251121 リーディング公演
「ディア・ライアー」 より @ 新国立劇場 中劇場 原作: Jerome Kilty 演出: 宮田慶子、出演: 春風ひとみ、水野龍司
(“Dear Liar: A Comedy of Letters” からの抜粋を2人朗読で。芝居の演出がところどころ交えてある。George B. Shaw と Patrick Campbell の関わり合いかたは、シラノとロクサーヌのようでもある。)
251116
The Suit
@ パルコ劇場 原作: Can Themba 演出・翻案・音楽: Peter Brook 出演: Jordan Barbour, Rikki Henry, Ivanno Jeremiah, Nonhlanhla Kheswa, David Depuis, Arthur Astier
(75分間のわかりやすい英語劇。客の入りが今一つなのが残念だが、客席との交流もあって、ぐいぐい引き込む力がある。ぼくにも空気の煙草を渡してくれたので右手指で受け取って Oh, thank you... と言った。小道具の見立てもおもしろい。題名のスーツは、女の浮気相手が置いて行ったもの。仲のいい夫婦が鬱積しつつ崩れてゆく。)
260119
Linhas de Wellington (皇帝と公爵) @ 銀座シネスイッチ2 監督: Valeria Sarmiento 出演: John Malkovich, Melvil Poupaud, Vincent Perez
(1810年、ナポレオン軍のリスボンへの進軍を受けて立つ葡・英連合軍。大合戦シーンに頼ることなく、むしろ戦争のひだを分け入ったところにある数々の人間模様、男女の仲を描く。ゆえに実は 「主演」 「助演」 がいない映画。あまたの一流の役者たちそれぞれに存在感。「皇帝と公爵」 は豪華絵巻を端的に示す、うまいタイトルだが、皇帝は絵画のナポレオンが10秒ほど映るだけ。原題の 「ウェリントン防衛線」 に納得。ポルトガル語・フランス語・英語が入り交じる。)
260115 MET Live Viewing 2013-14
Verdi: Falstaff
@ 東劇 指揮: James Levine 演出: Robert Carsen 出演: Ambrogio Maestri, Stephanie Blythe, Angela Meade, Lisette Oropesa, Jennifer Johnson Cano
(平成25年12月14日の収録。イタリア語公演。ストーリーはシェイクスピア作品に基づくが、本作の演出は1950年代の米国人の扮装。巨体のファルスタッフをはじめ、個性的なキャラクターをいい声で。コミカルな演出で、飽きなかった。第2幕の舞台小物は55の棚に何千点もの品が入っているのだそうで、小物担当だけで25人を配し、収納作業に45分かかるんだって。)
260114
Ludwig II. (ルートヴィヒ) @ 有楽町スバル座 Sabin Tambrea, Sebastian Schipper, Edgar Selge, Friedrich Muecke, Justus von Dohnanyi
(オーストリア・ハンガリー帝国のエリザベートも登場する。恥ずかしながら、映画が始まってしばらく、オーストリアの話だと思っていたら、バイエルン王国のトンデモない王様の話だった。ドイツに諸侯がいくつも王国を営んでいた頃の風土まで伝わる。音楽も酔わせてくれる。主人公に入れ込めない映画でありながら、かくもみごとな作品に仕上げることもできる。)
251227
Captain Phillips (キャプテン・フィリップス) @ 丸の内ピカデリー 監督: Paul Greengrass 出演: Tom Hanks, Barkhad Abdi
(海賊に襲われることがどんなに怖いことか、これまで想像したことがなかった。救助に来た米軍が大層たのもしく見えた。わが軍 (自衛隊)
もソマリア沖で海賊との戦いの一翼を担って奮闘していることに思いを馳せた。)
251212
ネオ・ウルトラQ Part II @ TOHO シネマズ 日劇 (平成25年1~3月に WOWOW で放映の新シリーズのネオ・ウルトラ Q から 「ファルマガンとミチル」 「パンドラの穴」 「もっとも臭い島」 の3作。チープな造りだが、テーマ性は買いたい、いわば美大生の映画だな。そして、昭和41年の元祖ウルトラ Q から 「海底原人ラゴン」 のカラー版。桜井浩子さんが魅力的。今から見ればいい加減に見える造りもあるが、制作側の気迫が伝わる。)
251210 MET Live Viewing 2013-14
Puccini: Tosca
@ 東劇 指揮: Riccardo Frizza 演出: Luc Bondy 出演: Patricia Racette, Roberto Alagna, George Gagnidze, John del Carlo
(平成25年11月9日 昼の部の収録。イタリア語公演。ストーリーも劇的だし、音楽も流麗、歌い手も個性を保ちつつ高い完成度で、3拍子そろった理想の公演だった。トスカとカヴァラドッシの愛の深さが、浮気を疑う第1幕があることで逆にしみじみと感じられる。警視総監スカルピアの毒気もすてきだ。)
251120 MET Live Viewing 2013-14
Shostakovich: The Nose
@ 東劇 指揮: Pavel Smelkov 演出: William Kentridge 出演: Paulo Szot, Alexander Lewis, Andrey Popov
(平成25年10月26日 昼の部の収録。ロシア語公演。ウィリアム・ケントリッジさんのアニメ映写と舞台上の人物が融合して、楽しい演目だが、音楽に旋律性が乏しいこともあり飽きてしまった。コワリョフ役のパウロ・ショットさんは、両親がポーランド人で、ブラジル生まれ。)
251112
Renoir (ルノワール 陽だまりの裸婦) @ TOHO シネマズシャンテ3 Michel Bouquet,
Christa Theret , Vincent Rottiers
(リューマチに冒され視力も朦朧としたルノワール晩年の5年間。モデルのアンドレが野の花のように美しい。映像の一コマひとこまが、ルノワールの絵に負けない情感をたたえている。ぼくはルノワールが晩年に描いた、ぶくぶくの裸婦の絵が嫌いだったが、これから見方が変わりそうだ。)
260130
A Dictionary of Turkish Verbs in Context and by Theme/Ornekli ve Tematik Turkce Fiiller Sozlugu (Georgetown University Press 平成18年刊) Ralph Jaeckel・Gulnur Doganata Erciyes 編著
(大冊なので驚いた。約1,000の動詞を豊富な用例とともに解説。)
260122
Phrasal Verbs: The English Verb-Particle Construction and its History (De Gruyter Mouton, Berlin、平成24年刊) Stefan Thim 著
(英語の句動詞をゲルマン諸語と対比させて語る博士論文。ぼくは英語の句動詞とドイツ語の分離動詞を比較した論考が前から読みたかった。)
251130
Langenscheidt New Standard Dictionary Turkish (Langenscheidt KG, Berlin and Munich 平成18年刊) Rasuhi Akdikmen 編
(とても見やすくて、いい辞書。千人力を得た思い。丸善に無かったのでネットで探したらすぐ届いた。洋書も日本語サイトでかなりのものが注文できる時代だ。)