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カモメ7440 @ うまい! おそらく散文詩だと思います。 ショート…

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Oct 12, 2008
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カテゴリ: 柔らかい思念
 今頃、気づいたのは遅すぎるけれども、人魚には男はいない。

 今、僕のそばに人魚がいる。彼女は下半身が魚で、水が必要なので、湯船に浸かっている。冷たい水がいいのかと思えば、40度ぐらいにしてほしいと言う。この人魚は熱帯生まれかもしれない。

 音楽も聴きたいらしい。海の波の音が聞きたいのかとたずねると、なんとロックが好きと答える。ボリュームをあげてくれと言うから、少し大きな音にしたのに、もっともっと大きくしてくれと要求する。がんがんのロックが部屋中に鳴り響く。人魚は希少だから、わがままに育ったのかもしれない。

 さらに、おなかがすいたと不満をもらす。何をたべるか、皆目見当がつかない。なんでもよいと言う。パンでもご飯でも麺類だってかまわないが、本当は、肉類が一番好きらしい。その上、椅子には座れないから、湯船に浸かったまま食べたいので、食べ物を浴室に持ってきてと叫びだす。

 僕が「君の裸の胸が見えてしまうよ。」と心配すると、「そんなことは気にしない。」と返事する。僕は心臓を少しどきどきさせながら、ハムをはさんだサンドイッチと紅茶をトレイにのせて、浴室に入っていった。

 湯船の前のカーテンを開けると、なぜ、男の人魚がいないのかわかったんだ。
人魚の彼女は、蛇のような大きな口を開けて、僕ののど笛に喰いかかってきたのさ。僕の叫び声は、ロックの大きな音に消されて誰にも聞こえないだろう。
 僕の意識は、まもなくなくなってしまうだろうけれど、覚えておいてほしい。人魚は男を食べる習性がある。





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Last updated  Oct 19, 2008 09:14:33 PM
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