負けない、自分の手で運命を変えてみせると悲壮な決意をしながらも、結局不幸な行き違いにより命を失うことになってしまった若い恋人たちの悲劇、その物語と羽生選手の姿とは本当に不思議なほどぴったり重なるんですよね。五輪シーズンのFPに再び(と言っても勿論曲は違いますけど)この「ロミジュリ」を選曲したのは大当たりだったと言えるのではないでしょうか。羽生選手も演じやすかったろうと想像しますし、とにかく最後まで気迫のこもった、情熱迸る強い演技で実に感動的な「ロミオ」を見せてくれたと思います。正に「炎のような」ロミオでした。思うに幾つかのミスは、緊張からと言うよりは(勿論それもあるでしょうが)、気負いから来たものと考えた方が適切のような気がします。金メダルを前にして萎縮する、のではなく益々気持ちが逸った、と考えるのが自然なような気がしますね。絶対に金メダルを獲ってやる!と殆どそれしか考えていなかったのではないでしょうか。恐れを知らない若さから来るものなのかも知れませんが、それにしても天晴れとしか言いようがありません。羽生選手は実にアスリートに向いた性分と言えるでしょうね。結果的に彼は金メダルを手にしました。逃しかけた筈の金メダルを手にしたのは、最後の最後まで絶対に諦めない、攻める!という彼の強い気持ち、執念、あってこそ、だと思います。あの大舞台で、萎縮することなく攻める気持ちを持ち続け、攻める演技をやり抜いたこと、それこそが、彼を五輪金メダリストにしたのでしょう。羽生選手の「強さ」が、彼を金メダリストにしたのだと、そう思います。対するパトリックの方は・・う~ん、どうしてしまったのでしょうか・・私は羽生選手のFSが終わった時点で、もしかしたらエリック杯の再現があるかも知れない、と密かに期待してしまいました。あの時と、状況が同じでしたもん。勿論あの試合では羽生選手は4Sは勿論4Tまで転倒してしまい、今回と全く同じ状況ではないし、そもそもエリック杯と五輪とを同列には論じられません。それは分かっています。けど、これでパトリックは「楽に」滑れるんじゃないかなぁ、と思ってしまいました。別に「神演技」などしなくてよいのです。彼が彼の演技さえ出来れば、普通にいつも通りの演技さえすれば、それでよかった訳です。冒頭4Tー3Tの見事だった事!目の覚めるような美しさでした。あれを見て行ける!って確信したのですが・・・五輪の魔物が牙をむいたと、そう表現するしかないのでしょうか。羽生選手のミスが、却ってパトリックには仇となってしまったのか。羽生選手が完璧な演技をしてくれていた方が却って良かったのか。「金メダルが見えてしまった」のでしょうね・・いつも通り、良く滑っていたと思いますし、やはりこの「四季」は良いプログラムだなぁとしみじみ思いはしましたけど、とにかく残念としか言いようがありません。結局この五輪では、一度もパーフェクトには3Aが決まらなかった。彼の最大の不安材料、懸案でしたが、結局この問題が一番大きいようにも思います。五輪で3A3回もミスしていたのでは金メダルは獲れないよ・・最後には2Aにまでミスが出る始末で・・「四季」は彼のスケーターとしての素晴らしさを存分に味わわせてくれる素晴らしいプログラムであるだけに、本当に残念でならない。この「四季」を演じるパトリックの姿を、世界中が称賛するであろうことを信じていたし、願っていた。勿論今回の演技だって悪くはない。悪くはないけれど「勝てる」演技ではなかった。恐らく彼に掛かる重圧は、羽生選手とは比較にならない位重いものだったろうと思うし、ワールド3連覇を果たした世界王者が、ここで負ける訳には絶対に行かないと、どれだけ自分自身と闘っていたのだろうと思うと、想像するだけで胸が痛くなる。精一杯やった結果だと、これが勝負というものなんだと、そう思うし、フラワーセレモニーでの笑顔一杯の彼を見ていると満足いく演技ではなかったろうけれど、彼自身としては「出し尽くした」演技だったのかな、とも思う(彼はいつも笑顔一杯だから胸中は分からない・・)。彼の本当の想いなんて、一ファンの身には絶対に分からないから何とも言えないけれど、「銀メダルおめでとう」とは私は言えないよ、パトリック。「金メダルおめでとう!」そう言いたかったと、今心から思う。それにしても今シーズンは、羽生選手とパトリックとの直接対決が多く、この二人が大好きな私としては本当に楽しめたシーズンでした。当初は圧倒的にパトリックが強かったのに、徐々に彼を脅かすまでに成長し、勢いに乗って行く羽生選手の姿をリアルタイムで見られた事、こんなにも「強く」なって行く羽生選手の姿をシーズン通して見られた事は、本当に望外の幸せでした。相手がパトリックだったからこそ、彼はここまで強くなれたのだと思う。羽生選手がパトリック、あなたの事をどれだけリスペクトしているか知ってる?羽生選手に金メダルをもたらしたのは、あらゆる意味でパトリック、あなたのお蔭だったんだと思うよ・・何の慰めにもならないと思うけど・・・それにしてもだ、五輪でまさか羽生選手が金メダリストになるだなんて、今季始まった時、予想していた人がどれだけいるのだろう?あ、予想していた人が最低一人はいるね。羽生選手本人(笑)。彼はそういうタイプでしょ?
2014年02月16日
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ソチ五輪、男子シングルの闘いが終わった。金メダル・羽生結弦銀メダル・パトリック・チャン銅メダル・デニス・テン本当におめでとうございます。そして本当にお疲れ様でした。極限の中での闘いだったろうと思います。彼らの人生そのものを賭けた勝負が繰り広げられましたね。どんなに大変だったことか、どんなに苦しかったことか、そしてどんなに辛かったことか。しかし同時にどんなに晴れがましかったことでしょう。選ばれし人のみが参戦出来る五輪と言う舞台、世界最高のその舞台で闘う事が出来るというのは、アスリートにとって最高に名誉ある事。アスリート冥利に尽きると言っていい数日間を過ごした彼らだった事でしょう。そしてその結果としてメダルに輝いた3選手には心からの敬意と、感謝の気持ちを伝えたい。勿論、今回惜しくもメダルを逃した選手達にも(町田選手は本当に惜しかった!)。彼らのお蔭で本当にドキドキワクワク、見ているだけの私でさえ、本当に充実した数日間を過ごさせて頂くことが出来ました。本当にありがとう、そして本当におめでとう!羽生選手、やっぱりあなたは凄い人だった。「パリの散歩道」での熱演はもしかして一生忘れないかも知れない。緊張はしていただろうと思う。しかし緊張を力に変えて、彼は演技することが出来る強さを持った人だ。演技中のあのふてぶてしい程の笑み。振付としてそうなっていると言ったって、あの状況であれだけ笑っていられるというのはね、もう本当に凄いとしか言えないと思う。緊張している、震える程の状況であれだけ「演じられる」というのには、私は脱帽するしかない。彼の技術の凄さは恐らく、誰の眼にも分かるだろうと思うのだけど、あの状況であれだけ「演じられる」という事にこそ、私は衝撃を受けた。本当にこの大舞台を「楽しんで」いるかのよう。あの状況でそう「見える」「見せられる」というその事が、何よりも何よりも凄いと思うのだ。例えどんなに緊張していても、震える程の想いだったとしても、そんな自らの内なる「恐怖」はおくびにも出さず平然と、余裕で演じているように「見せる」事が出来る人。そういう人こそ、本当に「強い」人なのだと思うし、本物のアスリートなのだと思う。羽生選手は誠に天晴れだった!演技終了直後の彼のあの表情!「最高の顔」って、こういう顔の事を指すのだろうな、ってしみじみ思ってしまいました。五輪で「最高の顔」を見せられる程の演技が出来たというのは本当に凄いとしか言いようがありません。彼にとっても「完全燃焼」出来た「パリの散歩道」だった事でしょう。本当に素晴らしい、圧巻の演技でした。この演技で史上初の100点越えを果たし、パトリックとの一騎打ち状態となって迎えたフリー。どれだけハイレベルな闘いになるのだろうと、期待は高まるばかりでした。ショートが始まる前までは、実はかなり心配していたのです。羽生選手はメンタルは強いと思いますけど、それでも何と言っても初めての五輪だし、GPF以降金メダル候補みたいな扱いになってるけど、まだまだ19歳になったばかりの彼に対してプレッシャー背負わせ過ぎなんじゃ?みたいに感じてました。羽生選手って、繊細そうに見えてもの凄い図太いというかふてぶてしいというか、アスリートに非常に向いてると言えば向いていて、凄い「武器」でもあると思うんですけど、けどそうかと思えば驚く位繊細な部分も持っている、まぁ当たり前と言えば当たり前なんですけど、とにかく「不思議な」選手という印象が私にはあるので、彼の「繊細」な部分が悪い方向に作用しなければいいけど、という感じで私の中では心配な部分もあったのです。団体戦ではやっぱり緊張しているかな~、という印象も抱きました。それでも「強かった」ですね。緊張がありながらもあれだけの演技が出来る、これは大丈夫だ、と思ったのですが、しかし個人戦となると団体戦とはまた訳が違う。選手の一番の目標はやはり、個人戦でいい演技をする事、メダルを獲る事です。団体戦でのプレッシャーとは全く違う、もの凄い重圧が彼には圧し掛かって来た事でしょう。羽生選手は「強い」から大丈夫だろうと思いつつも、それでも心配でSP始まるまではドキドキし過ぎてました。だいたい、彼のプログラム構成って、心臓に悪すぎでしょう(笑)。冒頭4T決まったからと言って全く安心出来ないですもん。けどそんなこちらの勝手な心配を余所に、羽生選手は見事な演技で魅せてくれました。冒頭の「作り笑顔」が少々痛々しく見えてしまったけど、とにかくSP見終わっての私は、羽生選手の「強さ」に心底驚いてしまったのです。いや、彼が強いのは知ってましたよ、彼は時として嫌味に映る程「強い」し、アクの強いキャラでもあります。私は羽生結弦=猛禽類、を先ず連想してしまうのですが、見た目とのギャップがあり過ぎて可笑しくなってしまう位、彼は色んな意味でふてぶてしいし、底知れないというか、とにかく彼が「強い」のは十分過ぎる位分かっていました。けど、「ここまで」強いとは・・・という感じだったのです。繰り返しになりますが、SP演技終了直後の彼の表情は、今まで私が見て来た中で「最高の」顔でした。本当に猛々しい、雄々しい羽生結弦がそこにはいるだけでした。ので、彼に対してプレッシャーがどうのこうのと心配するのは全くの杞憂だったのだな、彼は本当に強い人だ、FPも問題ないだろう、パトリックとの史上最高レベルの凄まじい闘いが見られるに違いない、ってそう思い込んでしまいました。期待はいやが上にも高まるばかり。羽生選手が金メダルでもパトリックが金メダルでもどちらでもいい、とにかくこの二人による「最高の闘い」が見られる!ととにかく本当に楽しみに昨日の夜を迎えたのでした。羽生選手とパトリックの一騎打ち、この2選手が大好きな私としては本当に展開が理想的過ぎるような状況でした。
2014年02月15日
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嬉しい知らせと、正に驚天動地(とまで言うのは流石に大げさ過ぎかな?)としか言いようのない、驚きの知らせが同時に飛び込んで来ましたね。嬉しい知らせというのは勿論、真央ちゃんの五輪でのジャンプ構成の話です。トリプルアクセルに3回挑むのは止めにして、ショートとフリーそれぞれ一度ずつの構成に戻すという決意をされたとの報道がありました。とにかく、良かった。もうそれしか言えません。色々な想いが込み上げてきて涙が出て来る始末です。彼女が3A3回に挑戦したいならば・・しかも彼女の集大成の、最後の五輪での演技にそれに挑みたいならば・・ファンとしては、見守るしかないと思っていました。浅田真央は、彼女の美学に殉じるつもりなのだと、「殉じる」と言うのは語弊があるかも知れませんが、それだけの覚悟を持って挑むのならば、ファンがアレコレ言うべきことではない、こちらも浅田真央に殉じるまでだ、と思っていました。「殉じる」という表現はあまり穏やかなものではありませんが、彼女の3Aが3回とも認定される確率は、非常に低いと思われますし(そもそも今シーズン、まだ一度たりとも正式には認定されていない訳で)、3A跳ぶためにルッツを外すというのはどう考えても「賢い」選択とは思えませんでした。またもバンクーバーと同じ轍を踏むのか・・という思いを深くしていたのは事実です。真央ちゃんは勝ちたくないの?何のためにこの競技をやってるの?と、彼女のフィギュアスケートに対する考え方そのものに、少々の疑問を抱かずにはいられなくなってもいました。あれ程の素晴らしい才能を持っているのに、そして気が遠くなる程の修練の日々を積み重ねて来たのに、3A3回に拘ってまたしても「自滅」するの?と。ヨナもリプニツカヤも大喜びだよ、彼女たちは真央ちゃんが3A3回跳ぶようにする事を心から願ってる筈だよ。真央ちゃんはまたしても自分で自分の首を絞めるような、そんな行為をする。どうしてそんな苦しい選択をしなければならないの?って。けどそれならそれでいい。それが「浅田真央」なのだ、とも思っていました。彼女には彼女にしか分からない想いがあって、拘りがあって、夢があるのだろう、と思っていました。そう、夢!3Aを3回跳んで、なおかつその他の要素も完璧にこなす、それが彼女の「夢」なんだろうな・・とも思っていました。永遠の夢追い人なのかも知れない、浅田真央という人は。そんな風にも感じていました。そんな彼女に「現実」を見ろなどと、一体誰が言えるでしょうか?誰にも言えないと思いましたし、実際彼女は「夢」を「現実」にしてしまえるだけの力を持っている人です。3Aを3回跳んで他の要素も完璧にこなすという事も、決して不可能という訳ではない。「可能性」はあります。そして真央ちゃんの「夢」は、実際ファンの「夢」でもある訳です。彼女が五輪で、3A3回跳んで、その他の要素も完璧に演じてくれたらなんて、想像するだけでワクワクしますね。真央ちゃんの夢はファンの夢。ファン自身の夢。私も私自身の「夢」を彼女に託す決意をしました。そしてその結果、彼女が敗れ去ったとしても、それはそれで仕方がない、彼女はただひたすら自身の美学を追い求め、自身の美意識を賭けて闘ったのですから。そして彼女がそういう人だからこそ、私も彼女が好きなのであってね。浅田真央のファンの宿命だと思って諦めるしかないな、と思っていました。要は、彼女が3A3回を撤回する可能性は低いだろうな、と思っていたのです。彼女は彼女の美学に殉じるのだろうと。それにしても何という頑なさだろう!と半ば呆れてしまう位「感心」していました。真央ちゃん、あなたは凄いよ、本当に。色んな意味でね・・って。ともあれ私も覚悟を決めました。こうなったらどこまでもあなたに付いて行きます、って思ってました。それが一転(と言っても陣営では、色々考慮されていた筈ですが)、3A2回という知らせです。覚悟を決めた筈だったのに、私の覚悟って、一体何だったんだろう?って思ってしまう位、軽かったようです(笑)。でもこの知らせを聞いて一番に思った事は、真央ちゃんがどんな思いでこの選択をしたのかな?という事でした。「苦渋の決断」だったのか、或いは案外さっぱりと、爽やかに決断されたことなのか。3A3回を「断念」する、という性格のものだったのか、それとも3A3回跳ぶ事に意味があるのではない、何よりも先ず勝ちに行くのだ、という「希望」に向かっての決断だったのか。私は唯、後者であることを祈るのみです。いずれにせよ、浅田真央は大きな「決断」を下しました。彼女の人生を賭けた、尊い決断です。人間というものは、「決断」を迫られる事態に、人生で幾度か、必ず遭遇するものです。そしてその決断が吉と出るか凶と出るかは決断を下した時点では分かりません。先は見えないのです。時には決断が誤りで、凶となってしまう場合もあります。しかし「決断」を下す度に、人は必ずや「成長」します。「決断」がその人を「成長」させてくれる、この事だけは、私は自信を持って断言出来ます。真央ちゃんは今回の「決断」により、人としてまた一回り大きく成長されたと信じられます。この決断が吉と出て、彼女に大きな誉れをもたらしてくれます様、祈っています。
2014年02月05日
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欧州選手権を驚異的なスコアで初制覇したリプニツカヤ選手。本当におめでとうございます!今季は初戦から見事な演技を披露されていましたので、欧州選手権優勝という知らせにも、あぁやっぱり、という感じでしたけど、それにしても得点には驚きました。FS139点・・う~ん、ここに来てこの得点。これは恐いなぁ・・昨夏、私は「覇者になるのは誰か?」と題した記事を書きましたけど、あの時点で想定していた覇者は、浅田真央、キムヨナ、コストナーの3人でした。この3人が金メダル候補で、後はワグナー、ゴールド、鈴木明子、これらの選手がどの程度状態を上げて来るか、どの程度金メダル争いに加わって来るのか、が大きな見どころだと思っていました。リプニツカヤの事は、正直全く想定していませんでした。昨季、シニアデビューした彼女の演技は、確かに高難度ジャンプやスピンの技術は圧倒的でしたけど、如何せん肝心の「滑り」が拙く、まだまだ子供だと思ったし表現面も同じく全くの「お子様演技」だった。前評判の割には大したことないと思ってしまい、彼女が大きな脅威となって真央ちゃんの前に立ちはだかる、などと言う事態は、昨夏の時点では、正直全く想定していなかった。しかしリプニツカヤは、このシニアデビューのシーズンに、大きく学ぶところがあったのだろうと思う。ジュニアで圧倒的な成績を収め、自信を持って臨んだであろうシニアの舞台。しかしそこでは厳しい現実を突き付けられた。勿論彼女の演技は高く評価されはし、GPFへの切符も掴んだ。シニア一年目にして、凄い事だ。しかし彼女は(彼女の陣営は)このままでは「勝てない」という事に早くも気が付かれた。今のままでは勝てないと、勝つことは難しいという事に、昨シーズンの時点で気づいておられたのだと思う。ここが凄いと思うのだ。リプニツカヤは賢い。シニアの舞台でどうしたら評価されるのか、どうしたら「勝てる」選手になれるのか、という問題に、早くも答えを見出した。「滑り」の技術と、「表現力」を磨くこと。ジャッジの心を掴む選手になる事の意味の大きさ、に早くも気が付かれた。今季初戦、スケートカナダでの彼女の演技を見て、私は本当に驚いた。昨季とは本当に、あらゆる意味で「別人」だったからだ。勿論彼女の高難度ジャンプや彼女にしか出来ないもの凄いスピンは健在で、それはそれで凄い事なのだが、何と言っても「滑り」が別人のように進化していた。恐らくもの凄い努力をされてきたのだろう、と推察する。まだまだ「超一流」の滑りではないけれど、「一流」には近づいておられた。少なくとも「子供の滑り」では全くなくなっていた。昨季は正直見ていてもつまらないだけだった彼女の演技は、土台となる「滑り」が見違えた事で、別人のように煌めき、生命が吹き込まれたかのような印象を受けた。相変わらず小柄で見た目は完全に子供なのだけど、とにかく「一変」したのだ、風景が。リプニツカヤは変わった、否、進化した。これ程鮮やかに、目に見える変化、じゃない「進化」を成し遂げた選手を私は知らない。今まで見たことがないと思った。真央ちゃんの場合は、ゆっくりと、時間をかけて、気が付いたら何だか凄い高みに上ってしまっておられた、という感じで、今季のリプニツカヤのような「進化」とはまた種類の異なる進化だと思うから。「フィギュアスケート」のファンとしては、これ程嬉しい事もそうそうあるものではないと思った。これ程の才能に恵まれた選手が、「滑り」の技術を磨き、更に更に「表現」というものに対しても大きな拘りを持って、「参戦」して来る。これは本当に胸が高鳴る、大きな喜びだった。「語りかけるような演技がしたい」と彼女は言ったという。そういう想いは、確実に見ている方にも伝わるものだ。小さな身体を一杯使って、彼女は観客に語りかける。仔細に見れば、そりゃあまだまだ「子供の演技」でしかないところもあるけれど、それはある意味当然だし、仕方がない。それよりも私は、彼女には表現しよう、語りかけようとする意志が確固として存在し、それを実行に移せるだけの力があることに驚嘆している。言うは易し、思うは易しだけど、実際に競技の場で、氷上でそれを実行に移せるというのは並みの選手には出来ないことだ。リプニツカヤは確かに「天才」なのかも知れない。秀才を兼ねた天才と言う印象を受ける。これは凄いし、恐ろし過ぎる存在だと思う。確かに、プログラムに恵まれたという大いなる利点もある。ワグナーの事を思うと、余計にその思いは強くなる。「愛は真心」「シンドラーのリスト」、どちらも素晴らしい。「シンドラーのリスト」は彼女の代名詞となりそうな位の嵌りプロだし、リンクにハート?を書くところから始まる「愛は真心」にも私は心を鷲掴みにされてしまう。見れば見る程、彼女が細かい所にまで本当に気を配って、心を砕いて演じているのが分かり、この若さでよくもまぁこれだけの演技が出来るものだと感心するばかりなのだ。独特の「雰囲気」を持っているのも強いね。美少女と言うよりも「美少年」という風情で、侵しがたい「品」がある。「小さな貴婦人」と言った印象を強く与える少女。こういう雰囲気を持った選手というのもちょっと珍しいと思うので、そういう意味でも私は好感を抱く。彼女はさて、このまま金メダルに向かって突き進むのだろうか。金メダルはともかく、表彰台に乗れる可能性は非常に高いでしょうね。ロシア選手は、ソチのリンクを使って五輪本番まで練習出来るという、他国の選手にはない、大きなホームアドバンテージがあるのだ。これは大きい。唯、警備上の問題等でどの程度自由に使えるのかは分からないけれど・・あと、リプニツカヤにお願いしたいこと。仮に五輪金メダリストに成れたとしても、引退だけは、絶対にしないで欲しい。彼女の才能はまだ開花したばかり。これからどれだけ成熟して行かれるのか、どれだけ演技に深みが増して行くのかを、私はこの目で見届けたい。タラ・リピンスキーやサラ・ヒューズの三の舞?だけは勘弁して欲しい(リプニツカヤはジャンプに高さがなく、成長期を乗り切れるのか?という疑問もかなりあり、ソチ五輪はもしかしたら最初で最後の大舞台になりそうな気もするのだけど・・)。
2014年01月21日
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全米選手権では思うような演技が出来なかったアシュリー・ワグナー選手ですが、ソチへの切符は掴む事が出来、本当に何よりでした。もし彼女がソチに行けないなんて事になったら悲劇以外の何物でもないな、と思っていたので今回の全米一発勝負ではない、実績を考慮された選考は本当に良かったな、と心から思います。ソチでは是非、今回の悔しさを晴らして欲しい。会心の「ロミオとジュリエット」を見たいな、と思います。ところでその「ロミオとジュリエット」ですが、芳しい評価を聞く事があまり無いように思います。実際私も、良いプログラムだとはいまだに思えずにいます。しかし正直これは、ワグナー選手個人の問題というよりも、選曲、振付そのものにそもそも問題があったと思います。プロコフィエフの「ロミオとジュリエット」ですよ・・この曲を見事に演じ切れる能力を持ったフィギュアスケーターを、私は想像することが出来ません。アイスダンス、ペアならもしかしたら可能かも知れませんが、シングルの選手でこの曲で滑り切れる選手は、ちょっと想像が付かないですね。私は正直浅田真央の「鐘」よりも難しい曲だと思っています。そして浅田真央なら、プロコフィエフの「ロミジュリ」を演じ切ってくれるかも知れません。けど他にこの曲を表現し切れるであろう選手というのは思い付かないなぁ。ワグナーは無難にニーノ・ロータの「ロミジュリ」で勝負するべきだったのでは?と思うし、そちらの「ロミジュリ」なら見事に嵌りそうな気がするのですけど、ウィルソンもチャレンジャーと言うか何と言うか・・・えっとすみません。何だか音楽に凄く詳しそうな物言いしてますけど私は音楽にも全く無知で、ど素人です。と言うか正直ど素人の域にすら到達していないと思います。全く分かりません。けどなら何でプロコフィエフのこの曲にはそんなに拘るのか?と言われれば、それは偏にこの曲がバレエ音楽であるから、という答えになります。バレエ「ロミオとジュリエット」には、様々な演出がありますけど、基本的にはプロコフィエフ作曲のこの曲で演じられるものが殆どなので、自然とこの曲にはそれなりの拘りというか、思い入れのようなものが出来てしまいました。なので最初はもの凄く楽しみだったのですよね。ワグナーがプロコフィエフの「ロミジュリ」を演じるなんて!と。ものすご~く難しそうだと思うけど、あえてこの曲を選択するという事は、自信もあるんだろうな、って。だって普通ならニーノ・ロータにするでしょ?それをあえてプロコフィエフで、というからにはワグナーもウィルソンも相当自信があるんだろうな、でなければプロコフィエフなんて絶対選択しないもの、って。ジャパン・オープンでのお披露目は、なのでもの凄く期待していた。今から思えば、相当ハードルが上がっていた。ワグナーの「ブラックスワン」も「サムスンとデリラ」も素晴らしかったし、勝負をかける五輪シーズンにこの曲を選択するなんて、相当自信がある筈、きっと素晴らしいものに違いない、って。真央ちゃんのピアノ協奏曲並みに期待でワクワクしていたのだ。けど・・・見ている間中、私は違和感に苛まれていた。編曲も酷いとさえ思ったし、振付もう~ん・・というしかない感じ。正直ワグナーが気の毒とさえ思えて来てしまった。「こんな曲」で滑らされるなんて、と。この曲が本来持つ、美しさと醜さ、深さと浅はかさ、総じて複雑さというもの、幸福と不幸とを織り交ぜたタペストリーのような、独特の魅力を放つこの曲の素晴らしさは全く表現されておらず、どころかあ~、一番ダメな使い方だな・・とさえ思ってしまった。この曲でロミオとジュリエットを表現しろ、と言われたって、そりゃ無理というものですよ。自分が超一流スケーターだと仮定して、それでこの曲で滑れと言われたら、拒否権発動します。それ位困難なレベルだと思います。この曲を表現し切れるであろうシングルの選手は、本当に真央ちゃん位しか思い付かない。彼女なら出来るでしょうね。普通とは逆で、彼女にはニーノ・ロータの方が難しいでしょう。今はこんなものだと割り切って見られるようになって来たので、最初の頃程の違和感は感じなくなりました。けど、方々でワグナーに対する評価(全くジュリエットに見えない云々)を拝見すると、正直彼女を庇いたくなるんですよ。彼女はよくやってる!この曲を表現するという事の難しさを考えて!って。いや私はワグナーの特別なファンでも何でもないんです。けど彼女は彼女なりに良くやってる、とホトホト感心するんです。「冒険」してもよいシーズンならともかく、五輪シーズンにプロコフィエフの「ロミジュリ」。ニーノ・ロータの「ロミジュリ」なら間違いなく嵌りプロになっただろうに勿体ない・・「王道」で勝負して欲しかったという気持ちは捨てきれません。しかし勿論、選択したのは彼女本人ですから、彼女の選択にケチを付ける気など毛頭ありません。ここまで来たら、演じきって欲しい、と切に思います。全米と言えば、ゴールド選手が素晴らしい演技を見せてくれましたね。彼女の「眠れる森の美女」は秀逸。オーロラを演じるのに、これ程相応しい人が他にいるでしょうか?素晴らしいオーロラ、理想的なオーロラ姫です。理想的過ぎて恐い位。こんなオーロラに会いたかった!「眠れる森の美女」を彼女の代名詞にして欲しいです。最高傑作にして欲しい。ソチで最高に輝くオーロラに会えますように!
2014年01月16日
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新年明けましておめでとうございます。2014年ですね。遂にこの年が来ました、運命の2014年。雌雄を決する2014年。あと一か月。ソチの地では、果たしてどのようなドラマが見られるのでしょうか。どのような結末が待っているのでしょうか。世界一の夢の舞台で、選手の皆さんはどのような夢を、私たちに見せてくれるのでしょうか。とにかく楽しみでなりません。どうか何事も無く、五輪が開催され平穏に幕を下ろす事が出来ますように。「平和の祭典」がその価値を貶める事がありませんように。それだけを祈っています。さて韓国選手権でのヨナ選手の演技を拝見しました。ゴールデンスピンから一か月、どれくらい調子を上げて来ておられるのか楽しみだったのですが、うん、良かったですね。「Send in the Clowns」は初見の段階でもの凄く気に入って、ヨナ選手の集大成を飾るに相応しい素敵なプログラムだと思いましたけど、「アディオス・ノニーノ」の方は、ゴールデン・スピンの演技では正直ちょっと良く分からない・・という印象でした。今回まだまだ完成形ではない事は承知していますけれど、それでもヨナ選手の「アディオス・ノニーノ」というものの輪郭は、大分はっきりしてきたように思います。あくまで個人的な印象ですが、私は「ヨナ選手らしい」アディオス・ノニーノだなぁ、と思いました。「清潔感のあるタンゴ」という表現がぴったりのように思えます。ヨナ選手の演技の本質って、「クール」とか「ドライ」という言葉で表されるのが一番相応しい表現であるように私は思うんですけど、アディオス・ノニーノでも彼女のそうした持ち味が生かされていて、結果非常に「清潔感」を感じさせるタンゴ、だったかな、という印象。べったりした情念とか、絡み付くような、身悶えする程の情熱とか、そういう世間一般が「タンゴ」というものに求める表現とはちょっと違うようにも思えますけど、私にはヨナ選手らしい、彼女の持ち味が発揮されたタンゴ、という事で、これはこれで素敵だな、と素直に思えるんです。勿論まだ発展途上にあるという事は分かっていますけど。ヨナ選手というと「007」が今でも強烈な印象として残っていて、ヨナ=「色っぽい」「色気がある」みたいに思われてるような印象もありますけど、キムヨナの本質は色気にあるのではありません、むしろ逆です。私は先程クール、ドライと言いましたけど、もっと端的に言いますと「冷たさ」にあるのではないか、と思っています。「硬質」と言うのが一番相応しいでしょうか。それは例えば、鈴木明子選手の演技を見て、何とも言えない幸福感に包まれる、あの感覚を思い起こせばヨナ選手の個性はよりはっきりするように思います。鈴木選手の演技の根底にある包み込むような「暖かさ」、「包容力」といったものを、ヨナ選手の演技を見て私は感じたことがありません。そして例えば、佳菜子選手の演技を見た時に感じる「情熱」、「血が滾る」といった感覚、こういったものもヨナ選手の演技からは伝わっては来ない。「表現力豊か」と言われ、「表現力」の代名詞みたいな存在になっているキムヨナだけど、彼女の表現の質って、他の誰とも違う、彼女独特のものなんですよね。彼女ならではの「冷たさ」がベースにあって、そこに色が乗せられていく。その色彩は非常に豊かで、「007」なら「007」、「レ・ミゼラブル」なら「レ・ミゼラブル」と、彼女ならではの世界となって見るものを魅了するのだけど、ベースはあくまで「冷たさ」だから、それが結果的には他の誰とも違うキムヨナならではの「表現」となって、「世界」となって現れるのだろうと思う。色の乗せ方がまた抜群に上手く秀でているものだから本当に他の誰とも違う、キムヨナでなければ創り出せない世界を、否、「キムヨナ」という世界を氷上に出現させてしまえる人なんだね。自分そのものを「世界」にまでしてしまえる人、そこにこそキムヨナの「凄さ」があるのだろう。あ、「冷たい」などと言っていますけど、それはあくまで「演技」において、という意味であり、実際の、現実のキムヨナ本人が「冷たい」などと言っている訳ではありませんので念のため。唯、「クール」で「ドライ」なのがヨナ選手の本質(だと私は勝手に思ってる)だから、だから「タンゴ」は正直ちょっと違うんじゃないか?と今季のプログラムが発表された時私は思ってしまったのだけど、そこは彼女一流の色使いでカバー?してくるんだろうな、と思っていたのね。けど昨日の映像を見た限りでは、まだ「色を乗せた」段階で、自由自在に「色を使う」「色を操る」という次元には到達していないように思えました。五輪で完成形を見られるのが楽しみです。そうですね、ヨナ選手は「優れた画家」のような人ですね。真っ白なキャンバスに、自由自在に色を乗せ、その色使いの妙に、観客は魅せられてしまう。その「画」をいかに味わうかは勿論見る人の自由だけど、私がヨナの「画」を好きなのは、やっぱり基本「さっぱり」しているからだと思う。私ってどうもつくづく「あっさり」「さっぱり」が好きみたいです(笑)。真央ちゃんしかり、パトリックしかり、小塚選手しかり。ヨナを「さっぱり」なんて言うと違う!って人多いかも知れないけど、私の好きな選手の系譜にバッチリ入ってしまう所を見ると、やっぱり彼らと同系なんだと思う。唯ヨナのヨナたる所以は、その「色使いの妙」にある。様々な色を駆使して自由自在に、作品ごとに異なる世界に染め上げてしまう。その「妙」を味わう事にこそ、キムヨナの演技を見る醍醐味があるのだと思う。既に完成の域にある「Send in the Clowns」ではしっとりと、情感豊かに「舞う」ヨナ選手が見られるし、「アディオス・ノニーノ」では清潔感ある、さっぱりしたタンゴを踊る彼女が見られるのは嬉しい。けど後者ではまだ「踊る」段階には達していないので、五輪では是非、「踊る」彼女が見たいですね。余談ですけど、「アディオス・ノニーノ」は衣装が本当に素敵ですね。キムヨナ史上最高の衣装じゃないか?とまで思ってしまう位、私は好きです。物議を醸したSPの衣装を変えてくるのかと思ったけど、逆でしたね。ちょっとびっくり。
2014年01月06日
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全日本選手権女子、表彰台に上がったのはやはり、事前の予想通りのこの3人だった。鈴木選手、村上選手、浅田選手。五輪にも目出度く出場が叶った。皆さん、本当におめでとうございます!今回はやはり、鈴木選手と村上選手が素晴らしかったな、という印象。鈴木選手のプログラムはどれも名作といっていい素晴らしいものが多いけれど(と言うか鈴木選手ご自身が素晴らしい作品に仕上げているのだけれど)、今季の「愛の讃歌」「オペラ座の怪人」は、どちらも見ているだけで鈴木選手の創り出す世界に引き込まれ、魔法を掛けられたかのように素敵な気分に陥る、本当に素晴らしいプログラムだ。鈴木明子の創り出すあの世界は凄い。あれだけの世界を創り出せるスケーターというのも、そうそう存在しないと思う。彼女の創り出す世界というのは様々な顔を持っていて、刻一刻と様相を変える、正に目の離せないものだけれど、基本にあるのは「暖かさ」だと思うのね。愛とか、喜びとか、ぬくもりとか、人の心の優しい部分に働きかける、極めて健全と言うか、人間としての素晴らしい部分、喜ばしい部分、そういったこの世の中の素晴らしいもの、賛嘆すべきもの、を描き出すことに非常に長けていて、だから私は、彼女の滑りを見るといつも、何とも言えない幸福感に包まれ、心が暖かくなるのだ。恐らく「演技」ではないのだろう、と思う。鈴木選手ご自身の人柄の暖かさ、優しさといったものが全て氷上で表現し尽くされるのだろうと。演技力ではない、心の底から湧き上がってくる衝動のようなものが鈴木選手を突き動かし、彼女の中にある暖かさが、音楽と言う衣装をまとって踊り出すのだろう。だから彼女の演技を見ていて、皮相的な印象を受けることは全くと言っていい程、ない。そして勿論彼女のあの、卓越したスケーティングスキル。全てがあのスケーティングスキルから始まっている。氷上であれだけの世界を創り上げるには、先ずやっぱり、足元に自信が無ければ始まらないもの。彼女の加速感溢れる、緩急自在のエッジワーク。良く伸びる滑らかなスケートは、見ているだけで心地よい。多くのスケーターからは、トップ選手と言えどもやはりどうしても「摩擦」というものを感じてしまうのだが、彼女の滑りからは全くと言っていい程感じることは無い。何をおいてもやはり「滑り」なのだ。フィギュアスケーターの生命線。フィギュアスケーターの生命線は決して「ジャンプ」にあるのではない(高難度ジャンプの魅力も勿論良く分かってはいるけれど)。そして2位になった村上佳菜子。彼女はまた、非常にダイナミックな演技で魅了してくれる選手だ。装いを新たにした「ヴァイオリン・ミューズ」は、正にこれぞ村上佳菜子!と言える素晴らしい演技だった。正直私は圧倒されてしまったよ。佳菜子ちゃんの放つパワーの凄まじさに。大仰でメリハリの効いた、押し出しの強い演技。輪郭のくっきりした実に鮮やか極まる演技。鮮烈という言葉がこれ程相応しい演技も無いだろう。佳菜子ちゃんの魂がヴァイオリンの旋律に乗せられて、美しい旋律をいよいよ美しく響き渡らせる。音楽が、これ程美しく聞こえるなんて。私は心底感じ入ってしまったよ。2シーズン前のこのプログラムも好きだったけど、今回の「ヴァイオリン・ミューズ」はもっと好きだ。私は「強い女性」が大好き。だから、「強さ」を強烈に感じさせてくれる今回の佳菜子選手の演技には本当に打たれた。佳菜子ちゃんの表現する「強さ」というのは、何というか、人間臭さというものがかなりの割合で含まれていて、人間の業とか、原罪とか、そういう人間の「負」の要素、そういったものも全てひっくるめて「強さ」として表現されているように感じるのね。鈴木選手の表現する世界とはまさに対照的。人間の「正」の要素、素晴らしさを謳い上げるのが鈴木明子の真骨頂だとすれば、村上佳菜子が謳い上げるのは人間の「負」の要素、それを含めての人間の「強さ」。2人とも本当に凄い。そしてこの2人とはまた次元の異なる世界に浅田真央がいる・・
2013年12月27日
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全日本選手権が終わり、五輪出場選手が発表された。羽生選手、町田選手、高橋選手。小塚選手の名前が呼ばれる事は無かった。私はパトリック・チャンの滑りが大好きで、一番に好きな選手ではあるけれど、その次に好きなのが羽生選手、そしてその次位に好きなのが小塚選手だ。一時期は、パトリックと同じくらい好きで応援していた。今でも好きな気持ちは変わらないし、応援している。ので、今回彼がソチへの切符を掴めなかった事、本当に残念でならないし、悔しい気持ちで一杯でもある。ご本人の気持ちを想像すると、本当に堪らない。どんな気持ちでいる事だろう、小塚選手・・・けど、だからと言って高橋選手がソチへの切符を掴んだ事に、異を唱えている訳では全くない。そもそも、唱えようなんて気にもならない。元々全日本一発勝負ではなかった訳だし、選考基準を満たしている高橋選手が選ばれる事に、不足の気持ちなど、抱ける筈もない。小塚選手の魂の演技は、実に素晴らしかった。こんな小塚選手の滑りをもう一度見たいと思っていたので、彼の気持ちの込められたあの演技には、本当に感動した。もしかしたら・・という淡い期待も抱いてしまう程だった。けど、やはり彼がソチへの切符を掴むには、五輪という世界一の大舞台に出場する為には、表彰台に乗る、だけではダメだったんだ。優勝若しくは僅差の2位くらいの、ノーミスの演技を見せなければならなかったんだ、と思う。世界で勝てる選手を、とスケート連盟は考えている事だろう、当たり前の話だ。世界で勝てそうだ、とまで思わせる程の「圧倒的な」演技を見せなければならなかったのが、今回の小塚選手だったのだろう、と思う。彼では、世界では勝てない・・連盟の判断は、結局はそういう事だろうと思う。そして残念ながら、私もそれは認めざるを得ない。小塚選手がパトリックに勝てるか?この4年間、2人を応援し続けた私には、それは無理だと思う。無理だと言うのが酷過ぎるならば、それはとても可能性としては低い、と言うべきか。小塚選手がそれこそ、一生に一度レベルの「超・神演技」でも披露する位でなければ、先ずパトリックには勝てないよ。「メダルが期待できる」選手ではなく、「金メダルを期待できる」選手を選出するのは当たり前。これだけの人材が揃っているのだから。小塚選手にはメダルは期待出来ても、金メダルは期待出来ない。結局この点が、一番の選考ポイントとなったのではないかな?破竹の勢いの羽生選手には金メダルが期待できる。町田選手も期待できる。高橋選手も期待できる。小塚選手は期待出来ない。これってもの凄く大きな「差」だと思うんですよね。パトリックのファンという事で、パトリック・チャン目線で考えてみても、闘う相手として明らかに「嫌」であろうのは、小塚選手ではない。やはり高橋選手の方だもの。怪我をされていても、一か八か、伸るか反るかみたいな所があるとしても、その「一」に、「伸る」方に、賭けてみようという決意をされたのじゃないかな?それだけの決意をさせてしまえるというのも、高橋選手の強さだと思う。高橋選手は、世界からの評価がもの凄く高い。その点も、小塚選手とは大いに違う所で・・・それにしてもだ。バンクーバー五輪で見事八位入賞を果たし、その翌年のシーズンで世界選手権銀メダルを獲得した彼が、ソチに行けないなんて、こんな結果、少し前までは想像もしていなかったよ。羽生選手がとんでもない速さで成長してしまった事、これは本当に予想外だった。仮に小塚選手に怪我やスケート靴のトラブル等が全く無かったとしても、万全の状態だったとしても、羽生選手の後塵を拝することになっていたろうと思う。彼は文字通りの「天才」だもの、特にジャンプのね。小塚選手はジャンプの天才だとは全く思えないし、実はパトリックも「ジャンプの」天才ではないと思う、私は。けど羽生選手は、紛れも無くジャンプの天才だ。よく彼の事をプルシェンコの再来のように言う人がいるけど、確かにそうなのかも知れないね。そして、人を圧するかのような独自のカリスマ性、華があるという意味でも、やっぱり羽生結弦は「天才」だと思う。こんな早熟の天才が現れてしまっては、努力型、秀才型の小塚選手にはかなり苦しいね。同じ国に、同じ時代にこんな天才が現れてしまっては本当にどうしようもない。バンクーバー五輪が終わった時点では、4年後にこんな凄い選手が育ってしまっているなんて、予想もしていなかったし(その年の世界ジュニアのチャンピオンだったとは言え)、高橋選手も織田選手もとっくに引退しているものだと思っていた。事実バンクーバー翌年の幻となった東京ワールドでの引退を高橋選手は表明されていた訳だし。ソチ五輪の日本男子のエースは小塚選手だと信じていたんだけどな・・パトリックとソチで金メダル争いをするのは彼だと、信じ込んでいた。それがまさか、その舞台に立つ事さえ出来ないなんて・・あまりに無情で残酷過ぎると、やっぱりどうしても思ってしまう(繰り返しますが、他選手の選出に異を唱えている訳では全くありません)。彼の端正で美しいスケートが、五輪で一層輝いてくれますように。そう祈っていた。けど現実はやはり勝負の世界。選考の段階で落とされているような状態では、元々それだけの実力だったんだ、と思う(と言っても今の日本男子のレベルが異常なまでに高過ぎるだけの話で、普通の国なら余裕で五輪にも出場出来るんだけどね・・)。小塚選手のスケート人生は、競技者としての人生は、これで幕を閉じるのだろうか?故障を抱えておられるだけに、厳しいのかも知れませんね。何とも言えず、寂しいです・・・織田選手も本当に無念だろうな・・私は織田選手も好きです。バンクーバーであんな悔しい想いをしたのだもの、今度こそは!という想いは人一倍あったことだろうと思う。織田選手こそ、本当に色々勿体なさ過ぎましたよね・・いずれにせよ、五輪代表選手は決定しました。羽生選手、町田選手、高橋選手のご健闘を祈ります。選ばれなかった選手の為にも頑張って、なんて私は言えません。ご自身の精一杯、渾身の演技を見せて下さるであろう事は、分かり切ってる事ですもん。
2013年12月23日
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キムヨナ選手も、五輪に向け遂に始動。集大成と位置付けるシーズンに、さてどんなプログラムで、どんな演技内容で臨むのか、非常に興味深く、楽しみでもあったのですが、う~ん・・良い意味で私の期待を大きく裏切ってくれました。SP「悲しみのクラウン」、これは素晴らしいじゃないですか。ヨナ選手の歴代のプログラムの中でも、もしかしたら一番気に入ったと言えるかも知れない。彼女はSPでは「007」や「死の舞踏」に代表されるように、インパクトが強烈で、ダイナミックな演技で勝負してくるというイメージがありましたが、一転して今回は「抒情」を感じさせる演技。あの単調でこれと言った盛り上がりのない静かな、哀切な音楽で滑るというのはとても難しい事だろうと思われるけど、見事に演じきっている。何より特筆すべきなのはやはり彼女の「滑り」の美しさだろう。これまで速さやダイナミックさ、力強さといった点に眼が行きがちだったけれど、このプログラムでの彼女の滑りは実に滑らかで、かつ美しい。それでいて相変わらずのキレの良さも感じさせるので、実に絶妙と言えるバランスの滑りになっているのではないだろうか?弦の音色がとても良く合う彼女の滑り。彼女にとってこの試合は、文字通り「試運転」の状態で、決して100パーセントの状態ではないことは、素人の私が見ても明らかだ。それが恐い。「試運転」でこれだけの滑りを見せられるのがキムヨナなのだと、改めて思い知らされたように思う。私は浅田真央のファンではあるけれど、何度も述べているように、ヨナ選手も好きな選手の一人だ。好きな選手の一人と言うよりは「大好きな選手の一人」、とまで言ってもいいと思う。キムヨナのスケート人生最後のシーズン。その最後に、こんな素敵なプログラムを見せて貰えた、これからも見せて貰えるというのが本当に嬉しい。「あげひばり」を彷彿させるかのような、しっとりと、抒情を感じさせる、それでいてヨナ選手独特の情感溢れる演技。実は「007」なんかより、こういったタイプの演技の方が、キムヨナの真骨頂ではないかと思う。彼女も大人になったのだなぁ・・としみじみ感じ入ってしまった。FP「アディオス・ノニーノ」の方は、まぁ想像の範囲内と言うか、ヨナ選手だったらこんなもんだろうね、これくらいはやってくれなきゃね、みたいな印象で、良くも悪くも想定内の演技(勿論、お披露目でこれだけの演技が出来るのは凄いとは思うけれど)。ので、余計にSPが光って見えるというのもあると思います。五輪まであと2か月。ヨナ選手の演技からも目が離せません!
2013年12月13日
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羽生結弦とパトリック・チャン。この二人の、息詰まるような闘いが繰り広げられたソチ五輪シーズンのグランプリファイナル男子シングル。本当に見応えありました。私は特にこの二人が好きなので、もう余計に。どちらも応援していましたしどちらにも勝って欲しかった。SPでの羽生選手の圧巻の演技に対し、パトリックはあ~、もうどうしちゃったの、って感じでこの大会はダメな時の(ジャンプが)パトリックだ、このまま終わるのかな・・なんて思っていたのですが、見事!フリーでは意地を見せてくれましたね。100パーセントの彼の演技ではなかったとは思うけど、それでもよくぞあそこまで建て直した、本当に素晴らしい精神力だと感じ入ったし、このシーズンに賭ける彼の思いの強さを伺い知ることも出来た。最後あれだけバテてしまったかのような彼を見るのは珍しいと思う。スケートカナダの時も最後かなりお疲れ、という感じだったけど、今回はそれ以上に本当にしんどかったね。元々「四季」というプログラム自体が、あり得ない位体力を必要とするプログラムだと思うのだけど、今回はファイナル独特の空気とか、羽生選手の演技とか、いろいろな要素が重なっていつも以上に本当に体力を消費したのだと思います。お疲れ様でした、パトリック。精神的にもかなりのお疲れであったろうとお見受けします。暫くはゆっくり休んで下さい。そしてソチではあの素晴らしいプログラムである「エレジー」でパトリック・チャンの神髄を世界に知らしめて下さい。あなたの演技は本当に「美しい」のだから。あなたの「美しい演技」を世界中の人に私は見て貰いたい。高難度ジャンプやスケーティングスキルの素晴らしさだけがあなたの魅力なのではない。そうした高度なテクニックを、そのまま「美」の域にまで「芸術」の域にまで磨き上げ、昇華させていることは勿論彼の最大の強みであり大きな武器そのものであるのは間違いないにせよ、あの「空気」あの「世界」、ピ―ンと張りつめたような、厳冬の空気を思わせるような、厳しくも美しい、清らかな世界。パトリックの創り出す清冽な世界は他に例を見ないものだ。感情表現が物足りない?演技力無い?魂を鷲掴みにされるような感覚には陥らない?なに、野暮な事言ってるの!そんな次元でしか彼の演技を見られないなんて正にナンセンス!パトリックの素晴らしさはそんな次元にあるのではないし、そんな次元からしか彼の演技を評価出来ないのだとすれば、こんな勿体ないことはないと思う。「エレジー」での彼の美しさは正に絶品。「四季」では更にパワー、力が加わって本当にえも言われぬ彼ならではの世界を堪能出来る。両プロとも、彼ならではの、彼にしか出来ない「スケート」による音楽表現、「スケート」によって視覚化された音楽、というものを堪能出来ます。凄いスケーターであると、もう私はそれしか言えないような状況です。対照的に、色々雑多な魅力に溢れているのが羽生選手ですね。とにかくあの変わったキャラが何とも言えません。私は羽生選手を見るといつも「猛禽類」を思い起こします。繊細そうでなよなよした外見とのギャップがあり過ぎて本当に面白い選手ですね。キラキラ輝いているのじゃなくて「ギラギラ」輝いている。まぁ、こういった点については過去にもう何度も書いている事なのでこれ以上は繰り返しませんが。「パリの散歩道」は正に嵌りプロで羽生結弦の魅力を余すところなく堪能出来る。「ロミオとジュリエット」も18歳(もう19歳ですが)の羽生選手にはとても演じやすいプログラムであろうと想像します。原作ではロミオは確か17歳だったと思いますから、年齢的にもそのまま「地」で演じやすい。若さゆえの悲劇とか、迸る情熱とか、一つの恋に全てを賭け、全てを捨ててしまった若者たちの悲劇とか、そういうものを表現するのはご本人のキャラからしてももの凄くピッタリだと思います。今季の「ロミジュリ」では羽生選手はロミオに見える。2年前に演じた時は「ロミオとジュリエット」じゃなくて「羽生結弦」というプログラムだよね、って思ってしまう程、羽生選手そのまま、素のまま、という感じだったけど(それがまた最高に魅力的だった)、今季はちゃんとロミオに見えるよ、羽生君(笑)。ウィルソンの振付も素敵だと思うし、彼もまた五輪シーズンに嵌りプロを得た訳で、これは強いだろうな~、とは思っていたけれど・・うん、羽生結弦は「強い」ね。本当に強いと思う。今季グランプリシリーズで2試合ともパトリックと一緒だったという事が、羽生選手を確実に、更に更に強くした、と思う。元々強い選手だったのが、更に「経験」まで積んで(ってまだ19歳になったばかりなんですけどね~)一体この先どこまで行ってしまうのか。楽しみなような、そうでないような。本当に空恐ろしい19歳。羽生選手、ソチでの演技を楽しみにしています。世界をアッと言わせて下さい。世界を驚かせて。あなたにはそれだけの力がありますから!
2013年12月08日
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エリック杯でのパトリックの演技を何度も何度も観てしまいます。見終わってはため息を付き、またリピート。その繰り返しできりがありません。ついでにスケートカナダでの演技も何度も見てしまうので、本当に他の事に手が付けられない!いやもういい加減解放してよ、パトリック!って、テレビ画面の彼に向かって叫びたくなります(冗談じゃなく、本当に)。今までも、勿論彼の演技を見るのは大好きでした。本当に、一人だけ次元が違うとしか言いようのないあの素晴らし過ぎる超絶スケーティング。あの異次元の滑りを見るだけで幸せだったし、陶然とさせられたものだけど、今季の彼の演技は今まで彼のファンだった人から見ても、もう一段上に行ったというか、いやもう、技術的にこれ以上は望めまい、という次元には既に前から達していた人ではあるのだけど、それは分かっているのだけど、更に何だか突き抜けたというか、完全に別の世界に行ってしまったというか、あ~、書いていてもどかしくなってくる!とにかく「別格」、「異次元」の滑りですよ。とにかく滑り、滑り、滑り!滑りまくる!これぞまさに「パトリック・チャン」です!本当に、「パトリック・チャン=フィギュアスケート」であり、「フィギュアスケート=パトリック・チャン」でしょうね。彼の演技を見られる事、「フィギュアスケートの極致」を味わえる事、本当にこれ以上の幸せはありません。ソチ五輪でも「極上の滑り」を堪能させて下さい。そして結果として表彰台の真ん中に彼が立つ事が出来たなら、私にとってもこれ以上の喜びはないです。女子シングルの表彰台の真ん中に立つのは勿論真央ちゃんね(笑)。真央ちゃんとパトリック、私の大好きな二人が、共に五輪の金メダルを手にしてくれたら・・・あ~、想像するだけで泣きそうになります・・パトリックの今季のプロ、「エレジー」も「四季」も両プロとも本当に素晴らしい!やはりプログラムの良さというのも、大事になってくると思うので、そういう意味では今季、五輪シーズンのプロに「四季」というのは本当に良い選択だったな、と思います。昨季の「ラ・ボエーム」も大好きでしたよ。けど、やっぱり彼には「物語」を語らせる、演じさせるのよりも、プロットのない、純粋に美しい音楽をスケートで表現するという、そういう表現スタイルの方が明らかに合うよね。「四季」の切迫感溢れるあのメロディーは、パトリックのスケーティングには本当に嵌り過ぎるくらい嵌っていて、五輪で勝負を賭けるプロとしてこれ以上のものは望めまいと思えるくらい、本当に彼にピッタリの、素晴らしいプログラムだと思う。「エレジー」も同様。正直「エレジー」は最初エキシビション用で見たのが素晴らし過ぎて好き過ぎだったので、昨季、SPとして競技用に作り直されたこのプロを見た時は、違和感ありまくりで、ちょっと入り込めなかったんですよね、私。でも今季は違う!純粋にこのプロに入り込めるし、改めて素晴らしいプログラムだと感心する。ピアノの旋律と一体となったパトリックのスケーティング。美しいと、息を呑みます。パトリックには私は「美」しか感じない。人間的な感情を一切排した(ご本人はそうは思ってはいらっしゃらないかも知れませんが)、唯、純粋に美しい世界。この純度100パーセントのような、ひたすらに美しいある意味「無」の世界、こんな世界を創り出せるのもパトリックしかいない、と思っています。「エレジー」も「四季」も、本当に何て素晴らしいプログラムを手にしたのでしょうね、彼は。バトルとウィルソンには、一ファンとして心からお礼を言いたい。「嵌りプロ」を五輪シーズンに得る事の意義はとてつもなく大きいですから。
2013年11月20日
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「ノクターン」が素晴らし過ぎていまだに呆けてるような状態なんですが、「ピアノ協奏曲」も素晴らしかったですね!この曲は、フィギュアスケートファンにとっては有名で、思い入れのある方も大勢いらっしゃるようで、そんな方から見た真央ちゃんのこのプロは、どんな風に映っているのかは全く分からない。クラシック音楽ファンの方からはどう見えるのかも全く分からない。けど「浅田真央のファン」としてこのプロを見た場合、唯々素晴らしいとしか、言えないと思う。上手く言えないけれど、私にとってこの曲は「大河」のイメージなんです。と言うか、真央ちゃんの演技を見ていると、自然に「大河」の風景が浮かんでくる。彼女の身体から音楽が流れ出し、溢れだし奔流となって迸る。そして気が付けばそこには悠々たる大河の流れが存在し、その雄大さに圧倒されている内に幕が閉じる。このプロは正しくそんなイメージを持たせてくれるんですよね。正に「川の流れのように」です。ちょっと安直過ぎるかも知れないですけど。そして何より真央ちゃん自身が、この曲を非常に慈しんでいるように思えること。愛しているように思えること。それを感じられるというのが、ファンとして何よりも嬉しい。長い間彼女を見て来たけれど、こんなにも曲に対する「想い」を溢れさせ、表現することに喜びを感じている姿というのは、見たこと無かったような気がする。今までは「振付通りにやってます」、という感じをややもすれば受けてしまうような所があったのだけれど、今季の彼女は違う!明らかに音楽を「心で」感じて表現しようとしているし、実際その試み?は成功している、と思う。曲に支配されるのではなく、拘束されるのでもなく(今まではそんな印象を受けることも正直あった)曲を自由に操れるようになった、と言うか。そう、自由!そんな気がする。今季の彼女は「自由」だ。非常に「伸びやか」だ。晴れ晴れとしている。こんな真央ちゃんを見られるなんて、正直全く思っていなかった。なので本当に嬉しくてならないのだ。浅田真央は遂に「開花」した。未完の大器が遂に完成しようとしている。両プロとも衣装も凄く良いね。今まで衣装がビミョー過ぎることが多くて、折角の素材の良さが台無し!と思わせられることも度々だったので本当に嬉しい。真央ちゃんは、衣装変える事も多いからこのままソチまで行くかは分からないけど(変えるとしても同じ傾向で行ってくれることを願う)。メイクも、ノクターンでは清純に可愛らしく、ピアノ協奏曲ではしっかり濃いめに、と曲の雰囲気そのもので、凄く良いと思う。真央ちゃん本当に綺麗になりましたよねぇ。いや元々綺麗だったんだけど、なんか益々綺麗になったように思える。浅田真央は全ての意味において、本当に「美しい」。心からそう思う。技術的な事は私は全く心配していません。と言うか心配する必要など、全く無いみたいに思える。とにかく階段を一段一段上がって来たら、ある時急に視界が開けて自分がいつの間にかこんな高さにまで来ていたことに驚く、そんな感じでしょうか、今の真央ちゃんは。いつの間にか彼女はファンも驚く位の域にまで到達していたんですね。「アスリート魂」は誰よりも燃え立たせている彼女だから、一体彼女がどこまで行くのか、どこまで行ってしまうのか、恐ろしいような気さえして来ます。浅田真央は「伝説」になる。その道程を見られるというのは、何という喜びでしょうか。
2013年10月23日
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