Terroir

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2006/01/11
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カテゴリ: Musique
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既に年が明けてから1週間経ち、年頭に掲げた今年の抱負の出だしを振り返ってみる。まずピアノに関してはとりあえず最初の曲を弾き通すことが出来、後、数日で完成まで漕ぎ着ける見込みが立った。この作品(作品11、24のプレリュード)はバッハの平均率、ショパンの前奏曲(作品28)と同様、全24調を使った小曲をまとめたいわば短編小説のようなものである。一つ一つが凝縮されていて愛らしい曲や悲しみ溢れるもの、アンニュイなもの、それぞれにストーリーを感じる。残念ながら日本ではこの作曲家は殆ど知られていないが、ショパンによって発展されたピアニズムを完成させた人としてヨーロッパでは広く知られており、ロシアではピアノ教育の典範として教えられている。私の一番好きな作曲家である。

この小曲には既に彼の後年の特徴となる幾つかの要素が既に見られる。まず、五連符。彼は5を完全数と見做して五連符の使用こだわった。次に左手と右手の交差。オクターヴを越すアルペジオのため、左と右の旋律が交差する。更に左・右、違うリズム(ポリリズム)。この曲の中にも右手の5連符に対して時折左手が3連符になり、にじんだように仕上がっている。当時流行した印象派の絵画にも通じる感じである。最後に彼の一番の特徴であるが音を削りに削って最小の音数で最大限の効果を出している。これはピアニストにとって技巧的には簡単であるがごまかしがきかず、高い知性を要求され音楽性を出すには至難なのである。当然それなりの楽器も必要でやはり音色に艶のあるペトロフが最高であろう。

曲は穏やかな春の海の思わせるようである。海を見つめながら、悲しみと諦めを越え、決意を新たに事に臨む。そういう感じを受ける曲である。49秒。短く技巧的に単純であるが表現は難しい。

フランス語もまあまあの出だし。ワインだけはどうも駄目である。既に2ケース半発注。今年もやはり増え続けるのであろうか?





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Last updated  2006/01/11 11:03:07 AM
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Q__@ Re[1]:Sancerre Monopercelle 469 2021 (C. Riffault)(10/09) みりんさんへ お久しぶりです! そうな…
みりん@ Re:Sancerre Monopercelle 469 2021 (C. Riffault)(10/09) こん○○は、Qさん こういう出会い、発見が…
Q_ @ Re[1]:Vosne Romanee Aux Champs Perdrix 2018 (Audiffred)(04/08) うまいーちさんへ お久しぶりです。コメ…
Q_ @ Re[1]:Vosne Romanee Aux Champs Perdrix 2018 (Audiffred)(04/08) みりんさんへ バタバタしていてコメント…
うまいーち @ Re:Vosne Romanee Aux Champs Perdrix 2018 (Audiffred)(04/08) エントリーありがとうございます。楽しま…
みりん@ Re:Vosne Romanee Aux Champs Perdrix 2018 (Audiffred)(04/08) こん○○は、Qさん 既存のブランドや権威(…

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