蓼科高原日記

蓼科高原日記

2010.09.16
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カテゴリ: 美しき蓼科

2010年9月16日(木) 天気・最高/最低気温は未明のため不明。きのうは最高15℃、最低9℃、晴れのち雨。




森に静けさが戻るにつれて庭に野生のニホンジカがやってくるようになった… ぼくらは「知り合い」だから基本的には彼らは恐れない。
秋を迎えた蓼科の風景がこころを慰めてくれます。山岳部の紅葉の見頃は10月にはいったらすぐです。
写真をクリックすると拡大してご覧いただけます。

蓼科はもうすっかり秋です。朝晩だけではなく日中も秋そのものです。しかし、日中は夏のようなさわやかな陽射しがさんさんと降り注ぐので、夏らしさも楽しめる、一粒で二度おいしいグリコみたいな季節を迎えている蓼科高原です。遅い夏休みにぴったり!初秋の旅行にも最適です!


※※※


秋の静寂


静かな夜が更けていく。真夏の繁忙期と同じなのだけれど、少しだけニュアンスが違う。森で活動するや構成の動物たち(多くがそうだ)の気配が弱くなったのだ。数が減ったわけではない、実りの季節にとりあえずえさの心配が無くなったからだと想う。彼らはあくせくしなくなったようだ。

静寂が支配する森に雨が降る。樹木の葉を打つ雨音は、新春のようなさわさわとした音ではなく、乾いた葉を打つしおしおとした音だ。木の葉が雨によって再び潤いを取り戻すような響きが森中に満ちている。

ふたたび我が家の庭にやってくるようになった野生のニホンジカたちはどこでどのようにして雨宿りをしているのだろうか。雨など気にせずに、ひたすらえさ場を求めて徘徊しているのだろうか。彼らの生態は意外と知られていないようだ。

雨は恵みであると同時に、脅威でもある。それは自然が我々の想像を遙かに超えた強大な環境だからだ。自然が我々のためにあるのではなく、我々は自然のきわめて限定的な要素のひとつに過ぎないということを思い知らされる。

何度も書いてきたけれど、晴れの夜よりも、雨や雪の夜のほうが圧倒的に静かなのだ。特に雪の降る夜は、まるで世界中の音という音を雪が吸い取ってしまったかのような静寂が支配する。いったい無音なのか、自分の耳が聞こえなくなってしまったのかわからなくなるほどだ。

ふと、村上春樹の「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」に登場する巨大な無音エレベーターを思い出す。恒例の「ノルウェイの森」再読の前に、そちらを先に読み返してみようか…




☆たてしなラヂヲ☆

http://twitter.com/tateshina_radio


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Last updated  2010.09.16 01:42:56
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