それは、手を伸ばしたら粉々に散ってしまう、絶対に届かない幻の輝き。冷たい水の中で、キラキラ光ってわたしを誘う。熱い思いで、こんなにも燃えているのに触れようとするわたしを、あざ笑うかのように水の中でゆれ動く太陽。あなたを掬い上げたつもりだったのにこれは、冷たい心の裏返し。熱き思いは、水底に潜み決してわたしを受け入れない。水面の揺らめきはわたしの悲しみ。思いは風になって、水の上を駆け巡る。