2004年03月06日
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テーマ: 中国&台湾(3305)
カテゴリ: カテゴリ未分類
楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうもので、いよいよ昆明で食べる最後の夕食なのだ。箱バンが停まったのは片道3車線の広い道路に面したレストランだった。

驚いたことに、その店も昨日とは別の「地球村」だった。whさんが2日続けて食事場所に「地球村」を選ぶのには何か特別な理由があるのだろうと想像はできるのだが、それが何なのかは依然としてミステリーだった。

この「地球村」の店内にはトイレがなかったので近くの公衆トイレへ行き、出てきたところで、
「こちらはhxyさんのお母さんです」
と、中年の女性に紹介された。なぜhxyさんのお母さんがここに来たのか不思議だったのだが、「地球村」に戻ると家内が、
「あのね、hxyさんのお兄さんは『地球村』の支配人なんだって」
「ええっ!」
これはtetywestにとっては今度の旅行で2番目のビックリだったのだが、同時に謎が全部解けた。

家内の情報によると、hxyさんの兄さん、つまりサンタナの運転手は昆明市内の某食品会社に勤めているのだが、その会社がレストラン「地球村」を経営していて、彼はその部門の責任者なのだ。「地球村」は昆明市内に4店あり、思った通り若者をターゲットにしたレストランだった。「1号店」は財貿学院、「2号店」は師範大学、「3号店」は雲南大学、「4号店」は昆明大学と、どの店も大学のキャンパス近くにある。昨日の夕食は「4号店」で、今日は「1号店」だった。

「地球村」は若い人たちでほとんど満席だった。入り口付近の丸いテーブルに、whさん、hxyさんとお母さん、箱バンの運転手と一緒に座っていると、サンタナの運転手が奥さんと一緒にやって来た。今回の旅行のメンバーが全員揃ったわけだ。なるほど、そういう趣向だったのか・・・

やがて料理が運ばれてくる。最後の晩餐にふさわしい豪華な料理が次から次へとテーブルに並べられていく。どの料理もとても美味しい。宴半ばに、豆腐と野菜とインゲン豆の味噌煮込みのような料理が運ばれてくる。whさんが、
「これは、私たちの故郷の料理です。昆明でこの料理を食べられる店はここだけでしょう」
「・・・と言うことは、ここにいる全員同じ故郷なの?」
「そうです」


最後の晩餐


箱バンの運転手はサンタナの運転手の部下であり、サンタナの運転手の妹のhxyさんはwhさんの部下であり、そして全員が同じ故郷を持っている。
「みんなの故郷は『昭通市』なの?」
「いいえ、『鎮雄県』です。」

その時、tetywestは中国の「同郷意識」の強さを改めて認識した。13億と言うとてつもなく多い人間の中で生活していれば、人は自分と共通する要素を人間関係のよりどころとするようになるのだろう。それは「血縁関係」であり、「郷土料理」であり「同窓生」なのだ。


『鎮雄県』の郷土料理







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最終更新日  2004年03月06日 23時25分22秒
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