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ビスケットさんのブログに小さく書かれていた少しの勇気勇気というものはそりゃあ 清水の舞台から飛び降りるほどにばかでかいものだとばかり思っていたけれどここ最近 身の回りの私事であったことそれはビスケちゃんが書いているほんの少しの小さな勇気さえあれば目の前が大きく開けるきっかけにもなるということを教えられたそりゃあ 世の中一世一代の勇気というものもあるサ付き合っていた頃の嫁さんの実家に初めて結婚のお願いに行った時のようにけれども明日にしよ あさってにしよと後回しにできる小さな勇気ほどほんとは 流されないで 歯をくいしばって立ち止まる男らしさなのかもしれないありがとう 写真 ビスケットさんのブログ より
2018.12.29
四谷赤坂麹町ちゃらちゃら流れる御茶ノ水粋な姐ちゃん立ちションベン!白く咲いたがゆりの花 四角四面は豆腐屋の娘 色は白いが水臭い・・・御存じ寅さんによく出てきた啖呵緊急なときほどないのが公衆トイレそのトイレにもいろいろな呼び方がある便所 厠 はばかり お手洗い 化粧室・・・向田邦子のエッセーの中ではもっぱらご不浄 と出てくる 育ちの良さがうかがえるその向田邦子の「わが拾遺集」という作品の中でハンドバッグをご不浄に落とした話が出てくる飲み屋のトイレに落としたハンドバッグを居合わせた男どもが拾い上げてくれる話だが当然 今のような水洗ではないころの話であるこの話を読んで自分も子供のころのトイレに懐中電灯を落としたことを思い出したもちろんトイレには裸電球がぶら下がっていたけれど外の庭の隅にある夜のトイレまでが暗かったいつも懐中電灯を手に用足しに行っていた小用なら隣に男用の便器があったけれどあいにくその時は大の方で親に怒られると思い 夜中 必死で竹棒を持って拾い上げたまあ 人の体から出るものとはいえ その鼻にくる威力はあらためてすごかった向田邦子もこれだけの威力があればこそ作物も大きく育つのであろう と感心している軽犯罪ではあるけれど大地の上で思いっきり立ち小便をするよくぞ男に生れけり と思う時があるもっとも子供の頃田舎のばあちゃんの立ち小便は見たことあるが粋な姐ちゃんの立ちションベンは いまだお目にかかったことはない
2018.12.27
いつもの回転寿司屋に予約注文していた寿司を取りに行く普通の週末なら駐車場も満車で受付にも大勢の客が並んでいるのに今夜はびっくりするくらいガラガラで二人の警備員も少々手持無沙汰今日は時間が遅いからこんなにガラガラなの?とニット帽を深々とかぶった老齢の警備員に尋ねると今日はみんなお持ち帰りが多くてみなさん家でのクリスマスを楽しむ人が多いのだと言うそういえば街中を走る車の数も少ないような気がするここに来る前に立ち寄ったスーパーでも客が少なかったみな家で家族とクリスマスイブを過ごすというのも結構なことだそれでもそんな時間でも外で働く人たちはたくさんいるさっきのスーパーの店員はみなサンタクロースの格好をしていたサンタの姿でレジーを打つ人 客を呼び込む人陳列棚に物を運ぶ人 床モップする人寒い中で口から真っ白な息を吐きながら寿司屋の駐車場の前で赤いランプを振る先ほどの警備員も寿司を持ち帰る僕に良いクリスマスを とシワの顔をほころばせて言う世の中にたくさんいるそういうサンタクロースさんに乾杯!
2018.12.25
言葉は普通は口から発せられる黙っていても感謝のこころは伝わるけれど言葉にすればさらに思いが相手に伝わる日本人にはあうんの呼吸で思いが伝わるという伝統的文化もある直接的に表現することを控えまわりくどい言い方に奥ゆかしさを感じる「ぶぶ漬けでもどうどす?」長居する客を帰す京都人の常套句と言われているいくら待ってもお茶漬けは出てこない実家の母の家に遊びに行くといつも帰りのカバンのポケットに小さなプチ袋に小遣いをこっそり入れているあなたの息子ももういくつになったと思てんのやと怒ったようにいうのに何かおいしいもん食べとか 子供に何か買ってやれとかなんやかやと理由を付ける 帰ってからの電話口の母の声そういう母のプチ袋にはいつも「ありがとう」の文字言葉はすぐに消えてしまうけれどいつまでも身に沁みるありがとうの文字
2018.12.22
わけあって日記は鉛筆で書いている昔から学校の期末テストや受験勉強の仕方はまず書くことそれもできればボールペンなどではなく鉛筆特に暗記ものは 声に出して読むよりなんでもいいので手で書くこと中学のころは テストがあるとまずスケッチブックを買ってくる広い画用紙に先生が黒板に書くように教科書の線引の部分を書き写すそうやって 手で覚える職場では ふとした約束の時間や人の名前や会社名 約束事などをなんでもいいのでそのへんのダンボールや紙切れの端にとりあえずさっと走り書きするそれで書いたものがどっかにいっても構わない書くのは脳みそのスケッチブックに書いているのだから・・・そんな気がする この頃は鉛筆のシャープペンも2ミリのぶっとい建築現場の職人さんが使うものにしている紙が破れるくらい思い切り力を入れて書いても折れない力を入れて書けばそれだけ脳みそのシワに深く刻まれるような気がするから昨日の風子様のブログが身に沁みたああ 不在てふ存在座する冬座敷 風子様のブログ より独り居の庭に一輪冬の薔薇
2018.12.19
目 だ そうだ「目」だこの鳩の目が気に入ったのだ あの時 お前に ピーナツ豆を投げてやるのは 簡単なことだ でもそれが本当に お前のためになるのやら・・・ 他の群れから離れて 器用に傾いて歩くお前 いつも仲間から取り残されるお前 せめてものモデル代だ とっておけ ほれっ! いくつかの豆を放ってやる 豆を手のひらにのせ じっとしていると おそるおそる近づくお前 いくらかのリスクは覚悟して 食いに来るお前 他の鳩はそんなことはしない 意を決したように嘴を伸ばす イタタタタッ! それはお前 俺の指だよ!これも10年ほど前のブログに書いて消えたものここのブログにも再掲したような気もするけれど忘れたエビにも猪にもゴリラにも目があってその目は何かを語りかけるこの鳩には たしか一年後にまた同じ場所で再会したのだ釣人の捨てた釣り糸がからまって足を失くす鳥が多いらしい再会した時のうれしかったことといったら
2018.12.16
いつの頃からだろうクリスマスも正月もどこかこのエビのように冷めた目の自分がいる正月もどちらかというと気が重いような・・・歳のせいかとばかり思っていたけれど年の暮れから新年にかけての感慨がどうも昔ほどには湧いてこない大掃除といったって障子を張り替えたり 天井のすす払いましてや畳まで上げる家はこのごろ珍しくなったその昔 新年は多くの商店も銀行も休みで早くて四日ごろからしか開かない時代があっただから年末の買い出しはそれはそれは多くの人でごった返し家の冷蔵庫はもう破裂しそうなくらいにパンパンだった昔は大変だった大変だったからこそああ 新しい年が来るのだという感慨に浸れた今は越す年が平坦になり 苦もなく越せるから除夜の鐘の響きも 昔ほどには心に沁みてこなくなった公衆電話の箱の中十円玉の落ちる速さを気にしながら早口で故郷に電話したころが懐かしい先日のソフトバンクの通信障害で初めて公衆電話を使ったと言う若い女性のインタビューをテレビが流していた便利になればなるほど物事の有難味が薄れていくような気がするやはり歳のせいなのだろう か
2018.12.15
食卓に陽射しの届く休日の午後コンロの上の小さな鉄板に少しばかりの やや贅沢な肉を焼くジャズを鳴らしながら・・・玄関のチャイムが鳴るなじみの酒屋がワインを届けてくれる千円もしない葡萄酒を開けてその昔 結婚祝いに貰ったワイングラスに注ぐ穏やかな冬日さす貴重な時間を村野四郎の体操詩集を読みながら・・・ 逆手車輪からムーンサルトで着地する続けて前転して 連続バク転宙返りボトルの真ん中あたりで十字バランスいつのまにか空けてしまったボトルの中でかつて学生の頃 練習に明け暮れた体操を演技している僕は背もたれの長い椅子で少しうたた寝をし 狭いボトルの中で息苦しい酸欠の夢を見る最後の息を肺いっぱいに吸い込み必死に助走のスタートを切るもう止まってしまったらおしまいだ腕を振り つま先を蹴り 両足をそろえて 跳び板に飛び込むロケットのような反動で跳馬の背を両手で思い切り突き放し 山下跳びで ボトルの口から泡のように噴き出して目が覚めた窓からの風にボトルが揺れている夢うつつの瓶の影がその軌跡を残しているようだもう少し 生きてみるかと 思う気ままに
2018.12.13
床屋に行く待っている間備え付けの小冊子を手に取るぺらぺらとめくるひとつの投稿記事が目につくタイトルは リストバンド概略 小学校4年生の娘がリストバンドをしている。 今、学校ではやっていると言う。 でも、娘はリストバンドを二の腕のところに付けている。 「リストバンドは腕じゃなく、手首にするものじゃないの?」 ときく。 「いいの!みんなで決めたんだから・・・ 〇〇ちゃんも、おそろいなんだから・・・」 と娘。 私はハッとした。 娘の同級生には、左手首から先の無い女の子がいた。 その子のことを考えて、 腕に付けることに決めたのだろう。愛知県の33歳の主婦の方の記事散髪が終わっての帰り道なんだかすっきりしたのは頭だけではなかった今日 散髪に行ったこと床屋によくぞその小冊子を置いていてくれたことよくぞ手に取ったことよくぞ目に止まったこと遠く西の空に沈む夕日よりも美しいものを見せてくれたことに感謝する一日であった もう10年ほど前の投稿記事 この娘さんも今では 心の綺麗な年頃の女性に成長していることだろう
2018.12.08
ビスケちゃん!あるよー! 焼酎 いっぱぁ~いな~んにもしないから身ひとつで飲みにおいでー 飲み明かそあ これ 25度だ ま いいかあ お漬物に使うのね うまそ シクラメン ねえあれいつのんだろう?全部嫁はんが世話してたからねえ 花咲ばあさん 引き継いだけど よくわかんねえ どうせ私は美人に鼻息荒い鼻咲じいさん ですから あなたがたがたがたは ほんとに仲いいのねえ私も漬けもんクラブ入ろかな?
2018.12.05
冬の釣りは あたりが遠い釣りたい 釣りたいとウキが折れるほどに見つめると水面下の魚もあやしいと気配を感じる冬の日を背中に受けて少し眠気にこくりとするくらいがちょうどいいふっと気が付くとウキが見当たらないおもむろに竿を持ちあげるときりきりと糸を鳴らして型のいいのが上がってきたりする竿も顔も満月にして玉網に取り込む気ままに待ってみますか シクラメンまかりまちがって花が咲いたならまた アップしましょう!
2018.12.04
♪ 真綿色したシクラメンほど 清しいものはない ♪なつかしいなあ!二十歳の頃に流行った歌当時 布施明に似た友人がいて髪の毛を女の子のように長く伸ばしてた安アパートでよく歌ってたところで玄関先にあるシクラメン右端の白いのはよく咲くけれど真ん中の赤いのは咲かなくなった小さく首はもたげるのだけれどすぐに萎んでしまう年かなあ?なんで?セラちゃん ビスケちゃん おせえて! シクラメンのかほり 布施明
2018.12.02
家から歩いて10分ほどの所にある古墳塚なんでもない小さな森だと思っていたらなかなか考古学的には有名な塚だとかでも いつ行っても誰もいない石の階段が 少し丘になった円墳の所まで続く今の時期落葉樹の森が落葉一色の森になる歩けばカサコソと過ぎた時間たちが足の裏に踏まれて咳払いをするその下に眠る古墳塚は背中で落葉を遊ばせて 一言も発しない幾代もの落葉を埋めてきた妖力が森の時空を曲げて見せるまだ 枯れていないのは私だけになるそれも 束の間のこと 枯れるまでの時間
2018.11.30
見っけ! じゃねえおそい! 見つけるのが おそい!磐梯山は元気ですか?↑ いいねえ!冬の舞 いやいや俳句がよまた よろしく! 写真 ビスケットさんのブログ より
2018.11.26
冬の字を頭に置けば水墨画 ふゆのじをかしらにおけばすいぼくが 冬の夜 冬の山 冬の海 冬の川 冬の朝一幅の水墨画を観る思いがする昔の写真俳句ブログで消されてしまった記事をここでまた再掲しているやっぱりヘタクソなりに自分の生きてきた証に遺して置きたくなった所詮 自分も弱い生き物だ6年前の今頃にこの写俳を投稿したら風子様にまことに味のあるコメントをいただいたその名コメントも消えてしまったけれど まかりまちがって写真俳句集でも出すことがあったら風子様に挿絵お願いしたいけれど 高いんだろうなあ・・・
2018.11.23
おめでとう!まあ aitu のためにあるようなブログ気ままに生きる シングルライフこの画面は ちょくちょく出てくるおなじみのフレーズ淀川の左岸 ここ十年 気に入りの場所春夏秋冬 カメラの位置を同じような所にして写すと季節によって違う写真に見えてくる歩く人もいれば 走る人 自転車の人車やバイクは入れないのでたいがいの人が思い思いの自分のペースで進むもうここまで生きてきたんだ ケ・セラ・セラなるようになるさ!気の向くまま 気ままに それが一番 GOOD !よろしく!
2018.11.18
体育座り とか三角座り とか言うらしい思えば学校を出てから体育座りをすることはあったか? ちょっと娘たちに問うてみればバスタブの中で座ることはあると社会に出てからあまりこのように座ることはない下の娘が幼稚園児だったころ家族で行った遊園地で大道芸をやっていた観客が輪になって取り囲みピエロのような格好の芸人がいろいろの芸を見せていたその娘が見当たらないなと思ったら観客の輪の一番前に行儀よく体育座りをしてじっと芸人のアトラクションを見ていた幼稚園で習ったばかりだったのだろう娘はこの写真の少女のように一人だけ体育座りをして見入っていた親バカではないけれどその姿が実に美しかったあんな美しい体育座りをそれ以降も見たことがない
2018.10.08
この頃はあちこちのスーパーでセルフレジ化が進んでいる厳密にはセルフレジは買った商品のバーコード読み取りから精算までを客がやることバーコード読み取りは店員が行い清算だけを客自ら行うのをセミセルフレジというらしい初めてこのセルフレジを使ったのはもう5年位前か大きなスーパーのレジですぐ横にベテランの女性店員が分からない人のために待機していたけれどこの店員の態度がまた偉そうでバーコードの読み取り操作にまごまごしていると そんなこともわからないのかという態度で 俺はしまいにはとうとう頭にきてしまった俺は客だ!金払うのになんであんたにこっちがぺこぺこ頭さげにゃならんのだ!もう要らん!他の店で買う と啖呵を切って出て来たそもそもレジの労働を客にやらしといて1円の割引もないいつも利用するDVDのレンタル店などではセルフレジを利用するとポイントが2倍になる そういう不満もあってかこの頃はセルフレジよりもセミセルフのレジが多い精算機の画面の文字も大きくなって精算くらいだったら許せるか なと思うこのごろ でも俺の母親は長年買い慣れたスーパーがセルフ化されるといくら優しい姉ちゃんが横にいて説明してくれると言っても二度とその店には行かなくなった
2018.10.07
先日レンタル店にDVDを借りに行ったこの頃は旧作の古い邦画に興味があるアクションものやサスペンスものミステリーものなども好きだけれど最近は どこか人間の心壁にじわっと沁み入るような作品を見たがっているレンタル店の棚の通路を物色しながら歩いていると目の前の床に小さな靴下が片方落ちていたピンクの花柄の 見るからに赤ちゃん用の靴下で誰かが落としたのだろうカウンターにでも届けようとしゃがんで拾おうとすると後ろに人の気配かがんだ姿勢のままふり向くと身体の前面に赤ちゃんを抱いた若い女性がすみません とほほえみながら立っていた落としたのに気付いて捜しに戻ったところらしい僕は拾い上げて彼女に渡した別に何もおかしくはないのだけれど二人とも ハハハハと大きな声で笑った彼女は何度か礼を言いながら眠る赤ん坊を目の前に抱き出て行ったただそれだけのことなのに昔はみな背中におんぶしたものだけれど今は胸に抱く人が多いなあとその方が互いに顔を見合わせていいのかもしれないなあとかそんなことを思いながら でも二人ともどうして笑ったのだろうと不思議に思いながらこの日は藤沢周平の「蝉しぐれ」を借りて帰った ーーーちょっとたまたま古いのが出てきたーーー本人が一番懐かしがっているーーー
2018.03.18
特に年が明けるまでの 冬の夜街だけでなくこの頃は個人の家でもイルミネーションの飾られている風景が目に付くサンタクロ-スの正体を見破られるまでが家族にとっても華ではあるけれどそれでもどこかやっぱり夢があっていい大人になっても つい頬が緩んでしまうあの頃の子供の喜んだ顔が目に浮かぶみんなで囲んだクリスマスケーキのろうそくの炎に照らされた顔が思い出される大人になってもサンタクロースは背中の袋に夢をいっぱい詰めて運んで来てくれているような気がするまあいろいろ言われるけれど平和な国である
2016.12.24
カトリックでもプロテスタントでもないけれど朝霜の降りた道の脇に小さな十字架を見た思いがした思えば大なり小なりみな幾ばくかの十字架を背負って生きている生まれたときに人間としての洗礼を受け生きる日々の増すごとに懺悔しなければならない出来事が天井裏の埃のように降り積もるこの屍になんの罪があったのか定かではないけれど少し ギョッとした己れ自身の姿に見えたからかもしれないカトリックでもプロテスタントでもないけれどつい手を合わせてしまった
2016.12.22
「お~い! 俺のケータイの充電器知らんかあ?」ごく平凡な我が家に充電器というものはいったいいくつあるのだろう携帯や娘らのスマホも買い替えるたびに充電器が異なり要らなくなったものはたまる一方で他に髭剃りやら音楽プレーヤーやらカメラやら懐中電灯やら掃除機やら・・・世の中には人間の充電器もあるらしい充電だと言って海外やらに出かける人もいるそんな金も暇もないからせいぜい太陽電池のように冬晴れのお日様に当たって日向ぼこするしかない年をとるとそれもすぐに充電切れになって物をどこに置いたのか忘れてしまうあとは日に干した蒲団のいい匂いが残るだけだ「お~い!俺の充電器知らんかあ?」そのうち そんな時代が来るかもしらん・・・
2016.12.20
底の浅い冬の川は流れの速い割に無口で切っ先の鋭い刃(やいば)が流れてくるようだきっと急いで流してしまいたい何かがあるのだろう誰にもそういうことの ひとつやふたつはある余計なことをするとお互いに痛い思いをするそっと遠くからやさしく眺めてやるしかない時の海深く沈むまで
2016.12.18
時々 不思議に思うことがあるあれとこれとは全く関係ないと思っていた事が後々 振り返ってみると妙なところで繋がっていたりするもともと命というものにも例外なく永遠のものはないのだからほとんどの生き物がその短い命をチェーンのようにつなぎつなぎ種を保存しているつながることはいいことだつながる先にまたぶらんこに揺れる子供たちの笑顔があるのだろうつながることに創生主の意図があるのかもしれない近年の 少々つながりに欠ける社会が気になるけれど・・・
2016.12.17
まさしく冬来たりなば・・・朝の来ない夜はないもの事は前向きに なるべく 生きるものみな 恋しゅうてならぬ
2016.12.15
四谷赤坂麹町ちゃらちゃら流れる御茶ノ水粋な姉ちゃん立ちションベン!白く咲いたが百合の花四角四面は豆腐屋の娘 色は白いが水臭い・・・寅さんの啖呵子供の頃田舎のばあちゃんの立ち小便は見たことあるが粋な姉ちゃんの立ち小便は いまだお目にかかったことはない
2016.12.13
いくら海が広しといえどよくもまあこれだけの人の口を満たす蟹が捕れるもんだと感心する牛肉にしても豚肉にしても世界中でこれだけ食されていてよくその成長が間に合うものだと思うそこらのスーパーや店々にそれぞれ同じように陳列されて一般の消費者用だけでなく業務用もある安定供給その先にTPPのような問題も起きてくるのだろう人の胃袋が怖ろしくなる
2016.12.11
小さい頃家の米櫃にお米がいっぱいあるときはなんだか子供心にも嬉しかった社会に出て初めての月給袋まだ銀行振り込みなどない時代少額ながらもひと月働いた実感が湧いたそういえば親父の給料日帰って来た親父が母に渡す給料袋どことなくこの日ばかりは親父は胸を張っていたようなおふくろはご苦労様と頭を下げて両手で押しいただいていたネットショッピングやクレジットの時代画面上でやり取りされる時代もちろん安全性からいえば理想ではあるけれどどことなく有難味が薄らいだような気がする金の有難味 魚にとっての 水の有難味 だな
2016.12.10
冬春夏秋冬の中で一番の嫌われ者のような 冬本当は冬にも冬ならではの楽しみがあるのにでも それは現代生活にどっぷりと浸かっている者の戯言なのかもしれない暖房の効いた車の中から眺める風景なのかもしれない冬来たりなば春遠からじ大木の切り株に残る冬の年輪の狭さかな人間の脳みそも輪切りにすればそのようなものが刻まれているのかもしれないでも人間には春夏秋冬のような喜怒哀楽があるからなかなかに年輪のようにきれいな輪ではないのだろうけれど
2016.12.06
魚も冬は釣れない冬日が差して風もなくポカポカと眠たくなるような小春日和はなおさら釣れないことが多い人様に気持ちの良い日和りほど魚たちはあまり口を使ってくれない逆に冷たい風が吹いて雪でもちらちらと舞うようなもう帰ろうかと思う厳しい日こそよくウキに動きが出る時があるとにかく冬は釣れないからこそ釣れた時の一枚の感動が大きい冬の釣りとかけて織田信長ととくそのこころはボーズとの闘い なのだ
2016.12.04
個人的に毎日食っても飽きないものにうどんがあるなかでも油揚げののったきつねうどんが好きだ大阪では けつねうどんと看板に上がっている所もあるけつねうろん と言う人もいる仕事先からの帰り昼時にこじんまりとしたうどん屋に入ったそんなに空きっ腹でもなかったのできつねうどんにする壁に掛かっている品書きにはけつねうどん とある注文口で そのままけつねうどんください と言うつもりが言い慣れないせいか「け け けっつねうどん・・・」になってしまった自分でも笑ってしまったけれど厨房の中のおばちゃんもうつむいて笑っていたできたてのアツアツのうどんをすすりながらもまた食べ終わって外に出てからもけつねうどんとおばちゃんの顔を思い出してどこか顔の筋肉が笑っていたもちろん おいしかったあえて言うならけつね うどんの味がした
2016.12.03
子供の頃林檎は貴重な果物で南国生まれの貧乏人の口にはなかなか入るものではなかったそれでも風邪などひいて寝込むと母が枕元で林檎の皮を剥いて食べさせてくれた母の手から長々とちぎれないで剥かれる林檎の皮とその時の待ちきれない北国のかほりそう 僕にとって林檎は憧れの北国のかほりだった今でもよく覚えている
2016.11.30
何かの発表会や 冠婚葬祭 プレゼン・・・等々人前で話をするというのはなぜか緊張する緊張するから次の言葉がどこかに吹っ飛んで頭の中が真っ白になるもうどうしようもなくなる掌に人の字を書いて呑み込んだり目の前にいるのはみなかぼちゃが並んでいると思えとか言う でも なかなか難しい並んでいるかぼちゃには皆目があってみなこちらを注視している場数だ場数を踏んで慣れるしかないいくら場数を踏んでも緊張はするでも 一生懸命くり返すうちにきっとうまくいく時があるそうなればしめたものだちょっぴり喜びも生まれる緊張感があるから成長もできる寒さの中にずらりと並んだ白菜畑には初舞台の出番を待つバレリーナのような緊張感がきりりと漂っていたきっと旨い白菜ができるぞ
2016.11.28
鍋の季節寒くなればなるほどちょっとした仕事の帰り駅前の居酒屋で熱燗一本ひっかけて帰りたくなるちょっとした仕事とは思いのほかうまく運んだ仕事であったり逆に痛い失敗のあった日の仕事であったりひとりでちびりと一呼吸置いて家路につきたいときなどこの頃は鍋でもおひとり様用の鍋を用意してくれる店が増えたありがたい二合の酒と牡蠣鍋などたのんでほんの30分ほどで居酒屋ののれんを分けて帰るまた明日も頑張ろうかという気になっている
2016.11.24
石蕗はたいがい庭の隅っこあたりに生えている一年中深い緑色をして気が付けばいつもそこにいるのに大きな葉っぱの割にはあまり存在感がないでも秋から冬のこの季節花々の少なくなる時期にここぞとばかりに首を長く伸ばして一生懸命にその存在をアピールするそれは花だけではない石蕗の葉っぱもみな喜んでいる下から誇らしげに眩しげにわが石蕗の黄色い花を見上げている
2016.11.21
生きることの営みはどんな単細胞の生物でもどんな高等な人間でも同じようなものでひたすらに死に向かって邁進するその寿命の差異こそあれいつかは迎えねばならない日が来る例外はないこの世に永遠の命というものがないかぎり生きることの愛おしさはみな相等しく切ない
2016.11.19
実家の古いアルバムの中に気に入りの白黒写真がある子供の頃の家の牛小屋の前に立つ まだ若き頃の父と牛当時牛は我家の貴重な労働力だった牛の鼻繰りを持つ父は白い歯を見せて笑っているいつも豪快に笑う人だった誰が撮った写真なのだろう長靴を履きカメラに向かって立つ父のズボンはつぎはぎだらけだった僕の記憶にないその頃の生活を垣間見る思いがするただ夜遅くまで針仕事をしていた母の姿だけははっきりと記憶に残っている糸を通しては黒髪に針を持ってゆくその所作を瞼に残し布団の中の僕たちはいつも眠りに落ちたもう今では実家のどこかに仕舞われて簡単には探し出せそうもないけれどそういう写真はいつもこの胸の乾板に焼き増しして仕舞ってあるこれがほんとの心のアルバム だな
2016.11.18
小学生の頃大阪に出稼ぎに出ていた父が盆と正月に帰って来たその父がまた大阪に戻るという日はバスに二時間ほど揺られ家族みんなで中央駅まで見送りに行った夜行列車の出発する時間は夏は日が長くてまだ明るかったけれど冬はもうとっぷりと日が暮れて 寒かった駅の構内には土産物屋がたくさんあり買ってもらえないのはわかっていたけれどおもちゃのピストルやら刀などを見てまわるのがめずらしくて楽しかった出発の時間がきて列車の窓の別れはまったく覚えていないのに走り出して遠ざかってゆく列車の灯だけが妙に脳裏に残る帰りはまたバスに揺られて弟も妹もそして僕もたいがい眠ってしまった客の少ないバスのうしろの席に家族四人かたまって座っていた何かの拍子にふっと目が覚めた時横に座った母は眠る妹を膝に抱きながらじっと窓の外を見ていた海岸沿いの田舎道を走る真っ暗闇のバスの窓には遠くに浮かぶ島のちっちゃな灯と時々流れ去る街灯の灯が見えた父を見送ったあとの母の寂しさを子供心に初めて見たような気がした
2016.11.16
「こちらは〇〇市役所です。午後四時半になりました。よい子はお家に帰りましょう」夕方の四時半になると市からの放送が地区の広報スピーカーから流れる日の長い夏は午後五時半だ昔はそんなものはなかったから遊びに夢中になってつい日が暮れて遅く家に帰ることが多かったそのたびに親に怒られた今はいろいろとあるけれど子に携帯やスマホを持たす親が多い四六時中親からの監視の目が届くGPS機能でその居場所さえすぐに解明する安全上はものすごく便利になった外国から見て日本がいくら治安のいい国だからといってもやはり理不尽な事件や事故は後を絶たないその昔遊びに夢中になって思いのほか遅くなり捜しに出た親父にえらくどつかれたことがあるそれを後年親の愛情だとしみじみ感じる時代はもう来ないのだろうな
2016.11.13
公園の砂場で小さな子供が穴を掘っている何も宝物を掘り出そうとか何かを埋めるために掘っているわけではない穴を掘ること自体が楽しいのだ昔のように自分も何もかも忘れてただひたすらに穴を掘ってみたい大人になってそういうことをするとたいがいは不審がられる小学生の頃夏草の茂る原っぱで弟とふたりで1メートルくらいの深さの穴を掘ったことがあるそれから先は水が湧き出てきて掘れなかった何のために掘ったのかは覚えていなくてもあの時の胸のワクワク感は今でもこの老骨に残っている
2016.11.11
口は災いの元 というけれどこの人の暗い口の奥からは実に様々のことが聞こえてくる今度のアメリカの新しい大統領ほどではないにしても言いたいことが山ほどあるのかもしれない芸術祭会場の入口で待ち構えるあなたは来る人来る人それぞれに何かを話しかけているでも言っていることはひとりひとりみな異なっている聞こうという人もいれば知らぬ顔をする人もいる耳の痛い人もいるよく見るとそれはあなたが語っているのではなくあなたの目の前の人の心の奥底から発せられる声をあなたが話しているように見せているだけだアメリカの新しい大統領に似て大きな口を開けているけれどあなたはあなたのその暗い目の奥からも何かを訴えようとしているそれがなぜかこちらの胸に心地よいのだ毒舌家の演説よりも心に響くのだ
2016.11.09
家から歩いて10分ほどの所にある古墳塚なんでもない小さな森だと思っていたらなかなか考古学的には有名な塚だとかいつ行っても誰もいない石の階段が少し丘になった円墳の所まで続く今の時期森が落葉樹の落葉一色になる歩けばカサコソと過ぎ去った時間たちが足の裏に踏まれて咳払いをするその下に眠る古墳塚は背中で落葉を遊ばせて 一言も発しない幾代もの落葉を埋めてきた妖力が森の時空を曲げて見せるまだ枯れていないのは私だけになるそれも 束の間のこと
2016.11.05
今は どうなのだろうコタツのまわりに家族は集まっているのだろうか今は各個の部屋に暖房器具がありスマホやゲーム機に夢中になる子供たち昔のように同じテレビ番組をみんなで観るということもなくなったか驚くべき多様化の時代に同じ楽しみを共有することも少なくなったテレビが面白くないと聞くそれもそうだろうこういう時代だ大多数を満足させる企画を立てるのも大変だこの頃は母の好きな歌番組もめっきり少なくなった見るのはニュースと天気予報とのど自慢 くらいだコタツの上に蜜柑でも置けば寄って来るのは年寄りと猫くらいなもの か
2016.11.03
秋の釣りはタナで釣る気温が下がるにつれ魚の動きも鈍くなる人が防寒服に身を包むほどに魚もじっとして動かないそれにしても糸と釣針で魚を捕まえようと考えたのはどんな人だろう網で掬うわけでもないモリで打つわけでもないもちろん手で掴むわけでもない水中で魚たちは鼻先にぶら下がったおいしそうなエサを前にして何を思って水上の釣り人たちを見上げているのだろう
2016.11.01
今の時季タンスの中は夏物 冬物 ありて大混雑もちろん抽斗で区別はしてあるけれど四季のある国のちょっとした優柔不断の苦悩でも昔から四季があったからこそこの国にこれだけの文化が芽生え根付いたのだろうタンスの中にはいくつもの季節をくぐり抜けてきたその家ならではの歴史がある開けにくき というよりも 閉めにくいナフタリンのような懐かしい思い出の匂いがする
2016.10.30
普通出生届と死亡届は本人が役所に行って手続きすることはない誰かが代わりに行う子供の出生届も親父の死亡届も所詮 紙切れ一枚の事だった生まれて来た日も死んだ日も単にネクタイの色が違うだけである意味 本当はどちらも祝うべきものなのかもしれない歳をとると誕生日の祝いを嫌がる人がいるかと思えば誕生日祝いの料理をただ ひたすらにおいしいね おいしいねとくり返してばかりの我が母のような人もいる 死亡届よりも出生届の方がハンコを押す印影は濃いに決まっている
2016.10.28
赤ん坊の笑顔には心の真っ白さがある自分の子でなくとも思わずこちらもほほ笑みたくなる年老いたしわくちゃの顔の母の笑顔にも似たようなところがある ただ 違うのはほほ笑むこちらの目が潤むことである
2016.10.25
無性に野菜が食べたくなる時がある理由はない身体が欲しているのだろう無性にクラシックを聴きたくなる時がある心が欲しているのだろう理由は ある
2016.10.23
12年乗った車を乗り換える今日はその納車日朝から今まで世話になった車の洗車に車内の一斉片付けもうひとつ前の車も10年ほど乗った思えばこの二台には我が子の成長に合わせてたくさんの思い出がある今度来る新しい車は数えて7台目これまでで一番小さな車床が低くてフラットで乗り降りがしやすい後部座席は狭くても妻が乗る助手席はゆったりと今まででいちばん広いさて今度の車は何年乗れるやらお互いの寿命競争になってきた
2016.10.22
その昔新選組が あるいは坂本龍馬があるいは尊王攘夷の志士たちが血走った眼で駆け抜けたであろう京の都訳あって酒の入らぬ身で深夜の京都を歩く狭い路地の暗闇からも天空の彼方からも地の底からも訳の分からぬ何者かがじっとこちらを見ているような気がするあの「千と千尋の神隠し」の出だしの部分のようなどこかしことなく結界が存在する来た道を忘れてしまいそうな気がする
2016.10.21
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