怪鳥の【ちょ~『鈍速』飛行日誌】

怪鳥の【ちょ~『鈍速』飛行日誌】

2013/05/03
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カテゴリ: 有川浩作品
『図書館戦争』


【送料無料】図書館戦争 [ 有川浩 ]

本ブログ勝手に推奨作家・有川浩さんの「図書館戦争」の実写化劇場版を観てきました。
いつもは、観たら即感想を書く人なのですが(←勢いで書かないと、いろいろ考えてしまい収拾がつかなくなるからw)、今回はちょっと間を置くことにしました。
なぜかというと、あまりにも衝撃的だったから。←個人的感想です。

原作を初めて読んだ時、
その着眼点に唸り、なんとも荒唐無稽なことを思いつく作者さんだと思いました。
コミカライズされ、少女漫画誌に連載された時、
ハードな設定の割に、根底に流れる人間ドラマ・・・・・特に恋愛模様に関しては、まるで少女漫画のようだとも感じていただけに、楽しんで読んだものです。
アニメ化された時、
この作品が、映像化されたらどうなるのだろう?・・・・・とワクワクしながら観たものですよ。

そして、今回の実写化。
正直、この作品を実写で表現するのは相当難しいんではないかと懸念はしました。
でも、好きな作品だけに、監督さんや映画制作陣がこの作品を実写化したらどんな感じになるのか興味がありました。
現実に近い世界観でありながら、日本国内で、限定的とはいえしばしば銃撃戦が行われているという世界をどう表現するのか。
興味津津だったわけですよ。

で観た感想ですが、
素晴らしかった。
それはもう、リアルさが凄すぎて、『恐怖』を感じるくらいに・・・・・。

冒頭、メディア良化法が成立したあとの歴史的な映像が盛りこんであったんですが、そこからもう、惹き付けられるんですよ。
世界が、この現実から少しずつズレていく様を上手く描いている。
いきなり唸りました。
そして、日野の悪夢。
実写で生身の人間が、図書館で銃を撃ちまくる。
逃げ惑う人たち。
はじけ飛ぶ本。
バラバラになって舞う紙片。
倒れる人々。
そして、
火炎放射器で燃やし尽くされる大量の書籍・・・・・・
・・・・・ナンダ、コレハ?
コンナセカイハ、アリエナイ・・・・・・コノセカイハ、クルツテル・・・・・。
・・・・・
・・・・
・・・とんでもない、リアル感。
生身の人間が演じるだけで、こんなに違ってくるものなんでしょうか?

元々、SF小説読んだり漫画読んだりアニメ観たりするのが好きな人間ですから、フィクションの世界には耐性があるんですよ。
それらの作品が、実写化されることも何度も観てきているし、それがリアルに描かれるほど「スゲーっ!!」って感じる方でした。

でも、この実写版『図書館戦争』は、ちょっと違った。

これはマズイ。
本気でヤバい。
そのリアルさは、『言論・表現の自由』が奪われ真の『人権』が侵害されているような可能性の明日が、あってはならない世界であることを痛感させてくれました。←「人権擁護法案」とか「人権侵害救済法案」等の名前で同じような法が成立されそうになりましたからね。

石坂浩二演じる基地司令の仁科が漏らした言葉が胸を突きましたね。
「私達が無関心すぎたから・・・・・」
・・・・・我々は、しっかり関心を持ち、取り返しの付かない世界にならないよう気を引き締めないといけないでしょう。
そんなことを痛切に感じさせてくれる作品でした。

もちろん、エンターテイメントとしても素晴らしかったです。
アクションシーンは、特に凄かった。
銃撃戦も、あんな激しいとは・・・・。
戦闘開始前に、お互いの指揮官が申し合わせと言うか、法的手続きの口上を述べたあと時間を合わせて銃撃を開始するシーンは、戦国時代の合戦を思わせたね。
戦闘後も、薬莢を拾ったり血を洗い流したり・・・・・リアルでした。
マニアックな点を上げれば、図書隊が「M9(9ミリ機関拳銃)」や「89式(←訓練時は、64式)小銃」を使っていて予算の厳しいい自衛隊っぽいのに対し、良化隊は「MP5」中心でフェイスマスクまで装備したり警察の特殊部隊っぽくって優遇されている感じがしたなぁ。
その辺からも、この世界における図書隊の立場が透けて見えるようになっていますね。
↑まぁ、実際にはM9の方が、MP5より値段が高かったりするんだけどさw←性能は・・・・だけど。(;^_^A

それからアクションといえば、
堂上、チョ~つえーしw
ホント、同情を演じる岡田さんのアクションは凄かった。
もうね、ジャッキーチェンとかジェット・リーと共演しても、同等に渡り合えるのではないかと。(^.^;
あんなアクション演技ができる役者さんが主人公なんですから、あの救出シーンのラストも納得ですよ。←原作とはだいぶ違ってますが、最高にカッコいい見せ場になっています。

郁も、さすがに『ダ・ヴィンチ』で企画された「読者が選ぶ誌上キャスティング」においてナンバーワンだっただけはあります。
最初、座学で居眠りしたりするトコロは、本気でイラッとするくらいなんですがw王子様を語ったり柴崎と会話するところの乙女さとか、思いキリの良いトコロとか・・・・・真っ直ぐな郁らしさが、アニメ版とはまた違った感じで郁の魅力をひき出していましたよ。
ラストの、堂上に向かって言う台詞のシーンは、本当に良かった。

柴崎は・・・・・・もう、普通に柴崎そのままだったw
はまり役ってのは、こういうことを言うんでしょう。←特別出演だったのは、何故?
言うことなしですよ。
見せ場はもちろん、あのセリフ!w

手塚は原作よりもアニメよりも『少年』であった。
もっと「頑な」な部分が出ても良かったかな?w

小牧は、堂上のバディな部分だけな感じ。
出番が少なくて残念。
戦闘シーンの堂上との連携はさすがだったけど、『笑う正論』な部分をもっと見たかったかな。
続編があったら、一番注目したいキャラでしょう。

玄田隊長・・・・・・二枚目過ぎね?w
ってゆーか、堂上があんなすごいアクションさせる監督だよ。
続編が作られて『~危機』の仁王立ちのシーンでは一体・・・・・・(;^_^A
続編があったら、一番心配なキャラかも?!w

そして、存在感を魅せてくれたのが実写版オリジナルキャラの仁科司令。
原作の稲嶺司令よりもしぶとさを感じさせるキャラ。
稲嶺には穏やかなうちに秘められた強い意思と信念を感じさせましたが、仁科にはその根っこにある執念というか、決意というか・・・・・・・ある意味、より危険で強固な意志を周りに隠していない用に見えましたね。←しかもまだ、すべてを見せていない感じ。
写真出演だった稲嶺司令(故・児玉清さん)との絆も、現実とリンクして、なんとも言えない雰囲気を醸しだしておられました。
続編があったらどんな顔を見せてくれるか興味ありますね。

そんな感じで、
是非続編を期待ですよ。
そのためにも、興行成績は重要です。
アクションシーンは、映像的にも音響的にも迫力があるので、お好きな方は是非映画館でどうぞ!←特に音響は、銃の音などリアルで迫力満点でした。

<追記>
武蔵野第一図書館の描写は、図書館好きにはたまらんのだろうな。
実在の図書館をいくつか使ってロケしたらしいけど、あの規模とデザインと最新設備!
実際にあったら行ってみたい!・・・・・というか、探検してみてぇ~~(^-^)

そして、
有川さんの相方、安部丈二さん。
「空飛ぶ広報室」に続いて、しっかり出演しておられました。
この調子だと、「県庁おもてなし課」でも見かけるかもしれませんね。

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最終更新日  2013/05/04 02:07:50 AM
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