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場所は関係者や周辺住民に迷惑が掛かるので、日本のどこかにある学校としておこう。
arshaは大学卒業した年の1年間、産休に入られた先生の変わりにその学校に着任した。
その音楽室での出来事…
arshaはまだ勉強中だったため、授業や仕事の合間を利用して、音楽室でピアノの練習をしていた。
その内、練習をしていると、教室の後ろの方でイスがガタガタと鳴り始めた。
最初は無視して練習に励んでいたんだけど、コチラが無視すると、一段と大きな音を立てる。
仕方が無いので練習する手を止めた。
音のした方を見ると姿は見えないけど、何かがいるのはわかったので、
「邪魔しないならいてもいいよ」
と声を掛けて、また練習を始めた。
ソレは最初ちょっと戸惑ってるようだったけど、暫くするとオズオズと近付いてきて、ピアノの横まで来た。
12,3歳くらいの昔風のヨレヨレの学生服を来た男の子だった。学生帽も被っていた。
直接訊いて確かめなかったので定かではないけど、戦時中に何だかの理由で亡くなった少年だと認識した。
彼はそれから私が練習する時は、時々現れて、ピアノの横の机に腰掛けて、足をブラブラさせながら聴いていることがあった。
また霊はイタズラ好きなモノが多い。
それは自分の存在を示したいからかなぁとも思うんだけど、人が驚くのを単純に楽しんでもいるみたい。
ある時は、生徒が楽器を収納している準備室のドアを開けると、そこに立っていて、生徒を驚かせたりということもしばしば起きた。
そんな日々が続いたけど、その少年の霊は、私の任期が切れる前に、いつの間にかそこから消えていた。
ちゃんと成仏してたらいいなぁ。
学校は結構霊が多いところ。
やっぱり誰もが馴染みのある場所だからなのかなぁ。
他にも誰もいない音楽室でピアノの音がしたり…っていう学校の怪談みたいな現象も、真昼間に起こった事もあるし、別の場所でもいろんな人を見かけたり、ラップ音がしたりということもある。
でも悪霊じゃないかぎりは大丈夫なので、変に怯えたりしないで、気付かない振りをするのが一番だと思うのです。経験からね。