ｼﾞｮﾆのニコ生とかの日記載せるところ

Energy&Ability-第2話

第２話

翌日、やはり普通の朝を迎えた蓮は普通に朝食を食べ、普通に登校しようとしていた。

「レェーンー！遅れるわよーー！！」

大きな声で蓮に呼びかけてるのは蓮の母、沙奈だ。

「はいはーい！今、今日の用意終わったから、もういくよぉ！！」

朝から大声で会話をしている二人は近所の迷惑などきっと気にしていないだろう。

蓮は玄関に立って適当に靴を履きつま先を地面にコンコンと打ちつけ靴の奥まで足を無理やり入れる。

「いってきまーす！」

「はい、いってらっしゃい」

いつも通りの朝、いつも通りの沙奈の見送り。のはずだった・・・

いつものように学校に行こうと走り出そうとしたその時。

「―まって・・・」

「え？」

細いくて、でも優しくて心地のよい声だった。

「母さん・・・今なんか言った？」

「え？何もいってないけど？どうしたの？早く行かないと学校遅れるわよ。」

さっきの声は沙奈ではないようだ。

「う、うん。いってきまぁーす・・・」

「―さっきの声はなんだったんだ？」

そんなことを思いながらもいつも通り急いで走って学校へ向かった。

学校に着いて鞄を机の上に置き朝急いでした用意を机の中に移した。

「よぉー！蓮！」

「ん？なんだケンか。」

蓮はケンを見たかと思うとすぐに顔を元の方向に向けた。

「なんだよぉー。反応薄いなぁー。」

「別にいいだろ。」

「なんだよぉー。いいものでもやろうと思ったのになぁ！」

ケンが普通の人なら明らかに興味を持ちそうな言い方で言った。だがそれは普通の人ならだ。

蓮はめったなことがないと大きな反応を見せない。

「今日放課後ちょっと教室に残ってよ！」

「なんで？」

「まぁまぁ、いいからいいから。」

ニヤニヤ笑いながらケンは言った。

「―まぁたまにはいいか。」

蓮はそんな風に深く考えずにいた。

１時間目の国語。

やはりケンはにやにやが解けていないようで、るんるんした顔で目を閉じて笑っている。それを見た蓮は

「どうしたんだあいつ？」とつい呟いてしまった。

それを聞いて隣の席の鈴木麻里亜が「？」と首を傾けていた。

「おーい！石館ぇー。今の続き読んでみろぉー。」

担任の先生がニヤニヤしているケンを見かねて教科書の文章の続きを読ませる指示をした。

ケンは無反応だ。

「おい、お前当てられてるぞ！」

蓮が小声でケンに向かって言った。

「ん？ん？なに？」

「はぁー・・・だからお前先生に当てられてるって！」

ケンは本当に全く気づいてなかったようだ。

「え？あっ！・・・すんませぇーん。聞いてませんでしたぁー」

ケンは笑いながら言った。

「お前なぁー。Ｐ１１３の３行目だ！次回から気をつけろよぉ。」

先生はもう諦めているようでそれ以外は何も言わなかった。

「はーい！」

笑いながら言ったケンは言われたとおりのところを読んで座った。

「―はぁー・・・どうしたんだかあいつ。」

蓮もあきれていた。

放課後

「蓮！あんさ、今日ってお前の誕生日だよな？」

「へ？」

蓮はいきなりのケンの発言にビックリして気の抜けた声を出してしまった。

「だからさ、コレやるよ！」

「えっ？えっ？」

「だからコレやるって。」

「そういえば今日俺の誕生日か。」

「はぁ？自分の誕生日忘れるってどういうことだよ。」

「いや別に忘れてた訳じゃないんだけど。」

蓮はまさかケンから誕生日プレゼントなんかを貰うなんて思ってなかったのだ。

「まぁとりあえずやるよ！家に帰ってから見ろよ。なんか恥ずかしいから。」

ケンは照れ笑いをしながら手に持っていた小さい箱を渡してきた。

その箱はわざわざ友達のためにこんな物を買うものだろうかと思わせるほどちゃんとした箱だった。

「あ、あぁ。ありがと・・・う。」

「まぁいいってこと！じゃあな。また明日！」

「―よかったとりあえずちゃんと渡せた！」

ケンは照れくさそうに教室を出て行った。

「―まぁ帰ってから見ろって言われたし。とりあえず帰るか。」

なぜかその箱に連はとても興味がもっていた。

すぐ帰らずに約束を無視してその箱を教室で開けていたらこれから起きる事は変わっていたのだろうか・・・

「題名未定」第２話完

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