2006/01/13
テーマ： 今日のワイン(6046)
カテゴリ： Degustation
私はどうもボジョレが苦手である。厚ぼったくちょっと獣の香りもあるワインは品が無くかといってローヌのように野性味に溢れるわけでもない。ヌーボーも飲まないし、料理にも使わない。
さて、これはボジョレーではあるが、普通ではない。完全ビオ、無シャプタリザシオン、ノンフィルター位ならまあ、探せばあるだろうがSO2無添加である（遊離S02のことだと思うが）。本人はゼロ、ゼロ、ゼロと3つ並べていたがゼロは４つである。
ワインは非常に優しく普通のボジョレのように野卑な感じがせず、透明感が漂う。トーンの高い香りはそのままフレーズやフランボワーズのような果実味と伴って非常に純である。微発泡しているが全然気にならない。酸も綺麗でフィニッシュは薄く消える。ブルゴーニュのような大輪の花ではなく路傍に咲く菫のような淡くシンプルなワインであるが1杯飲むと次も行きたくなる。このワインの難はあまりに綺麗でアルコール度が低い（11.5度）ので結構あっという間に飲んでしまうことである。それでいて物足りないのでもう1本行ってしまう。翌日後悔する。
ニュアンスを好むブルゴーニュファンには良いと思う。かく云う私も彼のボジョレーなら飲む。SO2無しということでちょっとポンソのスタイルにも似たところがある。ひょっとしてPinoterするのではないか？と尋ねたところ、「そう思うが試してない」との答え。確かめるには30年位はかかるから・・・30年セラーに入れておける自信はない。それどころか1年以内に飲んでしまうような気がする。何はともあれ、素晴らしい作り手である。
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