アルメニアのガスがロシア(ガスプロム)の手にさらに落ちたと判断できるニュース。アルメニアは4月1日にそれまで供給されてきた千立方メートル56ドルというガスの輸入価格の契約期限が切れ、4月6日に新たな価格でガスプロムと合意した。新価格は千立方メートル110ドルとなっているが、この価格はロシアがウクライナへのガス優遇価格を見直しその過程でガス供給停止に発展した「ガス紛争」のときあたりからガスプロムがアルメニアに提示していた価格($110 for Armenia)であり、事実1月から天然ガス価格は110ドルと以前の2倍になっていた。今回の締結はアルメニアがロシアの要求を呑んだことを意味するが、当時ウクライナが市場価格に近い230ドルを提示されていた金額からすればその半分以下であるのだから、アルメニアは優遇されているとは言えるだろう(ウクライナは現在95ドル、欧州は230ドル)。アルメニアは天然ガスをロシアに全面的に依存していることから、ロシアが唯一の供給者である。
今回の締結は、ロシアがアルメニアに天然ガスを千立方メートル当たり110ドルで2009年まで供給するという協定。市場価格よりもかなり安価で天然ガスを供給してもらうかわりにアルメニアがロシアに「引き渡した」ものは、アルメニアとイランを結ぶガスパイプラインの一部と、ロシアとアルメニアの合弁会社でロシア─アルメニアのガス事業のほぼ全てに携わるアルムロスガスプロム(ArmRosGazprom)におけるガスプロムのシェアをこれまでの45%から82%に引き上げること、などで、いままで以上にアルメニアにおけるロシアのガス支配が進行したと言えるだろう。(アルムロスガスプロムは、ガスプロムとアルメニア政府がそれぞれ45%を所有し、残りの10%を Itera energy group が所有している)
Russia to control Armenia's gas アルメニアのガスをコントロールするロシア
Russia's Gazprom is to take control of Armenian pipelines and a power station in exchange for setting gas prices at half of European levels until 2009. 2009年までヨーロッパの価格の半分になるガス価格を設定することと引き換えに、ロシア・ガスプロムはアルメニアのパイプラインと発電所をコントロールすることになります。
Gazprom's attempts to hike prices has met resistance
The move is part of wider plans by the Russian monopoly to seize access to gas supplies among former Soviet republics.
Russia said it would raise gas prices to $110 per 1,000 cubic metres, almost double what is it now, but far cheaper than European rates.
Armenia relies on Russia for gas but wants to import gas from elsewhere. アルメニアはガスをロシアに頼っているが、他所からもガスを輸入したいと思ってる。
'Market monopolised' “独占された市場”
Gazprom would be able to control part of a 40km (25 mile) long pipeline, bringing gas from Iran to Armenia, following this new arrangement. ガスプロムはイランからアルメニアにガスを持って来る長さ40km(25マイル)のパイプラインの一部を制御することができる。
ロシアはラズダン5発電所から電気を輸出するでしょう。
Armenia is strategically important to Russia in the Caucasus and hosts a Russian military base there.
Some critics say Russia is using its energy position as an economic and political tool.
"Without any doubt, having the energy market monopolised by one owner is bad for any economy" said economist Alexander Agadzhanov.