初めはアマゾンの利用料が滞っているため連絡が欲しいとショートメールが来たとのことでした。
そしてそこに連絡をすると調べてみますねと言われ個人情報を答えたそうです。
すると、もう他の集金する機関に情報が移管されたのでそちらに連絡をしてみますからお待ちくださいと言われ待っていたそうです。
数分後にその移管した集金業者から延滞しているため料金が発生しますとのことで15万円分の支払いをしてくださいと言われwebmoneyのプリペイドカードを近くのコンビニで購入して連絡をくださいということで購入しカードの情報も教えたそうです。
その数日後また電話がかかってきて、あるサイトの分が未収金だったとさらに23万円分の請求をされ違うコンビニに行ってくださいと言われまた購入しカードの情報を教えたそうです。
そこでまた請求されても困るし、断れないし、住んでいるところも最初に伝えているので来たら困るので相談しましたと報告がありました。
その時はkさんは金銭の自己管理の練習をしており、自分で1か月どのくらいの金額で食費や光熱費を使用できるかを練習し、生活保護課の職員さんに節約しすぎて体を壊したりしないようにと助言を受けたり、職員と下着や洋服や消耗品等生活に必要な買い物を一緒に行ったりして安定してきたところでした。
グループホームから出て1人暮らしをするシュミレーションに取り組んでいました。
いろんな人が入れ替わり立ち代わり電話をしてきて相談に乗ってくれるような素振りを見せたり、事務的な対応をされて何も言えなくなったりしてしまったと話していました。
よく聞くとアマゾンは利用していなかったそうです。
午後から最寄りの交番に行き事の次第を説明しました。そして帰宅すると管轄の警察署からサイバー担当が聞き取りしたいとのことでまた出向き説明をしました。
相手はもっとエスカレートしていろんな番号で電話が来るかもしれないので携帯は変えた方が良いとアドバイスされました。
犯人が見つかれば全額ではないが取り戻せるかもしれないが期待は薄いと説明されました。
kさんは非常に落ち込んでいましたが、もう支払わなくて良いし取り立てにも来ないことがわかり安心していました。もし怪しい人が訪ねて来るようであれば職員が常にいるので対応することで落ち着きました。
警察への相談が終わり、職員でwebmoneyのサイトへプリペイドカードの残金はあるか問い合わせました。数日経って回答が来ましたが、全く残金は無いようで、すべて詐欺集団に渡ってしまったようです。
また詐欺集団のアカウントの特定もできませんでした。
毎日のようにいろんなことが起きるグループホームの勤務でしたが、このような事件に遭遇するのは初めてでした。
一生懸命に生活のことに向き合い自分の病気も安定させ取り組んでいた最中に、心にも金銭的にも傷をつけるなど本当に腹立たしい事件です。
それでもまだ1人暮らしをする前で良かったかもしれません。
社会に出てからどうにもならなく1人で抱えて苦しい想いをするよりは対処の仕方など職員と共にできたことはまだ良かったかなと思います。
この先もこのような詐欺に合わないようにと切に願っています。