ユーラシア大陸を旅する

ユーラシア大陸を旅する

トバ湖





トバ湖


7月18日

 朝8時にロビーに降り、しばらく待っているとワンボックスカーが迎えにきた。それに乗り、昨日チケットを買ったオフィスまで行くと、地元の人たちがいっぱい乗り込んできた。三人掛けが四列の12人乗りの車に子供を合わせ22人も乗っている。その上、エアコンも無い。暑い。

 ぎゅうぎゅう詰めのまま3時間半程走り、トバ湖の東側の町、パラパトに到着。と、どこからか現れたおっさんに連れられて、チケットオフィスな入る。パダンまでのバスを聞くと、VIPクラスで36万ルピア、エコノミークラスで27万ルピアだと言う。27万ルピアだと約3500円だ。高すぎる。

 「今はホリデーシーズンだから早く予約をしろ!」と言ってきたが、こんな料金で予約する訳がない。ボケッ!

 とりあえず宿を探し、すぐ近くにあった「CHARLIE GUEST HOUSE(2万ルピア、ツイン、シャワー、トイレ)」に入り、部屋を見るとまあまあキレイなのでチェック・イン。

 それから、近くのツーリスト・オフィスを軒並み回ってみると、バスの料金はバラバラで、エアコンなしの7万5千からエアコン付きの1万6千位まであった。

 歩いているとさっきの怪しいおっさんに会い、「早くうちのオフィスに来て予約しろ!」と言ってきたので、「他で安いチケットを見つけたので、あなたからは買わない。」と言うと、27万ルピアのチケットを一気に15万まで下げてきた。話にならんわ、このおっさん!!

 昼寝をしてから、宿の食堂でミー・ゴレン(Rp6000)を食べた。そこにあったテレビで「キャプテン翼」が流れていた。


7月19日

 午前中に昨日見つけたチケット・オフィスに行くと、オーナーだという人が出てきた。話しを聞くと、この人は今僕が泊まっている宿のオーナーでもあった。手広くやっているようだ。

 エアコンなしの安いバスが良かったので、いろいろ探してもらったが、結局、エアコンバスしかなく(10万ルピア=約1300円)、あきらめてこれを買うことにした。行き先はパダンのつもりだったが、ここの人が「ブキティンギに行ったら良い」というので変更してそこに行くことにした。

 近くの屋台でラーメンを食べてから、船でトバ湖に浮かぶサモシル島に渡り、ウロウロ歩く。しかし、ホテルばかりでたいして何もなかった。


7月20日

 今日は午後3時発のバスなので、それまで宿のロビーでゆっくり本でも読むことにする。

 2時半になり、そろそろ出発の時間なのだが、オーナーが帰ってこない。と、言うのも、ここのオーナーが車でバス停まで連れて行ってくれる約束なのだ。宿の人に聞いても「分からない」と言われ、しかたなくそのまま待つ。

 3時を少し過ぎた頃、やっと彼が帰ってきて、いきなり「さあ、行こう!」と、言って車に乗り込んだ。

 着いたのはバス停というより、幹線道路沿いのドライブインみたいな食堂で、ここにバスが停まるようだ。バスはメダンから来るようで、まだ来ていないようだ。

 ここでも待つがなかなか来ない。本を読んだり、バナナを食べたりして時間を潰すがまだ来ない。本当に今日、バスに乗れるのかと心配していたら、午後6時30分にやっとバスが来た。3時間30分遅れだ。

 ほっとしてバスに乗り込んだら、席が無かった。シートが無いのではなく、すでに満員だったのだ。前日に予約していたのに関係なしだった。しかも「エキストラシートだ」と言って、プラスチックの丸イスを通路に置かれた。背もたれも無く、どこにも寄りかかれない状態で一晩中(約14時間)座り続けなくてはならない。これでは絶対、一睡も出来ないだろう・・・。これはキツイが、もうバスは走り出している。

 あきらめてイスに座ったが、すぐお尻が痛くなる。プラスチックのイスだから当然クッションなど無い。走り出してすぐ、山道に入り、体は前後左右に振られる。他にも7~8人、同じように丸イスに座らされているインドネシア人が居たが、彼らは家族や友人と一緒なので、そちらのシートに寄りかかっていたが、僕はどこにも寄りかかれない。足を踏ん張り、横のシートの肘掛を掴んで、体を支えていた。

 えんえん山道を走り続け、3時間後にやっと休憩になった。お尻がいたいし、寒い。この辺は標高が高いので気温が低く、Tシャツ一枚では寒いくらいなのに、バスはエアコンでガンガン冷やす。体が冷え切っているので、温かいコピを飲む。これはインドネシアのコーヒーで、底にコーヒーの粉が沈んでいて、上澄みを静かに飲む。

 少し体が温まってきたが、バスに乗るとまた冷やされる。Tシャツの上にダンガリーシャツを着て、足にはバンコクで買った布を巻いているが、まだ寒い。

 また、えんえん山道を走り続ける(結局、最後まで山道だった)。夜中にすごく眠たくなるが、眠れない。もたれる所が無いので、体のどこかに力を入れていないと、倒れてしまうのだ。しかも、山道なのでかなり前後左右に振られる。本当にキツイ。

 午前4時頃の休憩の後、5時半にまたバスが停まった。さっき休憩したのに何かなと思っていたが、どうやらイスラム教のお祈りの時間のようだ。ここインドネシアはモスリムの国なのだ。

 それからまた走り出し、14時間30分後の午前9時のブキティンギに着いた。疲れた・・・。


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