友人から意見を求められて読んだ本。
普段の僕の発言から、同様の内容だと思って勧めてくれたのだろう。
内容は、日本の精神科医療の闇を、現場の声として暴いている。
結論から言うと、ほぼ同意見であるし、改めて具体的な事象や経過観察で確認すると、暗澹たる気分になる。
久しぶりに精神科・精神病院に関する本を読んで改めて感じたことを、著書の引用を借りて述べたいと思う。
10年前、僕は”うつ症状”だった。
おう吐、頭痛、めまい、下痢、血尿、不眠に悩んで近所のクリニックを尋ねた時、医者はそういう診断をした。
総合病院の心療内科を尋ねたこともあったが、医者が不在で受診できなかった。
http://plaza.rakuten.co.jp/sontiti/diary/200602070000/
http://plaza.rakuten.co.jp/sontiti/diary/200602090000/
この時の僕は、とにかく薬が欲しいと思っていた。
この苦しみから抜けられるのなら、副作用も依存症も甘んじて受けようとさえ考えていた。
でも今になって、よくあの時踏みとどまれたものだと思う。
もしあの日、診療を始めて投薬が始まっていたらと思うとぞっとする。
内海聡氏は、牛久東洋医学クリニック院長で内科医だ。
精神科医ではなく内科医。
精神科の薬害でボロボロになった患者を、依存症から離脱させて救っている。
『精神科は今日も、やりたい放題』はその内部告発的な、精神医療の暴露本だ。
前書きにこうある。
(以降 青 文字は著書の書き写し)
「精神疾患という詐欺」に気づくためには、まず精神疾患が規定されたいきさつについて知らねばならない。そのうえで現在の世界の動向と、精神医療に関する利権の動きに注目する必要がある。現場として、世論としての存在の拡大解釈に注意を払わねばならない。
なぜ日本でここまで精神科や心療内科が拡大したのか、メンタルヘルスにかかわる人が増えたのか、周囲に精神疾患で治らない人がほとんどなのか、そのすべてをここで書いてみたいと思う。
かなり激しい書き方だが、この本に書かれている内容は、ほぼ現実に起きていることで、虚偽も誇張もないと思う。
すべてを書き写したいぐらいだが、多少僕が過去に通ってきた事項だけ触れたいと思う。
まず、”モノアミン仮説”について
否定されている「仮説」
皆さんご存知の抗うつ薬だが、抗うつ薬の作用を簡単に説明するとセロトニンを増やすということに尽きると思われる。
「うつ病=セロトニンの減少」という現象に対し、「抗うつ薬=セロトニンを増加させる」ということで、夢の薬のように発売当初は扱われた。副作用もないと銘打って販売されたものである。
しかしこのことが真実であるかといえば当然そうではない。
うつ病がセロトニンの減少に関係するのではないかという仮説を立てたのは、ジョゼフ・シルドクラウドという人だ。セロトニンやドーパミンが精神病に関係するのではないかという仮説を、モノアミン仮説という。
しかし提唱したこの仮説はすでに否定されている。仮説というより関係ないと「証明されている」のだ。
にもかかわらず、たとえば2010年に発表された研究によれば、アメリカ人の87%が統合失調症はセロトニンやドーパミンがバランスを失っているという「科学的不均衡論」が原因であると考え、またうつ病も80%の人が同じように考えているという結果がでている。
この件に関してアメリカ精神医学雑誌「the Amerikan Jounai of Psychiatry」には、うつ病の科学的不均衡論を再検討した医師たちによる以下のようなレビュー記事が掲載されている。
「10年以上にわたるPET sutady、モノアミン枯渇に関する研究、およびモノアミン関連遺伝子の多様性を調べる遺伝子関連解析の結果、うつ病の病理生体において、セロトニン系、ノルアドレナリン性またはドーパミン作動性神経伝達の実際の欠陥に関係すると思われるエビデンスはほとんど存在しなかった」
そして2012年現在にいたっても脳内セロトニン濃度を測定することもできないのだ。にもかかわらずこの仮説は世界中でうつ病を語る基本理念のように語られ、抗うつ薬もそれを基本に作 られてきた。これは薬ありきでまったく嘘の仮説をさも根拠あるもののように用いているにすぎない。
僕も過去に”モノアミン仮説”について書いている
モノアミン仮説
http://plaza.rakuten.co.jp/sontiti/diary/201207030000/
現在の精神医療および投薬原理はほぼ”モノアミン仮説”をよりどころとしている。
それが、間違っているとなると、治療方針が間違っているということになる。
にもかかわらず是正しようとしないのは、薬剤利権が大きくかかわっているからだ。
いい加減でおかしい病名「うつ病」
脳のどこの疾患なのか?
「うつ病」こんないい加減でおかしな病名はない。しかしこの言語をいまやあらゆる日本人が使っている。これらはすべて製薬会社と大手メディアの洗脳がもたらしたものだ。
たしかにうつという状態は存在するだろう。ならばなぜおかしいのか?
一つは気分が沈む、やる気がしないという状態をうつ状態と呼ぶなら、それはだれにでも訪れる精神状態であり、病気であるというにはあまりに感覚的過ぎる出来事だからだ。また不愉快で暴れることも好きな遊びもできるが、仕事ができないことは教科書的にはうつ病であるらしい(新型うつ病という)がこれもばかげている。
もしうつ病というものが存在するとしても、それは気力体力ともに低下しきって何もできない状態であって、暴れたりイライラしたりリストカットしたりできる人間をうつ病などとは言わない。これは医師、患者ともに拡大解釈の極みなのである。
ひと昔前、うつ病を「わがままと呼ぶな」という意見が駆け巡った。うつ病は脳の疾患であり自分でどうにかできる代物ではないと高らかにうたわれていたが、では脳のどこの疾患なのか、何が原因なのか聞かれてきちんと答えられるものは一人もいない。
たとえばうつ病と呼ばれる1000人を集めてきて、研究費をかけて脳のセロトニン濃度を計測し、全員が低いなどというデータはないのだ。それどころか医療現場でもセロトニン濃度が低いかどうか、計測する事さえ難しい。にもかかわらず精神医療の現場ではセロトニンを上昇させる薬が使われる。いまだにどの教科書、どの論文を見てもセロトニン理論というのは仮説にすぎないのだ。
うつ病の勉強をした人ならだれでもこんな図を見たことがあるだろう。
【抗うつ薬が効くしくみ】
セロトニン不足がうつ症状を引き起こすから、薬の力を借りて少ないセロトニンを再取り込みする入り口をふさいで、セロトニンを増やすんだという。
そうなのかと理解したつもりが、よく考えてみると、さっぱりわかっていなかった。
でもそうなんだろうと信じていたのだが、実際にこのような動きがあるというエビデンスは何もなく、全くの仮説にすぎなかった。
確証を得ない仮説を信じてはいけない。
そんな仮説に頼って、脳に作用する薬剤を投与するなんて、危険行動以外の何物でもない。
「うつ」のほとんどは社会ストレスが原因
たとえば以下の例をあげてみよう。このような論文は挙げればきりがないほど存在する。海外事例を見ても、日本で販売中のパキシル、ルボックス、デプロメールなどの被害は著しいものがある。
【プライマリ・ケアにおける不安障害と抑うつ障害の転帰】
うつ病患者148人を対象にイギリスで行われた研究では、服薬していない患者群は六カ月で症状が62%軽減したのに対し、投薬治療群ではわずかに33%であった。
【再発に関わるうつ病治療】
オランダの研究。抗うつ剤による薬剤治療を受けずに回復した患者は、76%でその後一度も再発もなかったのに対し、抗うつ剤の投与を受けた患者では50%だった。
【抗うつ薬による治療の公衆衛生への影響】
9508人のうつ病患者を対象にカナダで行われた研究。うつ状態にあった期間が、投薬を受けた患者では年平均19週間であったのに対し、薬剤を服用しない患者は11週間であった。この研究結果から、「抗うつ薬による治療は、気分障害の長期経過を悪化させる可能性がある」とした仮説が裏付けられたと結論。
いま、うつ病と呼ばれている多くの人が、ただのノイローゼであったり社会ストレスによるものでしかなく、また一部分は(人でなしといわれようが医師失格といわれようが)わがまま病である。そのすべてが混同されてうつ病診断になっているため、これだけ社会病と扱われて、かつ治らない数が圧倒的に多いのだ。
確かにうつ状態は存在するだろう。しかしそれは病気ではなく、時系列や理由を追えばわかるものが大半なのである。
うつ症状を薬で制御しても根本治療にはならない。
症状が落ち着いたからと言って退院しても、原因となる家庭や会社が変わらなければ、また病状は復活する。
日常生活環境を原因から遠ざける手当てが必要だ。
それが”借金”なら返済の手立てを、それが”親や家族”ならその人たちから隔離しなければならないし、”仕事や上司”なら仕事を替えなくてはならない。
それを患者に寄り添って完遂する誰かが必要なのだ。
またうつ症状を示す精神科以外の疾患は多いが、現代で扱われている「うつ病」の多くでそのことが見逃されている。一例をあげれば次のようなものがる。
1.脳出血や脳梗塞などの器質的脳機能低下からくるもの
2.パーキンソン病、多発性硬化症などの神経疾患によるもの
3.内分泌系の異常があるもの(甲状腺、副腎、副甲状腺など)
4.膠原病などがかくれているもの
5.歯科治療後の後遺症や金属中毒など
6.更年期障害や性ホルモンにかんけいしているもの
7.血糖調節機能や低血圧由来のもの
8.ミネラルやたんぱく、脂質不足からくる栄養障害
9.季節性のもの(科学的には不明だが因果関係ははっきりしているもん)
10.知的障害や自閉症に(環境変化についていけず)続発するもの
11.アルコールによるもの
12.その他の物質(違法ドラッグ、鎮痛剤、カフェイン、ニコチン)によるもの
”うつ症状”と”うつ病”は違うという。
うつ病以外の病気でも、患者はうつ症状を現す。
ビタミンB1欠乏症の”ウェルニッケ脳症”も、うつ症状や認知症状が現れる。
栄養学で学ぶものだ。
しかし、もし診療した医師が”うつ病”と診断したら、うつ病の精神薬が投与されてしまう。
もちろんこれでは治らないから(ビタミンB1を取れば治るものが)、さらに違う精神薬を加えられてどんどん病状が悪化することになる。
実は最も多い「医療薬物性うつ病」
もう一つ大事な存在がある。それが「医療薬物性うつ」である。医療用精神薬は決して安全な薬などではなく、覚醒剤や麻薬や麻酔薬もどきの物質でしかないので、量が多かったリ長年にわたって飲み続ければ、必ずうつ状態や認知機能低下をもたらす。
割合としてはこれが最も多いのだが、日本人の大部分は気づいてさえいない。一般の人はうつが何年も続くのは病気のせいだと思っているが、その場合はほとんどすべてが薬物性であり、あとはわがまま病である。わがまま以外のほぼすべては、無投薬であれば一年以内に回復する。
一つの研究を紹介しよう。
抗うつ薬、SSRIが長期にわたってどのようにセロトニン作動系に影響するのが調べた、オランダ人地検総括医らによる研究である。研究では、シタロプラム(抗うつ薬、商品名「セレクサ」)をラットに二週間与えたのち(対照群も置く)、突然投与を中止する群、さらに引き続き三日間投与する群に分ける。その後ラットを解剖し、脳組織を分析。
その結果、薬剤投与を維持したラットでは、17日間後のセロトニン量が普通のラットと比較して「脳の九領域で平均60%減少」を示した。この変化は薬への代償性反応として起こると推測される。見せかけとしてセロトニンが増えたとしても、結果的には、脳組織におけるセロトニン量が最後は著しく使い果たされた状態になる。
精神薬を飲んだところでうつは改善しないのである。改善しないだけならまだしも、禁断症状と脳の損傷を生み出し、長期的にはより悪化するのだ。百歩譲っても薬は本当に衰弱死寸前のうつに限り、一時的に使われるべきものなのである。
患者はすがる思いで精神科を受診する。
精神科の医師は、精神病の見地から症状を分析する。
いくつかの問診の、ほんのいくつかが当てはまれば”うつ病(精神病)”の診断を下す。
そして薬を渡す。
患者は欲しかった薬が手に入り、その時は安堵するだろう。
しかし、その薬では治らない。
もしうつ病以外の病気であったら当然治らないし、本当にうつ病であったとしても、その薬は効果を持たないから。
精神科を受診する前の10の心得
さて、もしあなたが何かしらの精神的苦痛や症状を抱えたとき、はじめて精神科に行こうというその前に、できれば以下のことくらいは考えて行っていただきたい。
またもうすでに精神科医にかかってドツボにはまっているとしたら、できるだけ早く病院を変えると同時に、自分たちでできる以下のことを実践していただきたい。
1.精神症状が本当に医療でしか解決できないのか
あなたの精神症状は、借金、虐待、DV、ストーカー被害、大切な人の喪失、パワハラ、いじめ、不登校などに起因するものではないか。これによる精神的な苦痛は、当然ながら精神科では治りはしない。
2.働きすぎになっていないか
これは日本人に特にありがちである。生きがいが仕事であったり、リストラの影におびえて無理をしたり、中間管理職でにっちもさっちもいかない場合によくみられる。しかしそれで体調を崩すよりも人間としては休む方が大事に決まっている。休めないと思っている段階ですでに会社の奴隷になっていることを気づかないと、たとえ回復したとしてもまた同じ経路をたどる。
3.社会の常識に惑わされていないか
「美人とは痩身のモデルのような体型のことである」とか、「社内の和を乱すような行動をしてはいけない」といった”社会の常識”に過剰に囚われる必要はない。こうしたことにとらわれ過ぎるともう行くつく先には精神的苦痛しか待ってはいない。
4.そもそも病気であるのか
不安を感じて精神科を受診すると、「不安障害」と診断されるが、不安というものは本来人間にはあって当たり前、むしろないほうが不思議なものである。それをなくそうと精神科の門をたたくということは、体のいいカモになるということとおなじであることを知らねばならない。
5.他科によってしっかり検査したか
甲状腺障害、膠原病、更年期障害、血糖調節障害や低血糖、栄養障害、アレルギー性のもの、髄液漏出症候群、高次脳機能障害などに起因する、精神疾患と診断されやすい状態がある。これらだけは他科を受診することでせめて鑑別しておきたい。
6.自分でその症状をよくするためにできることはないか
たとえば、運動することである。激しければいいというものではなく、ただし長続きすることが最も大切である。自然の中で一人暮らししたり農作業に従事して良くなった人を何人も知っている。
7.いろんなトラブルや苦痛も人生の一貢である
人生を生きていくうえではだれしもさまざまな精神状態になるし、そのなかでもモノへの八つ当たりや喧嘩、ことによっては錯乱したりすることもある。一般人も精神科医も簡単にこのことを病気ととらえるが、その大半は脳の疾患と関係ない。それは病気ではなく、社会的問題であり、薬で治る代物ではない。
8.今の精神科医に洗脳されていないかどうか
すでに通院している人は、「○○病」という診断をすでに鵜呑みにしていないだろうか。精神科というのは、いい加減極まりない主観の領域であるから、人によって診断が姿を変える。病院を変えて同じ診断名なのは前医の顔を立てているからのすぎない。精神科ではセカンドオピニオンなど受けても無駄である。
9.日常生活や食生活に問題がないか
人間の最も基本的欲望である食欲、睡眠欲、性欲についての見直しも必要である。食事の内容はどんなものより精神衛生において大切である。インスタント食品頼りの食事では必ず精神的不調に陥る。
10.それでも薬をのむのなら極少量になっているか
ここに書いた9つの心得を意識・実践したとしても、良くならないという人は一定数い るだろう。そこで初めて医師の出番が来るのである。そしてその場合、精神薬の使用は最低限度であることにこだわらねばならない。精神薬そのものが、覚醒剤や麻薬まがいの代物だからである。言い換えれば毒そのものであり、毒(薬)をもって毒(強い精神症状)を制すという形になる。ただし、決して根本的に改善してくれるわけではないことを知らねばならない。
僕はいつも人に言う。
「医者は誤診する。薬には副作用がある。」
だから絶対病院に行くな、と言っているのではなく、闇雲に医者や薬を信用するなということだ。
そのための”セカンドオピニオン制度”というものも浸透しつつあるが、実はそれも問題がないわけではない。
精神科においては、全部の病院がこの著書で指摘するような間違いをして犯しているからだ。
それでは、現実に精神の苦悩を抱えている人はどうすればいいんだ、という根本の問題が解決できない。
本当は患者一人一人に向けた、家庭環境や幼少体験を含めたカウンセリングとフォローが必要であり、それぞれのエキスパートが当たらなければならない。
しかしそれは、今の各種ワーカーの数からいってとても手が回らないのが現状だ。
ではどうするか。
自分で学ぶしかない。
自分の身は自分で守らなければならない。
人に頼っている限りはいつまでも治らないと知ることである。
現在の僕は、365日不調がないというわけではない。
やはりどんよりとした精神の重苦しさ、不定愁訴は抜けきらない。
それでも、「まっ、いいかぁ」「なんとかなるさ」と受け流すことはできるようになった。
無理に自分を叱咤激励しなくても、体を動かしているうちに何となく集中力は蘇ってくる。
あまり多くを望まない。
上手くいったら、幸運に感謝。
出来なくたって、それは神様のおぼしめしと感謝。
感謝をしてると、いつの間にか問題は解決している。
完全回復でなくても、この程度なら”考え方”次第で救われるのだ。
現在の精神病院は、精神病と診断された患者の収容所である。
病気を治すことを目的としているのか疑問に思う時もある。
入院患者は自ら望んだ場合もあるが、家族の望みのであった場合も多い。
それは理解できる。
だったら収容所としての環境にもっと考慮してもいいのではないか。
実際に、精神病院で幸せな暮らしを続けている人もいる。
少なくとも、病気の原因を抱えた社会に復帰するよりはいいのだろう。
病院は病気の治療をするところだけど、病気をさらに悪化させるのなら治療はしなくていい。
患者のための施設という観点で、何かを変えなければならないと思う。
というのが僕の考えです。
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