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2011.10.04
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カテゴリ: Cuore d'Italia
聖フランチェスコの日。

知られている事だが、聖フランチェスコは10月3日の午後六時以降に亡くなったらしい。
中世当時は 夕方六時から翌日に数える という習慣で、フランチェスコの日は10月4日扱いになって今日に至っている。

この日が、私は本当に好きだ。



でも。
前日夕、夫のジョンが子供たち二人をカテキズムのクラスに連れて行った。つけておいたテレビが録画予約のニュース番組にパッと切り替わり、そのトップニュースの内容に 驚いた事と言ったら。



ペルージャの事件で、アマンダ ノックス、およびラファエッレ ソレーチト 無罪に。







... 私はこの事件には 言葉もない思いがずっとしているのだ。


そして、複雑な気持ちになっている。それはジョンも同じ事。



シロかクロか はっきりしない。
初動捜査がお粗末すぎて、残っていた証拠を正確に読み取れなかった というのが本当のところ。
しかも物証の扱いも粗く、付いていたとされるDNAも どこから付いたのか分からなくなったって... 本気か?

ペルージャ警察が慣れてないのは明らかだけど、ローマから最鋭の捜査員、呼べなかったものなんですかね。
国際問題に発展した事件だって言うのに。 



私がどうしても気になっているのは、アマンダの同級生が 事件の後学校で見た彼女は ケガをして出血してた、と証言している点と、昨日の判決の瞬間、 ペルージャの学生たちがVergogna! (アメリカの記事ではShame! となっていたので、多分そう)と叫んでいたらしい点。




ドラッグもアルコールも乱交もやってた、でも殺しはやってないの


と言われると、容疑者の身内や友人には非常に辛いものがある。
というか、一般のこちらでも ... 絶句ものである。



自信たっぷりに 彼女は無実よ、と言ってアメリカのメディアにアピールしまくり、事件現場の家の前で家族写真をとるアマンダの家族には  言っちゃなんだが、 吐き気を覚えた。
ほんと、無神経も甚だしい。 被害者側の気持ち、考えられないんだろうか。


私が本当に不快だったのは アメリカ側の アマンダは無実に決まってる (=アメリカは正しい、アメリカ人は正しい)みたいな論調を こっち(アメリカ)の主要メディアが煽りまくっていたことだ。



ペルージャにいる学生たちの反応の方が 余程公正なんじゃないかと 自分の中で疑いが晴れない。



気持ちが晴れない。



事件後イタリアRAIのニュースで、 教区とペルージャ外国人大学内の司祭のDon Elio(ドン エリオ;エリオ神父)がインタビューされていたのと ペルージャのチェントロの映像が頻繁に見られたのが 懐かしかったものの。


ペルージャ外国人大学の歴史に 暗い影が落ちてしまったし 何よりも学生の命が奪われたことが無念。



無罪放免は 真実の結果なんだろうか、聖フランチェスコの恩寵なんだろうか、それともある種の追放なんだろうか。



ジョンは、アマンダはもうイタリアに入る事は許されないだろうな と個人的意見を口にしたが、
私は ちがうよ、無罪を勝ち取った以上は イタリア入国は本人の自由 と訂正しておいた。
それが 無罪ということなのだ。

アマンダ本人も またイタリアを訪れたいと言っているらしい。



ペルージャにまた 平穏な日々が戻ってほしい。
もう二度と あんな事件は起きてほしくない。







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最終更新日  2011.10.05 00:41:08
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