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僕にとって、この曲はとってもやっかいな存在だ。 余計なものがたくさん詰まっているから。 その「余計なもの」とは、一般論的に言うと、「思い出」とかいう種類のものだけど。 あらゆる音楽は、ある特定の映像に結びつく。 僕はそう考える。 絶対音楽という神話を、僕は信じない。 物語こそ、音楽の原点であり、源であると思う。 それが若いときのごく個人的な情念と結びついてしまうと、 その音楽は、その人にとって一生の十字架となるであろう。 まるで「ノルウェイの森」の主人公がボーイング747の中で顔を覆わざるを得なかったように。 でも僕は、そのような音楽の十字架を自分の中に持っていない人間は、 不幸だと思うのだ。 にがいものでも大人になれば、味わうすべを知るようになるものなのだ。 村治佳織のギターは、ピアノ以上。 この「リュミエール」は、サティ、ラヴェル、ドビュッシーなどが入ったフランス・アルバム。 特に、「亜麻色の髪の乙女」がよいです。 標題の「亡き王女のためのパヴァーヌ」については、コメントのしようがありません。 村治佳織は本当に素敵な女性になりましたね。 嘴のような上唇がセクシーです。 あの、いえ、べつに、変な意味はありません。(汗)
2007年07月31日
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明日は5時半起きで出張である。 朝の5時半の目覚めには、 「「あれ」じゃないやつがいい」 *意訳「「プロムナード」は相応しくない」。 という意見が妻から出た。 「暗闇の中でも朝とわかり、それでいてうるさくないもの」 という注文も出た。 というわけで、明日の朝は ラヴェルの「クープランの墓」。 前奏曲の気高い鼓動が僕は大好き。 訳もなくさわやかな気持ちになって、 じっとしていられなくなる。 しかしここで起きなくては、 前奏曲に聞き惚れて 次のどっちつかずなフォルラーヌに入ってしまったら、 こっちまで優柔不断になって 布団から離れられなくなりそう。 3曲目のちょっと哀しげなメヌエットの優美さは絶品なので、 そこまで聴いてたら間違いなく寝坊してしまうな。 でもそのときは最後のリゴードンの上品な激しさが僕をきっと起こしてくれるだろう。 この辺のラヴェルの演奏は、やはりクリュイタンスのパリ音楽院管弦楽団に如くものはない。 明日の出張が無事に済みますように。
2006年11月30日
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