《 幸せのひろいかた 》  フェルトアート・カントリー木工 by WOODYPAPA

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2014年09月09日
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カテゴリ: 健康の話

今年の1月に、浜松市の小学校でノロウイルスによる大量の食中毒が発生したという事件がありました。

下痢やおう吐などの不調による欠席児童は1000名を超え、15校が閉鎖されたという大事件でした。

原因とされたのは、給食に提供されていたパンでした。

そのパンの製造工場を検査した結果、トイレのスリッパからノロウイルスが検出され、従業員3人の便からも検出されたことで、トイレの手洗いが不十分の手でパンの検査をしたために汚染したと、保健所は断定しました。

僕はこの結論に懐疑的印象を受けました。

給食のパンで食中毒が起こるとは、通常考えられないからです。

細菌性の食中毒を予防するための3原則は、1・付けない、2・増やさない、3・殺す、というものです。

細菌を食品につけなければまず食中毒にはなりませんし、つけたとしても加熱などで殺菌すれば問題ありません。

だから、加熱した製造直後のパンに細菌が生きていることはまずありません。

さらに、2・の増やさないということについて述べれば、細菌は少量食べたぐらいでは食中毒は起きないのです。

製造後に空気中に浮遊している細菌が付着したとしても、増殖する「環境」と「時間」が条件として加わらなければ、人体に影響が出るには至りません。

個人差も勿論あるのですが、細菌はだいたい100万個単位まで増殖していなければ症状はおこしません。

培養器で人為的に増やさない限り、1日やそこらでは影響はでません。

少量の細菌は、胃や十二指腸の消化液で殺せるし、腸に入ってもリンパ球が退治できます。

それ以上の大量の細菌が侵入した場合のみ、体が非常事態を感知し、下痢や嘔吐で排出しようとし、さらに高熱で抹殺しようと試みる、「免疫反応」が発動されるのです。

つまり、菌がかなり増殖した状態の食品を食べた時だけ、食中毒の症状まで及ぶということです。

(さらに、食中毒菌以外の腐敗菌などの雑菌を食したとしても、食中毒にはなりません。)

しかし、今回の事件はウイルスによるものでした。

僕が「食中毒」について学んだのは、調理師学校時代なので、40年近く前の古い知識です。

あの時は、食中毒の原因として覚えておくべきは、サルモネラ菌、腸炎ビブリオ、黄色ブドウ球菌、ボツリヌス菌ぐらいなもので、すべて細菌です。

(この他に、フグやキノコなどの毒性の食品と水銀や薬物による食中毒がありますが、ここでは別のものと考えます。)

つまり、「ウイルス」による食中毒はありませんでした。

なのでウイルスについての知識は、情報として流れてくるものを信じていたのですが、改めて調べてみるといろいろな疑問が湧きました。

まず、ウイルスは食品に付着しただけでは増殖しません。

厳密にいうと、ウイルスというものは生きていないからです。

ウイルスとは、遺伝子を持った単体の蛋白質でしかありません。

体内に取り込まれ、人間の細胞に侵入した時に初めて活動を始めるのです。

だから、パンに付着したとしても(スリッパのうらでも)、そこで増殖することはありません。

通常パン工場では、うすいゴムかポリエチレンの手袋を装着して作業をするので、手洗いが不十分だったという結論はおかしなものです。

まして1000名以上に罹患させるには、かなり意図的・計画的に行わなければできないでしょう。

ただし、「ウイルス性食中毒」は、ほんのちょっと体に入っただけで食中毒症状を引き起こすこともあります。

なぜなら、ウイルスは人間の免疫記憶に存在しない新しい物質であるために、体が過剰反応を起こすからです。

それでも反応の仕方は、その人の耐性によって異なるので、1000名以上が同時にというのは考え難いものです。

以上を考察して、この事件には、どこかに見落としか、錯覚が隠されていると感じました。

なんでこの時期になってこの事件を振り返っているのかというと、先月起きた菅平高原で起きたノロウイルスによる食中毒のことを調べていたら、ある人のブログで「食中毒とは何か」という記事を見つけたからです。

この方は、医者でも保健所の役人でもなく、素人です。

しかし、この問題提起には同感するものがありました。

食中毒とは何か

食事が原因であれば食中毒。レストランやホテルなどで、従業員が風邪のような感染症を持っていて、それが食事を通じて広まっても一般的には食中毒と解されている気がする。これが、お客さんが感染症を持っていて、それがなんらかの理由でレストランやホテルに広がったら感染症か。それともこれも食中毒か。レストランやホテルがお客さんの体調に責任を負うことは言うまでもないが、その責任はどこまであるのか。法律(食品衛生法)や行政の定義付けによって責任の所在が決まっているのだろうが、その定義に問題がないとかあるとか言い切れるものになっているのだろうか。きょうはそんなことを調べて話を聞いて回ってきた。

上山田温泉で、昔ノロウイルス発症によって営業を自粛し、営業停止処分を受けた人に話をきいた。当時はノロウイルスという名前すらほとんど知られていなかったため、旅館の社長はとりあえず、発症者や発症者と同時期に宿泊した人をお詫びして回ったという。その後ノロウイルスについて勉強していくうちに、旅館の食事が原因ではなかったのではないかと思い始めたという。

ノロウイルスは特定の食材では検出されることはあるが、熱に弱いので、加熱調理した料理に存在する事は考えにくい。しかし、空気感染や接触感染でも広がるから、レストランや旅館にとっては大変対処の難しい問題だ。現在は、ノロウイルスも食中毒の範疇に入り、患者が大量に出た場合は保健所に通報することになっている。感染源を特定することは容易ではないが、患者が急激に増えた時間帯を分析したり、レストランや旅館ホテルの従業員が感染するなど複数の要因が重なった場合、食中毒と断定されて行政処分されることが多いという。

ノロウイルス発症を経験した業者は「普段から食事には十分気をつけているし、従業員の衛生管理も注意している。それでも原因が事業者側にあるとハッキリしていれば処分は受けるが、せめて調査に時間をかけて、白黒がハッキリしてから結論を出して欲しい」と思う人が多いようだ。ノロウイルスを出した業者が感染源が曖昧なまま食中毒と断定されることが続いてきた背景には、経験のある業者と無い業者で理解度が全く異なり、業界として強い危機感を共有できていないこともあるようだ。

ノロウイルスのように、食中毒が“疑われる”患者が発生した場合、発生から原因が特定されるまで矢面に立たされるのはレストランや旅館ホテルだ。とくに、高齢者をはじめ体力のない人が入所している施設は大変だ。ノロウイルスそのものは生命の危機に直結しないようだが、体力が弱いと、下痢や嘔吐、脱水症状などが体に深刻な影響を与える。

今年の夏、菅平高原で740人の発症者を出した食中毒があったと報道された。菅平と関係ない業者の弁当が原因だと報道された。(しかしその後、この弁当が原因だったことが科学的に確定したという報道は、私の知る範囲ではまだ確認していない)このとき、弁当が原因ではないかと早い段階で地元でも分かったようだが、弁当と関係のない旅館ホテルでは、その後も夕飯を敬遠する客が出るなどしたという。宿泊している客の体調に旅館やホテルが責任を負うのは当然だから、矢面にたつ旅館やホテルも全力で対応する。しかし、大きなニュースになれば風評被害も心配される。「せめて、原因の白黒だけははっきりつけてほしい。きちんと調べてほしい」というのが、旅館ホテル、弁当業者など、飲食に携わる人の全ての思いではないか。

ラクビーの聖地・菅平高原のホテル・旅館は他の地域のホテル旅館と違って、学体など団体客が圧倒的に多い。ラクビーに限らないがスポーツ選手の団体は食事はもちろんだが、起床から練習、入浴、就寝と、チームの1人1人が同じ時間帯に同じ行動をする。トイレだって多くの人が集中して混雑する。このため空気感染、接触感染するノロウイルスは、食事以外でも感染する可能性が高いし、極端なことをいえば、グラウンドで感染することも考えられる。

食品衛生法上、食中毒がどのように定義され、ノロウイルスが単に食事の問題と片付けられるのかどうか、法律と実態の検証をしていく必要がまずある。

また上田市は、2020東京オリンピックやラクビーのワールドカップ招致関係で菅平をさらに全国、世界に売り込んでいこうとしている。そうであるならば、 食中毒やノロウイルスの予防はもちろんだが、疑わしき事例が発症した時に拡大を防ぐことや、原因を科学的にきちんと特定するなど、感染症や食中毒対策も最先端となるよう、上田市自らが行政をあげて取り組むことは非常に大きな意義がある。 なによりも、スポーツのチームや選手・関係者なら、どこの国のどの年代のいかなる競技の選手であろうと、皆、環境や衛生面、何かあったときの対応にたいする関心は非常に高い。トップチームになればなるほどその関心は高まり、スポーツの聖地の自治体がどのような取り組みをしているか注視しているはずだ。

ブログの主は、井出庸生という当時「結いの党」の衆議院議員でした。

この人のことは何も知らず、所属党も現在はどうなっているかわかりませんが(合同問題でもめていましたから)、内容は検討に値するものだと思います。

つまり、他の理由でノロウイルスがすでに蔓延している所で、同時多発的に症状が出て、たまたま共通に食されたものが犯人と特定された可能性も否定できない。

ノロウイルスは、口から入るものですが、食べたものとは限りません。

ウイルスが付着したドアノブや椅子やテーブルを触った手が、口元に触れて体内に侵入を許したのかもしれません。

とにかく、数あるノロウイルスによる食中毒事件で、感染経路が判明した例はほとんどないのです。

しかも、患者からノロウイルスが検出される率も数パーセントで、本当にノロウイルスが原因なのかも疑わしい。

ノロウイルスは、人口で培養ができないというほど、人体外では増殖しません。

では何故、蔓延するのだろう。

「食中毒」とは違う視点で事件を見ないと真実はつかめない気がします。






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最終更新日  2014年09月13日 09時21分40秒
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