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英語★eigo★言葉の森

英語★eigo★言葉の森―The Forest of English Words From Individual Names to Vocabularies of English Literature―


オデッセイと馬★


このコーナーでは英語の人名にまつわるエピソードや歴史、神話や伝説や星座に関する言葉、英文学などに登場する興味深い人物や不思議な言葉、また英語の持つimage などを少しずつご紹介していきたいと思います。ここは英語のjewelry box...


Chapter 1: English Individual Names (参考文献:『世界人名ものがたり』梅田修著;講談社現代新書―1999.2.17 刊)

An Exotic Atmosphere★


●1.名前とヨーロッパの歴史:A―「バーナード vs. ジョン」Bernard vs. John―

ローマ時代 から、欧州のキリスト教は広まり始めましたが、キリスト教の聖職者ではない一般の人々は、11世紀ごろまで * ゲルマン 神話の神々や英雄にあやかる名前を使っていました。呪術的信仰を持つ人々は、そのような名前をつけることによって、神々や英雄の特性を人間が所有できると考えていたそうです。

  例えば バーナード(Bernard) の Bern- は「熊」で、-ard は「強い(hard)」という意味を表わします。北欧では熊は、「力・雷・豊穣の神」であるトールの聖獣でした。
  しかし大移動時代を迎えて、戦いと勝利の神 * オーディン に対する信仰が盛んになると、 「オーディンの戦士たち」 は熊の皮をかぶって戦いに出ると考えられました。そのような戦士は 「ベルセルカー」(berserker: 熊の皮を被った戦士) と呼ばれるようになり、彼らは凶暴な戦士として恐怖の対象となりました。

  そこで Bernard とは「熊のように強い」という意味の名前 でありますが、一方でベルセルカーのような強い戦士となること、またそのような戦士に守護されることを祈ってつけられる名前です。

  このように、 ゲルマン起源の名はオーディン信仰に由来する名前 が圧倒的に多く、大移動時代から* バイキング時代 にかけてのゲルマン人の価値観や信仰の反映とも言えます。 Last Updated: 2006.3.16―New!


【 NOTES 】


  * ローマ時代 西洋古代最大の帝国時代。イタリア半島、テヴェレ川の河口に エトルリア人が紀元前7世紀頃建てた都市国家。

  前27年オクタウィアヌスが統一し、帝政時代を実現。最盛期の版図は東は小アジア、西はイベリア半島、南はアフリカ地中海沿岸、北はイギリスにまで及んだ。395年テオドシウス帝の時代、東西に分裂した。


  * ゲルマン 紀元前5~4世紀に北欧に住んでいたインド-ヨーロッパ系の民族をゲルマン人と総称する。フランク・アングロ-サクソンなど、多くの部族から成る。

  後に民族大移動によって、ケルト人のヨーロッパを席卷し、西ローマ帝国の没落をもたらす一方で、その影響を受けてキリスト教化した。


  * オーディン Odin.ドイツ語名「オーダイン」。

  * バイキング時代 「Viking」―北ゲルマン人が、8世紀後半から11世紀前半にかけて、スカンディナヴィア及びデンマークから海洋を渡って、ヨーロッパ各地に侵冠した時代。




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