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2013.01.16
テーマ： 読書(9646)
カテゴリ： 読書
読んだのはだいぶ前だけど、「陰摩羅鬼の瑕」には言いたいことがある！
ので以下ネタバレ。
![【送料無料】陰摩羅鬼の瑕 [ 京極夏彦 ]](https://hbb.afl.rakuten.co.jp/hgb/?pc=http%3a%2f%2fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2f%400_mall%2fbook%2fcabinet%2f0627%2f06275499.jpg%3f_ex%3d128x128&m=http%3a%2f%2fthumbnail.image.rakuten.co.jp%2f%400_mall%2fbook%2fcabinet%2f0627%2f06275499.jpg%3f_ex%3d80x80)
まあ無理のある話だよなあってのは、皆さんご承知（？）のことと思う。
「死」の概念がない、そりゃあ突拍子もないけど、ま、ありえなくもないかな。
でもなんか伯爵が、ええ人、純粋な人っぽく表現されてるのが納得いかない！
この人、今まで結婚した相手が理由はともかく何人も何人も死んで、それなのに、まだ新しく結婚しようとする、その根性はなんだ！？
普通の神経じゃないよ。
おかしいと思わないかね、もう結婚やめようと思わないかね？
二人目以降の花嫁は、伯爵が殺したようなもんじゃないか。
なんか家柄的に、血脈残さなければどうのという、使命感があったかもしれんが、それにしちゃ、性教育がてんでなってない。
これは執事のオッサンの怠慢だ。
いったい、思春期はどうやり過ごしたんだ？
やっぱ性教育って大事だよ。
子どもに具体的なこと教えるのは、抵抗があるけれど、ちゃんと教えるべきだわ。
「死」がどうの、なんて概念の話じゃなく、子作り教えて、正室じゃなくてもどんどん産ませりゃよかったのに。
儒教って、そんなピューリタンみたいに潔癖なの？よう知らんけど。
この話のキモは、コミュニケーションって難しいね、ってことだと思う。
口に出して話して、伝わったつもりでも、伝わってないこともある。
京極さんは小説家として、きちんと書いたはずなのに、伝わってない、そんな経験がごまんとあって、その経験がこんなモチーフになったのではないか。
榎田が、館に来て、ちっとも依頼がわかってない。
誰も何をしてほしいかはっきり言わない、言わなくてもわかると思ってた。
実はコミュ症の榎田は、はっきり言ってくれんと、何もできないのだ。
なぜなら、はっきり依頼されたら、榎田が解決してしまうから！
もう進行上の都合で、榎田にはカセがかけられまくり。
目が見えないってなんじゃそりゃ、ご都合主義な。
それじゃ話が終わっちゃうからって、カセつけすぎ。
そんな面倒なら、榎田出さなけりゃいいじゃん。
でも人気あるから出さないといけないんでしょう？
そもそも私は榎田というキャラが好かんのです。
あまりに「ぼくのかんがえたかっこいいたんてい」過ぎてリアリティがない。
何考えてるかわからないから、共感もできない。
イケメン、ぼんぼん、超能力、という記号的なキャラになってる。
いっそイケメンをもっと出したらいいのに。
あ、女中さんがすっかり手なづけられてる描写はよかったね。
京極堂も、「ぼくのかんがえたかっこいいたんてい」なんだけどさ、よくしゃべるから、まだ共感できるかな。
それに、本の虫、超文系なあたり、多分作者本人とかぶってるから、描写にリアリティがあると思うんよ。
なんか得意分野そうだもん。
やっぱ知ってることを書いたら説得力あると思うんよ。
今回、ほぼ洋館の中という閉じた世界の話なのはよかった。
その方が似合ってる作風と思うなあ。
「姑獲鳥」とか「鉄鼠」とか、閉じた世界がゆがんでしまうって、ありそうな話だし、書きやすいし、無理がないんじゃないかな。
世界を広げよう広げようとした作品もあるけど、この作者にはあんまり似合ってないように思う。
あと、のぞいてたおっさん。
気づけよ(^_^;)。
わかるやろ〜。裸で抱き合ってたら満足って小学生じゃあるまいし(^_^;)
----追記（関連項目を追加しました）----
関連項目
【ネタバレ】京極夏彦「魍魎の匣」
【ネタバレ】京極夏彦「百器徒然袋―風」
ので以下ネタバレ。
【送料無料】陰摩羅鬼の瑕 [ 京極夏彦 ]
価格：1,350円（税込、送料込）
まあ無理のある話だよなあってのは、皆さんご承知（？）のことと思う。
「死」の概念がない、そりゃあ突拍子もないけど、ま、ありえなくもないかな。
でもなんか伯爵が、ええ人、純粋な人っぽく表現されてるのが納得いかない！
この人、今まで結婚した相手が理由はともかく何人も何人も死んで、それなのに、まだ新しく結婚しようとする、その根性はなんだ！？
普通の神経じゃないよ。
おかしいと思わないかね、もう結婚やめようと思わないかね？
二人目以降の花嫁は、伯爵が殺したようなもんじゃないか。
なんか家柄的に、血脈残さなければどうのという、使命感があったかもしれんが、それにしちゃ、性教育がてんでなってない。
これは執事のオッサンの怠慢だ。
いったい、思春期はどうやり過ごしたんだ？
やっぱ性教育って大事だよ。
子どもに具体的なこと教えるのは、抵抗があるけれど、ちゃんと教えるべきだわ。
「死」がどうの、なんて概念の話じゃなく、子作り教えて、正室じゃなくてもどんどん産ませりゃよかったのに。
儒教って、そんなピューリタンみたいに潔癖なの？よう知らんけど。
この話のキモは、コミュニケーションって難しいね、ってことだと思う。
口に出して話して、伝わったつもりでも、伝わってないこともある。
京極さんは小説家として、きちんと書いたはずなのに、伝わってない、そんな経験がごまんとあって、その経験がこんなモチーフになったのではないか。
榎田が、館に来て、ちっとも依頼がわかってない。
誰も何をしてほしいかはっきり言わない、言わなくてもわかると思ってた。
実はコミュ症の榎田は、はっきり言ってくれんと、何もできないのだ。
なぜなら、はっきり依頼されたら、榎田が解決してしまうから！
もう進行上の都合で、榎田にはカセがかけられまくり。
目が見えないってなんじゃそりゃ、ご都合主義な。
それじゃ話が終わっちゃうからって、カセつけすぎ。
そんな面倒なら、榎田出さなけりゃいいじゃん。
でも人気あるから出さないといけないんでしょう？
そもそも私は榎田というキャラが好かんのです。
あまりに「ぼくのかんがえたかっこいいたんてい」過ぎてリアリティがない。
何考えてるかわからないから、共感もできない。
イケメン、ぼんぼん、超能力、という記号的なキャラになってる。
いっそイケメンをもっと出したらいいのに。
あ、女中さんがすっかり手なづけられてる描写はよかったね。
京極堂も、「ぼくのかんがえたかっこいいたんてい」なんだけどさ、よくしゃべるから、まだ共感できるかな。
それに、本の虫、超文系なあたり、多分作者本人とかぶってるから、描写にリアリティがあると思うんよ。
なんか得意分野そうだもん。
やっぱ知ってることを書いたら説得力あると思うんよ。
今回、ほぼ洋館の中という閉じた世界の話なのはよかった。
その方が似合ってる作風と思うなあ。
「姑獲鳥」とか「鉄鼠」とか、閉じた世界がゆがんでしまうって、ありそうな話だし、書きやすいし、無理がないんじゃないかな。
世界を広げよう広げようとした作品もあるけど、この作者にはあんまり似合ってないように思う。
あと、のぞいてたおっさん。
気づけよ(^_^;)。
わかるやろ〜。裸で抱き合ってたら満足って小学生じゃあるまいし(^_^;)
----追記（関連項目を追加しました）----
関連項目
【ネタバレ】京極夏彦「魍魎の匣」
【ネタバレ】京極夏彦「百器徒然袋―風」
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