2004年01月24日
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今日は、ベッドの交換に家具屋さんが来る日。
言われていた時間に家の用事を済まして父の家に行った。
すぐ、家具屋さんが、交換に来た。
手際良く、前のベッドを片付けると、新しいベッドを入れてくれた。
やはり、かなり、以前の物より低い。
これで安心だねと言うと、うん、これで良い、これで良いと言っていたが、
本当にここで寝てくれるのやら・・・。

午後から、パパが来て、パソコンを移した。
もう、パソコンをする気力がないと言い出し、
ソファで横になりたいからと、隣の部屋のソファと入れ替えてくれとの事。
パパと私で片付け、パソコンを移し、線を付け替え、
父が望むならとソファを入れた。

そこで一旦パパと帰宅。
今後の病院の事など相談したが、父がI先生をとても信頼している事、
ほかの病院へ行っても、多分I先生の方法しかもう、対処治療がないのじゃないか、
そう、早急に行くより、今後の父の様子をもう少し見てからにしようと決めた。
I先生のお話によると、父が行かなくても、家族がデータを持って行って、
セカンドオピニオン先の医師と相談も出来るそうなので、
おいおい、私達が行こうと思った。

一息入れ、パパは会社に行ったので、父の様子を見に行った。
すると、機嫌が悪い。
どうしたのかと思ったら、今までパソコンの背の高い椅子になれてしまい、
長い時間、低いソファに座ると、お腹が苦しいと言う。
な~んだそんな事と言い、隣の部屋から椅子を持ってきた。
すると、ソファの一つが邪魔になった。
そこで、私が抱えて隣の部屋に戻すと、突然、父が泣き出したのである。
「どうしたの~」と言うと、
「情けない」と泣いている。
「このくらいの事、お前にしてもらい、自分で出来ないのが情けない」と言うのだ。
「仕方無いじゃない、お父さん、もう、年なんだから」と言うと、
「このくらい・・・」とまた泣き出した。

生まれて初めて見た父の涙だった。
勿論、今まで何度か、赤い目をした父を見た事が無い訳じゃない。
しかし、こうして、子供のように大っぴらに声を上げて泣く父を目の当たりにしたのは、
初めてだった。
75歳まで現役で会社に出ていた父には、多分、初めて身に沁みた
「老い」だったのだろう。
「あのねぇ、誰でも、今のお父さんみたいに思うんだよ。ただ、お父さんは去年の夏まで
会社に行っていたから、それが、遅かっただけなんだよ。
そんな事、誰だって、もっと早くに感じるんだよ」
と、大きな父の震える背中を撫でた。
うん、うんと大きく頷き、また、泣き出した。
「すまんなあ、お前には色んな我慢させて満足な事をしてやれなかったのに・・。」
と言い出した。何を言うのか、多分、もう、混乱しているのだろう。
「何言ってるの、今、幸せだし、十分してもらってるじゃないの」と言うと
「今じゃだめなんだよ、親は、あの時、してやりたかったのにしてやれなかったって思うんだ」
と、涙をポロポロ流し言う。
「そんなの親なら誰だって思うよ。私だって、子供達にあの時してやれなかったって後悔するけど、
どうしようもないじゃない」
と言うと
「すまんなあ」しか言わなくなった。本当に、もう、父の中で堰を切ったように、泣きたかった事が
出てきてしまったのだろう。
多分、私に甘えてくれているのだと思うと、本当に嬉しいような、
父の弱さにじかに触れてしまったような不思議な気持ちだった。

落ち着きを取り戻した父と、テーブルの中を整理する箱など買う約束をし、
父の家を出た。
父の涙。
少し、しょっぱい味がした。






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最終更新日  2004年01月28日 20時19分51秒
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