山紫水明

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2015.05.20
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カテゴリ: カテゴリ未分類
  康夫は帰宅してリビングに入ると白い風呂敷包みをサイドボードの上に置くと、

  「そうかあ、仏壇がいるなあ。そうだ、なあ母さん、日曜日、仏壇を見に行こうかあ」

  キッチンに向かって声をかけたが返事がない。

  「おーい、母さん。幸子お、いないのかあ」

  キッチンの明かりは付いていなく人が居る気配はない。

  「あっ、そうかあ。母さん、この中だったんだねえ。あはは・・・」

  白い風呂敷包を解いて骨箱に伏せておいた位牌をその横に立てる。

  「ふーっ」とため息をつくと涙が流れてきた。

  「もうちょっと、一緒にいてやれる時間をつくっとけばよかったねえ」

  妻の幸子が末期ガンで緊急入院したと病院からの連絡を聞き、駆けつけた時には意識は混濁していた。

  仕事の整理をつけ会社に辞表を出して再度病院を訪れたその日の夜更け、幸子は息を引き取った。

  『おれの仕事のことを気遣って、病気のことを言い出せなかったのか』

  冷蔵庫のビールとグラスを二つ持って来る。

  「母さん、幸子、久しぶりに乾杯しようや。ほんとに久しぶりだね」

  グラスをコチンと言わせてビールをグッと飲むと、涙が溢れてきた。

  「母さん、すまん、すまん、寂しい想いをさせて」

  翌朝・・・

  うっすら開けた康夫の目に時計の文字盤が飛び込んできた。

  「ガッ、いかん、しまったー、遅刻だあ。幸子オ、遅刻だあっ、なんで起こしてくれなかったんだよお。もう、メシはいらん、えーっとお、着替えだ着替え、早く出してくれよお」

  返事はない。

  「おーい、幸子、幸子オ」

  やはり、返事はない。

  『そ、そうかあ。おれ、一昨日の朝、会社辞めたんだっけ。。。昨日は幸子の葬儀だったんだな』

  顔を洗ってダイニングルームのテーブルに着く。

  朝の光が差し込むキッチンに妻幸子の姿はない。

  「お前・・・死んじまったんだなあ」

  トーストを焼いて牛乳を注いで食べながら、

  「まず仏壇だなあ。それから、会社に寄って退職手続きをどうやるのか聞いいて、後は・・・・分からん。まあ、ボチボチ考えてやるしかないなあ」

  駅を挟んで普段昼間は来ないデパートや商店が立ち並ぶ通りを歩く。

  「ふーん」

  ビジネスパーソンとしての生活を長く続けてきた康夫には都会の昼間の姿が物珍しく映る。

  仏壇や当座の買い物を終えて、一昨日までいた会社に立ち寄る。

  受付の女性の丁重な悔みの言葉を受け、人事部の応接室に通される。

  ほどなくして、入社が同期の人事部長石田がはいってきた。

  「この度は奥さん残念なことをしたねえ。どお、少しは落ち着いた?」

  「う、うん。まだ、そばにいるような感じがしてさ。なんかへんなんだけどねえ」

  「わかる、分かるよお。そんなに簡単に奥さんの死を受け入れることなんてできはしないよ」

  「そ、そうか、分かってもらえる」

  「うんうん、分かる、分かるとも。あのさ、人事部の会議があるんだけど、5時には終わるんだ。
なんか用事ある?」

  「いや、ないよ。おれはもう天下御免の風来坊だよ」

  「おう、そうか、じゃあ、イッパイ付き合ってくれない」

  「もちろんだとも」

  日が落ちた飲食街の片隅の居酒屋。

  「この店、昔若い頃は随分と来たもんだなあ。まだあったんだね。懐かしいよ」

  乾杯をしてグッとビールを飲む。

  「あのさあ、木村、君から出された辞表なんだけどね、たしかに俺が受け取ったんだけど、まだ、俺の懐ってか、俺の机の引き出しにしまってるんだ。つまり、重役会議への報告はもちろん人事部の会議にもかけていないんだ」

  康夫が驚いたように石田の顔を覗き込む。

  「君の気持ちというか決心を無視したって怒るなら怒ってくれてもしかたがない。だがな、君は今の我が社の営業部にとってなくてはならない人材なんだよ。いや、君の後釜を狙っている有望な奴はいるだろうさ。人事部長という職責を任されているからそのへんの社内事情はつぶさに分かっているよ」

  「石田・・・」

  「一週間の忌引休暇ということで報告している。あと3日、ゆっくり考えてくれないか、頼む」

  「う、うん。そうだなあ」

  「ヨシ、腹ごしらえをしたらルミ子ママの店に乗り込むぞ」

  「お、おい、まだ初七日明けてないんだぜ」

  「そうかあっ、しかし、今夜だけは幸子さんには目をつぶってもらうべ。俺とお前の精進揚げってことでさ」

  この二人の同期の桜は55才の男盛りであったのだ。。。。こんなんでいいのかな^0^


   これフェイスブックに最近アップした小説ですが。。。( ´艸`)ムププ





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Last updated  2015.05.20 16:13:12
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