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2007年02月19日
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カテゴリ: がん医療について
 みなさまこんにちは

 今日2つ目の日記です。


 1~2週間ほど前、私の手元にA4版の封書が届きました。

 私の住所が、私の所属する患者会の事務局になっているので、見覚えの無い団体や個人からそういったものが届くのは良くあることなのですが、そういうものの大半は、健康食品の会社とか代替療法の学会からだったりするので、差出人が法律事務所というのは、ちょっと私の気を引きました。

 『なんだろう・・・?』

 開けてみると、イレッサの訴訟の原告弁護団だったということがわかりました。


 ご丁寧に、署名にご協力を、とまで書いてある・・・・ヽ(´o`;


 うちの会は、イレッサの不幸な事件に関しては、国に責任があるとするならば、イレッサを承認したことについてではなく、抗がん剤という、難しい治療薬を使用する環境を、質を保証せず何年も放置してきたことにあると思っています。

 国に責任があるとするならば、抗がん剤治療専門医の育成に関して、他の先進国の取り組みなどに目を向けず、全く無視し、置き去りにし、使いこなせる医師も基準も不明確なままにしてきたことに対しては、責任があると思います。




 そういう活動に取り組んでいるうちの会に対し、こんなものを送りつけてくるとは・・・無神経と言うかなんと言うか・・・・。

 その法律事務所が『○○会 御中』というあて先で、うちの住所に封書を送りつけてきたのは、ホームページなどから住所を割り出してきたはずです。
 こんな無神経なことをするような人たちだから、困っちゃうなぁ、もう、と思います。


 イレッサをファーストラインにするよりもタキソテールをファーストラインに、という動きはあるようで、それがエビデンスに基づいて真っ当な評価であるならば、そのことについて私が何か言及するつもりはありません。(  がんナビ ブルー小 )

 多くの方に効果のある薬剤から試していくのは、抗がん剤治療のセオリーだと思いますから、最初にイレッサをもってくる必要も無いとは思います。

 ただ、イレッサで亡くなった方の13人の命は重いものだと思いますが、イレッサで、高いQOLを維持しつつ1年~2年という期間、腫瘍の増殖を押さえ込んだ患者さんの数はもっともっと多かったはずです。
 イレッサが無かったら、もっと早い段階で厳しい状態に追い込まれていた、という患者さんもいたはずです。

 実際、私の親友のお母様は、2005年4月に4期の肺がんが見つかり、築○のがん専門病院で、パクリタキセル(タキソール)+パラプラチン(カルボプラチン)での治療から開始し、効果が殆ど無かったため、次に、イレッサでの治療を行いました。アジア人(日本人)女性で、腺癌で、非喫煙者という『イレッサが効く条件』を満たしていましたので、イレッサが選択肢に上がった・・・ともいえるし、築○のがん専門病院は、肺がんの化学療法に関しては、その辺の治療法しか、患者の選択肢にあげない、というのもあります。

 親友のお母様には、イレッサは大変良く効き、2006年の末まで、1年半以上、腫瘍の増大を抑え続けました。




 がんの治療では、有効な治療薬の種類が多いほうが、生存期間延長に期待が持てます。

 抗がん剤は、がんが薬剤耐性を持ってしまうため、永遠に効き続けるということがないからです。ひとつの治療薬で効果が期待できなくなったら、違う抗がん剤を試し、効果があるならそちらに切り替える・・・という作業をして、命をつなげていくのです。

 イレッサが、肺がん患者さんのすべての方に有効なわけでないことは、私も存じて居ますが、確実に有効な人が存在することも存じています。目の前に、何人もそういう人がいるのですから・・・。

 イレッサの承認取り消しを求める方々は、そういう人たちの命をどう考えるのでしょうか。

 それとも、そういう方々は、1~2年の生存期間延長など、どうせ治らないなら無くても同じ、とでも、思っているのでしょうか・・・・。




 抗がん剤治療による『延命』も、もう5年以上になる方です。『希望の星』といわれています。


 それに、イレッサの効果があるかたが、皆さん同様におっしゃるのは、ほかの治療と比べると『楽だ』ということです。
 体が感じる副作用が、パクリタキセル+カルボプラチンよりも楽だし、点滴治療よりも錠剤を内服する治療のほうが楽だということを、皆さんおっしゃいます。

 あと、イレッサが効く方は、皆さん女性なので、一様におっしゃるのが、『髪が抜けないのが何より嬉しい』ということです。


 家族も医師も、髪の毛より命が大事、薬をやめたらまた生えてくるから、と言うし、患者さんご本人も、全くそのとおりだと納得してはいるのですが、やはり、ごそごそと束になって抜ける髪の毛をみるときは、本当に気分が滅入るということをおっしゃっていました。

 タキソールは脱毛率が高いので、イレッサに切り替わって髪が生えてきた方々は、またタキソールをするのはもういやだ、とおっしゃる方もいらっしゃいます。


 私自身、命をつなぐために必要な治療だったら、母の髪が抜けても、その治療を受けて欲しいと思ってしまうでしょう。でも、本人は、そういう気持ちを家族にも我慢して、治療を受けなければいけない・・・・。


 いろいろな意味で、効果のある人にとっては、イレッサは非常に有用な抗がん剤であると思うのです。



 多くの人の第一選択肢とする抗がん剤ではないかもしれませんが、イレッサの効果予測に利用できる遺伝子検査の研究 ( がんナビ も始まったようですので、それらの結果なども吟味して、国は拙速な対応をしないようにして欲しいと思います。





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Last updated  2007年02月19日 18時29分31秒
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