引き続き「2017年の出来事・海外編」です。
ネットを開けば瞬時に世界のニュースが伝わります。
アメリカや中国やイギリスや中東の事件が、すぐそばの出来事のように伝わります。
世界はどんどん狭くなり、その距離感でビジネスを発展させるエリートもいます。
ISのような犯罪集団も、世界中で同時多発にテロ事件を起こすことが可能になりました。
一方、グローバル化になじめない人々の不満も飽和状態になりました。
トランプ大統領の出現と、イギリスのEU離脱はその表れです。
昨年の反旗を翻した市民の行動は、今年になって様々な影を落とし始めました。
【1月】
1)トルコで銃乱射テロ、39人死亡
1日、トルコ・イスタンブールのナイトクラブ店内で、男が銃を乱射、39人が死亡しました。
ISが犯行声明。
犯人(ウズベキスタン出身)は17日に拘束されました。
IS本部の指示を受けてテロを実行した犯人でした。
当初銃撃を支持された「タクシム広場」は、警備が厳重だったので標的を変えたとのこと。
犯人は洗脳された自爆テロリストではなく、犯行後の逃走の準備も周到な、正式(?)のテロリストでした。
10月にISの本拠地(自称イスラム国・首都)ラッカは、シリア軍の空爆により陥落、イラクの拠点モスルもイラク軍に一掃され、IS本部はちりじりになりました。
ISの指導者バクダーディーは生死不明。
病巣を失って消滅するか、膿が世界中に広まるか、静かに潜伏して新たな危機となるか。
人は武器を手にすると悪魔が宿ります。
2)トランプ大統領が就任
史上最大の番狂わせ大統領選、勝利したドナルド・トランプが正式に大統領に就任しました。
就任式の集客(?)状況に、オバマ前大統領との差が。
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左がオバマ(180万人)、右がトランプ(70万人)。
大統領が変人でも、母体は共和党なのでそれほどおかしなことになるとは思っていませんでした。
しかし、アメリカ大統領というのは結構権限があり、この1年でアメリカはかなり揺れました。
トランプの公約はざっとこんなもの。
メキシコとの国境線に壁を作る
オバマケア(医療保険制度改革法)の見直し
1980年代以来最大の税制改革を実施する
環太平洋連携協定(TPP)からの離脱
中国を「為替操作国」に認定する
イスラム圏7か国からの入国制限
とりあえずTPP離脱は実現しました。
中国に対しては、北朝鮮問題を核に、むしろ同盟化が進んでいるようにも見えます。
選挙者は候補者の公約の、すべてに賛成で投票するわけではありません。
それぞれがある部分に賛同し(あるいは反対表明として対立候補に)一票を投じるのですが、公約の具体的な効用より、その時のノリで行っちゃいがちです。
どこぞの国も同じですが、選挙は不満のはけ口に使われるもので、本当に未来のために重要な課題を選択しているかは疑問です。
3)米株価が史上初の2万ドル突破
ニューヨーク株式市場で、ダウ平均株価(30種)の終値が2万68.51ドルとなり、史上初めて2万ドルを突破しました。
株の話はの不得手なので、パス。
【2月】
4)金正男氏、マレーシアの空港で殺害
北朝鮮・金正恩の異母兄弟、金正男氏がマレーシア・クアラルンプール国際空港で、神経剤VXで暗殺されました。
金正男氏は金正日の長男、金日成の孫です。
2001年(平成13年)に、「金正男と見られる男性」が成田空港で拘束されるということがありました。
ディズニーランドが大好きで、家族と一緒にこっそり来日してばれてしまいました。
外務大臣の田中真紀子がビビッて国外退去にしてしまったので、人質になることはありませんでした。
その風貌からしても、可愛げのある人でした。
VXガスはオウム真理教でも使っていた猛毒ガス。
呼吸器だけでなく皮膚からも吸収するので、ガスマスクでも防げません。
空港の監視カメラで殺害の様子が写っていましたが、女の子が注射器で顔にかけただけで死にいたりました。
なぜ殺されたかについては、中国とアメリカが共謀して正男をたてて、正恩を排除する計画が漏れたためと言われています。
米中は緩衝地帯として、北朝鮮がこのままの国境線で保っていてほしい。
しかし金正恩の頭の中は朝鮮戦争を継続している。
朝鮮戦争というのは、マルクス・レーニン主義とアメリカの戦い。
ソ連・東欧の社会主義国家は崩壊し、中国・ベトナム共産主義国も方向性を柔軟に変えています。
北朝鮮だけが70年前から国家が凍結しているのです。
いま世界が恐れているのは、追い詰められた北朝鮮が暴発すること。
だったら暴発しないように、安全弁を取り付けることが急務ですが、トランプと安倍晋三の声明は真逆です。
かつて日本は、フランクリン・ルーズベルトの挑発にはまり、対アメリカ戦争に突入してしまいます。
戦争は悪魔の仕掛けた罠です。
日本は世界の協力を得て、隣国の暴発を防ぐ方向で知恵を出すべきです。
【3月】
5)韓国・朴大統領の罷免決定
韓国憲法裁判所は、朴槿恵大統領の弾劾裁判で罷免を決定しました。
日本の司法は法を順守するあまり、時として国民感情と距離がある判決を出しますが、韓国は法を無視して、国民感情にそった判決を下します。
大統領というのは最高権力者で、しかも国民の直接選挙で選ばれた正当性を持っているはずです。
崔順実ゲート事件 )で罷免されてしまいました。
”水に落ちた犬をたたく”というのは、日本人の感覚にはなじめません。
韓国人の行動様式は、「弱きをくじき強きにへつらう」、ネタミとヒガミを根源とするものです。
つくづくあの国に生まれなくてよかったと思います。
6)香港行政長官に親中派・林鄭氏
香港のトップである行政長官選挙で新中国派の林鄭月娥氏が当選、初の女性行政長官となりました。
親中国派が当選と言っても、候補者全員が親中国派(中国当局の承認が必要)なので、そこは特筆すべきところではありません。
しかも投票権は親中団体のみに与えられるという、不平等選挙です。
このニュースの重要なところは、この選挙に反対するかつての「雨傘革命(2014年)」のような動きが減少しているということです。
反中国の熱が冷めたというより、弾圧が奏功しているとみるべきでしょう。
大中華帝国は、習近平皇帝のもと、着々と拡大路線を固めています。
7)英政府がEU離脱を正式通知
メイ首相は欧州連合離脱を正式に通知し、離脱日時を「2019年3月29日午後11時」と発表しました。
トランプ大統領当選と並び、去年のサプライズだったイギリスのEU離脱。
僕としては、トランプもBrexitも投票した人の気持ちはよくわかるし、そっち派です。
しかし世界情勢はグローバリズムが席巻しています。
今後は、グローバリズムに乗り遅れた企業は淘汰される運命にあります。
しかし、グローバリズムの戦いに敗れた企業も淘汰されます。
アメリカ、中国の超グローバル大国に挟まれ、さらにインドをはじめとする新興国の企業に迫られる日本は、独自の道を開拓しないとこの波に飲み込まれてしまいます。
これからの社会を作る人には、古くて新しい日本の形を模索してもらいたいと思います。
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