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2005年10月から一年間放送され、9月23日に最終回を迎えた「BLOOD+」。
プロダクションI.G.制作ということで、放送開始前から入れ込んで、終わりまでずっと見てきたが、その総まとめレビューを記す。あくまで自分が思ったことを書くだけなので、その点を踏まえてご覧ください。

<ストーリー面>
どちらかといえば、面白かったというのが正直な感想である。少なくとも、「これからどうなるのか」という先の楽しみを十分に与えてくれる展開で、毎週土曜日を楽しみにしていたところもある。

ただ、ストーリー上、果たして必要だったのかと思うところや、逆に不十分だったのではと思うところが目立ち、消化不良の感も否めない。特にカールやソロモン。そして、シフたちの扱いが軽薄だった気もする。なぜカールやソロモンが、小夜に対し執着心を持ったのかが十分に描ききれていなく、彼らの死に方もあっけない。もう少し彼らのキャラクターを描いていれば、まだ納得できたように思うのだが。シフについては、果たして必要だったのかとさえも思った。正直、登場キャラクターを増やしすぎてしまったがために、一人ひとりのキャラクターのバッググランドを描ききれなかったのではなかろうか?(時間的な問題で。)それが、終盤のご都合主義ともとれるあっけない死に方につながってしまったように思う。
あとは、33話からは1年後という設定になっているが、必要だったのかなあ?まあ、小夜の眠りを近づけさせるための措置みたいなもんだろうけど、でもねえ・・・。番外編として、「空白の一年」を描いたストーリーをやるというのなら、話は別だけど。

舞台や物語の背景、そして作風からして、この「BLOOD+」は他のアニメと比べてややクールな雰囲気である。「功殻機動隊」とは違い、若年層向けに作られたTVアニメではあるが、それでもI.G.らしいクールな雰囲気はうまく出ていたと思う。ただ、この作品のメインテーマとなる「家族愛」を描くにしては、あまりにもギャップが激しすぎたのでは?もちろん、I.G.らしさを完全に無くせとは言わないし、私自身はI.G.作品の雰囲気は好きなのだが、もう少しI.G.らしさを排したほうが、まだ十分見やすかったように思う。同じI.G.制作の「xxxHOLIC」とまではいかなくても、それに少しでも近い雰囲気を入れれば・・・と個人的に思ったのだが・・・。
さすがにそこらへんは難しいだろうねえ。

まあ、製作スタッフの方も、「BLOOD+」の出来には100%満足はしていないようだし。それなりにI.G.もこのテレビシリーズ「BLOOD+」で課題が見えてきたことだろう。今回の課題を生かして、(いつになるかはわからないけど)次のテレビシリーズにつないでいってほしいものだ。

<キャスト面>
これについてはほぼベストマッチングだったと思う。どのキャラクターもしっかりキャラがハマっていたし、いい演技を見せてくれたように思う。もちろん、演じた声優の多くが一流だったからだろうけれども、声優さんの技量だけでこんなにマッチするとは思えない。ここらへんは音響監督の手腕もあるだろう。こういうところは、やはり押井守氏が声優を大事にしているから、I.G.もそんな気風があるのだろう。

そんな一流の声優陣に囲まれて主役を演じた小夜役の喜多村英梨だったが、脇を固めた他の声優に引けをとらないぐらいのいい演技力だったと思う。初回から彼女の演技はなかなかのもので好感が持てたが、それが回を重ねるごとに成長していって、演技力もかなり向上していたように思う。最近、同じI.G.制作の「シュヴァリエ」にもレギュラー出演を果たし、これからの活躍によりいっそうの期待が持てる。これからも実力派の若手声優として頑張ってほしい。

もう一つ特筆すべき点は、リク&ディーヴァを演じた矢島晶子さん。まさか矢島さんの二役(いや、 ディーヴァのリクバージョンに、双子の妹合わせたら四役か?? )をここで見ることになるなんて思ってもみなかった。 おかげで、声優ネタで結構遊んでしまった(笑)
いまじゃ、彼女の代表作といったら「クレヨンしんちゃん」だけど、矢島さんの真骨頂が現れた作品としては、この「BLOOD+」が代表作と言ってもいいのではなかろうか。「クレしん」に次ぐ代表作となったといっても過言ではない気がする。
ムトウ監督(「クレしん」監督)、どうか「BLOOD+」のパロディを是非・・・(笑)


<演出・技術面>
タイトルどおり、容赦なく「血」が吹き出てくるシーンは、やはり土6ならではだろう。だけど、これだけ過激な映像は、夕方はもちろんのこと、深夜帯でも普通なら放送できないだろう。いくらキングT@KEDA(竹田青滋プロデューサー)が寛容とはいえ、下手したら上から止められてもおかしくはないと思うが。それでも堂々と見せつけたのだから、ある意味毎日放送は凄いテレビ局だと思う。
地元大阪のテレビ局なんでこれからも応援したいですなあ・・・。

技術面については、さすがはI.G。クオリティの高さは相変わらず。特に、目をひいたのは、第2期・第3期のオープニング映像。あれは本当にI.G.らしさが思う存分発揮されていて、あれだけでも十分作品といて評価のあるものに仕上がっているのではなかろうかとさえ思う。

<音楽面>
さすがにハリウッドの作曲家が手がけたこともあってか、劇中音楽は秀逸。どの曲も心に響くいい曲だったと思う。あまりのよさについついサウンドトラックを買ってしまいました。
主題歌はというと、1クール目はOP・EDともにマッチしていたんだけど・・・2クール目からはちょっと・・・。
う~ん、「ガンダムSEED」もそうなんだけど、どうして1クール目のは良くて、2クール目からはパワーダウンしちゃうのかなあ??それならずっとその曲で通してもいいような気がしないでもないが。
ま、別に1クールごとに曲を変えることに反対ではないけど。


とりあえず、こんなところである。まあ、I.G.としては4クールのテレビシリーズは初めてだから、及第点といったところでしょうね。
個人的にI.G.の雰囲気は好きで、他のアニメスタジオと比べたら、スタジオ独特の個性を持っていて、かつしっかりとした作品を作っていると思うので、今後のアニメ界の牽引役として期待している。次のテレビシリーズでは、制作も視聴者も納得のいく作品を作り出してほしい。


さて、次の新番組はボンズの時代劇アニメか・・・。
声優陣が、 主演の藤原啓治さんをはじめ、かなり渋いキャスティングだなあ。(笑)
でも、見たいかというと・・・まだまだ微妙なところ。次週の特別番組を見て、見るかどうか決めようかな?

もっとも、もう毎回こんなグダグダなレビューを書くことはないけど。
とりあえず、一年間どうもありがとうございました。では。


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最終更新日  2006年09月26日 00時20分29秒
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