太田典生の「毎朝1話」良い話のおすそ分け

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2006.06.09
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カテゴリ: アラカルト
シェクスピア著『キング・リア』の一節に、「人は泣きながら生まれてきた」というリア王の台詞があるが、お釈迦様も「人生は苦なり」と言ったように、この世は楽しいことばかりではなく、自分の思い通りにならない苦しいことの方が多いものです。

お釈迦様は「生・老・病・死」を四苦と言いました。
(注)苦=思い通りにならないものを、無理に思い通りにしようとすることから起きる。
生まれて死ぬまでの人間の一生そのものが苦しみで、この四つの苦労は、生きとし生ける者には誰にでも訪れます。この四つの苦を克服することが、心豊かに楽しく生きることにつながります。

さらに、次の四つの苦を合わせて八苦と言います。
愛別離苦(愛する人とも別れなければならない苦しみ)
怨憎会苦(憎い人とも会わなければならない苦しみ)
求不得苦(欲しいものが得られない苦しみ)
五陰盛苦(五陰=現象界の存在の五種の原理、すなわち色〈物質および肉体〉・受〈感受作用〉・思〈表象作用〉・行〈意志や記憶など〉・識〈認識作用・意識〉の五つから生ずる心の苦しみ)


「(そんなに浄土が良い所なら)本当なら浄土に行くことは喜ばしいことなのに、ちっとも行く気が起こらないのは、この世には男女関係とか利害関係とか、いっぱい執着することがあるからだ。それは、子供のころ小川でフナを釣ったり、野原でウサギを追い掛けた懐かしい故郷を離れがたいのと同じで、まだこの世に執着が残っていて煩悩の故郷を離れがたいからだ」と親鸞も言っています。

◆この苦自身は取り除けないが、それを持ったままでどこまで滅することができるかです。

江戸初期の禅僧、沢庵和尚は、次のように『結縄集』に書いています。
「人間は、この世に客としてやって来たと思えば苦労はないものだ。満足できないことがあっても、自分は客なのだから、これに耐えなければならない。子供や孫、兄弟たちも、自分と一緒にきた相客であると思って仲良く暮らし、心を残さずにさらりと辞去しなければならない」

また道元禅師は、「死んだと思ったら一切のものが流れてしまう。死んだと思ったら惜しいというものがないようになる。死んだと思ったら腹が立たない。死んだと思ったら生死の苦労から離れられる。自分が死んだと思ったら何の苦しみもなくなる」と言いました。





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Last updated  2006.06.09 04:36:54
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