─ 灼熱 ─

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2004年10月07日
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「刑事警察」の不祥事は表にそこそこでも出てくるのに、なぜか2000人もいると言われる「公安警察」の不祥事はまったく表に出てきません。……こういったことを具体的に知りたいと以前から思っていました。

それと、
公安っていったい何をやってるんだ?
そもそも公安警察(公安)と公安調査庁(公調)と内閣情報調査室(内調)っていうのは何がどう違うのだ? こいつらはそれぞれ何をやってんだ?
……こういった疑問もありました。これは私だけじゃないでしょ。なにしろ公安というのは実態が見えないわけですから、それを知りたいと思うのは自然な感情でしょう。

そんな中で 10月04日の日記 に書きました『公安警察の手口』鈴木邦男(著)が発売されるということを知りました。
で、早速この本を先ほど購入してきました。


==========================

全国の都道府県には各警察があります。具体的に言えば、各県ごとの県警。県警でないところは4つあり、それは大阪府警、京都府警、北海道警、そして東京都の警視庁となる。つまり、東京都だけは特別だと。警視庁だからね。
この警視庁のトップが警視総監となります。

で、これらすべての警察を統轄し指揮するのが警察庁である、と。
警察庁のトップは警察庁長官です。警察庁長官の上には国家公安委員会が存在し、委員長は国務大臣であり、委員長と5人の委員によって構成されている、と。国家公安委員会は内閣総理大臣の所轄である、ということです。

警察庁長官の下には警備局、刑事局、交通局、生活安全局、情報通信局という5つの局と、長官官房がある。
この中の警備局には5つの課があって、警備の計画を練る警備企画課、公安課、機動隊などの実際の警備の配置を行なう警備課、それと別格に創設された外事情報部の中に外事課と国際テロ対策課がある、と。

では以上の中の公安課の説明です。
えーと、2001年までは次のようになっていたようです。

・公安第1課(共産党を担当)
・公安第2課(右翼、皇室、VIP警備を担当)


ところが、新左翼過激派は激減し、事件も減ったので、第3課は廃止になり、第1課と併合したと。
つまり、次のようになった。

・公安第1課(共産党、新左翼を担当)
・公安第2課(右翼、皇室、VIP警備)

さらに2004年4月からは、この第1課と第2課も併合して、「公安課」になった、ということです。


上に登場した外事情報部に主力をシフトしはじめていて、国際テロ対策課が重要視されているとのこと。
つまり、「国際テロ」に力を入れているということになるんでしょう。ということなので、外事情報部はCIAなんかとも密接(緊密)に連絡を取り合っているということになりましょう。


次は各道府県の警察です。東京の警視庁はあとで。
道警・府警・県警には、それぞれ警備部が存在し、そのなかに公安課や公安係がある。
ただこの公安は他の部署とは異なり、警察庁の警備局公安の指令で動く、と。公安は別格、または特別なのだということでしょうか。
通常の警察官は、その県警の署長の命に従うが、各都道府県警の公安は警察庁の命に従うと。
これは、身分上は地方公務員であり給与も地方自治体から支払われるが、活動費は国から支払われているということのようです。
要するに、スパイを抱えたり養成する経費も含めてそれら費用は、内容も金額も明らかにされない、ということなわけですね。


上の各道府県警とは別格なのが東京の警視庁です。
公安に関してもこれは言えるようで、他の道府県警は警備部のなかに公安課があるのに対して、警視庁だけは唯一、公安部が存在することからもそれは分かるということですね。
つまり、東京はそれだけ公安が担当する事件が多いと言えるのかもしれませんね。ま、その公安が事件を捏造したり事件を起こしたりする可能性が高いとも言えるわけですが(笑)

ではこの警視庁の公安部についてです。
トップは先ほども書いたように警視総監であり、その下に副総監、その下に9つの部がある。
一応、並べておきますか。

公安部、生活安全部、交通部、総務部、警備部、刑事部、地域部、組織犯罪対策部、警務部、以上の9つ。

で、公安部ですが、公安部には公安部長がいて参事官が2人いる。
公安部には9つの課がある。以下に並べましょう。

・公安総務課(共産党、オウム、新興宗教担当)
・公安第1課(新左翼、極左担当)
・公安第2課(労働団体担当、革マル派)
・公安第3課(右翼担当)
・公安第4課(資料を管理するセクション)
・公安機動捜査隊
・外事第1課(ロシア、イラン、イラク、中東担当)
・外事第2課(北朝鮮、中国、東アジア担当)
・外事第3課(国際テロ、中東担当)

以上、9つの課です。ロシア、北朝鮮は日本の「主要敵」になっているわけですね。
うーん、つまりこれは、これらの「仮想敵」がいる、もしくは「敵」を作りあげているからこそ、公安の存在があるとも言えそうです。
もっと言えば、これらの「敵」がいなければ、公安はいらないわけでしょう。
だからこそ、危険や危機を必要以上に煽って自分らの存在価値をアピールするわけです。それでも足りなければ、事件をでっち上げることまでやりかねないのが公安なわけです。
われわれはそういった可能性まで考える必要がある、ということだと思います。

外事第3課ですが、これは2001年に新説されたようです。9.11の影響からでしょうか。
ここがもっとも多い約300人を抱えているそうです。
それと、中東担当が外事第1課と3課に入っていますが、これは、1課がスパイ・不正輸出担当で、国際テロにからむときは3課が担当になっているとのこと。
これからは、外事第3課が公安の顔になるだろうと鈴木氏は述べています。

「一水会」の元代表だった鈴木氏が言うには、「一水会」の活動家が3人しかいなかったのに「一水会担当」の公安は5人もいたと言っています。公安第3課のことでしょう。
この活動家が運動から足を洗い完全な一般市民に戻ったとしても、公安の監視から逃れることはできないそうです。つまり、ずっと監視されつづける、と。
ま、税金の無駄遣いに私には見えますけど、公安の人間には大事な仕事なんでしょうな。そう思うように教育されてるんだからね。

あ、いちおうここで言っておきますが、私はこういった右翼、左翼とか、共産党員のような政治活動とは一切関係のない生活をしております。いままでずっとです。
みなさん、変な誤解をしないようにね(笑)
私は色々と知りたいという興味からこれらのことを調べています。それだけ。
変な趣味だよね(笑)


さて、今日のこの日記の最初に書いたように公安と似ている組織があります。われわれ普通のものにはこれらの区別がつきません。
公安警察(公安)と公安調査庁(公調)と内閣情報調査室(内調)、これらをここできちんと区別しておきます。


公安警察についてはここまでの説明で今日は勘弁してもらいます。
では公安調査庁(公調)についてです。

公調は法務省の管轄で、破防法を適用するかどうかといったことを調べている機関ということです。ま、これ以外のこともとうぜんやっているでしょう。
公調は警察ではありませんので、逮捕権がありません。
やっていることは公安と似たようなもんでしょう。「オウム新法」ができたことによってオウムに入った人数や名前、年齢などを公調に報告することが義務づけられたそうです。要は、この「オウム新法」によって公調は存在感を持てたんだ、と。
さらに公調は諜報機関として北朝鮮で存在意義を見出そうとしているようです。
「敵」を作って自分らの存在をアピールするのも大変だね(笑)

鈴木氏が言うには、宮崎学がオウム事件などの捜査状況を知ろうとして公調と「取引」したことがあって、それを公調の内部から暴露され、宮崎は「公調のスパイ」と批判されたことがあった、と言っています。
宮崎はスパイだったのか、公調がスパイだと捏造した嘘だったのか、ということになりましょうか。
真相は、われわれにはわからないでしょうね。想像するしかありません。

公調は公安と同じように尾行、張り込み、監視、スパイ獲得・養成をすると鈴木氏は述べています。
だけど、さっきもいったように逮捕権がありません。ガサ入れの権利もない。
鈴木氏が元公調の野田敬生に聞いた話が載っているんですが、どういう人間をスパイするかのマニュアルがあるといわれたそうです。それには日本共産党用とかがあるんだそうです。
……笑える(笑)

公安調査庁は全国に8つの公安調査局、43の地方公安調査局をもち、職員は約2000人だという。いまはなかり縮小されているようだ、ともあります。
公安調査庁も共産党、新左翼、右翼、中国、ロシア、北朝鮮と対象によって部が分かれているとのこと。


さてと、最後に内閣情報調査室(内調)を簡単に説明して今日の日記を終わりにしましょう。

内調に関しては鈴木氏は殆どなにも書いていません(3分の1ほどしか読んでいませんけど、ここまででは)。
該当部分を全文引用しちゃいましょう。

『公調と同じく1952年に内閣官房におかれ、内外情勢、とくにマスコミ論調の分析と工作を行なう。定員は約100名。実態は不明だが、公表された情報収集が主な仕事で、公安のような非合法な潜入やスパイ作りはやっていない』


以上です。これしか書かれていません。
つまり鈴木氏にもよくわからんということなんでしょう。「実態は不明だが」と書いていますからね。


こんなところで終わりにしますが、これで公安という組織の構成がまあそこそこでしょうが掴めたと思います。


ふうー、今日の日記は時間が掛かりました。疲れたよー(笑)
続きを読んで興味深い部分があれば、次回にでもまた取り上げます。








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最終更新日  2004年10月07日 23時18分50秒
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