ともだち  たくさん できるかな

ともだち  たくさん できるかな

くうのこと

2005-12-05 13:05:38




2004年12月31日、空(くう)の予定日でした。


たった7週で私のお腹から空に帰ったくう。


姿を見ることさえできなかったけど、大切な私の子供だよ。











月と少年.gif 2004年4月末 生理が遅れる

       私は28~30日周期と、規則正しく生理が来ていたので5日間程遅れた時点で、いそいそと妊娠検査薬を使ってみる。
       結果は陽性。
       すぐに婦人科を受診。まだ姿は見えないけど、確かに妊娠してます、と言われてすごくすごく嬉しかった。


 結婚してすぐは台湾で生活していたため、帰国してから子供が欲しいねと話していました。
日本に帰って来てからはすぐに妊娠するんだろうなと、フルタイムの仕事はせずに、ヘルパーの資格を取ってみたり、パートで働いたりしてました。しかし、1年経っても妊娠せず。
避妊をせずに1年以上妊娠しない場合を不妊と言う・・・と聞いていたのでそろそろ病院に行って検査してみようか、と思っていた矢先の、待望の妊娠でした。


月と少年.gif 2004年5月 まだ姿が見えない

       時期的には5週になっているはずなのに、赤ちゃんの姿が見えない。出血も少しある。
       排卵が遅れたりで週数も変わると言うし、次に病院に行けば見えるはず・・・とずっと思っていた。

       何回目かの内診の時に、先生が超音波写真を見せながら説明してくれたのは、
       妊娠の週数からしても、子宮が小さいままであること。
       子宮の中に丸い物がいくつか見えて、それが胎児だとは思えなく、たぶん 胞状奇胎 ではないか、ということだった。
       そこでは手術が出来ないため、手術できる産婦人科を紹介してもらう。


 自分が「流産」するなんて、考えもしませんでした。
だから、妊娠したとわかったらすぐに両方の両親や、親しい友人に妊娠したことを話してしまってました。
なのでみんなに、流産で手術をしなければいけないと話すのが辛くて、メールや旦那に言ってもらったりしました。
あと、ネットで「胞状奇胎」「流産」のことをずっと調べてました。
結局、手術の結果的には、私は胞状奇胎ではなく 稽留流産 だったのですがその時は、お腹の赤ちゃんが死んでしまってること、胞状奇胎の治療のため少なくとも6ヶ月から1年は避妊をしなければならないということがあまりにもショックでした。


月と少年.gif 2004年5月中旬 手術

        前日からの入院で、子宮口を広げるためのラミナリア挿入。特に痛くも無く、違和感があるぐらい。
        旦那や母が帰った後、産婦人科なため赤ちゃんの泣き声がずっとしていて、精神的にキツイ。
        当日午前に手術室に移動。全身麻酔で30分程で手術が終わる。
        午後まで病室で休み、退院。


 手術の前日は、ラミナリアというスポンジみたいなのを子宮口に入れるだけで、後は病室に母といました。母は会社を休んで付き添ってくれました、感謝。旦那は会社が終わってから来てくれました。手術当日は2人とも休みを取ってくれました、感謝感謝。
夜、なかなか寝付けずぼーっと天井見てると、みゃーみゃー新生児の泣き声が耳について叫びだしてしまいたかったです。これは猫がいるんだ、と自分に言い聞かせ、旦那にメールで泣き言をたくさん言ってました。

 当日、手術室に入ると、カーテン越しの隣では出産真っ最中。おいおい、これから流産の手術だってーのに、それはないんじゃないの?!と思いましたが、お隣さんは「もうやめるー!」だの「(分娩台から?)降りるー!」だのかなりの絶叫ぶり。私に器具をつけてくれていた助産士さんとつい笑ってしまいました、すみません。
全身麻酔は初めてなため、効かなかったらどうしよう・・・と思ってましたが、先生の「入れますよー眠くなったら寝てくださいねー」と言われた2秒後に意識はなくなってました。
次に目が覚めた時には、お腹の中はからっぽになってました。


月と少年.gif その後・・・

 とにかく泣いて過ごしました。旦那は、私を一人にしておくのが怖いと思ったそうです。落ち着いたなと思っても、ふとした瞬間にぽろぽろと涙が出てくるし、出かけた先で赤ちゃんや妊婦さんを見るのが嫌でした。
手術の結果は稽留流産だったため、妊娠も生理が一度来たら考えて良いと先生から言われました。これもお医者さんによって考え方が違うため、最低でも3回生理がきてからという人もいれば、この先生のように、1回生理が来れば子宮は回復しているので妊娠してもよいという人まで色々らしいです。
私としては、また同じことがおきたら・・・と思うと怖くて怖くて、少し子供のことは忘れて温泉やディズニーリゾートに行きたいな、なんて考えてました。
手術から1ヶ月ぐらいで生理もきて、普段と変わらない生活になりました。


千の風になって 落ち込んでいる時に、この本を読む機会がありました。
         くうもきっと風や鳥になって、私たちのそばにいるんだね。




とものこと に続きます・・・       


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