9回裏、それまで好投していた 加賀美希昇
(3年、桐蔭学院高)に悪夢が起きた![]()
スコアは2-1で法政がリード。走者は二塁にいるものの、すでに二死。
代打で登場した 大林賢哉
(2年、大垣日大高)にもカウント2-2と追いこんで、
加賀美は「最後の一球」を捕手のミットめがけて投げ込んだ。
(加賀美にとって最も自信がある)直球、144km。
ところが、直球が来ることを分かっていたかのように、大林が思い切りバットを
振り抜くと、打球は「あっ!」という間に神宮球場のライトスタンドに突き刺さり、
大林にとってリーグ戦初本塁打となった。
ただ、立教大の応援席から大歓声が起きるのが一瞬遅れた。少し間をおいて
「大林、ありがとう!」
と声援が飛んだ。
(付属の高校生を動員して)満員に埋まった法政大の応援席から悲鳴が上がる
まで、これもわずかに間があった。法政が勝利するような空気が球場全体を
包んでいた最中、この事態を理解するまでに、だれもが少し考える「間」が
必要な (失礼!)
代打逆転サヨナラ本塁打だった。
(法政大vs立教大1回戦)
法政 000 000 110 =2
立教 000 000 102X=3
(法)加賀美、(立)戸村、仁平、増田
法政大・加賀美希昇、立教大・ 戸村健次
(4年、立教新座高)の両エースの好投
と、野手陣の凡プレー(特に走塁のミスが立教に多かった)でスコア0-0のまま
進んだこの試合。先制したのは法政大。7回に3番・ 亀谷信吾
(4年、中京大中京高)が適時二塁打が均衡を破った。
その裏、内野エラーで同点に追いつかれるものの、8回には6番・ 佐々木陽
(3年、作新学院高)の三塁打と、7番・ 石川修平
(4年、小山西高)の適時打で
立教を突き放したように見えたが、冒頭のようなサヨナラ劇が起きた。
代打逆転サヨナラ本塁打が飛び出した瞬間、加賀美はマウンドの少し横に立ち、
茫然とした表情でフェンスを越えていく打球を目で追っていた。昨秋のリーグ戦
で大ブレイクした加賀美、今季は開幕戦でいきなり「試練」を与えられた格好だ。
ただ、あまりに完璧に打たれたため、逆に「尾を引かない負け方」だったと言える
かもしれないが。
◇ 「加賀美希昇、プロへ飛躍の一年に」 (2009.1.18) → こちら へ。
◇ 「戸村健次、好試合を制す!」 (2009.4.11) → こちら へ。
代打逆転サヨナラ本塁打を放った立教大・ 大林賢哉
。
2007年の甲子園では大いに名を馳せたスラッガーだった。
センバツはチームを決勝戦にまで導き、夏も準々決勝にまでチームを進出させた。
でも立教大に入学後、周囲の大きな期待もあり4番を任されることもあったと思うが、
残念ながら結果を残すことができなかった。昨年(08年)春は打率.087、同年秋は
打率.205。
そして先週始まった09年春季リーグ戦は出番がまったくなく、今日の本塁打が
大林にとって今季初打席だった。
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