キー太先生の不動産に関するいろいろ

2024.06.08
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カテゴリ: 建築のこと


こんにちは キー太先生です。

家を建てられる方は和室(畳)の部屋を設けますか?
畳は日本家屋の伝統です。
まずは疑え
畳は英語で「Tatami 
Mat 」ですが、「Japan Mat」「Straw Mat」「Rush Mat」とも
表現されることがあるようです。
畳の名が初めて登場するのは奈良時代(古事記)で、
現在の畳に似た構造になったのは平安時代とのことです。
その後、畳は数寄屋造りや茶道などで
高貴な人が使うなどに限られていましたが、
庶民が畳の使用できるようになったのは江戸時代中期以降になります。

出典:全国畳産業振興会
 ​ 畳の歴史|全国畳産業振興会|ライフスタイルを提案するニッポンの畳 (tatami.in)

<和室(畳)を設ける理由・メリット>
 ①汎用性がある。(来客の宿泊用、寝室、
​ごろ寝)​​
 ②床(足)が冷たくない。固くない。
 ③調湿効果がある(ダニ・カビが好むデメリットもある)。
 ④リラックス出来る。畳が好き。和の情緒がある。

<和室(畳)を設ける注意・デメリット>
 ①和室の造作に費用が掛かる。
 ②畳替えに費用が掛かる。。
​​
 ③ペットに汚損される可能性がある。
 ④畳に家具の跡が付く。
 ⑤カビ、ダニの発生。

キー太先生
​​ ​​​​​少し前のマンションはリビングに面した一室を和室とするプランが多かったのですが、
近年の新築マンションで和室のある家は珍しくなっています。
また、賃貸住宅市場においては契約書の原状回復に特約を付ければ賃借人負担区分に出来ますが、
借主のニーズ、貸主のイニシャル・手間の観点から賃貸物件で和室を設けることが、ほぼ皆無です。

和室のイラスト(室内風景)

代表的な和室造作部材は次のようなものがあります。


<和室の造作部材>
・鴨居(かもい)
 襖や障子などの引き戸を設ける場所の上部にある開閉のための溝のある横部材です。
 障子などがなく溝が無い鴨居を無目(むめ)と言います。
 昔の家の鴨居の高さは1m73~76cmくらいですので、少し背が高い人は頭をぶつけます。
 今は高さ2mが標準です。
・敷居
 敷居は、鴨居の下部、対になるものです。
 「家の敷居を跨がせない」は「その家の出入りをさせない、出ていけ」の意味です。
 「敷居が高い」は「相手に不義理などをしてしまい、面目なくて行きにくい」が本来の意味で
 「高級過ぎたり、上品過ぎたりして、入りにくい」は本来の正しい語意・語法ではありません。
 「敷居を踏む」は「敷居を踏むことはマナー違反、無礼なこと」
  現代っ子でも言葉くらいは聞いたことはあると思います。
・床柱、床の間
 床柱は床の間に用いられる化粧柱になります。
 床の間には生け花、つぼや掛け軸などを飾ります。
 神聖な場所として扱われ、畳より一段高くなっています。
・長押(なげし)
 長押は、日本建築において柱と柱を水平方向につなぐ化粧材です。
 格式が高いものとされ、一般庶民の家では明治時代から付けられるようになったそうです。
 一般的な長押は、内法長押(うちのりなげし)と呼び、鴨居のすぐ上の位置に壁をぐるりと
 囲むように取り付けられている装飾材です。
 また、ハンガー、色紙、内輪を掛けたり載せたりするイメージがありますが、
 本来は構造補強や格式のための化粧材でした。

畳の部屋のイラスト
<畳表(たたみおもて)>
畳の表替えは、中国産6,000円~、国産品で10,000~30,000円と幅があります。
以前は、い草は国内でしか生産されておりませんでしたが、
老舗畳表メーカーが中国での作付けの研究をおこない現在中国産が全体の80%を占めるそうです。
また、需要や高齢化により、国内のい草農家が年々減少しているのが現状です。

<畳床(たたみどこ)>
畳の芯となる畳床(たたみごこ)は、寿命は10~20年といいますが、
へたりやダニ、カビの問題がなければ、40~50年使えます。
 ①ワラ畳床
 昔ながらの天然稲のワラを重ねたマット。カビやダニからほとんど使用されていません。
 ②ワラサンド畳床
 断熱材を畳床で挟んだマット。ワラ畳床より軽く保温性がありダニがつきにくい。
 ③オール建材床
 ボードだけのマットです。ダニが侵入しにくく衛生的で丈夫で比較的長持ちします。
 ④建材畳床
 ワラを使わず発泡ポリエチレンフォームの断熱保温材を挟んだ断熱材で作られたマットです、
 軽くて価格も比較的安く、最も普及しています、
<畳のヘリ>
 畳のヘリ(縁)を踏むことは格式に反していると見なされ、礼儀として踏んではいけないと
 されていました。畳のヘリ(縁)のない「へり無し畳」「琉球畳(い草ではない)」もあります。

キー太先生
キー太先生の育った家は居間が和室(茶の間)でしたので、 和室に対して馴染みがあります。
畳(い草)の香りは外国人にとってよい香りと感じないそうですが、
たぶん多くの日本人にはリラックス出来るよい香りです。
和室(畳)を設けるかどうか決められることは、注文住宅のメリットですが、
設けるかどうかは施主の好みであり、こだわりでしょう。

伝統的な和室を設けるには家の広さが必要であることから、和モダンが人気があります。
和室は嫌だが、畳が欲しい場合、へり無し畳や(フローリング上)置き畳が考えられます。
また、和モダンでは、「へり無し畳」を使うことが多く、キー太先生も2軒ほど
「へり無し畳」がありますが、合わせやすくデザインの孤立感がありません。

 次回は「事故物件の罠」です。


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最終更新日  2024.06.08 00:00:21
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