ユーラシア大陸を旅する

ユーラシア大陸を旅する

ビシュケク




ビシュケク

11月11日

 朝5時15分に起き、出発の準備をする。パンを食べてから6時前に乗り合いタクシー乗り場に行くが、まだ誰もいない。もちろんタクシーもない。昨日宿で聞いたら朝6時発だと言っていたはずだが・・・。

 しばらくそこで待っていたら、男が一人寄ってきたので聞いてみると、どうも、7時から8時くらいにタクシーが集まりだすようだ。

 そのまま待とうかと思ったが、寒いしさっきの男がずっと近くから離れないので、気持ち悪いので一旦、宿に戻った。

 宿に戻ると、玄関の鍵がまだ開いていたので、部屋に入り7時までそこで時間を潰す。

 それからもう一度、タクシー乗り場に行くと、もう車が集まっていたので、料金交渉をするとビシュケクまで600Ks(=約1536円)になったので車に(ベンツのEクラス)乗った。すると、僕一人しか乗っていないのに、タクシーがすぐ走り出したので、あわててもう一度料金を確認したが、やっぱり600スムだった。

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 すこし走って民家の前に停まり、クラクションを鳴らすと人が出てきて車に乗ってきた。どうやら予約が入っていて、あと一人の客を待っていたようだ。もう一軒、家を回りようやく人数が揃ったようだ。大人5人と子供1人。

 いくらベンツでも太ったおばちゃんと、でっかい男に挟まれたらかなり窮屈だ。しかも、キルギス人には譲り合いの心が無いのか、両側の二人はかなりゆったり座っているのに、真ん中の僕は身動きできない位、狭かった。

 途中、3度ほど休憩をして夜6時にビシュケクのバスターミナルに到着。辺りは真っ暗だ。

 そこから2番のトロリー(3Ks)で「サベート通り」というとこるまで行き、3番か6番のトロリーに乗り換えるつもりだったが、全然来ない(違う番号のトロリーでも行けたのだが、その時は3と6しか知らなかった・・・)。
 前の売店でビスケットと水などを買ったり、揚げパンを買い食いしていたが、まだ来ない。

 1時間半が過ぎ、もう8時になっていた。初めての街でこの時間に荷物を持ってウロウロしているのはまずいので、迷惑かなと思ったが、今日、泊まるつもりの宿に電話をした。

 そこは主に日本人が利用する安宿で、そこの兄ちゃんが「ウッチャンナンチャン」のナンチャンに似ているので、南旅館と呼ばれている。

 電話をしたら、うまい具合にナンチャンが居て、ここまで迎えに来てくれた。よかった。

 ミニバスで宿まで行き、「南旅館(ドミ、130Ks=約333円)」にチェックイン。夜食はさっき買ったビスケット。


11月12日

 朝9時過ぎに起き、宿から歩いて15分くらいにあるバザールにご飯を食べに行く。今日も曇っていて寒い。

 ちょうどバザールの準備が始まったところの様だったが、食堂が一軒開いていたので、そこに入ってラグマンを食べる。ラグマンは中央アジアの麺料理で、麺自体は日本のうどんにそっくりで、スープはトマト系の味でむちゃくちゃ美味しい。

 お昼はガンファという雑炊を食べた。これも美味しかった。

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 この時はお店が混んでいたので、同じテーブルに地元の人が座っていて、スープに小さなワンタンの様なものが入ってる物を食べていたので、名前と字を教えてもらった。次はこれを食べてみよう。


11月13日

 ビシュケク市内を観光。


11月14日

 今日も朝8時頃、目が覚めた。天気が良いので、ちょっと足を伸ばして、「バラサグン」という所まで観光に行くことにした。

 9時過ぎに宿を出て、ミニバスで東バスターミナルに向かった。

 ターミナルの売店でサンドイッチを買い、食べながら「トクナム」行きのバスを探していると、口の中の感触が、なにかおかしい。

 もしかして、と思い、舌で口の中を探ってみると、歯が無い。それも前歯だ。

 上の前歯、4本の内、2本が差し歯でその1本が取れてしまったようだ。あわてて辺りを探すと、足元に差し歯が落ちていたので、それを拾った。

 もう観光どころではない。急いで宿に引き返し、鏡でじっくり歯を見ると、土台も歯がかけて、取れてしまったらしい。ガックリ落ち込む。ここから日本に引き返して、治療しなくてはならないかもしれない。

 インドでザフスタンとウズベキスタンのビザを取った時の苦労が、走馬灯のように流れている。これらのビザは無駄になるのか。

 宿のお母さん(ナンチャンの母)に相談すると、歯医者に電話してくれたが、今日はちょうどラマダン(イスラムの断食月)明けの祭日なので、どこも開いていなかった。

 しばらくするとナンチャンが帰ってきて、「午後からなら開くかもしれない」と言ってくれた。

 午後になり、また電話をしてくれたが、繋がらない。ナンチャンが「とりあえず、行ってみよう」と、車で歯医者を探しに連れて行ってくれた。

 一軒目は閉まっていたが、二軒目が開いていた。客はひとりも居ないので、すぐに診てくれて、治療が始まった。その間、ナンチャンが横で通訳をしてくれていた。

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 1時間ほどで、無事、差し歯がくっついた。料金400ソム(約1000円)。あ~、良かった。本当に助かった。

 外に出てみると見覚えにある場所だった。せっかく車を出してくれたが、ここは宿のすぐ近くだ。あとは歩いて帰ることにした。

 おなかが減ったが、あと2時間は食べてはいけない。


11月15日

 今日こそは「バラサグン」に行く。東バスターミナルから、まず「トクマク」という町までミニバスで行く。そこで「バラサグン」行きのバスを探すと、しばらく待たないと来ないらしい。今10時だが、いつ来るんだろう?

 バスターミナル内にあった食堂で食事をしながら待つが、なかなか来ない。ためしに、タクシーにおっさんに料金を聞いてみると、最初、300Ks(約770円)だと言われたが、150Ksまで下がった。でも、まだ高いので乗らない。

 売店のおねえちゃん聞くと、バスは12:10発で7Ks(約18円)らしい。それまで待つことにした。

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 11時40分にバスが来た。急いで乗り込んだが、発車したのは12時20分だった。25分ほどで「バラサグン」に着いた。

 ゲートをくぐり、「ブラナの塔」と「バラサグンの石人」を見学。

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 とぼけた顔の石人は100体以上ありそうだ。

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 行きのバスが2時間以上来なかったので、帰りのバスもいつ来るか判らないと思い、「トクマク」に向かって歩き出す。

 もし後ろからバスが着たら、それに乗ればいいのだ。ほとんど車も人も通らない道をえんえん歩く。

 1時間半ほど歩いた所で、やっと後ろからバスが来たが、別のルートのバスだ。でも、もうクタクタなので、とりあえずそれに乗ったら、うまい具合にバスターミナルまで行けた。

 結局、帰りに乗るはずだったバスには、追い越されなかった。いったい、あのバスは何時間に一本走っているんだろう?

 今日は歩きすぎて、疲れた。


11月16日

 午前中、西バスターミナルに行き、カザフスタンのシュムケント行きのバスのチケットを予約する。今晩の8時50分発だ。バス乗り場などを下見してから、バザールに行きお昼ご飯を食べる。

 美味しそうなパンがあったので、買って帰る。

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 夜7時に宿を出て、ミニバスでバスターミナルに向かう。夜なので道が空いていて、25分で着いた。

 ベンチでパンを食べ、残っていたキルギスソムをカザフテンゲに両替。

 8時30分にバスに乗り、定刻通りの8時50分、発車。バスの中で、「ホームアローン2」のビデオが流れているが、吹き替えではなく、オリジナルの音声の上に、ロシア語で説明が付いているだけで、なんかおかしい。

 10時半にキルギス側の国境に着いた。バスの中でパスポートを集められ、スタンプを押して返してくれた。

 すぐにカザフ側に着き、今度は僕一人だけパスポートを取られ、「一緒に来い」と言われ、バスから降ろされた。何か嫌がらせでもされるのかと、少しドキドキしたが、イミグレ(というより、国境の小屋)で係員が寝転んだまま、入国スタンプを押してくれた。無事、入国。

 国境を出てすぐ、休憩。それからシュムケントに向かって、走る。

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