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2006年11月25日
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テーマ: お勧めの本(7419)
カテゴリ: オヨミモノ
楊絳とその家族 風呂 」という小説を読んだ。

中国の近現代史は、正直分かり難い。
特に中華民国が建ってから先、半端に関東軍が関っていることも、進んで理解しようとするのを拒んでいる感じはある。

「言い訳」に過ぎない部分は否めないが....。

写真は「 課題図書 」作者の楊絳(手前)と、旦那と娘の家族を捕らえた一枚である。家内は、彼女の旦那、銭鍾書の作品を薦めていたが、生憎地元図書館に置いていなかったのでこちらを借りた。彼の著作については、また紹介する機会もあるだろう。夫婦揃って共和国への風刺を交えた色恋譚を綴ったと聞いている。

家内は何であれ、楊絳の筆遣いの「巧さ」を表して止まないが、果たして訳本で「それ」が伝わるものか?は、甚だ疑問ではあった。....が、それ以前に、あの時代の中国を垣間見た感じがして、その「楽しさ」が全てに勝った感じがした。

時は共和国が建ってすぐ、舞台は小さな文学研究所....文化大革命前の、いわゆるホワイトカラー狩りにあった文学者達のお話である。
共和国が出来て、当時の人々がどう考えて北京を目指し、どう考えて共産党を支持し、どう考えてその思想を吸収-消化しようとしたか....。どうしても「崇高な理想」と結び付いてしまう当時の世相について、等身大に「人」を描き出した力量は、筆の巧さを越えて、見事と思わずにはいられなかった。





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最終更新日  2006年11月25日 21時57分41秒
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