太田典生の「毎朝1話」良い話のおすそ分け

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2006.07.21
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カテゴリ: アラカルト
「私から年齢を奪わないで下さい。これは、私が年月をかけて作った私の財産なのだから」と言った言葉に深く感銘を受けたことがあります。
世の中には(特に女性には)年齢を気にする人が多いが、今までがどんな生き方であったとしても、「年齢とは私の生きた証であり誇るべきものである」と私は思います。

ミヒャエル・エンデは「モモ」の中で、「人間は、自分の時間をどうするか、自分で決めないと行けない」と書いているが、時間をどう使うかは自分に任され、その時間そのものが自分の命=人生そのものです。
だから、一生の終わりに「何と私の人生はつまらないものだったか」という不平を言う権利は持っていないことになります。なぜなら、人生をつまらないものにしたのも、意味あるものにしたのも、すべて自分の責任なのですから。

自分なりの生きる意味に気付いた人には生き甲斐が生まれるが、その意味を喪失したとき人は生きる希望と勇気を失います。自分の生きた命には意味があり、いつも楽しかったと言える歳の重ね方をしたいものです。

渡辺和子さんがアメリカの修道院で修練を積んでいたときのお話です。
修練院の広い庭は、夏もなれば雑草が我が物顔に生い茂り、草取りが大変だった。
ある日のこと、草取りをしている渡辺さんたちのところに修練長がみえて、「草は根っこから抜くものです。むしっただけでは、またすぐに生えます」と厳かに仰り、面倒くさそうな彼女たちの顔を見て、「一本抜くごとに、この世から悪の根が一つ、根こそぎ無くなりますようにと、祈りながら作業しなさい」と続けられた。

若い修道女たちは、その日の作業を終えたとき、庭は何時もと同じく綺麗になっていたが、いつもとは何かが違っていた。つまらない草取りの時間が意味のある時間に変えられ、一人ひとりの財産となったからです。


真に「私の財産」と呼ぶことのできる時間は、自分の魂を豊かにするものであり、永遠の世界につながるものとものを指すのではないかと思います。

私たちは「ただ老いる」だけの日々を送りたくないものです。
「ただ働く」だけの日々でもなく、生活の随所に愛を込め、意味を見出し、自分でしか作ることのできない財産としての毎日を過ごしたいと願っています。





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Last updated  2006.07.21 04:45:07
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