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2007.06.19
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カテゴリ: 教育相談だより
準備体操.GIF

 学校の先生の中には、部活の指導に熱心に取り組む先生がけっこういます。
 自分の休日もすべてつぶして、ほとんど1年中、盆と正月以外はひたすら部活指導に学校に通い続ける熱心な先生もいます。
 こういう先生の情熱のおかげで、大いに技能を伸ばし、世界レベルの競技者、あるいは演奏者になったという人も少なくないでしょう。

 しかし、それを「やりすぎ」と評価する人もいるのはたしかです。
 すばらしい情熱と見るか、やりすぎと見るかは、指導を受ける生徒の側次第と言えるのかもしれません。同じ指導を受けても、ある子は熱心なほど伸びるし、ある子には過剰に厳しいというわけです。

 一般論としていうなら、教師は部活にのめり込みやすいです。夢中になり、熱くなってしまいやすいです。
 なによりも、部活は結果がはっきりと出ます。
 部活動では、市内何位、○○大会優勝、県大会出場、全国大会金賞・・・とか、成果がはっきりと目に見えるので、教師にはすごく励みになるのです。
 もちろん、部活に燃える先生は大会で勝つことばかり考えているわけではありません。
 個人の努力や根性、フォアザチームの精神、仲間への思いやりや困難に打ち克つ気迫など、子どもの姿から多くの感動をもらい、その都度仕事のエネルギーをもらう経験もします。
 しかし、やっぱり知らず知らずのうちに熱くなり、子どもに高いものを要求してしまいがちという場合も多いようです。

 教師の部活の指導は、全くのボランティアです。熱心にやっても手を抜いてやっても給料は変わりがありません。日曜に部活の指導で出勤すればほんのわずかの手当は出ますが、ほとんど割に合うものではありません。この、「ボランティア」が、教師を部活にのめり込ませるひとつの大きな要素になっています。
 熱心にやってもやらなくてもいい部活動、給料とはほとんど関係のない部活動、だからこそ、それでも自分がそれをやるからには、やりがいがほしいのです。損得度外視で子どもと一緒に夢中になりたいのです。
 いつも負けてばかり、意気上がらない部活では、なんのために骨を折っているのか、なんとなく空しくなってきてしまいます。だから、子どもにがんばらせたいのです。
「やった!」
という気持ちを子どもと共有することで、自分の仕事が意味のあるものなのだと感じたいのです。

 また、ボランティアでやっているという気持ちが、
「おれも自分の時間を犠牲にしてやっているんだ、子ども達をここまでしごいているのも純粋な情熱からなんだ」
と、子ども達に厳しいレベルを要求してしまいがちです。
 この辺は、月謝を取って教えているスポーツクラブの指導とは明らかに違いが出ている部分だと思います。

 ぼく個人の経験では、部活をやっていて、保護者からクレームとかつくと、けっこうくさりました。頭に来て投げ出したくなるときもありました。根底に「こっちは無償でやってるんだぜ。それを認めてくれないのかよ。もっと感謝してくれてもいいだろ。」という意識があったと思います。もっともこれはすべての教員に一般化してはいけないと思いますが。

 ボランティアでやっているということが、過剰に熱が入りやすいひとつの要素なのだと思います。
 以前、高校サッカーの決勝を見に来た海外のコーチが、「ひざやももにサポーターをまいている選手ばかりではないか。ユース年齢でなんでこんなに無理をさせるのか理解に苦しむ。」と語ったそうです。指導者の側が選手の長い競技生活、あるいは人生を見据えながら指導にあたっていかなければいけないということを心しなければならないと思います。
しかしながら、こういう先生のボランティアを否定することはできません。
 日本の学生スポーツの根幹を支えているのは、熱心な先生のボランティアであることも事実です。これに見合う手当をちゃんと払っていったら、日本の教育財政はたちまちパンクしてしまいます。
 今後も、学生スポーツは、熱血先生のボランティアが中心になって支えていくことと思います。でも、最近では、学校の部活以外のスポーツクラブなどがけっこう増えてきました。こういう選択肢が増えるのは、いいことだと思います。
 ガンガンやりたい子も、のんびりやりたい子もそれぞれでやれるというのが理想なのではないでしょうか。





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Last updated  2007.06.19 22:37:34
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