2009年01月12日
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この本を読んだのは、まだ、仮住まいにいたころだから、
この春のこと。
毎日、慣れない生活の中、気持ちが落ちて仕方がなかった時に、
この本の題名に惹かれて、書店で手にし、読んだ。
本を読んだときは、そう、面白かった・・という感想はなかった。
淡々とした、静かな物語だなあ…という感想だった。

そしてその夏の頃に、この本が 映画化 され、上映された。
派手な映画じゃないから、CMもそうしなかったが、
見に行こうと思っているうちに、いつの間にかなくなり、
とても残念な思いをした覚えがある。
DVDになったら、ぜひ、見ようと思っていた映画だった。
でも、気持ちが静かな時に見たかったので、
なかなか借りに行けなかった。

で、先日やっと、借りてきた。

物語は、都会育ちのまいが、登校拒否になり、
ハ-フの母親が、森に住む外人である自分の母親に預ける。
その一夏の、まいと、お婆ちゃんの物語なのだが、
美しい森の中、とても静かに日々が過ぎる。

このお婆ちゃんの役をしているのが、まだ40代のシャーリー・マクレーンの愛娘、
サチ・パーカーと言う女優さんなのだが、実に日本語がうまい。
たまたま、この方が「徹子の部屋」に出てらした時に、見たが、
おばあさんじゃなく、とても美しい方だった。

おばあちゃんは、自給自足に近い生活をしている。
縫いものをし、
娘の昔のネグリジェで、まいのため、
畑仕事用のスモックと、エプロンを作ってくれたり、イスの上にはキルトが。
そうなんだ、それが女性のあるべき姿なんだと、改めて、本当の「豊さ」を思い知る。
ジャムを作り、ハーブを育て、本来の「人」のある姿で生活をしている。
その姿が、神々しくもあった。

本では、それが、うまく感じられなかった。
映画では、映像でダイレクトに入ってくるから、
「外人」であることさえ、本を読んでいる間、持続して想像できなかったのが、
映像は、外人そのもので描かれているから、
ぶれることがなく、すべてを見ることができた。

とても、とても静かな映画だった。
美しい森の夏の季節が、素晴らしく、
雨さえ、美しかった。

その中で、まいは、少しずつ心を癒していく。
お婆ちゃんは、まいを、孫としてじゃなく、一人の「人」として接し、
いつも真っ正面から、向き合ってくれ「・・・ます。・・です。・・ません。」と話す。
まいが思わず口にする「お婆ちゃん大好き!」
そして笑顔でお婆ちゃんが返す「I KNOW」解ってるよ。
そのやりとりが、映像では、ちゃんと素敵に成立する。
これが、本との違いだろう。
だから、優しい。
本当に、優しい言葉になって、見る者を包んでくれる。
こんなお婆ちゃんがいたら、私も言うだろう、
「お婆ちゃん大好き」と。

感動した。
心が震えた。
泣いた。

ハーブティに浮かべられた白い花は、カモミールの白い小花だろう。
ワイルドベリーでジャムを作るために、
お婆ちゃんと、森のワイルドベリーが一面に生えている場所に行く。
そうだ、私にも、同じ経験があったんだと、気がついた。
祖父が、私のために、畑一面、イチゴを作ってくれたことを思い出し、思わず、嗚咽した。

弟のことや、いろいろなことで、小学生のころ母との確執の中、寂しい思いをしていた。
有る日、両親に連れられて行った祖父の家。
大きなかごを持たされて、寡黙な祖父に「一緒においで」と言われ
祖父が私を家から連れ出した。
暫く行くと、一面のいちご畑。
「好きなだけ取りなさい。お前のためのイチゴだよ」と祖父の目が優しかった。

都会育ちの私は、もう、夢中で座り込み、カゴ一杯に、
真っ赤な甘い香りのいちごを摘んだ。
まるで、お婆ちゃんと一緒にワイルドベリーを摘むまいと同じように。

そんな時間があったことも、忘れてしまっていたのに、
この映画を見て、思い出し、嗚咽してしまったのだ。
あの時の祖父の気持ちも、きっと、この西の魔女と言われるおばあちゃんと同じ気持ちだったのだろうと、
今になって、その深い愛情を、思い知った。

まいは、夏の終わりのころ、別居中だった父親の元に、母親と行くことになり、
お婆ちゃんの家を出るが、
その前に、お婆ちゃんと喧嘩をしてしまう。
「ごめんなさい」が言えないまま、
「お婆ちゃん大好き」も言えないまま。悲しそうなおばあちゃんの姿が、
どんどん小さくなる車の中、まいは、少し心を痛めながら、別れてしまう。

そして時がたち、まいは無事に中学生3年生になり、
西の魔女は、天に召され、知らせが届く。
泣きながら車を運転する母親と一緒に、森の家に行くまい。
少し、大人になったまい。
そこには、もう、「I KNOW」と言えないお婆ちゃんが横たわっていた。
泣き崩れる母を一人にし、懐かしい作業場に行ったまい。

いつか、自分のお気に入りの場所に植えようと育てていた草花の有った場所に行くと、
お婆ちゃんが書いたものを、曇りガラスに見つける。
それは、お婆ちゃんが生きていたころ、
「人は死んだらどうなるの」と聞いたまいに、お婆ちゃんが答えた、
「魂は体から離れて、自由になるのよ」という言葉と、
「だから、お婆ちゃんが死んだら、必ず、まいだけに分かるように何か印をするわね」
という約束だった。
「西の魔女から、東の魔女へ
お婆ちゃんは、無事、脱出成功」
と言う短い言葉。
まいは、その時、初めてどれほど大切なものを、おばあちゃんに与えられていたのか気づく。
そして、空に向かって思いきり言うのだ。
「おばあちゃん、大好き」。

一回目に見て感動して、二回目に見て納得して、三回目に何があるのかなあと思わせてくれる映画だ。
本当に静かで、美しくて、毎日の生活に疲れてしまった時に、見たい映画だ。
こんな素敵な生き方が、
こんな素敵な生活が、あるんだと、気付かせてくれる。

本も、勿論だが、やはり、私は、映画をお勧めしたい。
DVDでもう、借りられます。
是非、心が疲れたら、見てほしい映画です。
も一つ、歌は「テルーの歌」を歌った手嶌葵ちゃん。
透通った歌声が、この映画にぴったりです。
「愛」があふれる映画です。

こんなおばあちゃんに、なりたい。
今から頑張れば、なれるかな?
















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最終更新日  2009年01月13日 02時34分47秒
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