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2010.07.21
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カテゴリ: カテゴリ未分類
バッハはやはり特別かも。

7/18にかけてバッハの無伴奏チェロ組曲の2番のプレリュードを毎朝一番に弾いた。

会社を辞めて2年。自分のチェロが少しは変わったか。6番を練習することから離れて以来、バッハを練習することはしていなかったし。少し楽に音が出るようになった気がしたし、何かここでひとつ弾きこんで確認してみたかった。

7/17にレッスンが決まってから、前にちょっと誘われていたけれどぼんやり断っていた7/18の会のことを友達が思い出させてくれて、8月にかけてのステップとしていいかなあなんて思って、参加することにした。

そもそもワンポイントレッスンという名前で聞いていたのだけど、まあ発表会であることがだんだんわかってきて、一時はもしかして舞台みたいな高いところで弾くのか?とあせったけど、そうではないことを確認したり、でも緊張した。

いつもは発表会といえば少なくとも2ヶ月くらい前には曲が決まって練習しているのに。2週間強で、ほぼ覚えている曲とはいえ、ボウイングもフィンガリングも固定していなかったので、それから始めた。

2番のプレリュードは好き。一番の山場のところで、弾きながら泣いたことは数えきれない。ひとりで曲を何度も弾いて構成を考えていく。音色を考えていく。そういう作業はとても気持ちよくて、やめられなくなる。やめようと思っても、もう一回弾き出してしまって、止まらなくなる。やめられない、とまらない、かっぱえびせん練習になる。それで他の曲の練習のスケジュールを圧迫するのだ。

そのあと、自分の弾いたのを録音してみてから、案の定、低迷期に入った。音がブツ切れ。そもそも、最近自分で弾いているとき聴いているのと録音の音がさほど差がなくなったと満足していたのに、このバッハに関しては耳になんか特殊フィルタでも付いていたのか、弾いているときは実際よりよっぽどいい感じで聴いている。

時間もないけれど、とにかく限られた時間で地道に少しでも改善しようと思った。それからは録音をよくして、確認するようにした。いつも、気に入らない変なところがあった。伸ばす音の質が悪かったり、低い音が出ていなかったり、ビブラートが最後までかかっていなかったり、移弦がうまくいっていなかったり、重音が十分に伸ばせていなかったり、ピアノになるところの音がショボすぎたり、ある音形のなかで変なところが強まっていたり。とにかくいろいろあった。それを本当は本番までに自分なりに治してのぞみたかったけど、体に身に着くまでにはなっていなかった。



不安はすごく大きかったけど、私はこの曲が好きで、そしてあるイメージをちゃんと持っている。そのときに欲しい音もある。その響きを自分でも聴きたいからこれを弾く。まだまだだけど、こうありたいというものを背伸びせずに願いながら弾こうと自分に言い聞かせた。

部屋を変えたりして弾いてはいたけど、レッスンでも見てもらっていないし、誰の前でも1度も弾かずに本番はやはり不安だった。失敗はたぶんするだろうけど、失敗してもそんなに恐ろしいことにはならないとも言い聞かせた。

当日、リハーサルといって弾かせてもらえたけど、人のしゃべり声が大きくて集中できなかった。あるといった譜面台も、みんな自分の譜面台を持ってきているみたいで、なかった。覚えているからいいようなもののだけど、何かあったときに見れるという安心感は違う。ズボンが滑る感じがしてなんだかうまくチェロを安定して挟むことができなくて、椅子の高さなのかエンドピンなのか、その位置を落ち着かせるのにも時間がかかった。途中で弾きなおして音の感じを確認したりしていたら、通して弾く時間がなくなってしまってちょっと不安だった。

そのあと別の空き部屋で弾かせてもらった。そこは反響しすぎていたが、その分安心して弾けた。途中で「終わったら弾かせてほしい」とドアを開けられて、そんなことで集中力が途絶えたけど、そんなことを気にするなと言い聞かせて、心配なところを確認して、最後に1回通した。汗だくになったけどちょっと大丈夫という気持ちになれた。

本番では弾く前にいきなりしゃべることになって、適当にしゃべって、もしかしたらそれがかえってよかったかもしれない。途中で左手が浮いて音が違ったりもした。繰り返してたたみかけて上がるところでテンポが走ってしまって「急ぐな!」と引きとめたり、変におそくなっちゃったり、いろいろあった。一番の頂点で音をはずしてがっくりしたが、とにかくいつも泣くところだし、ここはベストを尽くしたいと思った。でも力まずに。そのあとのピアノで入るところは練習でよく起こっていた事故もなく、まあまあで通過した。最後の重音の終わりが弓先でかすれたのを感じた。

やっぱり緊張はしていたのだろうけれど、練習での成功率を考えると、練習と本番の差があまりなかったような気がして、それがなによりもうれしい出来事だった。

聴いていた知らない人から「よかった」とか言われてうれしかった。もしかして結構よかったのかなあと思ったけど、録音を聴いたら、物足りないところがいっぱいあった。弾いていてうまくいかないと意識したところはやっぱりそういう音になっていた。それと、やっぱりなんかつながっていない。もっとこうどんどんつながる感じにしたいのだけど。

ワンポイントの指摘いただいた点はビブラートの質。録音を聴いたら確かに伸ばす音で最後までビブラートという事前の自分への注意事項はほとんどすっとんでいてビブラートは止まっていた。やっぱり緊張するとまだビブラートはかからないのが現状かもしれない。ビブラートの質とは実音より下にかけるビブラートということ、確かに短調なので、上にかかると明るくなってしまうかもしれない。エレジーのときにもそういえば音程が明るくなっていると言われたけど、そこらへんの音感を養うべきかもしれない。

ちゃんと弾きこんだわけじゃないので、まだこれからも弾き続けなければと思っていたのだけど、終わったらなんだかちょっと気持ちが離れてしまったか、次に待っている曲が気になるのか、触らなくなってしまった。でもここで中断してしまうのはやはり中途半端。もう一息上げてみたい。

うまく弾けるとかそういうこととは別に、バッハを練習して毎日少しずつ自分の体に曲が入ってくる感覚が気持ちよくてすごく好きだ。





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最終更新日  2010.07.21 23:22:37
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Re:バッハ 2番のプレリュード(07/21)  
オルフェ125  さん
長い付き合いになる曲でしょう。
会心の出来は一生に何度あるでしょうか。
それがステージ上だとよいですね。
次に出会うときこそ!を念じてご精進下さい。
(2010.07.22 09:14:21)

Re[1]:バッハ 2番のプレリュード(07/21)  
オルフェ125さん
そうですね。これでよくできたと思うことはないのでしょうが、長く付き合うなかで曲との関係はより一層深いものになっていくのでしょうね。
少しでも質のよいものにできたらと思います。 (2010.07.22 09:26:53)

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