28日のザ:ヴォイス(日本放送)で東京新聞論説副主幹の長谷川さんが
語って居られた新聞記者の実情には凍りつきました。
アメリカの新聞記者は原則1年契約で緊張感溢れる記者生活を
送っているが、日本の場合は大企業のサリーマンと同じだそうです。
それは、それとして
驚いたのは記者の優劣査定が「トクダネ」一点に絞られていて
他社よりも早く情報をキャッチする事に、最大の評価が与えられるらしいのです。
と言う事は、
ニュース元に食い込む必要が有ります。
食い込むと言えば聞こえは良いけれど、普段からニュース元に
気に入られていなければ「トクダネ」が貰える訳が有りません。
したがって、記者はネタ元の発表した趣旨を外さず、喜んで貰える記事を書いて
ご機嫌を取る事になります。
結果、書いた記事の内容が多少歪曲してようが、偏向していようが
記者が捏造したわけでなく、相手の発言を記事にしただけですから
一切の責任は問われないのだそうです。
この話を聞けば
昨年の「iPS細胞で実験成功」とトップ記事を書いた読売新聞の記者が、
その後なんのペナルティも受けて無い事に「納得」「納得」です。
これって、新聞社が批判しているネットと変わりませんよね。
「ザ ヴォイス」の放送時間中に多くのリスナーから
「新聞を読みたくなくなってきた」と抗議のメールやFAXが入っていました。
長谷川副主幹はラジオと言う公共の電波を使って、
勇気有る内部告発をなさったのだと思います。
マスコミは「国民の知る権利」を旗印に取材していますが
恥ずかしくないのでしょうか?
彼らはトクダネの為に夜討ち朝駆けで頑張っているのです。
国民が知るべき真実の為にでは有りません。
現役の新聞記者、ましてや論説副主幹と言う要職にある方が
このような内情をラジオで話すようになったと言うことは、
現場の記者さん達が
現在の新聞社の有り方に、不満や不安を感じているということになります。
新聞の経営者が「トクダネ」に重点を置いた査定で
記者の良し悪しを決めいている限り、ネタ元の発言の裏取りをしたり
疑問、批判をする記者は育たない!と長谷川副主幹は断言していました。
加えて、長谷川さんは新聞社の世論調査も「鉛筆をなめている」と
言っておられました。
民主主義の国においてのマスコミは権力の見張り役として
重大な責務を果たしてきました。
現在、横行するマスコミの偏向報道は、トクダネを偏重する
新聞社の経営方針が生み出した結果です。
わが身の保身に走る記者だけを責めても解決はしない様です。
記事の劣化は記者の質の低下では無く、経営方針の劣化だったようです。
マスコミ経営者の価値観が変われば、日本には素晴らしい若手の記者さんが
たくさん居る筈です。
みなさん、当面新聞を読むときには注意しましょうね。
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