帰国編




長かったエジプト滞在を終え、シンガポールで何泊かして、
ついに帰ってきました。ジャペーン。

なにしろ海外に出るのが初めてだったわけですから、
当然「初めての帰国」って事になります。

すごく不思議な感覚でした。
エジプトに着いて数ヶ月の間は、まるで映画の中に居る様な感じで、
まったく現実感が無く、夢をみているようでした。
そのエジプトの景色が、いつしかしっかりと現実のものとして自分の
目に写るようになった頃、逆に遠い日本での生活を思い出すたび、
それがまるで夢だったような感覚を覚えたものです。

それがどうでしょう。
日本に着いたとたん、あれ?昨日も一昨日も、ずっと日本にいたんだっけ?
ってくらいすごい リアル
逆につい先日まで暮らしていたエジプトでの生活が、全部夢だったような
遠い遠いものに感じたのでした。
さすが母国。

空港の荷物受取所で、他の人にごつんとぶつかった瞬間、つい
「Oh! Sorry!」
って言ってしまったのが、とっても恥ずかしかった。
ばりばりの日本人顔して何が「ソーリー」だと。


さて、帰国後の初出勤。
両手におみやげを抱え、真っ黒に日焼けをした顔で会社に向かいます。
ひさしぶりだからなぁ~。
みんなびっくりするかな?くふふふふふ。
そうして 「おっはようございま~す!」 とオフィスに入って
びっくり。
あれ?

オフィスのレイアウトがガラッと変わっており、自分の席がどこだか
わからない。
見回してみても、知った顔が居ない。
あれれれれ?

満面の笑顔で「おっはようございま~す」と言ったおいら。
当然、「おおー!ろっくん!帰ってきたか!」とみんなにヤンヤヤンヤと
迎えられる事を想像しての事だ。
実際には、数人の初めて見る顔にシラーっと「おはようございます」
と言われただけだった。
あらららら?

入り口に突っ立っているわけにもいかず、実にかっこわるいのだが、
受付のとこにいた、見たこと無い女性社員に、
「ここって○○事業部ですよね・・」と聞く。
けげんそうな顔で「はい。そうです。」と答える女性社員に、
「わし、ろっくんといいますが・・・。 わしの席どこですか?
かっこ悪いったらない。

教えてもらった自分の席にちょこんと座り、皆の「あれ、誰?」的な
視線を浴びていると、やがて知った顔がぞくぞくと出社してきた。
そうしておいらを発見すると「おおーー!ろっくん!帰ってきたかー!」
と言ってくれた。
それそれそれそれ!それですよ。もぅ。

しかし、一年の間に人事異動やら組織改正などがあって、半分は知らない顔に
なっており、10人ほどいた女性社員、いわゆるOLさんが総入れ替えに
なっていたのには驚いた。
エジプトに出発する際、送別会をやってくれて、
「帰ってきたらまた飲みにいこうね!」って言ってた女の子たち。
どこに行ってしまったの?
おみやげだってホラ、いっぱい買ってきたのに。

新しいOLさんたちは、突然エジプトから帰ってきた真っ黒な男(わしの事)
を「誰?あの人」って顔で見るだけ。
とほほほほ。

一年居ないだけで 浦島太郎


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