《 幸せのひろいかた 》  フェルトアート・カントリー木工 by WOODYPAPA

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2010年01月17日
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テーマ: 足下を掘れ(72)

誕生日だ。

僕の。

昔は、1月17日といえば、『金色夜叉』の日だった。

熱海の海岸散歩する、寛一お宮のふたりづれ~♪。

婚約者"お宮が"ダイヤモンドに目がくらみ、寛一の下を去っていく。

二人の最後のデートの場が、熱海の海岸。

お宮を足蹴にして、叫ぶ寛一の台詞。

「今月今夜のこの月を、僕の涙できっと曇らせてみせる」

と言ったこの日が1月17日。

僕の子供の頃は割りと一般常識的風物詩で、シャボン玉ホリデーのコントにもよく使われていた。

左のフリーページにある『華麗なるギャツビー』の回で、『金色夜叉』の続きのような話と解説した。

自分でもなかなかの着想だと思っているが、今どれくらい『金色夜叉』に認知度があるだろうか。

さて時が流れ、僕も青春時代を迎えると、1月17日は"山口百恵"の誕生日に変貌する。

当時、『夜のヒットスタジオ』で、「百恵ちゃん、お誕生日おめでとう~」と巨大なケーキをもらっているのを家族で見ていた。

お袋が「そういえば、あんたも今日誕生日じゃなかったかい?」とつぶやいたのを思い出す。

彼女が"花の中三トリオ"の時、僕は高三の受験生だった。

それから毎年、百恵ちゃんは祝福され、僕は歳を重ねた。

さらに時は流れ、1991年の1月17日。

クウェートに侵略したイラクに、アメリカが空爆を開始し、"湾岸戦争"が勃発した。

この戦争は、いまなお"イラク戦争"として続いている。

でも、"湾岸戦争"と"イラク戦争"は違う戦争なのだ。

しかし、“湾岸戦争”が起きたために“イラク戦争”を呼び込んでしまったと言う側面もある。

“湾岸~”はパパブッシュ、“イラク~”は子ブッシュ。

“湾岸~”を勝利したパパブッシュ、あろうことか次の大統領選に負けてしまった。

第二次大戦を勝利に導いたチャーチルが、その後落選したのを長い間不思議に思っていたが、これで謎が氷解した。

国家的大きな危機が去ると、個人の小さな危機が重要になる。

それが悔しかったのか子ブッシュは、“9.11同時多発テロ”の報復として、イラクに攻め込んだ。

9.11の首謀者ウサマビンラディン率いるアルカイーダとイラクは関係ない。

まるで言いがかりだったが、世界はこれを支持した。

わが国の小泉純一郎も。

マイケル・ムーア監督の『華氏911』を見て、この戦争の過ちを確信し(すべての戦争は過ちだが)、子ブッシュの再選はないだろうと思った。

しかし、アメリカ人はこの映画を見なかったらしい。

この史上最悪の大統領は再選され、戦争は拡大した。

泥沼になったこの戦争、どんな結末になるかは、歴史の帰結を待たなくてはならない。

さてさらに時は移り、4年後の1995年。

日本人としては忘れられない"阪神淡路大震災"が起こった日だ。

あの日、僕は建築の仕事についており、現場へ向かうところだった。

文化放送の野村邦丸というアナウンサーが、今日は自分の誕生日だと言う話をしていた時だった。

彼は、僕より1つ下だ。

確かに、車に変な振動があった。

何事かと思ったら、かような大災害が起きていた。

以来、1月17日は、"阪神淡路大震災の日"になった。

毎日毎日、火の手の尽きぬ神戸の街がTVに映し出された。

自衛隊が救助に向かい、多くのボランティアが活躍した。

日本人は、多くのことを学んだ。

はずだった。

我々はどれだけ成長したのであろうか。

“耐震偽装事件”は4年前だった。

あの時、名前が挙がった建設会社以外の建物でも、危ないビルは多々ある。

現場の人間はみんな知っている。

ふたを開けたら大変だから、関係者は皆知らん振りを決め込んだ。

公共施設の耐震工事が進められ、僕も工事に携わっていた。

でも、これで大丈夫!という思いには至らなかった。

大きな無駄遣いをしているような感じさえした。

安全のライン引きなどできない。

先週、遠くカリブの海の島ハイチで大地震が起きた。

現在の報道では、死者が10万人とも20万人とも言われている。

思考が停止してしまうほどの数字だ。

多くの人は、倒壊した建物の瓦礫に押しつぶされて亡くなったと言う。

自然の大災害の前には、人の力など、ほんとに微弱なものだ。

このちっぽけさをまず思い知る必要がある。

生き残っているだけで幸せなのだ。

大きな力の前で、生かされていることを感謝しよう。

そして、小さいながらも、無力ではないことを証明するために、まず出来ることを始めなければならない。

個人的な、目の前の問題でいい。

問題に真摯に向かい合い、少しずつ解決に向けて進めよう。

それが、生きている証しだ。

誕生日とは話しがそれたが、そんなことを考えた一日だった。






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最終更新日  2010年01月17日 21時39分08秒
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