~通過点~   

~通過点~   

父の場合


その日によって症状の度合いが違う。
良いときは認知症なことも忘れてしまうほど普通で
だめなときは顔を見ればすぐわかる。

しかし厄介なことに調子の悪いときでも
よその人と会うときは非常に元気で気丈になってしまい、
そのくせ、家に帰るといきなりおかしな症状が出るという、
介護する側にはとっても辛い状態なのだ。

昼間は比較的症状も軽く、なのに夜中になるとおかしな行動を起こす。
これもまた介護する側を悩ませる大きな原因だ。

私がヘルパーの講義を受けるようになって
この一つ一つの症状は、実に基本的な認知症の症状だとわかり
そしてこの状態を治療することの難しさを感じた。

どんなに哀しくても父は認知症になってしまったのは事実。
この現実からは逃れることはできない。


2005年6月


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