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2024.07.06
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根室新聞の記者の仕事を棒に振ったあとふらふらしていた時期に、根室のゲオで奇妙なサッカー観戦本を百円で買ったこと。それが村上龍との遅い出逢いであった。

コカインを決めながらサッカーを観ている事などあっけらかんと書いており、その無防備さに惹かれた。

それから、アマゾンの電子書籍で『すべての男は消耗品である』全巻を1000円ぐらいのセールで買ってちまちま読み出した。

昔のエッセイの方が面白いように感じた。コリン・ウィルソンには懲り懲りだと思っていたが、この村上龍はウィルソンよりは良い作家のように思えた。

わたしは、クソ真面目なウィルソンには飽き飽きで、ちょっと不良っぽい村上龍にフィーバーしたのだった。

中でも図書館で借りて読んだ『長崎オランダ村』は、村上龍の最高傑作ではないかと思う。

そもそも長崎出身の村上は、オランダ村やその後身のハウステンボスに並々ならぬ興味を持っており、作品に取り上げることもしばしばある。

『長崎オランダ村』では、テーマパークのセレモニーとして、世界各地から芸人が呼ばれる。いずれも癖のある人達で、なおかつ文化も違う、言葉も違う、かつ芸人という人種でもあり、誇りもある。そんな人達が巻き起こす騒動と、それと対比するかのように語られるのが、語り部ナカムラさんの、思春期の息子さんの内向で、そうした話の合間に作家の分身たるヤザキとナカムラさんが、長崎の夜をひたすら喰いまくる。

長崎料理の数々と、大道芸人の誇りが脳裏に焼き付く熱い本だった。わたしはこの本が好きだ。





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最終更新日  2024.07.06 13:26:35
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