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2007.07.05
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カテゴリ: 教育相談だより
出席を取るわよ.gif
 先日、「不祥事防止のために」という小冊子が配られました。
 その中で、体罰について、細かい事例が載せられていました。

 中学校での修学旅行でのこと。男子生徒Aが、就寝時間を過ぎても寝ようとせず、女子の部屋に遊びに行っていた。引率教師がそれを見つけ、厳しく指導した。しかし、その後、Aはまた女子の部屋に入りびたっていた。それをまた教師が見つけ、注意したが、反省の態度はなく、鼻で笑ってまじめに聞こうとしなかった。その態度に怒った教師はAの腹にけりを加えた。

 といったものです。事例は多少実際の様子とは変えてあります。

 この小冊子では、この教師が生徒に暴力をふるった原因を、次のようにまとめています。
○暴力容認の気持ちが教師、同僚の中にあったのではないか。
○教師が、自分の内的な怒りの感情を、体罰という形でぶつけてしまった。
○生徒を力で抑えつけようとする指導姿勢があった。

 生徒に体罰をした教師の心理の分析は、おおかた以上の通りです。

「体罰が起こるのは単に教師個人の資質と意識に問題があるからだ。教師が体罰はぜったいいけないという意識を持ち、ちゃんとがまんできれば、体罰は根絶できる」
といっているかのように感じられます。

 ここで忘れられていることがありますね。

 子どもに手を上げてしまう教師、その多くは、「追いつめられている」ということです。

 どうにか子どもを指導しなければならない。子どもにわからせなければならない。子どもの行動をたださなければならない。
とにかくなんとかしなければならない。
 それなのに、自分には子どもを導くことができない。説得、指導の言葉が子どもに受け入れられない、子どもに対応する手段を持っていない・・・
 今、ここで、どうにかしなければならないのに、どうすることもできない
 そんな状況で、ふだん、暴力的でない先生が子どもに手を上げてしまうことがあります。
 こんな時、教師の心の中にあるのは、「無力感」です。

子どもが宿題をやってきません。
 「だめじゃないか。次はちゃんとやってこいよ。」
 と言います。
 次の日またやってきません。
 「昨日も今日も、宿題をやらないと勉強にもついて行けなくなるぞ・・・」
 しおらしい顔をしながらも、次の日にはノートをわすれただのなんのと理由をつけてやってきません。
 親御さんに連絡を取っても、逆ギレしそうな微妙な感じ。
 「自分のためなんだろ。何度言ったらわかるんだ!」
 これほど言ってもわからないのかという気持ち。
 そしてまた次の日も・・・
 どうしていいかわからないですね。こういう時って。

 「ふざけんな!バカやロー!」
 暴力こそふるわないけど、思いっきり、子どもを傷つけるような言葉「言葉の暴力」を子どもにぶつけてしまったことはありますね。
 心の奥底では、おれもうだめだ!ギブアップといってます。

 こんな時、心は、怒り、そして、自分が何もできない無力感でいっぱいです。
 たかが宿題わすれなのに。

 なんとかやらしなきゃならないっていう義務感に責めさいなまれてしまっているのですよね。
「まあ、いいや。」
と言えればいいのに。

 企業の経営で成功したえらい社長さんを校長にでもして、学校に、教師に、厳しい管理とノルマを課していったら、子どもに手を上げて、退職に追い込まれる教師は激増すると思います。また、同時に、神経症で休職する教師も激増するでしょう。

 まあ、学校は、適当にゆるいこともまた必要だと思います。





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Last updated  2007.07.05 23:10:09
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