《 幸せのひろいかた 》  フェルトアート・カントリー木工 by WOODYPAPA

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2015年01月16日
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テーマ: 映画(2)
カテゴリ: 映画日記

昨年11月に公開予定だったアメリカ・ソニーピクチャーズエンターテイメントの映画『The Inerview』が、北朝鮮のものと思われるサイバー攻撃に合い、上映を中止する事件がありました。

北朝鮮が、「完全なる現実の歪曲とおかしな想像でつくられた謀略映画の上映は、尊厳高いわが共和国に対する極悪な挑発行為であり、正義の人民に対する耐え難い冒瀆」と非難声明を出し、製作者側に対し「われわれの断固たる懲罰を受ける必要がある」と脅したために、上映館側が上映を回避し、配給元も中止に追い込まれたということです。

これに対しオバマ大統領は、「(ソニーが)直面した問題については同情の気持ちを感じる。しかしそれではあっても、結論が間違っていることは間違いない。

われわれはアメリカにて、どこかの国の独裁者が検閲を課すような状況を看過することはできない。アメリカ国民も、そしてアメリカという国自体も、そうした状況を許すことはできないと考えている。」とわざわざ公式会見で意見を述べました。

アメリカはテロと戦う国なのだと言いたかったのでしょうが、肝心の映画の方は見ていないと思われます。

もし見ていたら、こんな発言にはならなかっただろうと思われるからです。

映画を見た、評論家の町山智弘氏の解説をお聞きください。

この映画は”バカ映画”で、真面目に話題にするようなものではない。

そもそもサイバー攻撃(ソニーのコンピューターに侵入して、未発表映画のシナリオを公開するなど)をしたのが、北朝鮮なのかも疑わしい。

というものです。

という情報を得てから、ネットでこの映画を見てみました(たまたまあったので)。

確かに、ほとんどが下ネタの、絶対デートとか家族では見に行けないような内容でした。

変態向けの映画なのですが、僕はそこそこ面白く見ました。

まあ誰しも秘密裡には変態なわけで、ひとりで見るには良識の囲いは外せるものです。

という一部のニーズに合致したこともあり、宣伝効果抜群のこの映画は結局、オンデマンドやインターネット配信で37億円の売り上げを記録したそうです(7日前のニューヨークタイムズ)。

世界中で話題にしてくれたおかげで、災い転じて福となりました(もしこれが計画されていた作戦だったとしたらすごい)。

内容は公表されているように、アメリカのインタビュアーが金正恩にインタビューする機会を得て(金正恩が彼のファンだった)、美人CIAから暗殺を依頼されるが、会ってみたら意気投合して・・・というものですが、クライマックスのインタビューシーンでは真面目に北朝鮮の虚像をはがし、独裁者に国民の窮状を見るように諭す場面もあります。

きっと企画の段階では、ここが強調された良質の映画だったのでしょう。

下ネタのシーンをカットすれば、どうかなとも思いますが、そうすると長さが5分の1ぐらいになっちゃうだろうなあ。

ところどころ名作映画のパロディも含まれていて、問題となった金正恩の頭が吹っ飛ぶシーンは『インディージョーンズ』のラストを彷彿させます。

映画的には、この程度のパロディ映画は存在していましたし、北朝鮮と金正恩は実名ではなく架空の設定にするのがこれまでのルールだったような気がします。

いくらコメディでも、現存する人物を貶めるのは限度を持つべきです。

日本人だって、天皇陛下が侮辱されたり殺されたりしたら憤慨する気持ちは理解できます。

チャップリンの『独裁者』は、トメニア国のヒンケルとしてドイツのヒトラーを批判しました。

1940年の制作で、まだアメリカは大戦に参戦する前でしたので、完全に独裁者を風刺するための作品でした(国威高揚のためではなく)。

思い出しついでに、あの名場面を

映画とはかくあるべきです。

そして、現在世界中で抗議の渦が巻き起こった、イスラム過激派の「フランスの新聞社襲撃事件」について。

事件は、新年1月7日、フランス・パリにある風刺週刊誌を発行している「シャルリー・エブド」本社に覆面をした複数の武装した犯人が押し入り職員を襲撃、警官2人、編集長、風刺漫画の担当記者ら合わせて、12人が死亡したというものです。

1月7日発売のシャルリー・エブドには、イスラム過激組織を挑発するようなムハンマド(マホメッド)のイラスト」が掲載されていました。

以前にも2006年、2012年に「ムハンマド」を題材にした漫画を掲載して、イスラム団体から批判を受け、デモに発展していたという経緯もありました。

2006年のムハンマド風刺画掲載後から、シャルリー・エブド関係者は絶えず殺害すると脅迫され、警察の警護対象になっており、2011年には同紙編集部に火炎瓶が投げ込まれて全焼する事件が発生、2012年のムハンマド風刺画掲載前にはフランス政府から同紙に風刺画掲載の自粛要請が行われていました。

世界の論調は、「イスラム過激派テロと戦う」というものに、「表現の自由を守る」という二つの正義が交錯し、燃え上がりました。

11日には、パリで追悼・反テロ集会が行われ、370万人がデモに参加しました。

先頭には、フランス・オランド大統領と並びドイツ・メルケル首相、イギリス・キャメロン首相、スペイン・ラホイ首相、その他各国首脳が駆けつけました。

その中には驚くべきことにイスラエル・メタニヤフ首相と、敵対するパレスチナ・アッバス議長も輪に加わっており、両首脳はこの場で初めて対面する機会を得ました。

僕も、”反テロ””反殺人”は当然同じ気持ちで支持しますが、デモで見かけられた「私はシャルリー」というプラカードを掲げる気にはなれません。

僕も自由主義圏の人間ですから、”表現の自由”は守られるべきものだと考えますが、人の尊厳を傷つけることも含む「何でも自由だ」という論には賛成しません。

シャルリーが最初にイスラムに抗議を受けた時に、相手の考え方も理解するべきでした。

世界中が自分と同じ考えになればいいのだ、と思っているのかもしれませんが、そうではないのです。

イスラムでは、偶像崇拝は禁じられており(厳密にはキリスト教でもそうなのですが)、予言者ムハンマドの絵を描くことすら禁じられています。

イスラムの教えでは、人は死ぬと天国か地獄かどちらかに行くことになります(宗教によって死後の世界は異なることをまず知ってください)。

その選別はコーランを守るかどうかで決まります(よいことをしたかどうかではなく)。

教えでは、自分が預言者の絵を描かないことはもとより、絵を描いた人間を見逃すことも罪になり、地獄へ落とされてしまいます。

そう考える人間が、現実にいて抗議しているのですから、少しは斟酌するべきでした。

しかも文化の違いと言ってしまえばそれまでですが、フランスの風刺画は、風刺というより相手を侮辱しているだけのものも多くあります。

日本人に対しても、福島被災者に対する侮辱的な風刺画を描いていました。

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シャルリー・エブドは14日の最新号で、またムハンマドの風刺画を表紙にして発売しました。

「私はシャルリー」というプラカードを持って涙するムハンマドの絵に、「すべては許される」という表題が付いています。

通常6万部の発行数だった雑誌を300万部刷って、その日のうちに売り切れになり、さらに追加印刷をして500万部にするとか。

売れれば何をしてもいいとの考えのようです。

おバカ映画があるように、おバカ雑誌があるのです。

それに過剰反応する人や国があるのだから、すこしは配慮するのが利口だと思いますが。






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最終更新日  2019年04月23日 07時45分30秒
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