秋の月

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Jun 1, 2008
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カテゴリ: 雑記
ホテルのベッドの上。

私が上位になる形で、セイと交わっていたとき。
セイがふとこんな言葉をつぶやいた。



「あとで、あの椅子に縛ってあげようか?」

「・・・・え・・・・?」



ふと視線を上げたその先に、その椅子はあった。

暗い照明の下、そのくれない色の一人用の椅子はあった。
すらりとした細いよっつの脚をのばし、怪しげな存在感を露にしている。



「・・・・・あ・・・・・」




私は唇をゆがめ、言葉を失った。

体の中心がじわりと締め付けられるような感覚を覚えたのは、
セイの言葉に対する期待感からだったのか、なんだったのか。



緋色の椅子に視線を釘付けにしている私の下で、
セイが小さく笑ったような気がした。





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Last updated  Jun 4, 2008 12:41:27 PM
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