変なじじい『ゆきのじょーお』

変なじじい『ゆきのじょーお』

2004/07/08
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カテゴリ: キネマ
阪妻の作品で、有名な中山安兵衛のお話です。
昭和12年で、戦前の作品ですが、バイタリティあふれる作品でした。

監督がマキノ正博と稲垣浩の共同ですな~あ。
あとの俳優で知っているのは志村喬ですが講釈師を演じてました。

どこで見たか、はっきりしないんですが、一度は劇場で見ています。
その時も、民衆のパワーの凄さに圧倒された印象があります。

ファーストシーンは、喧嘩の仲裁をしている、安兵衛の立ち回りと口上で、けんか安兵衛、飲んだくれ安兵衛とか呼ばれてるのがわかる。
そして、「安兵衛」と呼び捨てにしているのはどいつだ・・・
声のする方へ駆け寄ると、叔父の萱野六郎左衛門であった。
肉親と言えば、叔父一人だけだな~あ・・・
長屋へやってきて、説教をする。浪々の身でも、無頼の徒になるなとか・・

その叔父が、村上兄弟の兄庄左衛門と近々御前試合で対決するという。
場面は、その御前試合で、見事に庄左衛門を打ち負かす。

堀部家のシーンに移る。父弥兵衛と娘お妙の会話・・・
「お父様は、小さい頃から自分で出来ることは、自分でしろとおっしゃいました。
したがって、婿も自分で選びとうございます」。と乳母と街へ婿探しに出る。

弥兵衛は、偶然通り合わせた、安兵衛の飲んだくれた姿を見て、
「あんな奴なら、絶対許さん・・・」と捨てぜりふを吐く。

再び、喧嘩の仲裁のシーン、立ち回りを演じ、すごい早さで相手をのしてしまう姿を、偶然にもお妙がみて、この人だ・・ボーッという感じでなる。
家に戻り、父に報告する。
弥兵衛は喜び、誰じゃってことに・・お妙は明日連れていくという。

その夜、安兵衛は仲間達とともに、飲みつぶれて夜を明かしてしまう。
そして、日が高くなっても、まだ戻っていない。

その、留守宅に、叔父が訪れる。そして、今か今かと安兵衛の帰りを待っている。
やがて、刻限が来て、手紙を長屋のものに,ことづけて果たし合いの場所へ赴く。
御前試合の遺恨で、真剣勝負で決着をつけようというのだ・・

長屋に帰った安兵衛は、寝ようとするが、手紙を預かったお才が、何とか安兵衛に手紙を読まそうとする。
そして、ようやく読み始めて、やがて血相が変わる。
しまった・・・
ここから、名シーンとなります。
水を飲んで、飯を駆け込んで、それから、走る、走る、走る・・・
当時は、ここで、観客がすごい拍手したんでしょうな~あ・・
安兵衛を追うように、長屋の連中も集団で駆ける!駆ける!
すごい、パワーを感じますわ。

現地に駆けつけた時は、叔父は傷を負っていた。
安兵衛の到来を喜んだ・・・
そして、これを見ていた弥兵衛の娘が、襷を差し出すという、有名なシーンとなる。
あとは、18人をやっつけちゃう、立ち回りですわ・・
迫力有って、見所有りますよ。

討ち果たしたところで「完」が出ました。
パチパチ、名作劇場の終了・・・

わてが、映画を見漁っていたのが、30年くらい前ですわ。
自主上映とか、旧い作品の掛かっているのを見つけては行って鑑賞してましたわ。
関西は、さほど機会に恵まれてないのでねぇ・・大変でしたよ

阪妻は映画祭が祇園会館でありあましてねぇ・・数日通いましたわ・・
その時、会場に流れたのは「青い背広」のメロディーでした・・・
このメロディーですがねぇ、先日古川町の商店街通った時も流れてましたな~あ。

阪妻で好きな作品は、「雄呂血」「大江戸五人男」「無法松の一生」ってところですわ。現代劇ですが、木下恵介の「破れ太鼓」も良かったですな~あ。

旧い映画見ているとパワーを貰いますわ。
今の作品は、技術が進歩進歩しすぎて、誇張が大きすぎてねぇ・・
素朴な中に、人間の魅力感じるんですわ・・・





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最終更新日  2005/07/05 10:58:24 AM
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