「その日」は突然やってきました。
携帯・・・
ふたりのメールのやり取りを奥様が読んでしまったのです。
お盆の休暇を奥様の実家で過ごしていた彼
水道のトラブルで、家族全員の携帯のロックを解除させ
それをトランシーバー代わりに使って作業をしていたとのこと・・・
ロックを解除した携帯をそのまま置いて、息子さんたちと釣りに・・・
その間の出来事でした。
彼からの着信
休暇中にはほとんどないことだったので、うれしかったです。
「○○の妻です」
この件名が、すべてでしょう。
彼の携帯を使って、長々と送ってきました。
「冗談」
と、どこかでその言葉が見当たらないかと読み進め・・・
心臓の音が聞こえてきそうなぐらい
手も、ワナワナと震えている気が・・・
「夫は失いたくない
両方の家庭をつぶす気もない
あなたから別れを告げてほしい」というものでした。
別れてくれさえすればいい、とも・・・
彼の携帯から送ってきたのは
私と、これ以上連絡を取りたくないからだそう。
自分にも一切近づいてほしくない、と
送信後は削除して、元通り携帯を置いておくから
返事はしないでほしい
あれや、これやと私に対しての注文です。
私には、とても冷静な文章のように読めましたが
きっと奥様は、私以上のショックを受けたでしょう
私の彼への想いが、奥様を苦しめてしまいました。
休暇がまだ続いていた彼に、連絡はできません。
仕事が始まる日を待つまでの間
私は、現実の生活を・・・笑って過ごしていました。